転生して田舎でエールが飲みたい   作:高校ジャージ10年目

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41話目です。遅くなりました。


エールを飲ませてください!

「リーフは…リーフは信じていましたぞー」

 

俺は体をクネクネしながら喜びを表していた。

 

「よ…喜んでいるところ悪いけど、これからお土産を買いに行くよ」

 

苦笑いをしながら父さんはそう言った。

 

「父さん!俺はこれからこのエールを味見…いや吟味をしなければなりません!なのでお買い物は辞退させていただきます!」

 

さぁ俺の曇りなき目を見て父さん!

 

「なにふざけたこと言っているのよ」

 

「ぐえぇ」

 

どうやらいきなり現れた母さんのゲンコツを食らったようだ。

 

「リーフの服とかも買うのだから行かなくちゃダメでしょ」

 

「俺はアルのお下がりでいいよ…」

 

「7歳の服なんて着られるわけないでしょうが!!」

 

そして再びゲンコツを食らう。

 

そうだったアルは7歳だったわ。

 

「じゃあ…行きましょうか…」

 

俺は落胆しながら宿を出る。すると、

 

「お?リーフとアルじゃねえか、久しぶりだな」

 

と、大柄の男がこっちに向かってきた。

 

ええと…誰だったっけ、確か一緒に王都に来たような…

 

「ルンバ!なんだか久しぶりだね!」

 

アルが挨拶をすることで俺も思い出す。

 

「お久しぶりですね。今日は僕たちと同じくお土産を買いに?」

 

「いや、あらかたやることが終わったからな!これから飲もうという話になった!」

 

と嬉しそうに笑うルンバ。

 

「う…羨ましい…」俺は歯をギリギリしながら言う。

 

「うん?おいリーフ。お前から何やらエールの匂いがするんだが…まさか朝から飲んでいたのか?」

 

ルンバはそう言って俺に近づいてくる。

 

さすがは冒険者…すごい嗅覚だ。だがエールの存在をバラすわけには…あれは俺が独り占めするものなのだ!

 

「うーん?気のせいじゃないで「公爵家からエールが送られてきたんだよ」こら!アル!」

 

誤魔化そうとしたら見事アルに裏切られた。

 

「何?公爵家からだと?それはさぞかし美味いエールなんだろうなぁ?」

 

ニヤリとこちらを見るルンバ。こっち見ないで…

 

「これは俺が公爵家から頂いたものなので…申し訳ないのですが…」

 

「飲みたいなら飲んでもいいわよ。リーフ1人じゃどうせ残すでしょ」

 

「ちょっと母さん!?」

 

ここで母さんの横槍が入る。

 

「大体1人であの量を飲めるわけないじゃない」

 

「1人で少しずつチビチビ飲むのがいいんじゃないか!?」

 

俺は両手を広げて母さんにアピールをする。

 

「ハイハイ、そう言ったお芝居はもういいから。ほら買い物に行くわよ」

 

そう言って俺の襟を掴み引きずる母さん。く…首が。

 

「ああ…エール。俺のエールが!」

 

「リーフ、それじゃ遠慮無くいただくぜ!」

 

ルンバはそう言って樽を開ける。

 

「ルンバさん!せめて、せめて、俺の分を少しでいいので!残しておいてください!」

 

俺は引き摺られながら懇願した。

 

「おう!任せとけ」

 

頼りになりそうな野太い声をあげるルンバ。

 

「本当に大丈夫かなぁ…」

 

「残念だったね、リーフ兄さん。でもあの量のエールを全部飲み干すなんて普通は出来ないしある程度は残ると思うよ」

 

「!!そうだよな!見た感じ10リットルぐらいの樽だから無くなることはないよな!よし買い物に行くとしよう。というわけで買い物に行きますので手を離してください」

 

俺はそう言って解放され元気よく歩き出し馬車に乗り込んだ。

 

全員が馬車に乗り母さんが呟いた。

 

「ルンバってね…かなりの酒豪なのよ」

 

酒豪…大酒のみ、たくさんお酒を飲む人。俺の頭の中の辞書はそう答えを導き出す。

 

「で…でもいくら酒豪って言ってもあの樽を飲み干すなんて出来るわけないじゃないか」

 

10リットルもの酒を一度に飲もうとすればアルコール中毒になるのは必然、そう普通の人間ならば!

 

「あれぐらいの樽ならすぐ空になってたね。ドラゴンを倒した時の飲みの席で見たよ」

 

父さんが懐かしいなぁと呟く。

 

なんだろう…嫌な予感がする。

 

「……アル。無属性魔法で馬車と父さん、母さんを足止めして」

 

俺はアルに無理難題をふっかける。

 

「は?リーフ兄さん何言っているの?」

 

「俺は今すぐ宿に戻ります!!アルが出来ないなら俺が…我は求め「静かにしなさい!」ぐぇ」

 

俺は魔法を唱える寸前でゲンコツを食らい意識が朦朧とする。

 

「あれは…俺のエール…なのに…」

 

俺はそう言って意識が途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




遅くなりましたが、これからもよろしくお願いします。
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