転生して田舎でエールが飲みたい   作:高校ジャージ10年目

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43話目です。よろしくお願いします。


火の魔道具を買いたいです!

「も…もう動けない…」

 

あれから母さんの着せ替え人形としてさらに2時間拘束されてやっと解放された。

 

「何疲れているのよ?次行くわよ」

 

そう言って俺たちは馬車に乗り込み次の目的地に向かう。まだ何か買うのですか?

 

「もう帰ろうよ」

 

俺は口を開き意見した。

 

「何言ってるのよ?次はバルトロに頼まれていた魔道具を見に行くのに」

 

「魔道具!?リーフ兄さん!魔道具だってさ!楽しみだね」

 

いきなり大声をあげるのは隣でくたばっていたはずのアルであった。

 

「ああー確かに魔道具とか好きそう…」

 

魔道具…魔力を通せば効果を発揮するアイテムなのかな?以前アルが魔道具を動かしていたのを見たことがあるからイメージは出来る。

 

ん?でもアルが使ってたあの魔道具、用途は何だ?

 

そんなことを思っていると馬車は魔道具店の前に停まった。

 

「大きい建物だなぁ」

 

素直な感想が出る。正直こじんまりとした個人商店のようなものを想像していたから驚いている。

 

「いらっしゃいませ! 何かお探しでしょうか?」

 

店員さんだろうか。元気よく挨拶をしてくる。

 

「最近発売された火の魔道具をみにきたんだけれど」

 

バルトロさんが頼んだのはどうやら火の魔道具らしい。料理人らしいから必要になるのもわかる。

 

「もちろんございます!どうぞこちらへ」

 

俺たちは店員に案内される。

 

「こちらが最新の魔道具でございます。もちろんただ火がつくだけではございません。この魔道具はなんと、火の調節もできるのです!」

 

そう言って店員は俺たちに最新の火の魔道具を見せてくる。

 

「買います!!」

 

さすが父さん、即決ですか。

 

ん?父さんにしては声が高いような…まさか!?

 

そう発言したのは弟のアルであったのだ。

 

「いやいや…さすがに7歳が決める権利はないと思うよ」

 

「リーフの言う通りだよ。アル、何勝手に言ってるの?」

 

俺と父さんでアルを責める。こういうのは即決じゃなくてじっくり見てから決めるものだと思うよ。

 

「リーフ兄さん!!この魔道具があれば唐揚げだって作れるんだよ!」

 

「よし分かった。買います」

 

「リーフまで!?」

 

唐揚げなんて単語を耳にしてしまったらもう買うしかないだろう。エールに合う唐揚げ…あぁ!にんにく揚げ、フライドポテト、チキン南蛮…想像するだけで涎が…

 

「唐揚げが何かはわからないけれど、これさえあればお菓子も量産できるのよね?」

 

ふむ…母さんはお菓子が好きなのか。油を使って出来るお菓子か。

 

「できます。そして新たなお菓子も作ることができます」

 

敬語を使うあたりアルは本気でこの魔道具が欲しいんだな。

 

「リーフ、あなたは普段料理をしないじゃない。それでも欲しいの」

 

母さんが聞いてくる。

 

「もちろんです。今ちょうど神様から神託がありました。この魔道具を買えば油を使ったお菓子…ドーナツのレシピを教えると神託を受けました」

 

そう言って俺は頭を押さえながら母さんの方を見る。もちろん神託なんて嘘である。

 

「そう。なら買いましょうか」

 

「えっ?まじで?」

 

てっきり疑うか否定されるものだと思っていたのにあっさり通ってしまった。

 

「リーフの神託よりもあなたの言ったドーナツという言葉…すごく美味しそうな響きじゃない。村に帰ったら作りなさい」

 

ドーナツ…俺作れるかなぁ

 

「まぁ!何かあったらアルに助けを求めよう!」

 

「リーフ兄さん…聞こえてるよ」

 

ジト目で見つめてくるアルを無視して俺は店員に話しかける。

 

「この魔道具はいくらですか?」

 

「はい!金貨80枚です」

 

『高い!』

 

父さんと同時に発声してしまった。

 

「ほら何してるの?さっさと払って」

 

その後渋々お金を出す父さんを見て俺は少し父さんに優しくしてあげようと思ったのであった。

 

具体的には稽古に1日付き合うぐらい…

 

 

 

 

前言撤回、やっぱり半日でお願いします…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次のお話で村に帰ります。
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