王都に来て3日が経った。
2日目、3日目は初日の怒涛のスケジュールに身体が悲鳴を上げてしまい…いやリーフ君の身体は悲鳴をあげてはいないのだけど精神がね…やられてしまった訳でずっとベットに居ましたよ。
父さんからは部屋に居ないで王都見学にでも行けばと言われたけど、アル曰く、沈黙の騎士が流暢に喋るようになったという噂が王都中に広まったようで、恥ずかしくて出られないのです。本当は念願のエールを飲んでべろべろに酔いたいところなのだが…
そんなことを思いながら4日目の朝、俺は朝食を食べようと家族がいる部屋に行く。
「おはようございます」俺はみんなに挨拶をする。
「おはよう」と返ってくる。朝の挨拶って何故か心地いいものがあるよね。
するとアルが何かで遊んでいるのが見えた。
棒がクルクル回っている。手をかざしている所から魔力を流しているのだろうと推測はできるが…とりあえず聞いてみることにするか。
「アル、何しているの?」
「昨日、魔道具を買ったんだよ!これ、魔力を流すとまわるんだよ!面白いよね!」 アルが言う。
「面白いよね?リーフ兄さん?」
俺に聞くなよ…
「ま…まぁ、何が面白いのかを探すのもまた面白いかもね」
とりあえず適当なかことを言っておこう。
しかし、あれが魔道具というやつか。他にもどんな魔道具があるのか調べてみる必要があるな。全部アルみたいなやつだったら笑うけど。
俺はそんなことを考えていると母さんが何か言ってきた。
「リーフ、アル、今日はお爺ちゃんの家に行くわよ。早く準備しなさい!」
お爺ちゃんとは多分王都で有名なラザレス商会の人だろう。確か母さんのお父さんだったような、そしてリーフ君が王都にいる間世話になっていた人たちだろう。
「分かりました」俺はとりあえず返事をする。
そしてアルに耳打ちをする。
「アルフリート様、助けてください」俺は懇願する。
「急にどうしたのさ、リーフ兄さん」
「俺…今から行くお爺ちゃんを知らないんだよね。いや、知ってはいるんだけど知らないみたいな?」
「………なるほど!前のリーフ兄さんは知っているけど転生してからのリーフ兄さんはお爺ちゃんのことを知らないと」
アルが理解してくれる。
「どうしようか…こんな喋るリーフ=スロウレットが現れたってなったらお爺ちゃんびっくりするだろうな…」
俺はそう言ってうなだれる。
「大丈夫だよ!リーフ兄さん。騎士団での一件から王都では「沈黙の騎士様」から「おしゃべり騎士様」に格上げされたから!きっとお爺ちゃんたちもリーフ兄さんが喋るってことを知っていると思うよ」
「おい、なんだそれは。もう一回言ってみろ」
俺は必殺アイアンクローの発動準備に入る。
「おしゃべり騎士様って馬鹿にしてるのか!アルフリート君はちょっとお口が軽いんじゃないのかな?」
「待って!?待って!?俺が言い出したんじゃないよ!昨日魔道具を見てたらそんな噂を聞いただけなんだよ!」
アルが弁明をする。
「そっか…アルが広めたわけじゃないんだな」
俺が安心しようとした瞬間!あの人が喋り出した。
「アルフリート様何言っているのですか?「あんな臭いセリフ喋る人が沈黙の騎士様なんて似合わないよ!おしゃべり騎士様の方がカッコいいよ!」って大声で喋ってましたよね?」
と、近くにいたメイドのミーナが言った。
「アルフリートォォオオオ!!」俺は叫ぶ。
「待って!?今みんな近くにいるから空間魔法使えないから!待って本当に顔変わっちゃうって!た…助けて!」
アルが何か言っているがもう遅い!
「我は求める!体内の魔力よ、屈強な盾となり我を守護せよ!」
俺は魔力強化の魔法を唱える。
「ははは!さぁ!整形のお時間ですよ?」
俺は魔力強化した手をアルの顔に向ける。
積年の恨みここで晴らす!
その後近くにいた母さんと父さんに俺は止められアルの整形は失敗に終わった。
読んでくださりありがとうございます。これからも頑張ります。