―とある場所にて
?「……。」
?2「あら、どうしたんですか?貴方がボーっとしてるなんて、珍しいですね。」
?「実は、私の部下から面白い報告を受けてね。どうしたら、その報告にあった存在に会えるかなぁ〜と思ってね。」
?2「その存在って、最近ちまたで噂になっている“仮面ライダー”ですか?」
?「そうよ。私の性格は知ってるでしょ?普段は“あの方”の為に動くけど……。」
?2「『強者が現れたらその者との戦いを優先する。』でしたよね?」
?「ええ。強者との戦いだけが、冷めきった私の心を昂らせてくれるのよ。」
?2「相変わらずですね。まぁ、普段はNo.1の彼より協力してくれるので良いんですけどね。あっと、すいません。そろそろ……」
?「ああ、仕事の時間?頑張ってね、結社・〈
?2「ありがとうございます。結社・〈
―近郊都市・トリスタ
ミスティ「おはようございます。今日もよろしくお願いしますね。」
スタッフ・マネージャー「おはようございます!」
プロデューサー「おはよう、ミスティ君。今日もよろしくね。」
ミスティ「はい!」
―数時間後
ミスティ「皆さんこんにちは、1時になりました。〈アーベントタイム〉の時間です。ライノの花も散り、初夏も近づいた事で少し暑くなってきましたね〜。」
―メーア探偵事務所
フリーゲン「おっ、始まったな!」
ヴィント「やはり、ミスティさんの声は素晴らしい。」
ミスティ『こう暑いと、紺碧の海都オルディスや高原の風が吹くノルド高原で涼みたいですよね〜。それでは、皆様からいただいたお手紙を読んでいきましょう。』
―ラジオ局
しかし、その手紙には『ミスティ嬢に素敵なプレゼントをする。』とだけ書かれていた。
ミスティ(何かしら、これ?)
ミスティが不思議な手紙に首を捻っていると、外から轟音が響いてきて全員ラジオ局の外に出ると、西トリスタ街道の入口に木で作られた巨大な『2』のオブジェがあった。
ミスティ「これは……」
プロデューサー「なんじゃ、こりゃあぁっ!?」
その後、鉄道憲兵隊が到着し色々調べたが、人間にはこんな事は不可能だし、トリスタ周囲にもこんな事を起こせる魔獣はいないという事で一旦鉄道憲兵隊は帰っていった。
ミスティ(いったい、誰がこんな事を?“例の計画”が始まるまでは、あまり目立ちたくないのよね。どうしたものかしら?)
その時、ミスティは以前出会ったアルト通りに居を構える私立探偵の事を思い出した。
―翌日、帝都アルト通り
ミスティ「え〜っと、近所の人から聞いた話によると、『メーア探偵事務所』はこの辺りのはず……。あっ、あった。」
メーア探偵事務所を見つけたミスティは扉を軽くノックする。すると中から少しドタバタと音が響いた後、「どうぞ」と声がしたので遠慮がちに扉を開けて中に入る。
―少し前
フリーゲン「ラジオから轟音が聞こえてきて、『何だ?』って思ってたんだが。まさか、西トリスタ街道でそんな事が起きてたなんてな。」
クレア「ええ。私は十中八九ドーパントの仕業だと思ったので、一旦鉄道憲兵隊を帰したんです。ろくな装備が無い状態でドーパントとはち合わせしてはマズいですから。」
ヴィント「正しい判断だね。しかし、なぜ犯人はそんな事をしたんだろうか?しかも数字の2の形にするなんて、いったいなぜ?」
ミリアム「ん〜。考えても分からないなら、ガーちゃんであの辺りの魔獣をぶっ倒して、その後はトリスタで怪しい奴を捕まえてギッタンギッタンに……」
―ボコンッ!
ミリアムがとんでもない事を口走ったので、フリーゲンはおもいっきりミリアムの頭にゲンコツを落とす。
ミリアム「痛〜い!!」
フリーゲン「お前はいちいち言う事が物騒なんだよ!!ちったぁ、探偵事務所の人間らしく頭使って物事を考えろ!!」
そう言ってフリーゲンはミリアムの頬を引っ張るが、ミリアムも負けじとフリーゲンの頬を引っ張る。その時…
―コンコン。
クレア「フリーゲン、依頼人のようですよ。」
フリーゲン「あっ、おう。
扉がノックされ、ヴィントはそそくさと隣の部屋に入り、ミリアムを離して服をキチンと正してから一言。
フリーゲン「どうぞ。」
ミスティ「失礼します。」
フリーゲン「ああっ!?ミスティ嬢!?」
ヴィント「なんだって!?」
フリーゲンの言葉にヴィントは勢いよく扉を開け放ち、ミスティは驚いて振り向く。
フリーゲン「バッカ!いきなり開けんな!ミスティ嬢が驚いてんだろうが!!」
ヴィント「あっ、ああ。すまない。」
フリーゲン「すんませんミスティさん。あいつ、俺の相棒なんですが、俺と同じように、貴女の大ファンでして……。」
ミスティ「あっ、もしかして以前のミリオンコロッセオ関係の手紙の時に相棒の為にもう1枚、私のステッカーが欲しいと言ってましたよね?その相棒さん?」
フリーゲン「そうです。さてと、世間話はこれ位にして…今日はどういったご用件で?」
世間話を一旦打ち切り、フリーゲンは真剣な表情になってミスティにここを訪ねた理由を問いかける。すると、ミスティは困ったような表情をしながら、話し始める。
ミスティ「実は、昨日の西トリスタ街道での事件なんですが、あれは私が関係しているんです。」
クレア「それはどういう事でしょうか?」
ミスティ「昨日の昼1時から始まるアーベントタイムで、リスナーの皆さんからいただいたお手紙を読もうとしたんです。でも、最初に手に取った1枚目には『ミスティ嬢に素敵なプレゼントをする。』としか書かれてなくて、それを見た後にあんな事に……。」
クレア「貴女の熱狂的なファンが起こした、と思いになってるんですね?」
ミスティ「はい…。」
クレア「分かりました。ではフリーゲンに貴方の護衛をさせましょう。後、鉄道憲兵隊の人間も少人数護衛につけさせます。」
それを聞いたミスティは慌てて一言。
ミスティ「えっ!?いえ、帝国正規軍の最精鋭と言われる鉄道憲兵隊の人まで護衛につけていただくわけにはいきませんよ!!それにいくら帝都で有名な探偵事務所でも、正規軍にそのような要請は……。」
フリーゲン「ああ〜、それならお気になさらず。こいつは鉄道憲兵隊の大尉ですから。」
ミスティ「えっ!?そうなんですか!?」
クレア「はい。ですから、お気になさらず。」
ミスティ「分かりました。そういう事でしたら、よろしくお願いしますね。」
そう言ってミスティは立ち上がり、探偵事務所から出ていった。
フリーゲン「よっしゃ―!!あのミスティ嬢からの依頼だ!気合が入るぜ〜!!」
―スパンッ!!
フリーゲン「あ痛っ!?何すんだよクレア?」
クレア「あまりハイテンションになってミスしないように叩いただけよ。」
クレア(全く、あんなにはしゃいで。確かにミスティさんはキレイな人だったけど、私だって結構……///)
クレアはフリーゲンがミスティからの依頼に浮足立っているのを見て、フリーゲンの頭を叩きその後、フリーゲンを見ながら少し嫉妬した。
―さらに翌日、近郊都市トリスタにて
ミスティ「今日はよろしくお願いしますね。」
フリーゲン「お任せ下さい、ミスティ嬢。」
ドミニク「ミスティさんを困らせる奴は、私がふん縛ってやりますよ!」
エンゲルス「あはは……(汗)」
フリーゲンとクレアが寄越した直属の部下であるドミニク少尉とエンゲルス中尉に挨拶するミスティ。その事にフリーゲンとドミニクは歓喜し、2人の熱の入りようにエンゲルスは若干ひいていた。
その後、昼の1時になり、〈アーベントタイム〉が始まる。そして、例の手紙を読むコーナーに入るとミスティの手が止まる。
フリーゲン「ミスティ嬢。」
ミスティ「これを。」
ミスティが見せた手紙には『次はミスティ嬢にキレイな炎を見せる』と書いてあった。それを見たフリーゲンはすぐさまスタッグフォンで〈地球の本棚〉に入っているヴィントに連絡を取る
ヴィント「次は『キレイな炎を見せる』と書いてあったんだね?」
フリーゲン『ああ。犯人め、どっかを燃やす気か?』
ヴィント「いや、ただ燃やすだけでは彼女の目にはとまらない。それに『キレイな』という言葉がついているという事は……。そうか!犯人は〈ガレリア要塞〉を襲う気だ!!」
フリーゲン「〈ガレリア要塞〉だと!?クロスベルとの国境に建造されたあのゴツい要塞に奴は現れるってのか!?」
ドミニク「なんですって!?」
エンゲルス「すぐにクレイグ中将に連絡を入れます!!」
ヴィントの話を聞いていたエンゲルスはすぐに〈ガレリア要塞〉へと連絡を入れ始める。
ドミニク「でも、〈ガレリア要塞〉はクロスベル、ひいては共和国軍から帝国を守る最強の砦です。常駐している軍の中には、正規軍最強と名高いクレイグ中将率いる〈第四機甲師団〉がいるんですよ?そんな所に怪物が来ますかね?」
ドミニクの疑問ももっともだった。ただし、それは並の相手だった場合に限る。なにせ、今から現れるのは通常武器が全く効かない常軌を逸した怪物―ドーパントなのだ。
いくら〈第四機甲師団〉が正規軍最強と言われていても、ドーパントを倒せる訳が無いのだ。
フリーゲン「とにかく、俺は〈ガレリア要塞〉に向かう!あんたらはここでミスティさんの護衛を頼む!」
ドミニク「あ、ちょっとフリーゲンさん!?……行っちゃった。」
ミスティの護衛をクレアの部下達に任せ、フリーゲンはハードボイルダーで〈ガレリア要塞〉へと向かう。
―1時間半後・ガレリア要塞にて
「さて、始めるか。」
師団兵「止まれ!!」
「あん?」
師団兵2「貴様がエンゲルス中尉から報告があった怪物だな?速やかにここから立ち去れ!」
ヴィントの言った通り、〈ガレリア要塞〉に筋肉ムキムキの体つきをしたドーパント――ヴァイオレンス・ドーパントが現れたが、その周囲を数十人の師団兵が導力銃を持って取り囲む。
「フン!俺の邪魔はさせん!!」
師団兵「立ち去らないと言うのなら、仕方ない。撃てぇ!!」
「くらえ!!」
―ズドンッッ!!
―ガギギギンッ!!
師団兵「何っ!?」
立ち去る気の無いヴァイオレンス・ドーパントに向かって師団兵全員が導力銃を発砲するが、ヴァイオレンスは鉄球となってる腕を地面に叩きつけて衝撃波を発生させて銃撃を防いだ。
「おらよっと!!」
―ズドンッッ!!
師団兵たち「ウワァァァァッ!!」
「ヘッヘッヘ。」
ヴァイオレンスは再び鉄球を叩きつけて衝撃波を発生させ、師団兵全員を一気に吹き飛ばして戦闘不能にした。
フリーゲン「見つけたぜ!!」
「あん?何だお前は?」
フリーゲン「いくぞヴィント!」
ヴィント「ああ。」
〈サイクロン〉
〈ジョーカー〉
2人「『変身!』」
〈サイクロン〉
〈ジョーカー〉
W「オラッ!ハアッ!」
―ガンッ!ゴンッ!
W「硬ってぇ〜」
ヴァイオレンスを見つけたフリーゲンはすぐにドライバーを装着し、転送されてきたサイクロンと自身のジョーカーを挿入し、ドライバーを開いて仮面ライダーWに変身するとヴァイオレンスを何回も殴るが、あまりの硬さに怯む。
「フンッ!フンッ!」
―ドガンッ!ドゴンッ!
W「グオッ!グアッ!」
ヴィント『接近戦では不利だな。メモリを変えよう。』
W「了解だ!」
〈サイクロン〉
〈トリガー〉
W「フッ!」
―ズガガガガガンッ!!
「ドワァァァッ!?」
W「よしっ、効いてるぜ。このまま一気にいくぜ!」
―ズガガガガガッ!!
「クソッ!!」
―ドンッ!ドンッ!ズドォォォンッ!!
W「ウワァァァァッ!!」
「あばよ〜!」
W「クソッ、今のは…効いたぜ……。」
接近戦では不利な為、フリーゲンの方をトリガーに変えてサイクロントリガーになりトリガーマグナムでヴァイオレンスを攻撃すると効果があったので追撃をしようとすると、なんとヴァイオレンスは巨大な玉のような状態になってWに突っ込んだ。
それをもろに受けたWは吹き飛ばされ、ヴァイオレンスはそのままどこかへと逃げ去ってしまった。
◇後編に続く