…今更ですね
これはもう(屋上メンバーの倫理観が)ダメかも知れませんね
相変わらず闇深な話ですが、それでも宜しければどうぞ
…今、私はなにをしているのだろう?
あたまがぼうっとしてきて、思考が纏まらない
…確か昨日家に帰る途中で、騒ぎがおきた
わたしはそういうのには基本関わらない様にしていたから、そのまま家に帰ったんだ
そうしたら、お母さんが見慣れない男に噛まれていて
お母さんとその男にわたしも噛まれたんだったかな?
あにはまだがっこうにいるのだろうか?
あんなおんな捨て置けば良いのに
いえにかえらない選択はあににはない
ということは『帰ってこれない状況』にあるか、『帰るべきではない』と判断したのか?のどちらかだろう
…ああ、のどがかわく
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わたしはもうだめなんだろう
…でも、さいごに
さいごにひとつだけしたいことが
しなければならないことがある
だからわたしはがっこうにいく
もう、ほとんどいうことのきかないからだといつきれるかもしれないいしきのなかで
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さんかいのにいさんのきょうしつについた
にいさんのせき、わたしはそこにすわっているだけ
「治孝さん、少し教室内を見てきます」
「…昨日ある程度片付けたはずだがなぁ
分かった。無理はするなよ、美紀
あと圭も一緒に」
…ああ、にいさんのこえがする
みきとけいもいるのかな?
「分かりました、先輩
でも無理はしないで下さいね?直ぐに行きますから」
「ん、分かった。隣の教室が少し騒がしいから片してくる」
けいもみきもにいさんといっしょにいるんだとわかった
「っ!
はる、み?」
「…噛まれちゃったんだ」
わたしのすがたをみておどろくふたり
わたしはさいごのちからをふりしぼって、なんとかこえにだす
「み・・い、にい・・のこと」
「…分かった、陽美。先輩の事は私と美紀に任せて
絶対に守るから」
「…陽美、私は」
きけたいことがきけた
つたえたいこともいえた
だからわたしはまんぞく
「陽美?」
ここでしんだらにいさんにみつかるかもしれない
だから、わたしはこうするしかないんだ
まどがあいている
ああ
さいごにみたのがくもりぞらなんて、いやだなぁ
私は重力に身を任せると、そのまま意識を失った
二度と戻る事のない事を知りながら
…一つだけ心残りがある
あの女を出来れば道連れにしたかった
でも、あの2人が側にいるなら恐らく大丈夫
「おにいちゃん、がんばれ」
それが新田陽美の最期の言葉
いっぱい迷惑をかけた自覚はある
だから、
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「…陽美」
「多分治孝さんに見られたくなかったんだと思う」
目の前で陽美が身を投げ出した事に私と美紀はショックをうけた
「襲ってこなかった
…多分意識はあったんじゃないかと思う」
でも、陽美は何かを探していたのだろう
恐らく
いや間違いなくハル先輩だったのだろう
襲いたかった訳ではない、はず
最期に無事な姿を見たかったのだろう
「圭、戻ろう。治孝さんが心配するから」
「…そうだね」
私達には力なんてない
自分達の身の回りを守る事が精一杯
それが私達の現実だ
陽美
貴女も気付いていたんだと思う
私も美紀も陽美の事を疎ましく思っていた
…でも、ハル先輩の為に必死になろうとしたその気持ちだけは、私達がしっかり受け継ぐから
貴女の遺体すら満足に弔ってあげられないけど、約束する
ハル先輩だけは必ず守ると
美紀も圭も治孝も知る事はなかったが、既に治孝の家は存在しない
陽美が母親と男諸共に焼き殺したのだから
「あんなのや私が生きていて、兄さんが死んだと言うならこんな世界に未練なんてない」
彼女は自身を噛んだ母親と男を殴りつけ、部屋に閉じ込めた上で家そのものを焼いた
彼女が素直になる事は終ぞ出来なかったが、確かに兄として治孝の事を
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「?どうした、2人とも」
「…何でもないですよ。お待たせしてすいません治孝さん」
「ごめんなさい。知り合いがいて」
先輩に合流したけど、やはりと言うべきか先輩は私達の様子が少しおかしい事に気が付いた
先輩から言わせれば
「他人の顔色ばかり見て過ごした時期が長いからなぁ
年季が違うよ、年季が」
との事だが、それでもこんな状況下ですら他人を気遣えるのだから凄いと思う
…やっぱりあんな女に長い時間を拘束されたのは先輩にとって良くなかったのではないかと感じてしまう
実は私と美紀で決定的に違うところがある
あの女に対する姿勢だ
美紀は遠ざければ良いと考えている
勿論それも悪くはないだろう
でも、あの女は恐らくいや間違いなくハル先輩と引き離される事になれば何をしでかすかわかったものではない
逆に美紀は柚村先輩と意見が近い
…つまり
私と若狭先輩は
必要なら、あの女を上手いこと
と考えている
こんな極限状況で何をやっているのか?
と言われたら、反論のしようもない
だが、どうしてもあの女を許す事は私には出来そうもない
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「こーら、また何か考えてんな?」
思考に沈んでいた私の頭を先輩が軽く叩く
その瞳の奥には仕舞い込んでいる悲しみがあるのに、先輩はこうやって私や美紀の事を気にしてくれる
…自分に余裕がそこまでないのに、そうやって気にかけてくれる事に喜びを覚えると共に
どこまでも自分の事を蔑ろにする先輩の歪さをそこに感じてしまうのだ
だからこそ、私と美紀はあの女や陽美を許せなかった
何故此処まで歪んでしまう事を許したのか?
何故此処まで先輩が追い詰められなければならないのか?
と
…勿論、私や美紀だって何も出来なかった事には変わりないだろう
だからこそ、私達は先輩を幸せにしたいのだ
その
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「防火扉か」
「はい。これなら丈夫ですから」
私と圭は治孝さんと協力して教室内なら机と椅子を運んでいた
とは言っても、治孝さんには私達の護衛をして貰ってはいるのだけどね
此処の屋上に通じる三階からの階段は一つだけだが、二階から三階へ続く階段は屋内に二つと外部の非常階段がある
非常階段については内部から鍵を掛ければ相手が鍵を持っていないならどうにも出来ない。窓もないし
となれば気にすべきは屋内の二つの階段
実働戦力として、私と圭に先輩。もしかしたら若狭さんもかな?
多く見ても4人
流石に両階段を保持するのはリスクがあり過ぎると思う
だから近い方の階段は防火扉と後ろ側に机と椅子によるバリケードで封鎖して、遠い方の階段は防火扉だけ閉じる
勿論、廊下にもバリケードを作る必要はあるだろう
ある程度落ち着いたら、教室内に拠点を移しておくべきかも知れない
その話を治孝さんにしたところ
「まぁ屋上は籠城するには適しているだろうけど、天候に左右されるところや外部から見られてしまう可能性もあるか」
と賛成してもらった
…まぁ、若狭さんや柚村さんには賛成してもらえるかも知れないけど佐倉先生あたりが微妙な顔をするかも知れないとは思う
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実際、仮に教室内で生活するとなってもそれなりに制限がかかるのは間違いないだろう
一応昨今の面倒極まる事情のせいか学校周辺にはマンションの類いは存在しない
が、それでも少し離れた所ならば私の自宅の入ったマンションみたいに存在する訳で
もし、夜灯りを点けたならばそれが誰かの目にとまる可能性は高いだろう
そして、そこまで生きてこれたという事はそれなりに生存欲が高いはずだ
善人と言っても、誰かの犠牲を許容している以上は何処かで
間違いなく面倒ごとを引き寄せる事になるだろう
更に教室でも廊下側から教室中央部分くらいしか使わない方が良いだろうと治孝さんは言った
「学校はそれなりの設備と備蓄がある
…まぁ此処は明らかに行き過ぎだろうが
それを目当てに目指してくる者だって居てもおかしくない」
だからこそ、近くから見られている可能性は考慮すべき
そういう事なのだろう
武器については治孝さんのロッカーから木刀や竹刀の整備用の竹などがあった。更に治孝さんが使っている長バールや牽制には使えるらしい箒など
そしてそれらを振るうのは治孝さん以外は女子ばかり
…あまり良い想像ではないが、仮に私と圭が此処に来るまでで見た人達の様な相手ならば不利になる事は間違いない
勿論、治孝さんには道中の話もしている。その時
「そういうぶっ飛んだ連中なら、最悪警察署あたりを漁っている可能性もあるかもな
相手を威圧する事を前提とするなら、覆りようのない戦力や武器が欲しくなるだろうし
…最悪こちらでもある程度の備えをしなきゃならんかもな」
とかなり不愉快そうな顔をしていた
実際私達を取り巻く状況は決して楽観視出来るものではない
…まぁ、下手をすれば内部抗争待ったなしの覚悟を決めている私や圭が言う事では決してないだろうが
若狭さんや柚村さん、丈槍先輩に佐倉先生はまだ許せる
…でも、あの女だけはどうしても許せない
私が私である限り、あの女との和解は無理だ
治孝さんの1番側に居続けていながら、治孝さんの歪みを治そうとしない。そればかりかそうある様に誘導している節まである
…それでもあの女が治孝さんと共にいる事を選んだのであれば、飲み込むには相当の年数を要するだろうが私や圭、陽美も受け入れただろう
私達が望んでいたのは治孝さんが笑って過ごせる未来だったのだから
…でも、あの女は治孝さんを傷付けた
しかも思いつく限り最悪の方法で
なのにあの女は治孝さんを放そうとしない
陽美は舞台を降りた
だから、私と圭があの女に引導を渡さなければならないのだ
あの現実からも逃げた卑怯者に
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「…よく普通に顔を出せたものね」
「…」
私は嫌悪感を隠す事なく相手にぶつける
「黙ってないで何か言ったらどうかしら?
ハルくんを傷付ける口はあるのに、私と話す口はないのかしらね」
「…悪かったよ」
「悪かった?
…そう、貴女が自分の中に逃げ込んでいる間ハルくんが倒れたのに、その程度なのね」
時間の無駄
私はそう感じ、もうこれ以上彼女と話す気にはならなかった
貴依とゆきちゃんの頼みだから話くらいはしようと思ったけどね
何か喚いているけど、知らないわ
「好きにすればいいわ
…でも、言っておくわ。私は貴女が嫌いよ」
我慢はしましょう。ハルくんが悲しむでしょうから
だけど、もし貴女が彼を傷付けたなら
…その時がたのしみね、ふふっ
後は佐倉先生がどうにかするでしょう
私はハルくんに任された事をしなければならないの
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どうしましょう
本当に困りました
意識を失っていた新田君は意識を取り戻して直ぐに直樹さんと祠堂さんと共に三階へと向かいました
私は制止したのですが
「このまま此処に籠もっていたところで良くはならんでしょう
先生には例のマニュアルを読んでもらって打開策が無いかの確認をお願いします
悠里と由紀は食料の残数確認。…貴依には悪いけどくるみの事を見ていてやって欲しい」
と逆に頼まれる始末
それはそれで頼りになるのは間違いないのですが、もう少し自分を大切にして欲しいと思ってしまいます
そして正気を失っていたくるみさんも治ったみたいで一安心していたのですが、どうにも若狭さんとの仲が良くないみたいです
…えっと、確か直樹さんと祠堂さんもくるみさんと仲が良くなかった、ですよね?
もしかして、新田君不在だと大変な事になるのでは?
私は今後の事を考えて頭を内心抱えてしまいます
本当にどうしよう
誰か助けて欲しいです
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恵飛須沢が正気に戻った
まぁ戻ったというよりも、誤魔化すのをやめたって方が正確なんだけどそれはいい
問題は恵飛須沢と若狭の奴がとてつもなく仲が悪いって事だろう
お互いの主張は理解出来なくもない
…ないんだけど、「今の状況分かってる?」と思わず聞きたくなる話でもある
新田達がしている様にまず優先すべきは『生存出来る環境の確立』だと私も思う
ゆきは何とか2人の仲を取り持とうとしているが、恐らく無理だろう
(いっその事、新田に頼んで2人にキツい言葉を投げて貰うべきかも知れない)
と考え始めている
恵飛須沢なら泣いて懇願するだろうし
若狭なら、それこそ無条件に新田のいう事を聞く様になるのではないか?
と思えるのだ
…しかし、これをするとなると非常に面倒な事になるだろう事も間違いないだろう
そう
新田を慕っている
なんとなくだが、直樹は若狭みたいな事をしそうな気がする
祠堂については
あまり読めない
唯一分かるのは、やはりこの2人も新田の言う事ならば喜んで
私としては
「もうアンタがハーレムでも作ればいいんじゃない?」
と言いたくもなる
…が、私の知る新田という人物はとかく自己に対する評価は低く、狂気を仮面の下で飼い慣らしていた
といったものだ
自己肯定感など欠片もなく、自身に近付く者に対しては好意よりも疑念が先に出る。そんな人物
ハーレムなどというのは、ある意味自己肯定出来なければ維持出来る訳がないと私は思っているだけにそれを望むのは不可能であると判断するしかない
とは言え、このままいけば間違いなく内部分裂か内部抗争待ったなしであるのも事実だろう
「…いっそ、私が誰かに働きかけるべきかな?」
人間関係が複雑骨折している新田。だからこそ、自身はそれに手を出すべきではないと考えていたが、恵飛須沢や若狭では妥協するとも思えない。しかし、直樹もあてにするには余りにもリスクが高い
ならば、自分がゆきや佐倉教諭らと緊密に連携する事で祠堂をどうにか動かせないか?と考えたのである
言うまでもないが、最適解は新田を動かす事だろう事は間違いない
(あれだけヤバい状況になったのが昨日だって言うのに、流石に危機意識無さすぎないか?若狭も恵飛須沢も)
言ったところで恐らく無駄だろうから口に出す事はないが、私自身内心相当苛立っている自覚は、ある
そもそもアイツはこうぼやいていた
「憂さ晴らしには丁度いい
くるみも若狭さんもいい加減にして欲しいもんだ」
と
つまり新田は知らん顔しているけど、ある程度理解しているのだろう
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私は後輩2人と共に三階へと向かう新田に声をかけた
…その時見たんだ
その瞳に何も映し出さない能面みたいな表情を浮かべていたアイツを
それなのに口角だけは心底愉快そうに上げていた、矛盾だらけのアイツを
「大丈夫なの?」
「あ?
…柚村か。何とかなるだろ」
気怠そうに私を向いた新田
だが、その目は私と購買に向かった時と同じかそれ以上に冷え切っていたんだ
そして
「柚村。悪いとは思うが、覚悟はしておいてくれ
いつまでもグダグダとやっている位余裕があるのがいるから、
と私にだけ聞こえるくらいの小声で告げてきた
…正直に言うと、私だって新田に好意を抱いている
そんな相手から囁き声みたいな声で言われてしまったから、あやうく腰が砕ける所だった
「そういうのは別の所でやってよ!」
とギリギリのところで抑えはしたものの、感情が揺り動かされたのは間違いなかった
…結果、些か恵飛須沢に八つ当たりみたいな対応をしてしまったが謝るつもりは決してない
若狭や直樹は分かってない
相手が
仮に
そう、仮にだ
恵飛須沢を排除したとして、不器用な優しさも持つ新田の事。間違いなく一生残る傷になるだろう
それでは
生きて、正常な恵飛須沢をどうにかしてこそ漸く新田は他の者をきちんと見るのだ
だからね
私は私なりのやり方でやらせてもらうよ?
アンタ達が悪いんだからね?
いつまでもいがみ合って新田の奴を休ませないから
私は自分なりの行動目的を見つけ、その実現の為に動き出した
という訳で妹ちゃんは最期の置き土産を遺して退場しました
没になりましたが、妹ちゃんが屋上に合流ルートもあったりします
まぁ、その場合後輩ーズがとんでもなくヤバい事になりますが
…くるみは精神的にボロボロになって治孝に縋り付くルートでもあったりしました
勿論それを見て、更に一部の者達からのくるみへの反発や敵意が高まり、それでまたくるみが治孝に泣きつくというある意味では永久機関(悪い意味で)が完成したので没案としました
前ルートみたいに背景キャラを出さない様にするのも今回の目標の一つなので
ではご一読ありがとうございました
湿度マシマシのIFルートりーさん見たい?
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見たい
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怖いから勘弁
-
ジェジェノサイドでなければ