ウマ娘の新アプリがリリースされました   作:たかなしゆういち

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〈外伝〉それは四年に一度開かれる扉

 

 「ッシャア!今日は絶対(ぜってぇ)に勝つぞ!気合い入れろぉっ!『クローバーレース』!『ムラクモヒメ』ェ!」

「おー!」

「…」

 

 私、『ムラクモヒメ』は今、トレセン学園の七不思議の一つ、卒業できない(しない、する気がない、そもそもまだ就学中など諸説あり)学園生のゴルシ先輩に拉致(つれ)られて何処か知らない山奥の大会の会場に来ています

 

 事の始まりは、授業を受けるために寮の玄関を出た瞬間始まりました

 

 

 「アタシと一緒に伝説の肉、手に入れようぜ?」

 

 タイヤが大きくて車高の高い四輪駆動のゴツい車から降りてきた先輩は

無駄に良い声を出しながら手を差し出して来ました

 

 「…これから授業なのですが」

「何言ってやがる⁉︎今日が何月何日か分かってんのか⁈」

 

 心底信じられない、とでも言いたげに頭を両手で抱えて驚愕する先輩

信じられないのは学園に堂々と四輪駆動で乗り入れる先輩なのですが…

 

 「今日は2月29日!四年に一回(例外有り)しか行われない『争奪!幻の肉獲得バトル 〜たんぽぽを添えて〜 』の開催日だろ⁉︎」

「知りませんよそんなイベント⁈というか一人で行ってください‼︎」

「今回はチーム戦で五人以上は必要なんだ!スペとライスには声をかけたがタイミングが悪くてどうしても現地に間に合わねぇ!チケゾーは別な仕事が入ってっし、スズカは捕まらねぇ、と言うわけでお前に白羽の矢が立ったんだ」

「どちらかというと赤紙な気もしなくもないです」

「さって後一人だな。グリマーが居たら捕まえようと思ったんだがな…」

「グリちゃんまで巻き込まないで下さい…後一人?」

 

 チームは五人以上必要、今居るのは二人で後一人必要かという事は、もう決定しているメンバーが二人いるという事

一体誰が…

 

 

 「幻の肉か…血が滾るな…!」

武頼鞍(ブライアン)!」

「えぇ、是非とも味わいたいものですわ。それで、いつ出発しますの?」

魔食院(マックイン)!」

 

 私たちの元へ、有名な二人のトレセン学園OGが凄まじい闘気を纏って歩いてきました

 

 「あの…ホントにそんな大会がいるんですか?」

「えぇ、メジロ家でも…コホン、信頼のおける所からの確かな情報ですわ」

「そんな事より後一人はどうするんだ?移動を考えればそろそろ出発しないと間に合わんぞ?」

「移動しつつ掻っ払うぞ、つーわけで行くぞぉ‼︎」

「だから授業ガッ」

 

 強引に車の中に放り込まれ発進する先輩方

その数分後、何も知らないクレちゃんが車の中に連れ込まれ、会場へと辿り着きました

 

 


 

 

 「今回のルールは今年度より発足した【U.A.F.】ウマ娘アスレチックフェスティバルに正式採用された15種目で勝負だ!運営に『ムーンウォークタイヤ引き』を提案してみたが採用されなかったぜ」

「何ですかそのふざけた競技は…」

「一人三種目までか…弓は任せろ」

「えーとわたしたちは?」

「ンなもんビビッと来たやつで良いんだ、行くぞぉ!チーム『シリウス』始動だ!……ヤベ、この世界線じゃ関係なかった」

 

〈マシンガンレシーブ〉

 

 「ハヒッ?!フヘッ?!しんどいでしゅ!」

「スピード落ちてんぞ『スペシャルレース』!!」

「誰ですかソレ?!」

 

〈ヘルスイムシュート〉

 

 「ぃよぉし!!叢雲(ムラクモ)ォ!お前の出番だぁ!得意の水上走行を見せてやれ!」

「できる理由(ワケ)ないじゃないですか!?」

 

〈マウンテンダンク〉

 

 「ッシィ!!」

「流石の跳躍力(パワー)ですわね…」

「ヘ…この競技は貰ったな」

 

〈ムゲンリフティング〉

 

 「  」←砂いじりをしている

「最初あんなにノリノリで技とか決めて『ヘーイ』とか言ってたのに?!」

「まぁ…続ける根性には期待していないので予測の範囲内ですわ」

 

〈スナイプボール〉

 

 「…どの順で抜いていくかも、考える必要があるね」

「さて、参りますわ」

「ん…?オーバースロー?!」

「なんだ、上から投げても良かったのか」

「次から規定にしっかり書かれそうだな、まーゴルシちゃんはどっちも出来るから問題ないぜ」

 

〈ゴッドスピードカラテ〉

 

 「我流になるが…まぁ何とかなるか」

「…流れるように板を割っていってる…」

「最後の板、持っているの怖いんですけどぉ?!」

「考えるな!感じろ!」

「いったい何をですの?」

 

〈プッシュザロック〉

 

 「〜〜〜!!!」

「頑張ってヒメちゃん!!」

「他の競技は習熟が必要だからな、これが最適か」

「頑張って下さいまし!、ムラクモヒメさん!」

 

〈ハリテパイル〉

 

「そぉい!!」

「えっ!?クレちゃん凄い!」

「意外、ですわね、あんなに力強くは見えませんのに」

「体幹がしっかりしている。力の伝え方にロスが無い」

「やるじゃねーか『スペシャルレース』!」

「名前が混ざってるではありませんか…」

 

〈ギガンティックスロー〉

 

 「セイヤッ!!!」

「わ、ゴルシ先輩上手!」

「か~ら~の~、ゴルシバスター!!」

「プロレスではありませんわよ!?」

 

〈ソニックフェンシング〉

 

 「これも貴族の嗜み…」

「無難でツマンネーな〜」

「勝ったのになんて事言うんですの?!」

 

〈ハイパージャンプ〉

 

 「…ッハ!!って飛び切りミスってる?!」

「歩幅合わせんの面倒いんだよなー」

「次、次は行けますわよ!」

 

〈ハングクライム〉

 

 「わっ!ヒメちゃん結構スイスイ行ってる!」

「やるじゃねぇか『ライスヒメ』!」

「だから何ですかその名前?!」

「…うるさいん、で、す、け、どぉ…!」

「案外余裕あるな、アイツ」

 

〈ダイナミックハンマー〉

 

 「ダァラッシャァ!!」

「流石の一言、ですわね」

「普段から(いかり)ぶん回してるからな」

「…錨…?」

 

〈ライクアサブマリン〉

 

 (肉肉肉ニクニクニクにくにく…)

「凄い長い時間潜ってますよ!一位狙えます!」

「私が言うのも何だが…凄い執念だな」

「アタシがしっかり料理してやるからよ。何食いたい?」

「ステーキ」

「任せろ!」

 

〈アクロバットアロー〉

 

 「ノーミスで最速?!どれだけ上手いんですかブライアン先輩!?」

「総合得点で入賞は確実ですわね♪」

「どうして一回で三本も矢を放てるんですか…?」

 

 


 

 

 いくつかの競技で私達は上位陣に入り込み、競技別入賞者、総合得点上位層に配られた幻の肉を現地で食べる事になりました

 

 「ウッシ焼けたぜお前らぁ!打ち上げの時間だぁ!!」

「あのー、先輩のスマホに物凄く通知が届いてるようですが…」

「気にするな、参加できなかったヤツの癇癪だ。冷凍だが少しは送っておいてあるから問題ない」

「ライスさん達にもお裾分けしてますから気にせず食べて結構ですわよ」

「…では、頂きます…」

「頂きます…?!すっっごい美味しい!?」

「おかわりだ」

「任せな!ついでに564印のポテトサラ「それは要らん」ちぇー、ワサビを練り込んだ特性なのに」

「そんな物作らないで下さいまし!」

「…意外といける…!?」

「え、嘘でしょヒメちゃん」

 

 

 鼻腔に食欲を刺激するお肉の焼ける匂いに手が止まらず、そこそこあったお肉はあっという間に食べきってしまいました

 

 

 「よーし後片付けは終わったな、じゃぁ日付が変わる前に送り返すぜ、じゃねーと四年間閉じ込められるからな」

「「えっ!?」」

 

 猛スピードで走る四輪駆動車に激しく揺らされ、トレセン学園についた時はクレちゃんともにグロッキー状態になりました

 

 

 

 なお、無断欠席はゴルシ先輩の名前でお咎め無しになりました

 

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