「あんた強いね、見逃してくれない?」
「悪いが逃すつもりはないよ君でキリが良く終わるからね、倒させてもらうよ」
「そんな甘くはないよねどうすっかなー」
スーッと右側に視線を向けてペインもそれに合わせて着いていく。
するとペインの死角から氷の槍が飛んできたが、
目視せず難なく剣で払い落とした。
「あ?バレたか、しかもノールックで防いだ」
「自然に視線を誘導させるとは君もなかなかだ」
「お互い様だな【雹雨】×10」
「そのようだ【聖剣】!」
アイスは上空に10個の魔法陣を展開し氷の礫を放つ。
だが全て躱したり剣で弾かれてしまう。
ペインはアイスに接近し剣技を放つ。
「【氷壁】」
アイスは落ち着いた様子で自身とペインとの間に氷の壁を生成、その隙に後方へ退がった。
「硬いな…ならば【断罪の聖剣】!」
先程とは違うスキルで氷壁を切り裂くペイン。
氷壁を砕き突破してくる。
「じゃあこれでいこう【氷壁】」
「無駄だ【破砕の聖剣】!……………なに!」
氷壁を1撃で砕くがアイスに攻撃は届かずその裏に隠されたもう一つの氷に渾身の1撃は止められた。さすがのペインも予想外の現象に一瞬気を取られ隙が生じた。
「ここ!【氷の鎖】×10【氷帝】×10」
すかさず拘束効果を10倍にした【氷の鎖】でペインを拘束し、凍傷の効果のある【氷帝】を大量にぶつけていきペインを凍傷の状態にする。
「くっ【拘束】と【凍傷】か、厄介だな」
ペインが苦悶の表情を浮かべる中、アイスは作戦がうまくいったと内心微笑んだ。
【氷壁】の裏に仕込んで置いたのは【氷柱】のスキル。
本来は足場などで使用する【氷柱】のスキルの不壊を利用した作戦だった。
「【氷帝】×10【氷槍】×10【雹雨】×10」
〈さてとここからはこっちの連撃が勝るか、相手のHPが勝るかの勝負だ〉
拘束が解ける前に片をつけようとペインに火力を集中させるアイス。
レベル差のせいか、HPの減りが少なく倒し切る前に拘束が解けてしまいそうだ。
そのため若干の焦りが出てしまうアイス。
〈硬い、それにHPもそれなりにある【チェーンコンボ】がなければ無理だったな…さすが最高レベルってところか?〉
アイスもそれなりに火力があると自負していたがトッププレイヤーのペインはそれを凌駕するほどであった。
そして運が悪いことにHPが1割を切ったところで拘束が解けてしまった。
「まさかここまでとはね…だが俺も負けるわけにはいかない!ここからは侮らず本気を出そう【超加速】!」
そして先程よりも速い速度で接近してくる。
「だったら【氷牢】×10!」
アイスの周りを強度10倍の氷の正方形が包む。
〈あとは攻撃のタイミングを合わせて…〉
「これで終わりだ【破壊の聖剣】!」
そして聖剣と氷牢が衝突し、聖剣の威力に耐えきれずアイスの前の氷牢はピシリピシリと亀裂音が響く。
〈このタイミングなら避けられないだろ、最後のお土産喰らえ【氷槍】【累の氷結・威力】×10!〉
攻撃スキル使用中の瞬間にアイスは動き出した。
思考による詠唱で威力を10倍にした1本の槍を上空から遠隔で落とした。
槍の着弾と氷牢の破壊が同時に発生し
土煙が舞い、あたりの状況が見えなくなった。
そして土煙が晴れていった。
アイスは砕けた氷牢の中から気力を振り絞りふらふらと出てきた。
「くっ、なるほど攻撃の瞬間が最も隙を生じたやすいか、俺の攻撃を逆手に取ったか」
ペインの肩に【氷槍】が刺さっていたがHPバーを確認するもギリギリ残っていたようだなんと運が強いのか倒しきれなかったようだ
「はは、うっそー、届かなかったかー」
笑って気が抜けたのか
その言葉と共にアイスは倒れた。
「いや、引き分けだ【不屈の守護者】がなければ先に負けてたのは俺の方だ」
ペインはそう独白し
HPは回復する間も無く【凍傷】のダメージで全損した。
両者共に死亡。一方は聖剣の余波でもう一方は凍傷の持続ダメージで互いのHPが全損する結果となった。
「ガオー!しゅうりょーう!1位から3位までの順位変動はなしドラ」
イベント会場 >>>>>氷菓子の店
イベント終了後、アイスはいつも通ってる氷菓子の店によってアイスを食べながら独白していた。
「まさか衝撃の余波でやられるとは…まあいいか奇襲パート2は成功したし俺にしては頑張ったよ…うん、さすがに疲れたしランキングはまた今度見よう」
アイスを食べ終わり、そう言ってログアウトを押した。
だがアイスは知ってか知らずかドラぞうの話を聞いてなかったらしく上位3名を倒した際の3割譲渡を知らずに獲得し、一気に10位に食い込んだことをまだ知らない。
アイスの最終リザルト
イベントランキング 10位
死亡回数 1
被ダメージ 35
撃破数 78
補足説明
【氷柱】は【氷天の静寂】の効果で無詠唱発動ができる。【氷壁】の発動と同時に裏に仕込んだという事です。