ウマ娘の新アプリがリリースされました   作:たかなしゆういち

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【閑話2】黒猫は魔を追い払う

 吾輩は配信者である(デビュー前)

名はまだ無い(企画段階)

 

 企業Vtuberに応募し、見事採用を貰えた吾輩は有頂天であった

学校の成績が良かろうがコミュニケーション能力に難ありと判断されればお祈りされる事数知れず

普通の職場では駄目だと判断して目に入った広告に飛びついたが、ありのままを受け入れてもらえる仕事にありつけた事は僥倖と言えよう

 

 吾輩の世界が変わった瞬間だった、それも二回

 

 「今日は自分のトレーニングに付き合ってもらうッスよー♪」

「せめて着替えさせろや駄犬(だけん)んんん‼︎」

 

ウマ娘『スピッツチアー(駄犬)』がいきなり世界に顕在し、吾輩の人生は一気に地獄へ叩き落とされた

 

 

 奇天烈な吾輩であったが、ふんわりと受け止めてくれた両親には感謝しかない

なのに一人暮らしする場所もきまり、手土産を持って両親に報告をしに行ったら愛娘よりも溺愛されている見知らぬ子供(ケモ耳付き)を見た吾輩の心境を答えよ(配点 十点)

 

 その愛くるしい外見と純真無垢な心で吾輩の両親を魅了した悪魔の子(スピッツチアー)は、【ウマ娘トレーニングサポーター】内の吾輩の担当のウマ娘である。どうして三次元に受肉しているのか?

 中学生(黒歴史)で作成した魔法陣が今効果を発揮したのかと恐怖した吾輩を他所に話が纏まっていき、一人暮らしは何かと不安だからということで度々吾輩の住居にこのウマ娘(刺客)が顔を出すという話になった

 反論を挟もうにも(当事者を無視して)決まった瞬間に「これからよろしくお願いするッス!」と、元気よく言って即座に帰っていった

 呼び止めようと外に慌てて飛び出したが、ウマ娘の脚に追いつけるはずもなく(ついでにウマ娘レーンの存在を確認、SAN値チェック)、ウマ娘に関する周囲との認識のズレを埋められず、世界から一人除け者にされたような気がした

 

 それでも人間というものは適応するものである

なんやかんやズルズルと関係は続いており、ウマ娘が存在している以外変わりのない世界で正気を失わずにいる(猪突猛進気味な駄犬に振り回されて、深く考えている暇がないとも言える)

 ぶっちゃけ不都合な所はほぼ無いのだ(いつもタイミングの悪いスピッツチアー以外)

言語もウマ娘関連以外の常識も変わりなし

女子中高生にウマ耳と尻尾が流行っているようなものだ

見た目に釣り合わぬ怪力と自転車よりも速く走るスピードにさえ注意すれば人間と変わらない

 

 「行くッスよ‼︎」

「これただの重り役じゃん、おんぶで走るのは危ないって速いって降ろせよ駄犬んんん‼︎」

 

関わらなければ無害である

…関わらなければ

 

 

 

 吾輩は配信者である

(知名度)はまだ無い(デビューしたて)

 

魔界からやってきた長い黒い髪に猫耳が生えた魔王(見習い)

立派な魔王となる為に母よりこの日本の地へ遣わされた

魔界にはウマ娘が居ないので、ウマ娘についてよく知らない

今日も人間、ウマ娘の生態を学ぶべく配信を開始する

 

 「よく来たな者共!吾輩の名は「御母様からお祝いの品ッスよー♪」生配信中なんだよ駄犬んんん‼︎」

 

 吾輩は異世界から来た配信者である(真実)

今日もウマ娘の常識に翻弄されながら、この世界について学んでいく

 

 




この後、度々配信に犬耳魔族の立ち絵が並ぶ事になる
『魔犬育成計画(テスト対策)』シリーズが人気
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