善意で改変したら、改変してしまった   作:空白の語り部

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私は謝らない。なぜなら義務ではないから...(何様だコイツ)
さて、いよいよシロアの正体が判明。といっても、殆どの人がもう察してますけど...

では本編どぞ!





16話 シロアというポケモン

 

 

 

ミアレシティから出発して日数が経ったある日。ユウトたちはジムへ挑戦する為にショウヨウシティへと向かっていた

 

そして、太陽が空の真上あたりに位置する頃。先頭を歩いていたサトシが振り返り一同へ提案する

 

 

 

 

「大分歩いてきたし、そろそろ休憩にしようぜ」

 

「そうですね。ついでにランチにしましょうか。時間帯的にも丁度いいですし」

 

「さんせーい!!」

 

「それじゃあ色々用意しなきゃね」

 

「俺はテントを設置しとくよ」

 

 

 

賛成した一同は、ランチセットやテントを設置できる手頃な広場を探し見つけ、役割分担し準備していく

 

因みに、ランチだけならテントを設置する必要は余りないが、ユウトのポケモン<シロア>が訳ありで極度の人見知りということで、そこで食べさせる為に設置している

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●○●○●○●

 

 

 

 

 

 

「よし、テントの設置終了。...さて、シロア」

 

 

─ポカァン!

 

 

『…』

 

 

 

テントを設置し終わったユウトは、テントの中へと入りシロアをモンスターボールから出す

 

 

 

「シロア。俺の仲間たちの声には、慣れてきたか?」

 

『…』コク

 

「近いうちにさ、お前をみんなに紹介したいんだが、大丈夫か?」

 

『…』...ッコク

 

「そっか、ありがとう。じゃあその時が来たら事前に知らせるからな。俺はみんなの手伝いをしてくるからシロアは大人しく─」

 

『ッ』アムッ

 

「ん、どうした?」

 

 

『…キュキュ』

 

 

 

ユウトが話を終わらせてテントの外へ出て行こうとするが、袖をシロアに口で掴まれたことで中断される。ユウトがもう一度シロアの方へ向くと、シロアはテントの入口に向かって鳴いたり指したりと、仕草や目線で彼へ何かを伝えようとする

 

そして何年も一緒に付き合ってきたユウトは、シロアの伝えたいことを全てとはいかないまでも、察しはついたようだ

 

 

 

 

「...もしかして、いま紹介しろって言いたいのか?」

 

『…』コク

 

「でも、無理はしなくていいぞ?もう博士と対面の練習したとはいえ...まだ人間が怖いんじゃないか?」

 

 

 

 

 

 

 

『…キュアンヌ!』

 

 

 

「っ!...そっか、わかった。じゃあその勇気に応え、みんなに紹介しようか!」

 

 

 

シロアの言動で感極まったユウトは、その嬉しみを噛み締めながらシロアの紹介の流れを工程し話していく

 

そしてそれを話し終えた後、ユウトはシロアを残してテントから出る。外ではシトロン以外の三人がポケモンたちと触れ合い、シトロンはご飯の支度を終わらせているところだった

 

 

 

 

「あ、ユウト。テントの設置お疲れ様です。良いタイミングですね。丁度ランチが出来上がりましたよ」

 

「あぁ、ありがとう。でも食べる前に少し時間をくれないか?」

 

「え?僕は大丈夫ですけど、どうしたんですか?」

 

「実はだな。紹介したい子が─」

 

「もしかして!シロアと会わせてくれるの!?」

 

「っうぉう!?ゆ、ユリーカ。ビックリしたじゃん」

 

「ねぇねぇ!シロアと会えるの!?」

 

 

 

 

「どうしたんだみんな?」

『ピィ?』

 

「なにかあったの?」

 

 

 

シトロンとユウトが話している内容を聞いて興奮した様子で飛びついてくるユリーカ。その様子にサトシやセレナも釣られてユウトたちのもとへとやってくる

 

 

 

 

「あ、あはは。何かあったというか、ユウトがランチの前に時間が欲しいとのことで」

 

「シロアに会わせてくれるかもしれないの!」

 

「え?シロアって、ユウトの3匹目のポケモンの?」

 

「ホントなのかっ?」

 

「そう!!」

 

「こらユリーカ!決めつけるのはよくないだろう?」

 

「だ、だってぇ...」

 

 

 

「まぁまぁシトロン。今までずっと合わせてなかったんだし、ユリーカの逸る気持ちもわかるからさ。それに、当たってないこともない訳だし」

 

「えっ、じゃあ!」

 

 

 

 

 

「うん。そろそろユリーカたちにシロアを会わせようと思ってさ」

 

「〜っ!!やったぁ!!!」

 

 

 

一喜一憂と年相応の反応をするユリーカに、その姿を見たユウトたちは微笑ましい様子で見守る

 

 

 

 

「にしても、ついにシロアと会えるのか!楽しみだなピカチュウ!」

『ピカァ!』

 

「でもそのシロア、確か人に慣れてないのよね?」

 

「あぁ。だから紹介する上で気をつけて欲しいのは、急に動き出したり大声を出すのは控えてほしいんだ」

 

「わかった!」

「わかったわ!」

「はーい!!」

 

「って3人とも、大声はダメだって」

 

 

「「「あっ...ごめん」」」

 

 

「ふふっ、まぁシロアもみんなの声だけなら慣れて来てる筈だからある程度は大丈夫だよ

 

 

─それじゃあ、テントにシロアがいるから呼ぶよ

 

 

 

 

 

シロア、出ておいでっ!」

 

 

 

 

サトシたちに諸注意を伝えたユウトは、テントよりも少し離れた場所に立ち、そこからシロアを呼ぶ

 

 

 

「なんでテントから離れて呼ぶの?」

 

「シロアが自分の足から人と歩み寄れるようにする為だ。なんでもかんでも俺が付きっきりだと却って悪影響だからな...あっ、みんなは俺の近くで待機」

 

「わかった」

 

「にしてもユウト。本当にシロアが大切なんだな」

 

「そうですね。相手を想い、敢えて距離を置くというのは案外難しいですし」

 

「...まぁな。正直こっちも不安とかあるけど、そればかり考えてちゃ成長できないから─」

 

 

 

 

─ガサゴソ

 

 

 

 

 

「「「「っ!!」」」」

 

 

 

ユウトたちが出来るだけ小声で話していると、テントの入口のカーテンが物音と共に揺れ動いた。それに気付いた一同は息を呑み、テントを...厳密にはその中にいるシロアの様子を見守る

 

そして暫くすると、テントの入口から足先が黒くそこから上は白い毛色をした脚がびくびくとした様子で出てきた

 

 

 

「あっ、出てきたっ!」

 

「ユリーカ、しぃ〜」

 

「んむ...ごめん」

 

 

「その調子だよ。シロア...!」

 

 

 

 

『...っ』

 

 

 

 

ユリーカの声に驚いて足をテントの中に戻そうとするシロアだったが、ユウトの励ましの言葉で再び足を外に出す。そこから一歩、二歩と震えながらもゆっくりと着実に歩む

 

 

そして、テントの中から外に...

 

ユウトたちから少し離れたテントの前に姿を出した

 

 

 

「スゴいぞシロアっ!...さぁ、こっちにおいで」

 

 

『っ...』

 

 

「ヒトが居て、怖いだろうけど、勇気を出して...傍には俺もいるから」

 

 

 

ユウトの言葉に先程よりもゆっくりとした歩みで前へと進むシロア。そんなシロアが近づくにつれて、ユウトたちのもとにはひんやりとした冷気のようなものが吹いて来ていた

 

 

 

 

─トテ...トテ...

 

 

 

ユウトに向かって歩くシロアの姿は、シルエットだけで見ればキツネのようだった。毛色は全体的に白色、眉に耳の先や尻尾の毛先等は赤色。そして特徴的なのは人魂のように赤色に棚引いている頭部分に首周り、尻尾の先であった

 

その姿を見た者たちは、あるポケモンを知っていると一重に、同じことを思い浮かぶ。それは─

 

 

 

 

「(クロアと...いえ、<ゾロア>とそっくりですね)」

 

「(色違い?)」

 

「(でも、色違いってだけじゃなさそう...?)」

 

「(所々ゾロアと違う部分もあるしな)」

 

 

 

<わるぎつねポケモン ゾロア>と似た姿をしているということ。

 

ゾロアと似た姿をしたシロアは、自分の姿を見て目を丸くするサトシたちに不安などを感じながらユウトの方へと歩いていく。軈て、少し長い時間をかけて彼の元まで無事に歩き切った

 

 

 

「っ〜!よく頑張ったなシロア!!」

 

『ッキュヌ』

 

「自分から人の前に、それも4人!成長したな!!」

 

『♪』

 

 

 

「ユウト、自分の事のように喜んでるね」

 

「それほど嬉しかったんでしょうね」

 

「あそこまで喜んでるユウトは初めて見たかも」

 

「でも気持ちはわかる!俺も自分のポケモンが成長した瞬間を見れるのはテンション上がるからな!」

 

 

 

シロアを抱き上げ、撫で上げたり頬擦りしたりと褒め倒すユウト。サトシたちは言わなかったが、その姿は我が子を過剰に褒める親バカみたいだった

 

そして一通り褒めた親バカ予備軍のユウトは、シロアを抱き上げたまま一歩前へと出て振り返り、サトシたちと向き合った

 

 

 

「それじゃあ紹介するよ。

 

俺の3匹目の仲間である<ゾロア>の<シロア>だ」

『...キュヌ』

 

 

 

「よろしくなシロア。俺はサトシ、そしてこっちは相棒のピカチュウ」

『ピカァ』

 

「あたしはユリーカ。ここにいるのがデデンネ」

『デネネ』

 

「シトロンです。よろしくお願いします」

 

「私はセレナ、よろしくねシロア」

 

 

 

『キュキュヌ...』

 

「よしっ、ちゃんと皆と目を合わせられたな。えらいえらい!」

 

 

 

各々が軽い自己紹介をする時、シロアは喋っている相手をずっとではないが目を合わせた。その様子を確認したユウトは優しく頭を撫でた。撫でられたシロアは目を瞑って心地よくその安らぎに浸っていた

 

そのやり取りを微笑ましく見ていた一同だったが、いい加減気になる事が聞きたくなったのか、ユリーカがユウトに向かって言葉を放つ

 

 

 

「ねぇユウト!シロアのこと<ゾロア>って言ってたよね。でも同じゾロアのクロアとは全然違うよ?」

 

「僕も同じことを思っていました。色違いというのも考えてたんですけど、よく観察してみると僕が知っているゾロアとは色だけでなく姿の特徴も少し違って見えます」

 

「あぁ、二人の言う通りだ、この子は一般に知られるゾロアとは違うポケモン。人前で出さなかったのはシロア自身の為もあるけど、大部分はこの姿だからっていうのが理由」

 

「この姿...普通のゾロアとは違って、白い毛並みをしている姿がってこと?」

 

「なんでなんだ?」

 

 

 

普通とは違う白いゾロアというだけで秘匿しなければならないことに疑問を浮かべる一同。珍しいからという理由で秘匿するのも考えられるが、それだけが理由ではないと一同は察しがついていた

 

 

 

「まず、どうしてこの子が白いゾロアの姿なのかを説明するよ。この一般に知られる姿とは異なる姿をしたポケモンはなにもゾロアだけじゃなくて、他の一部のポケモンにも見られる現象なんだ」

 

「えっ、他にもいるのか?」

 

「異なる姿をしたポケモン...っもしかして。ユウト、その現象は<リージョンフォーム>ですか?」

 

「おぉ、シトロンは知ってたか」

 

 

「リージョンフォーム...?」

 

「なにそれ?」

 

 

「地方の自然環境に合わせて変化していったポケモンたちのことをいうんです。リージョンフォームしたポケモンは姿だけでなく、タイプや特性まで変わるんですよ」

 

「その通り。流石だなシトロン」

 

「あはは、別地方のでんきタイプポケモンを調べている時に、そのリージョンフォームによってでんきタイプになっているポケモンがいることを知ったので、それでリージョンフォームに少し興味を持ちましてっ」

 

 

 

照れくさそうにするシトロンに、それを聞いてユリーカが自身で思いついた予想を発言する

 

 

 

 

「ってことは、シロアはユウトが住んでた地方にいるゾロアの姿ってこと?」

 

「...まぁ、だいたい正解。」

 

「というと?」

 

「この子の白い姿は<ヒスイの姿>といって、ヒスイっていうのは俺が住んでるシンオウ地方の昔の名称、<ヒスイ地方>のこと」

 

 

「へぇ、シンオウ地方って昔はヒスイ地方って呼ばれてたんだな」

 

 

 

「あぁ、今よりも自然環境が厳しかったっていわれてるよ。それでここからが重要でさ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<ヒスイの姿>のリージョンフォームのポケモンは、現在では発見されていないんだ」

 

 

 

 

「「「「えっ?」」」」

『ピィ?』

 

 

 

ユウトの言葉に困惑、驚愕するサトシたち。そんな彼たちを他所に、ユウトは話を続ける

 

 

 

 

 

「いまではシンオウ地方はもちろん、各地方の何処にも発見されてなくてさ。<ヒスイの姿>と位置づけられるポケモンは全て絶滅されたっていうのがポケモン博士たちの見解」

 

「でもシロアは、その...<ヒスイの姿>?のゾロアなんだよな?」

 

「あぁ。絶滅したとされるポケモンが発見されたということで、シンオウ地方のポケモン研究所はザワついたよ」

 

「それはそうよね...」

 

「それで再発見されたヒスイゾロアをどうするのかってなったんだけど。色々あって、公には公表しないで俺のもとに来ることになったんだ。理由とかはまた今度の機会に話すよ」

 

 

「わかりましたが、っですが...公表されてないのを僕たちに教えて大丈夫だったんですか?」

 

「大丈夫。信頼出来る人なら教えてもいいって博士が言ってたからね。公表もそのうちされるようになるって話だし、今はその準備段階かな?

まぁ、現状では公表されてない訳だし、みんなもこのシロアのことは秘密にしてもらえると助かる」

 

 

「「「「わかった(わかりました)」」」」

 

 

「ありがとう。他にもいろいろ聞きたい事とかあるかもしれないけど、それもまた別の機会で」

 

 

「そうですね。それに今はランチ前ですし、冷めない内に食べましょう」

 

「さんせーい!」

 

「それじゃあポケモンたちも出そうぜ」

 

 

 

 

「...(アニポケ知識とは関係なしに接して改めてわかった。サトシたちは本当にいい子たちで、少し心配になる程お人好しだ。出会ってから一ヶ月も経ってないのに、信用してくれてるし。というか、この世界の殆どの人がそんな感じなのかな。犯罪者はいても殺しは前世と比べたら凄く少ないし)」

 

 

 

ヒスイゾロアという珍しいポケモンの中でも特に珍しいポケモン。それを教えたにも関わらず、訝しげな視線や感想を持つことなく受け入れてくれたサトシたちに、ユウトはこの世界の温かさを直に感じ取っていた

 

 

 

「シロア。他の子たちと仲良くしろよ?ポケ見知りを拗らせたらダメだからな?」

『キュヌゥ...』

 

 

 

 

そしてヒスイゾロアであるシロアの紹介を終わらせたユウトたちは、自分たちのポケモンを出して人側とポケモン側に分かれてランチを楽しんで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ユウトたちが食事をしている場所から離れたところの上空では

 

 

 

 

 

「っちょとちょっと!あのポケモンなに!?」

 

「どれどれ〜...あれは、ゾロアか?でも色が違うな」

 

『きっと色違いにゃ!』

 

「え、色違いのポケモンをもう一体持ってるの?あのジャリボーイ2号、レアなポケモンばっかり持ってるじゃな〜い!!」

 

「ピカチュウも手に入れて、色違いポケモン2体を手に入れれば─」

 

 

「「『幹部昇進 支部長就任 いい感じ〜!!』」」

 

 

 

<R>の文字を服に刻む二人組の男女と一匹のポケモンという、お馴染みのヤツらが盗み見ていた

 

 

 

 

 






最後まで読んで頂きありがとうございます!

はい。シロアはヒスイゾロアでした!クロアがゾロアなら、似たような名前をしたシロアもゾロアでは?と分かりやすいです!


因みに、ヒスイゾロアだけでなくヒスイ姿のポケモンは絶滅してしまったんでしょうかね?SVのことを考えれば、人に見つからないところで暮らしてるのかなとよくわかりませんね。
少なくともこの作品では絶滅してしまった寄りで進まさせて頂きます

サトシだけのバトル描写はいるか否か

  • いる。セレナと同じくらい大事
  • いらぬ。私はセレナを求む
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