「“ふぅ……ようやく片付いたね。ありがとう、シーラ。とても助かったよ”」
「いえいえ!そのために来たのですから!」
シーラはビシッと敬礼をして、笑顔で言う。こういうところを見ると、年相応だけれどもしっかりしていて、頼りになる。ココアが信頼できると言ったのがよく分かる。テキパキと動いてくれたから予定よりも早く終ることができた。これなら時間が作れるかな。
「“シーラ、このあと時間ある?早く終わったし、お昼時だから食事でもどうかな?お礼に奢るよ”」
「良いんですか!?」
「“うん、いいよ”」
「やった!少し離れてますけど、美味しい店を知ってるんです!そこに行きましょう!」
「“うん、案内よろしくね”」
「はい!」
嬉しそうにぴょんぴょん跳ね、笑顔を浮かべるシーラ。やっぱりこうやってみると可愛らしい生徒だ。嬉しそうにケモミミがピコピコ動いているのを見ると、なんだかほっこりする。肩掛けカバンを持ち、コートを着てシャーレを出る。
連邦生徒会がサンクトゥムタワーの制御権を回復してから、ヴァルキューレ警察学校の生徒たちがD.U.のあちこちで慌ただしく動き回っているのを目にする。不良生徒の増加や不法流通はまだ収束の目処は立っていないみたいだ。ただ、ココアが言うにはD.U.は比較的安定してきており、他自治区も有力な学園であれば早期に鎮圧されるだろうとのこと。
「ここです!ここのパスタが美味しいんですよ!」
「“きれいな店だね”」
「そうでしょう?ここはD.U.の中では閑散としていますが、良い店が多いんです!」
「“それはいいね”」
笑顔で話すシーラ。微笑ましいなと思いつつふと道の先を見ると、そこには見覚えのある人物が見えた。一際目立つ連邦生徒会の制服。その雰囲気からどこか良家のお嬢様のようだ。
「先生、どうかしまし──ココア副会長?」
「“うん。何かあったのかな?”」
シーラは少しだけ考える素振りを見せ、頷く。こちらに向き直り、はっきりとした声で言う。
「先生、もしココア副会長が承諾したら、三人でのご飯でもいいですか?」
「“それはかまわないよ。彼女とも、色々話したいしね”」
「良かったです。では少し行ってきます!」
D.U.の治安はほとんど回復したといっていいでしょう。裏路地などはまだ見れていませんが、概ねヴァルキューレの皆さんが頑張ってくれました。防衛室も多忙であったので、今度差し入れをしないとですね。先生が来てから、状況は良くなりつつあります。無論、皆の努力もあって、うまく噛み合っていると思います。ここからが大切。復興後にどのような方針を取るか、それが───。
「ココア副会長!」
ふと近くから聞き馴染みのある、可愛らしい声が聞こえてきた。振り向けばセミロングの髪を揺らしながらこちらに手を振る
「こんにちは、シーラさん」
「はい!こんにちはです!」
姉とは違い、はつらつなシーラさん。元気よく右手を上げて返事をする。その姿に癒やされながら、こちらに向かって歩いている先生にも手をふる。先生はにこやかに微笑みながら手を振り返してくれる。
「私になにか用事ですか?」
「はい!ココア副会長も私達と一緒にご飯に行きませんか?美味しいパスタノお店があるんです!」
「ふふっ。良いですね、是非ご一緒させてください」
「やった!先生、一緒にご飯です!」
「“うん。早速行こうか”」
「はい!」
ルンルンでスキップするシーラさんを見ながら、先生にお礼を言う。本来ならば二人での食事だったはず。邪魔にならなければ、いいのだけれど。
「ありがとうございます、先生。お忙しい中誘っていただいて」
「“大丈夫だよ。それに、食事は皆でするともっと美味しくなるからね”」
「そうですね」
そんな他愛もない会話を楽しみつつ、私達はシーラさんのオススメするお店で食事をとった。
………………。
ユメ先輩救済は必要か
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必要ない!
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救って!
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番外編かIfルートでやって!