「リーフ殿、どういうことか説明してもらえるか?」
ブラムは腕を組み今にも怒りそうな表情で言ってきた。
はい。心当たりはあります。多分…俺を生贄にしたのかなぁ。
俺はやられたと思いながら今朝の出来事を回想する。
ー数時間前ー宿
「酒が飲みたい!」
俺はそう言ってベットから起き上がる。
「手が震えている⁉︎…これが依存症というやつか…だが、手の震えは酒を飲めば治る!さっさと審判をやって飲みまくってやる!」
俺はそう決意し、着替えてアルが寝ている部屋に行った。
「アル?起きてる?一緒に行くよ」
俺は、ノックをして言う。
「リーフ兄さん…先行ってて、今から二度寝…じゃなくて精神統一をして行くから」
今起きたのだろうか、眠そうな声が聞こえてきた。
「今…二度寝って言わなかった?それにお前は精神統一するようなキャラじゃないだろ!」
「本当に、本当に精神統一してから行くから!リーフ兄さんは先に行ってブラムの体力を削っといて」
理不尽すぎる…そもそも剣術の使えない俺がブラムの体力なんか削れるわけがないだろう。だが、弟からの頼みは兄として聞いてやらんこともない。
「とりあえず俺は先に行くから、時間までにちゃんと来いよ?一応俺たちよりも爵位が上の貴族なんだから」
俺は真面目なトーンで言った。
「うん、任せて。じゃあ俺は寝るから」そう言った瞬間アルの部屋から寝息が聞こえた。
おい精神統一はどうした?
「………」
あぁ…多分二度寝してるなあいつ、とりあえず嘘をつこう。
「アルフリートは、今日の決闘の前に精神統一をしているのだと思います。遅れているというのはそれだけこの決闘に命を賭けているのだと思います」
よくもまぁこんな適当なことを言えるなと俺は自分に感心する。
「なるほど、沈黙の騎士ことリーフ殿が言うからには本当なのだろう」
沈黙の騎士はやめて、恥ずかしいから。
「では、アルフリートが来るまでの間是非リーフ殿と手合わせをお願いしたい」ブラムはそう言って俺にに剣を渡してきた。
アル…お前流石だよ。こうやって俺に全部なすりつけようするんだからな、でもな…そう簡単に俺はやられない!!
「ブラム様…私と手合わせをしたらアルフリートと闘う前に体力が尽きてしまうと思います。なのでアルフリートが来るまで今までのように精神統一をするべきだと思います」
俺は闘いたくない一心で言う。
「手紙にはアルフリートの名前が記入されていました。なのでアルフリートを差し置いて私と闘うのは騎士道に反するのではないのでしょうか?」
騎士道なんて知らないけど適当なことを言ってみる。
「…確かにリーフ殿の言う通りだ。ではアルフリートを倒した後改めて手合わせをお願いしよう。では、リーフ殿私は精神統一に戻るとしよう」
そう言ってブラムは「集中」と言いながら精神統一を始めた。
助かったのかな?とりあえずアルが負けるまでは俺は闘うことは無さそうだ。
俺はほっと息を吐く、すると、
「では、アルが来るまでの間私と少しお話でもいかがですか?リーフさん?」
後ろで座っていたアレイシア様がそう言ってきた。
これは…ブラムみたいに簡単にはいかない気がする。
一難去ってまた一難とはまさにこの事だろう。そう思いながら俺はアレイシア様とお話をすることにした。
主人公はアルフリートに振り回されてばかりですね