魔法少女リリカルなのはViVid キャリバーオブデザイア 作:エステバリス
やあみんな、次々と訪れる鎧武の怒涛の展開に目を離せない甲殻類だぜ!
なにやら次回の話は仮面ライダーナックルことザックがメインになるようですね。死ななきゃいいですけど、多分死にますね彼。
戒斗さんに着いていくとかいいつつもあの次回予告は……ねえ?さしずめライダー少年ナックル☆ザック〜叛逆の物語〜とでも言いましょうか?監督的に。
……あかん、このタイトルはザックが始まりの女みたいだ。
結論から言おう。怒られた。
元々しっかりと基礎から作り上げて怪我をさせない鍛え方を信条とするなのはさんは元より、そんななのはさんに直接指導(物理)を受けたというティアナさんやスバルさん、心配性のフェイトさんやお人好しのヴィヴィオ達三人……そしてまさか、大人しそうなストラトスセンパイやキャロさんにまで怒られるとは思いもしなかった。
やめて!もう説教は沢山だ!なのはさんのSLBでオーズの力を破壊されたらオーズの力と繋がっている俺の精神まで燃え尽きてしまう!お願い、死なないで俺!俺がここで倒れたらグリード退治やジジイの尻拭いはどうなるの!?ライフはまだ残っている。ここを凌げば、なのはさんに勝てるんだから!
次回、コウガミ死す デュエルスタンバ……なんだ今の謎電波は。
「聞いてるのエイジくん!」
「っ……だーらぁ、多少の無理無茶はしなきゃ逃げるもできない状況だったんだってぇの。無茶すんななんて言われたら俺に死ねって言ってるモンだぞ?」
「でも!エイジくんはそれくらい言わないと平気で死にに行っちゃいそうだから不安なの!」
「自殺願望なんざねーよアホヴィヴィオ……脳みそヴィヴィッド状態かおお?」
見苦しくも言い訳をするエイジはヴィヴィオにアホアホ言ってるのにアホっぽかった。いや、むしろアホアホ言ってるからこそエイジはよりアホっぽく見えてしまう。
「コウガミくん、確かに多少は無理無茶しなくちゃいけないことがあるのはわかるよ。でも、心配してくれるヴィヴィオ達を蔑ろにするのは良くないんじゃないかな?」
と、そうやっていつも通りと言えばいつも通りな口論をする小学生組を諌めるなのは。どうも教官という人は怖いイメージがつきがちだが、そんなイメージなんて存在しなかったんやとでも言わんばかりに彼女は色々な人のことを気にかけて相談に乗ってくれる。怖い人というイメージがないからだろう。
……ただまぁ、欠点を挙げるとすれば。
「そもそもヴィヴィオにあんまり酷いこと言うと、いくらコウガミくんでもゲロビぶっぱしちゃうよ?」
「…………はい(ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ)」
子煩悩が少しだけ度を過ぎていることであろう。笑顔なのに怖い。エイジは大抵ヴィヴィオに本心ではない、心ない発言をすると毎回こうやって脅は……もとい、注意をされている。
真木と、そしてなによりオリヴィエと少なからずの関わりを持つエイジはJ.S.事件のことを人よりも多く知っている。故に、そのJ.S.事件で高町なのはという人物がやらかしたカートリッジ七発装填してからの分厚い鉄板数十枚ぶち抜きをしつつも、それでいて巨大戦艦の最上階から最下層にいる人間に向かって砲撃ぶっぱしたことも勿論知っている。
そしてその資料映像を後藤がハッキングして見せてもらった時、当時8歳だったエイジは若干どころではないトラウマを生んだ。
一年前は家に遊びに行った時、時々「距離を詰めてストレート、距離を詰めてストレート」なんて物騒な言葉を呟いていたからもしかしたらトリガーハッピーの気もあるのかもしれない。
「コウガミくん?今なにか余計なこと考えなかった?」
「いえ!何も考えてなどありはしないでございますよ!?」
思わず意☆味☆不☆明なミッド語を喋ってしまう。なぁにこれぇとエイジは自分の謎のミッド語に思わず頭を抱えてしまった。
それと同時に一気に冷静になった頭は、現在のメダルに関しての思考へと飛んでいく。
(カメのコアメダル……手に入れたのぁいいが、ライオンとチーターのコアメダルがあのグリードに取られちまった……くそっ、どういう特性かもわからないメダル一枚に使い慣れたメダル二枚だなんて釣り合わないにもほどがあるぞ……)
エイジははあ、と露骨な溜息をついて頭を地面に引っ付ける。
「あー……冷てー。なんかこう、一気に冷静にしてくれて色々といい感じにしてくれる気がする……」
「エイジくんが奇行に走ったと思いきや謎のヘビーローテンションに!?な、なに!?もしかして私がお節介しすぎたせい!?」
「多分そー。だから謝ってー」
いつもの語気の荒さはどこに行ったのか。エイジは考えることにだけ夢中になって空返事しかしない。
急変したおかしすぎる彼の様子に一同はポカンとする。彼らしからぬ無気力。少なくともニート時代はもうちょっと活力に溢れていたろうに、どうしてこうなると言わざるを得ない。
「……ねえ、アンク……さん?エイジくん、なにかあったの?」
流石に心配になってきたヴィヴィオはエイジと最も一緒にいる時間が長いアンクに問う。アンクはさんと呼ばれたのがこそばゆかったのか、相変わらず器用に手だけで寒気がすることを表現する。
「さんはやめてくれ。寒気がする。……まあ、エージにとっちゃ悔しいだろうなぁ。力を手にして別の力を失う……力を求めるアイツには、な」
エージはどうせお前らに深く関わって欲しくないだろうから、俺が言えるのはここまでだ。アンクはそれだけ言うとフラフラとどこかへ飛んでいく。
「……やっぱり、アインハルトさんもエイジくんも、オーズとクラウスのことを自分のことみたいに憶えてるんだよね。
……色々と私達とは違うものもあるとは思うけど、そんなに難しい悩みなのかな……?」
◆◇◆
カポーン、その擬音は第97管理外世界地球のニッポンという場所の名物、温泉を初めて見たとある地球の外国人が感嘆のあまり漏らした感想……なんて言われてたり言われなかったりするが、真偽は定かではない。
そんなことは置いておき、エイジは現在浴場に一人でいた。どうもエイジが迷子になっていた時に既に全員入浴を終えたらしく、エイジは正に一人風呂を満喫……そもそも人間の男はエイジの他にフェイトの義息子のエリオと真木しかいないのでどちらにせよ満喫していたが、ともかくエイジは一人風呂を満喫していた。
ただ、満喫してはいても先刻出会ったあのグリードのことが頭から離れない。多分ここを特定すればすぐにでも襲撃して来るだろうし、そうなったらまたあのガタキリバコンボが通用するとも限らない。
そもそも、コンボ変身を二度も行ったエイジがまたコンボ変身をできる体力を残している可能性は限りなく低い。
「俺は……またアイツと戦ったら、多分負けるだろうなぁ……」
誰もいない空間だからこそ素直に言える。見栄っ張りなエイジの素直な心。
「考えてもしょうがないのはわかるけど……あーもう、わかんねえ!俺がどうすりゃいいのか、なにするべきなのか、全然わかんねえ!」
エイジは誰もいないことをいいことに思いっきり叫ぶ。こんな時に自分をよく理解してくれている後藤はいないし、真木に相談なんてしたくないしそもそもマトモな答えを期待できないし、アンクにこれ以上自分が不安を抱えているなんて重荷を背負わせたくないし、なによりヴィヴィオ達にこんな弱気な自分を見せたくない。
頼りたいのに頼れないという矛盾を感じてエイジはただただ叫ぶ。自分の不安と不満を隠すことなく精一杯に。
「おいコラクソジジイ!聴こえてっかあ゛ぁ゛!?テメェのせいで俺ぁこんなバカみてぇな悩み抱えてんだぞ!
テメェが初代オーズだってんなら初代らしく次代に道を示してみやがれ!」
やり場のない複雑な感情はやがて、エイジが最も嫌悪している初代オーズの記憶にぶつけていった。
だが、こんなことやればやるほど自分が惨めに思えてきたエイジはすぐにやめて再び静かになった夜空を見つめ始めた。
◆◇◆
その日、無人世界カルナージに、一枚のメダルがどこからともなく落ちてきた。
カウント ザ メダルズ
現在オーズが使えるメダルは?
赤 タカ×1
緑 クワガタ×1、カマキリ×1、バッタ×1
黄色 トラ×1
灰色 サイ×1
青 ウナギ×1
紫 なし
橙 カメ×1
特殊系 なし
あのメダルの正体は……?ってか、なんで空から……?
その辺に関しては……続く!