転生して田舎でエールが飲みたい   作:高校ジャージ10年目

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46話目です。遅くなってごめんなさい


叩いてかぶってじゃんけんぽん

「叩いて…」

 

「かぶって…」

 

「じゃんけんぽん!」

 

俺とエリノラは今…

 

エール作りと稽古をかけた…

 

じゃんけんをしていた!!

 

 

 

〜数分前〜

 

「絶対に嫌!」

 

「まだ何も言ってないぞ!?」

 

「稽古を中止にしてエールを作るんでしょ?部屋から丸聞こえよ!!」

 

「お!じゃあ話が早い。俺たちと一緒に…「絶対嫌!」

 

エリノラ…なぜそんなにも嫌がるんだ…エールが完成すればみんな喜ぶんだぞ!!主に大人たちだけどさ。

 

「兄さん…勝負よ」

 

「ほぉ…面白い。俺が勝ったらエール作りを手伝ってもらうよ」

 

でも、勝負内容はどうしようか。剣だと俺、勝ち目ないんだけど…

 

俺はそう思っていると、

 

「リーフ兄さん…いい勝負方法があるよ」

 

アルはそう言って布で包んだ棒と木のボウルを差し出した。

 

 

 

 

そして今に至る。

 

 

「くうううっ、あいこか!やるなエリノラ!」

 

まず驚いたのはこの世界にもじゃんけんというものが存在していたことだ。いや、もしかしたらアルが広めた可能性もあるのだろうけど。

 

そしてもう一つ…エリノラの棒捌きが尋常じゃない速さだということだ!いくら布で包んでいるからって当たったら相当痛いぞ!?

 

「次で勝負を決めてやる!」

 

俺はそう言って気合いを入れなおす。すると、

 

「リーフ兄さん…」

 

アルが話しかけてくる。

 

「おい!今集中しているところなんだけど…」

 

「リーフ兄さんいつになったらじゃんけんで勝つの?」

 

「ぐあぁ」

 

アルのその質問に俺の精神は大ダメージを受け膝をつく。

 

そうなのである。俺とエリノラは現在10回勝負をし、あいこ1回エリノラ勝ち9回という成績なのだ。

 

「…なんで勝てないんだ?今まで運良く防げているけど10回もじゃんけんをしたんだから1回ぐらい勝てよ俺!」

 

「何独り言を言ってるのよ。気持ち悪い」

 

「気持ち悪くて悪かったな。分かった。この勝負で終わらせてやる!」

 

俺はじゃんけんの構えをとる。

 

「俺はこれからパーを出す」

 

エリノラは目を丸くする。

 

「は?兄さんバカじゃないの?それなら私はチョキを出せば勝てるのよね?」

 

「ああ、そうだな。チョキを出せばエリノラの勝ちだ、そして俺は、もう一度言う。俺はパーを出す!」

 

俺は手をパーの形にして構える。

 

「なんで、そんな自信満々に言うわけ?何か、かんがえているんでしょ!?」

 

そう言ってエリノラは頭を抱える。

 

ふふふ…そうだ、そのまま深く深く考えろ!そして裏を読むがいい。俺は有言実行堂々とパーを出す。これで勝率はあがるはずだ!

 

俺は根拠のない理論を振りかざし勝負をする。

 

「さぁ!行くぞ!じゃんけん…

 

『ぽん』

 

俺、「パー」   エリノラ「チョキ」

 

「俺の勝ちだ!行くぞ……ってえ?あれ?なんでチョキ?」

 

思いもよらぬ出来事に混乱する俺。そして…

 

「兄さん。覚悟!」

 

混乱する隙をみて一撃を繰り出したエリノラ。

 

「しまっ…!?」

 

エリノラの一撃が俺の脳天を直撃する!

 

「ギェェェ」

 

悪役が叫びそうな声をあげ倒れる俺。ちなみにメチャクチャ痛い。

 

「な…なぜあの状況でチョキを出せたんだ?」

 

「私、何かを考えるっての苦手なのよね。だから直感でチョキをだしたのよ!」

 

勝ち誇った顔で言うエリノラ。

 

「なるほど…要はバカってことか」

 

「今なんて?」

 

やばっ…口に出していたか!?

 

「と…とりあえず俺の負けだから勧誘はあきらめるよ」

 

人手が少なるのは残念だが、ここは潔く引こう。

 

「そうしてちょうだい」

 

そう言って自分の部屋に戻るエリノラ。

 

「兄さん。大丈夫?」

 

シルヴィオが気遣ってくれる。

 

「大丈夫だ。少し痛いけど…まぁこんなこともあろうかとあの方を呼んでいます」

 

「あの方?」

 

「そう!天才魔法使いアルフリート君です!」

 

俺は隣にいたアルを指差す。

 

「リーフ兄さん?俺何したらいいの?」

 

「何って…アルなら回復魔法の1つや2つ持っているでしょ?それを俺にかけてください!」

 

なんせ、火、水、土、氷、無となんでも使えるんだから回復魔法も覚えているはずだよね。

 

「リーフ兄さん…残念だけど、この世界に回復魔法なんて便利な魔法は存在しないよ」

 

「なんだ…と?」

 

アルの言葉を聞いて膝から崩れ落ちる俺。そして忘れた頃にやってくる激痛。

 

「…せめて氷だけでもいただけませんか?」

 

俺はアルから布と氷を受け取り頭に乗せた。

 

ちなみに痛みは2日程続きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




更新頻度を少しずつあげていきたいです。
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