いやーさすがドラゴンスレイヤーですね!参りました。
俺はお爺ちゃんの家で正座して回想する。
アルを生贄にしたつもりだったのに、まさかあの距離から風魔法で先回りされるなんてね。完敗です。
俺はそう思い両手を上げ降参のポーズを取る。
「さて、何か言うことはあるかい?」と父さんが言ってきたので俺は、
「大変申し訳ございませんでした!」と土下座で謝る。
つい最近こんなことがあった気がするが気のせいだろう。
「全く…アルだけでも頭が痛いのに、リーフまで…」
父さんが再び頭を抱える。
「ア…アルがとても優秀なので兄として負けてられないなと思い開発しました!子供の成長の芽を摘むのは良くないことだと進言します!」
ほんとうに…適当なことばかり言ってるな、俺。
「自分で言うことじゃないと思うよ、リーフ」
「……おっしゃる通りです」
「それにしても…これはこれで面白そうなのが悔しいね」と父さんが言う。
「実際にアルと遊んでみて面白かったのでそこは保証します!ただ、土で作ったので非常に硬く素手だと怪我をする可能性があります!」
「リーフならどうするつもりなんだい?」
「案として挙げるならば、フリスビーを怪我無く取れる革の手袋を着用するか、フリスビーの素材を柔らかいものに変えるなどが考えられると思います」
俺は素直に思ったことを進言する。
「なるほどね。それなりに考えているわけだね。なら、このフリスビーって娯楽道具の販売はリーフに全面的に任せようかな」と父さんが笑う。
「えっ!?そんなめんどくさ…いっいえ!リバーシや将棋と一緒に付属のような形で販売の仕方がよろしいかと!」
「僕の仕事を手伝うって言ったよね?」
「確かに手伝うとは言いました!しかしそれはサポートとという意味で先頭に立って何かするってことでは…」
「そろそろ後継者としての勉強も必要だよね?」
「くっ…わ…わかりました。なんとかやってみます」
くそ…父さんの圧には勝てないよ。
「はぁ…それで話は変わるけど、いよいよ明日はリーングランデ公爵主催の貴族交流会だからね。くれぐれも粗相のないように」
あ、そうだ。明日は王都に来た目的である貴族の交流会だったな。リーンなんとか公爵…ん?公爵って結構高い位の爵位だった気がする。
「えーと、僕が何か粗相するようにみえますか?」
一応迷惑をかけているつもりは全くないのだが…
「神託を受けてから人が変わったようになったからね。何をしでかすか分からないんだよ」
まぁ…人は変わりましたけど。
「とにかく!長男として頼んだよ!リーフ」
これ以上父さんに迷惑をかけちゃダメだよな。
「分かりました。粗相をしないように気をつけます」
俺がそう言うと父さんはホッとしたように息を吐いた。
「まぁ、多分アルは何かしでかすとは思いますけどね」
「アルには後で厳しく言っておくつもりだよ」
「お手柔らかにお願いします…」
さらば…アルフリートまた会う日まで。
夜になり俺は外の景色を見ながら思考する。
明日は貴族交流会。大人たちが集う場所だろう、となれば…
「酒が出る!」俺は拳を握る。
エールが出るかは分からないが、この世界のお酒がどれ程のものかしっかりこの目で確かめなければ!
「明日は…楽しみだな」
そう言って俺はベットに入り目を瞑った。
〜リーングランデ公爵邸〜
「リムよ…明日はスロウレット家が屋敷に来る。最近、スロウレット家の発展は凄まじいものがある。我々に反旗を翻す可能性もなくは無い、ノルド=スロウレット以外にも長男であるリーフ=スロウレットも要監視対象とする。気を引き締めろ」
「はい。お父様」
夜が明ける。リーフ=スロウレットの運命を変える1日が始まった。
やっとお酒が飲めそうです。