フリーゲンはスタッグフォンで呼び出した巨大な車―〈リボルギャリー〉が到着するまで、新たに現れた恐竜のドーパント―〈Tレックス〉の相手をしていたが……
―ズガァァンッ!
フリーゲン「ウワァァァッ!!」
―ビュンッ!
地面からいきなり現れたTレックスにかち上げられ、そのまま噛みつかれるかと思ったが、間一髪でリボルギャリーが到着し、Wを救出した
ミリアム「クレア、あれ見て!!」
クレア「どうしたんですか、ミリアムちゃん?」
ミリアム「ほら、半分こ怪人!!」
ミリアムはリボルギャリーの中にあるモニターで外の様子を見ていると、Wを発見しクレアを呼んで彼の事を『半分こ怪人』と呼んだ。その瞬間……
―ズガァァァンッ!!
クレア「キャアァァァッ!!」
ミリアム「ワァァァッ!?」
「ガアァァァッ!!」
フリーゲン「っ!!」
―ピッ!ピッ!
Tレックスは再び地中から顔を出して攻撃し、リボルギャリーを吹っ飛ばす。その後、Tレックスは急接近し、リボルギャリーを攻撃しようとしたがフリーゲンが再びスタッグフォンでリボルギャリーを操作する
―ギュイィィィンッ!!
「グガガガガッ!!」
―ガァァァンッ!!
「グアァァァ……」
するとリボルギャリーの後ろにあるリボルバーハンガーという部分でTレックスの歯を受け止め、そのまま高速回転して攻撃を防いだ。攻撃を防がれたTレックスはフラフラしながらも、その場から逃げ去ってしまった
フリーゲン「クソっ!!さらわれちまったか!!」
その後、3人は探偵事務所に帰還した。…が帰還するなり、クレアがフリーゲンに詰め寄り、先程の出来事に対しての情報を全て話すように言ってきた
フリーゲン「といってもなぁ〜」
クレア「はぐらかす気ですか?」
フリーゲン「……。」
ミリアム「でも、あの半分こ怪人の正体がまさかフリーゲンとヴィントだったなんてね!!」
フリーゲン「半分こ怪人じゃねぇ!!あれは、『W』だ」
クレア「なるほど。あの左右非対称の装甲を纏った者の名は『W』と言うんですね?」
フリーゲン「あっ……」
クレア「では他の事も教えてもらいましょうか?まず、手始めに貴方達が使ったあの細長い機械について――」
ミリアムの『半分こ怪人』という言葉にフリーゲンはすぐさま訂正するが、それがクレアの狙いだったようだ。そしてクレアはさらなる情報開示を求めたが……
フリーゲン「ちょっとタンマ。」
『港に浮かんでいたのは、ジョウさん24歳。港にいた作業員が発見し――』
ラジオの音量を上げるとマグマ・ドーパントに変身していたジョウが亡くなったというニュースだった。それを知ったフリーゲンは依頼人であるマユナさんをマーテル公園に呼び出した
―マーテル公園
マユナ「フリーゲンさん……。ジョウが、ジョウがぁぁぁっ!(泣)」
フリーゲン「申し訳ありませんマユナさん……。」
その後、フリーゲンはジョウを殺した犯人を突き止めるべく、よく使っている情報屋の所へ向かった
?「美しい。鉄道憲兵隊に君のような美しい人がいたとは……。」
フリーゲン「おい、情報屋グロスト。相変わらずの趣味だな」
?→グロスト「オフコース!!戦う美しい軍人!!最高ではないか!!」
フリーゲン「んな事、どうでも良いから情報寄越せ。(こいつにクレアを会わせるわけにはいかねぇな。)」
その後、2人は最初の事件現場に向かい、グロストは付近で目撃情報を探すと言って離れ、フリーゲンは中へ入って事件現場の様子を見る事にした
フリーゲン「ここが第一の事件現場か…。何か残ってれば良いが……。」
そう言ってフリーゲンは事件現場の中を歩き回る。そして部屋に入ると扉がひとりでに閉まり、開かなくしまった
フリーゲン「あれ?おーい?」
「グルルル。」
フリーゲン「っ!?」
「グアァァァッ!!」
フリーゲン「ハッ!」
妙な声が聞こえ、振り返るとそこにはジョウを襲ったTレックス・ドーパントがおり、フリーゲンに向かって突進してきた。それを見たフリーゲンは間一髪で避ける
フリーゲン「これ以上、嗅ぎ回るなって事か。」
〈バット〉
―キュイィン
―カシャッ!カシャッ!
フリーゲン「もういっちょ。」
〈スタッグ〉
―キュイィン
―ズガッ!ズガッ!
―バチバチィッ!ガァァァンッ!
「グアァァァッ!」
攻撃を避けた後、フリーゲンはバットとスタッグのメモリをカメラと通信機に挿入してライブモードにし、バットのフラッシュでTレックスが水たまりに足を踏み込んだ瞬間、スタッグが電線を切って電流を流した
そして一瞬、停電したもののすぐに復旧したがTレックスはその場から消えていた。その後、グロストのもとに向かった
フリーゲン「どうだった?」
グロスト「ガイアメモリの売人とジョウが会っているのを見た人がいた。売人の特徴は、黒いスーツに白いスカーフ。そこに氷の模様が描かれている『女』だそうだ。」
フリーゲン「そうか。客はジョウ1人だけだったのか?」
グロスト「いや、暗がりで顔はよく見えなかったがもう1人いたらしい。そいつは……」
その頃、とある場所では先程、話に出た売人の女が会社の重役っぽい男にガイアメモリが入ったケースの中身を見せていた
女「じっくりご覧下さい。きっと、貴方にとっての運命の一本が見つかりますよ。フフッ。」
変わって探偵事務所ではジョウを殺した犯人の検索に入ろうとしていた
フリーゲン「ヴィント、検索を始めるぞ。」
クレア「フリーゲン。彼のあれは何なんですか?」
ミリアム「それに地球の本棚って〜?」
フリーゲン「ヴィントの頭の中には地球の全てと言っていい程の知識が詰まってる。ドーパントの情報もその中に潜んでる。まっ、全ての知識を読み終えたわけじゃないから、当たり前の事を知らないんだがな。」
クレア「なるほど。」
ヴィント「メモリは『Tレックス』。検索項目は『ジョウを殺した犯人の名前』。キーワードは?」
フリーゲン「1つ目は『ブティック〈ル・サージュ〉』。2つ目は『馬』。」
フリーゲンがこのキーワードを入れたのには理由があった。第一の現場で襲われた後、側にあった服に草原を走っているような馬が描かれており、それがどうしても頭から離れなかったからだ
ヴィント「次は?」
フリーゲン「……。最後は、『女』だ。」
最後のキーワードを入れると『NAME』と書かれた本が残り、それを読むヴィント
ヴィント「ビンゴだ。Tレックスのメモリと体質が合い、そのキーワードにヒットする人物は……」
そう言ってヴィントがホワイトボードに書いた犯人の名前は、『MAYUNA』。依頼人の名前であった。
クレア「まさか、彼女が……」
ミリアム「灯台下暗しってやつだね〜」
クレア「でも、どうして彼女が?」
フリーゲン「前に聞いた事があったんだ。以前、どこかのブティックで帝国にあった服を作った事があると。その時のイラストも見せてもらった、馬が草原をかけているようなイラストを……」
ミリアム「つまり、最初の2件はジョウとマユナの2人で起こした事だったけど……」
クレア「ジョウがマグマの力に飲まれて暴走してしまい、このままでは自分に捜査の手が及ぶと思い、フリーゲンに探させた。ジョウを始末する為に。」
フリーゲンは部屋から出ていこうするが、それをヴィントが止める。
ヴィント「あの女性を説得するつもりかい?彼女はTレックスの力に飲まれてしまっている。無駄な事はしない方がいい。」
するとフリーゲンは上着の内ポケットから3本のメモリを取り出し、机の上に置いて一言
フリーゲン「やってみなきゃ分からねぇだろ?」
クレア「ちょっと!?」
フリーゲン「そうだクレア、お前に頼みがある。」
クレア「頼み、ですか?」
ヴィントにそう言ってから出ていこうとした時、クレアに止められるがフリーゲンはクレアに何か頼み事をしてから出ていった
―マーテル公園
クリスタルガーデン横にある休憩所にマユナは呼び出され、待っていると…
―キィィン
マユナ「キャアッ!」
―ザシュッ!
スタッグフォンが飛んで来て、マユナのカバンの底を切り裂くと中身がこぼれ落ち、その中には『Tレックスメモリ』があった
フリーゲン「見ましたよマユナさん。貴女がTレックスの魔神。ブティック破壊事件及びジョウ殺しの犯人だ!貴女が犯行に走った理由も分かっています。ル・サージュ本店にいた他人の手柄を横取りする重役が憎かったからですよね?」
マユナ「その通りです。そいつのせいで私は追放されました。私は、この帝国に似合う服を作りたかっただけなのに……(泣)」
フリーゲン「その重役は役員会議にかけられ、追放されました。今ならまだ間に合います。メモリを捨てて自首して下さい。」
そう言った後、フリーゲンは公園の出口を見ると、そこにはクレアに頼んで出動してもらった〈鉄道憲兵隊〉と〈帝都憲兵隊〉の装甲車と隊員達がいた
マユナ「ありがとうフリーゲンさん。………でも、ごめんなさい。私はまだ復讐しなければいけないの。私が困ってる時に見て見ぬふりした全員にね!!」
〈Tレックス〉
「グアァァァッ!!」
フリーゲン「うおっ!?」
クレア「っ!!総員、警戒態勢!!」
「グオォォォンッ!!!」
隊員達「ウワァァァッ!?」
やはり、マユナは完全にTレックスの力に飲まれており、ガイアメモリを生体コネクタに挿入して〈Tレックス・ドーパント〉となってしまった
それを見たクレアは隊員達に警戒するよう伝えるが、Tレックスは目の前に降り立ち、衝撃波でほとんどの隊員達を吹っ飛ばした
フリーゲン「クソっ!」
クレア「フリーゲン、大丈夫ですか!?」
ミリアム「ケガしてない!?」
フリーゲン「ああ、大丈夫だ!!それよりも早く逃げ――危ねぇっ!!」
―ズガンッ!!
フリーゲン「逃げるぞ!!」
―ズガンッ!ズガンッ!
背後から迫ってきたTレックスの攻撃を避け、2人の手を掴んで走るが周囲が破壊されていき、立ち止まると背後からゆっくりとTレックスが迫る
マユナ『貴方が私の事を話したら、復讐がダメになっちゃうから……食ってあげますね』
「グアァァァッ!」
フリーゲン「2人とも、どいてろ!フッ!」
「グハッ!グウゥゥ……グワアァァァァッ!!」
クレア・ミリアム「フリーゲン!!」
飛びかかってきたTレックスをバック転で避けたフリーゲン。しかし、それに怒ったTレックスは再び衝撃波を放ち、フリーゲンの上にガレキを落とす
ーズガンッ!!
「グハアッ!?」
ヴィント「フッ。」
ミリアム「あれ?ヴィント?」
ヴィント「もう少しで説得は成功しそうだったけど、Tレックスの力に阻まれたって感じかな?」
フリーゲン「フッ、タイミング良すぎだろ。半分力貸せよ、相棒」
落ちてくるガレキをリボルギャリーが吹っ飛ばし、中からヴィントが出てきて今の状況をピタリと当てた後、彼はフリーゲンに手を差し出す。それを見たフリーゲンはその手を取って立ち上がる
そしてフリーゲンはヴィントから置いてきたメモリを受け取り、Tレックスに向かって歩きながらダブルドライバーを装着するとヴィントの腰にもドライバーが出現する
「何だ、お前ら?」
ヴィント「僕達は2人で1人の探偵さ。」
フリーゲン「行くぜヴィント」
〈サイクロン〉
〈ジョーカー〉
2人「変身!」
〈サイクロン〉
〈ジョーカー〉
2人「『さあ、お前の罪を数えろ!』」
「グアァァァッ!」
変身が完了するとWはクレア達の方を見て一言
ヴィント「僕の体、頼むよ」
クレア「分かりました」
そしてWはTレックスに向かっていき、戦闘を開始する
W「フッ!ハッ!ハアッ!」
―ドガッ!ドガッ!ドガァッ!
ミリアム「クレア、乗って乗って〜」
Wが戦ってる間にヴィントの体はミリアムが出したアガートラムで持ち上げ、ミリアムとクレアはアガートラムの腕に乗って戦域から離脱する
ヴィント『あの白い物体、興味深いね。ゾクゾクするよ』
フリーゲン「後にしろ!!」
「グオォォォォンッ!!!」
その時、目を離した一瞬の隙にTレックス・ドーパントは一際大きく咆哮し、周囲にあるガレキを集め始めた。するとそのガレキがTレックスの背骨を中心に体を形作っていき、最終的に巨大なビッグ・Tレックスとなった
それを見たクレアは〈ARCUS〉を取り出し、憲兵隊詰所へと連絡した
「グワアァァァァァァッ!!!」
フリーゲン「何っ!?」
「グワアァァァァッ!!」
―ズガァァァンッ!!
フリーゲン「ウワァァァッ!!」
ヴィント『僕の側を変えよう』
フリーゲン「ああ。お熱いの、かましてやるぜ!」
〈ヒート〉
〈ヒート〉
〈ジョーカー〉
フリーゲン「ハアッ!オラッ!オラッ!」
―ズガンッ!!ズガンッ!!ズガンッ!!
フリーゲン「ハアァァッ!!」
―ズガァァァンッ!!
サイクロンを抜いてヒートに変えた後、連続でパンチを繰り出し、最後に炎を右腕に纏った状態で思いっきり殴ってビッグ・Tレックスを吹っ飛ばした
しかし、ビッグ・Tレックスは諦めが悪く〈ヴァンクール大通り〉へと逃げていく
「グワアァァァァッ!!」
フリーゲン「逃がすかぁっ!!」
―ズガガガンッ!!
フリーゲン「フッ!」
追ってきたWを潰そうと工事中の足場を崩すが、彼はバイクをスライディングさせながら避けていき、再びビッグ・Tレックスを追跡する。途中でリボルギャリーも呼び、2台で相手を追跡するが…
なんとビッグ・Tレックスは百貨店の壁を登り、屋上に立った。それを見たフリーゲンはスタッグフォンのボタンを押してリボルギャリーを展開し、バイクごと乗り込んで車体後部を飛行ユニットに変えた
フリーゲン「よし、行くぜ!」
―キィィィンッ!!
飛行ユニットのおかげで飛べるようになったバイク―〈ハードタービュラー〉を操縦し、ビッグ・Tレックスに向かっていくW
フリーゲン「ハッ!フッ!」
「グワアァァァァンッ!!」
フリーゲン「くらえ!!」
―ズガガガガガッ!
フリーゲンはビッグ・Tレックスの攻撃を避けながら、毎秒25発撃てる収束エネルギー弾で攻撃する。
〈メタル〉
〈ヒート〉
〈メタル〉
そしてトドメを刺す為にWは新たなスタイルになり、専用武器〈メタルシャフト〉を手に取る
ヴィント『もうメモリブレイクしかない』
フリーゲン「分かってる!」
〈メタル・マキシマムドライブ!〉
―ゴオォォォォッ!!
マユナを救う為、Wはメタルシャフトにメタルメモリを入れてエネルギーをチャージする
W「『ハアアァァァ〜。メタルブランディング!!』」
―ドガァァァァァンッ!!!
―ズドォォォォォンッ!!!
マユナ「あぁぁぁぁー!!」
〈サイクロン〉
〈ジョーカー〉
ビッグ・Tレックスは倒され、変身解除されたマユナは屋上から落ちていくが、フリーゲンはすぐさま基本形態に戻ってハードタービュラーから飛び降り、マユナの手を掴む
そしてゆっくりと地面に降り立ち、マユナを見ると鎖骨からガイアメモリが抜けた後、砕け散った。こうして事件は終わった
―メーア探偵事務所
フリーゲン「『報告書・マユナさんは憲兵隊、ジョウは2度帰らない。それがこの帝都の裏での常識だ。だが、例えそうだとしても必ず変えてみせる。俺が――』……。『俺達が――』」
ミリアム「ヤッホー!!」
フリーゲン「うおっ!?」
報告書の『俺が』の所を『俺達が』に書き換え、続きを書こうとした瞬間、扉が開いてミリアムが駆け込んできた。その為、打ち間違えをしてしまった
クレア「お邪魔しますね」
フリーゲン「クレア、ミリアム。何しに来たんだ?」
ミリアム「じゃ〜ん!!見てみて〜!」
そう言ってミリアムが見せてきたのは可愛く塗り直された『メーア探偵事務所』と書かれた看板だった
フリーゲン「うぉぉぉぉいっ!!何してくれてんだぁぁぁっ!?」
クレア「すいません。止めたんですが……(汗)ちなみに、私がここの新たな所長となりましたので」
フリーゲン「はいっ!?いや、お前には鉄道憲兵隊の仕事が……」
クレア「有事の際はそちらを優先しますが、普段は書類仕事と帝都のパトロール位しかしないので効率よく動けば、両立可能です。それに私がいないと貴方はまた書類をためたり、更新を忘れたりしそうですしね?」
そう言われて何も言い返せないフリーゲンはクレアがメーア探偵事務所の新たな所長になるのを了承した
クレア「ではまず、所長として貴方達に訊ねます。Wの事を包み隠さず、全て教えて下さい」
フリーゲン「オッケー」
後編書き終わりました。しかし、どこかしら削って書いても、やはり6000話前後になりますね
これからはその話数を基準に書いていく事になりそうですね……(汗)
後、幕間に今回の黒幕と幹部の話を書きます。その前にクレアにWの事を説明する話を入れようと思います
それからミリアムですが、彼女はメーア探偵事務所の所長補佐になります