学校で虐められた上殺された私がRPGゲームの世界の女王に転生した〜元の世界からいじめっ子達をこちらに召喚し復讐しようと思う〜   作:ちーむ

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第4話

○講義室

 

「勇者は、世界を救うとされ500年前から…」

家庭教師の話をボーッと聞く私。

 

話を聞いたり本を読む(たび)にやはりここはデスモーションファンタジーの中だと実感させられる。

 

「聞いておられますか?リリアン王女。」

 

「はい聞いてますわ」

 

「では!ここをお答えください」

黒板に書かれた問題を指示棒で指される。

 

「はい。シルバーリーフ王国は唯一(ゆういつ)異世界から特別な(ジョブ)を持った人間を召喚できる力を持っており、その力は代々シルバーリーフの女王だけが持っています。」

 

「はい。よろしい!ちゃんと復習されていますね。」

前世の記憶も合わさり基礎的な知識は私にちゃんと()り込まれている。

 

ニッコリと笑って授業の続きをする家庭教師。

 

そう、異世界からの召喚。

ゲームの世界とはいえ、今は現実である。

確か召喚には特別な本を使うのだとか、これはゲーム知識ではなく今世の知識。ゲームではそんな設定は無かった。

本は名簿のように異世界の文字が書いてあり、専門家によれば異世界人の名前ではないのかと言われている。

 

そう…つまり、異世界人を召喚するには名簿から()()のだ。

選べる…?ならば…そう、ならば。

ここに私を散々いじめて挙句の果てに殺してきたクラスメイトを召喚し散々いじめ抜いてやろうではないか?

 

はは…いい!それいい!!とっっってもいい!

時間は立ってしまって相手は大人になってるかもしれない、けど…この世界に召喚できる可能性があるなら、そう!やる価値がある!

 

まずやること、ゲームでの私はクエストを出したり依頼しまくったりなんならプレイヤーに大切なことを任せたりとプレイヤー任せななんと言うか…そう。国を収める女王としては能力値が低い。

軍を率いるのもプレイヤーがやってたし、戦略もプレイヤーが設定していた。

まぁそれはゲームシステムの一部だし、自由を(うた)っているゲームにしては面白いシステムのひとつだが。

 

そんなプレイヤー便りの女王なんて嫌だ!プレイヤーを上手く使う存在、そう、奴隷並にこき使う存在にならなければ。

 

女王となるにはまだ時間がかかるはず。たしかゲームでプレイヤーを召喚するリリアンは17だった気がする。

 

私は今10歳だ。まだ時間はある知識と力をつけなければ。

 

○騎士稽古場

 

「えっ…王女様が剣の稽古を…?」

困ったように頬をかくのはエメラルド(騎士総団長)という称号を持つ。

騎士のランクは段階的に分かれていて、ゲームでもプレイヤーが総団長になりまた爵位も貰えるのでそれで領地を獲得する…なんてシステムも存在していた。

 

その騎士の稽古場に乗り込んで総団長に剣を教えてくれと頼んだのであった。

 

「うーん…そうですな。おい、ノーチェ」

 

「はい、総団長」

あれ?ノーチェって言った?

現れたのは総団長に似た黒髪にターコイズの瞳を持った子供…。

 

「ノーチェ、王女様に剣を教えて差し上げろ。お前は教えるのが丁寧で上手いからな、お前にもいい経験になるだろう」

 

「はい。わかりました」

 

私の方を向き胸に手を添えて頭を下げる

「私はノーチェ・バロネス。ノーチェとお呼びください。王女様」

 

ノーチェ・バロネス。

 女王の守護騎士にしてプレイヤーが女王の依頼をこなすと、この人から報酬を貰える。それだけではなく主人公のチュートリアルと剣術のレベルを上げるために模擬戦を行ってレベルを上げてくれるお助けキャラでもあるのだ。

女プレイヤーからの人気が高い。子供の姿でもかっこいいなぁ

 

木刀だけど剣の握り方や振り方を教えてもらった。

少し振っただけなのにこの体は直ぐに息切れをしてしまう。

「王女様、そろそろ休憩なされては…」

っと眉を下げるノーチェ

 

「いいえ!まだ出来ますの」

「ですが…」

 

もう、腕がパンパンで張っているのが分かるぐらいになった時ノーチェに手を抑えられた。

 

「お言葉ですが、無闇矢鱈(むやみやたら)に振れば上手くなるというものではないのです王女様。少し休みましょう」

 

確かに、ノーチェの言っていることはその通りだと思った私はそれに頷く。

 

○騎士稽古場の外

 

ベンチで座っている私の横で騎士らしくピシッと立っているノーチェ

 

「貴方も休まれては?」

 

「いいえ、私は騎士です。王女様を守る義務がございます」

うーん。お堅い。まぁ仕方ないけれど、私に付き合わせてしかも護衛までして…少し悪い気になる。

 

命令…もちょっとあれだし。

そうだ

 

「ノーチェ、私とお話し相手になりましょう」

ポンポンと隣の席を叩くと目を見開く

 

「ですが…」

「あら、お話し相手になってくれないの?」

そういえばおずおずといった様子で

「では…失礼して」っと横に座るノーチェ

 

「ノーチェ。あなたの教え方上手いのね」

そりゃ主人公の修行やチュートリアルをしていたんだ。上手いに決まっている。

 

「勿体ないお言葉です。……あの、聞いてもよろしいですか」

 

「うん、いいよ」

 

「王女様は何故剣術を習おうとしているのですか?守護騎士(しゅごきし)もいますし、王宮内での警備も万端で街も今のところ平和です。モンスターは冒険者が倒して街の周りも…ですので…」

何故、そんなに守られていて戦わなくてもいい王女が剣を握りだしたのか…ということだろう。

 

「私、力をつけたいの。」

 

「力…?」

 

「そう!私はいずれ女王になり騎士を動かし国を納めもする!けれど戦い方を知らない私がまともな指示をできるとは思えない、少しでも戦いを知って…って」

 

ノーチェの方を見るとびっくりしたように目を見開いていた。

「将来のために…そこまでして」っと感動しているようだ。

 

それから私は度々ノーチェを訪れては剣を教えてもらっていた。

 

「王女、違います」

「王女、ダメです」

「王女、いけません」

「王女、甘いです」

 

王女様から王女の呼び方が変わり、なにやら厳しくなってきたし気軽に話してくれるようにもなった。

まぁ距離が縮まったということだろう。

 

 

 

 

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