どうもこんにちは。リーフです。
今、俺は、公爵家の馬車に乗り屋敷に向かっています。
どうやら俺と魔法勝負をしたシェルカという子は公爵家の長女だったようだ。まぁ魔法の指南書にも書かれている名前だったからすごく有名な貴族なんだろうなと思っていたが、まさか公爵だったなんてね。
「どうした?リーフ、暗い顔をして」
そう言ってくるのはシェルカの兄を名乗る人間だ。ちなみに名前は知らない。
「エールを飲めていないので」
「屋敷に王都中の醸造所から買ったエールが置いてある。好きなものを飲むがいい」
「でも飲むためには…」
「もちろん。お前の魔法の実力をみてからだ」
シェルカの兄はどうやら魔法にご執心のようだ。
「と言われましても、シェルカ様のお兄さん「ギデオンだ」…ギデオン様、私は偶然シールドを展開できただけで普通の人間ですよ?」
「父親はドラゴンスレイヤー、母親は優秀な魔法使い、その血を引いているお前が普通の人間なわけないだろう」
ギデオンは呆れながら言う。
「ちなみに今お前が使える属性はなんだ?」
属性?あぁ魔法のことか…ええと、
「火と風と無属性…あと土も使えると思います。今のところ」
「今のところというのはどういうことだ?」
「他の属性の魔法はまだ唱えたことがないので適性があるか分からないのです」
俺がそう言うとギデオンは悔しそうな顔をする。
「…っ4属性も使える人間ですら少数なのにさらに使える可能性があるというのか!?」
この人がアルと会ったら卒倒しそうだな。
「剣の才能しか無かったお前がある日突然、神託を受け魔法の適性を授かるとはにわかに信じがたい。しかしシェルカの火魔法を防いだのも事実、俺はお前に更なる興味が湧いた!」
ギデオンは嬉しそうに言う。
すると、馬車が止まりメイドが扉を開けてきた。どうやら公爵邸に着いたようだ。
「うげっ…でかいな!?」
スロウレット家が霞むレベルにでかい。さすがは公爵家!
「着いてこい」
ギデオンはそう言って俺の前を歩き始めた
「あっ!ギデオン兄さん!…とリーフ様?はっ!リーフさん!?」
声の主はシェルカ様だ。
リーフ様は辞めて…思い出しちゃうから。
「おい、シェルカ、こんなエールしか頭にないやつに様づけはやめろ」
こんなやつって失礼だな?
「さぁ…着いたぞ。ここなら思う存分魔法を打てるからな」
着いた先は公爵家の中庭?らしき広い場所だった。確かにここなら魔法を遠慮なく打てそうだ。
「さぁ!リーフよ、遠慮せず全力でかかってこい!俺にお前の実力を見せてくれ!」
そう言って手を大きく広げるギデオン。
まるでラスボス手前の敵が言いそうなセリフだな。
「はやくエールが飲みたいので……申し訳ございませんが、全力でいきます!」
俺はこの世界に転生して初めて全力の魔法を唱えることにした。
「我は求める…燃えさかる、真紅で鋭利な炎よ…」
俺は先程見たシェルカの魔法を唱えた。