Stand By Me -a bizarre story in Gensokyo-   作:kurz

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その少年は幻想郷へ

 夕方のとある街、少年は空を見ていた。夕方であるためまだ星も出ておらず雲もない。そんないつもと変わらない空が何故かいつもよりキレイに見えていた。

「……」

 段々と空を見つめることに集中していき車が通過する音や鳥の鳴き声といった環境音が彼の耳には届かなくなっていった。何分も何十分もその場で立ち尽くしていたような気がした。彼の耳には届いていないが遠くから一台の大型車の音が真横から聞こえ始めた。

 

N県某所付近の高校にかよっていた生徒『改竄済み』が居眠り運転の輸送トラックに撥ねられ死亡。

とある新聞記事より

 

   *

 

 とある森の中で少年は目を覚ました。

「あ~……たしかオレ…トラックに撥ねられて……それでどうなったんだ?なんでこんなとこに…」

 彼は起き上がりあたりを見渡す。が、あるのは木と草ばかり先程まで最後に見た景色とは程遠い。

「どっちに行けば出られっかな……」

 考えているうちにも日は沈み続ける。そんな中、彼の背後の茂みから枝の折れる音がする。響き方からして人ではないナニか。そう彼は感じ取り警戒する。目をそらすことなく少しずつ後退りしていきその場から離れようとするが痺れを切らしたソレが茂みから飛び出してきた。動物、だがそれは彼が知るものではなかった。熊のような体を持ちながら類人猿の腕を持ち猛禽類の目を持つキメラとも取れるそんな姿をしていた。そしてそいつは獲物を見るような目で唸りながら彼のことを見ている。

「……」

 少しずつ後ろに下がるが「逃さない」とばかりに視界に捉え続け、動く。彼に向け突進するが間一髪でそれを避けきり全速力で走る。

(あぶね~……なんだよアイツ気味ワリィな……どーせ追ってきてるんだろうけどな。)

 彼の思った通りにヤツは後を追って来ていた。まるで狼の狩りのように全速力で追いかけてきていた。もちろん人間と獣では体の大きさが違うためそう簡単に逃げきることはできないと彼も理解していた。

(どーするよ…このままじゃあアイツの飯になる。逃げ切れるか?あの速さのやつからオレが………あの走り方…理解出来ても真似ができねぇ……)

 足音はすぐ後ろまで迫ってきている。残り約1m。このまま走るだけではもう助からない。すぐ後ろまで迫ってきていたヤツの腕が彼に振り下ろされる。

「ッ!!」

 とっさに防ぐ構えを取るが打撃音が鳴るだけで自分には当たらなかった。見ると煙が付近に漂う腕がその攻撃を防いでいた。まるで幽霊のような何かが。

「…………!!」

 彼は似たような存在を知っていた。とある人物が身を守ろうとしたときに起きた現象と似ていたからだ。それは、本人の生命エネルギーから作り出されるパワーある(ビジョン)。そばに現れ立つというところから『幽波紋(スタンド)』と呼ばれる存在であり、『立ち向かうもの』とも呼ばれるもの。スタンドとは本人の精神であり生き写しのような存在でもある。

(いま…オレは身を守ろうとした。そしてスタンドが姿を表した……形からして人型のスタンドか?それに…あの像……どのスタンドだ?いや、オレ自身のスタンドだ。初めて見るのも当然!!)

 まるで何分もの間思考を回していた気がするが眼の前のヤツはあまり動いていなかった。自分の思考スピードが何倍にも跳ね上がったような感覚だった。

「まずはどんなタイプか……だな。」

 スタンドは大まかに『近距離型』と『遠距離型』に分けられる。自分のスタンドがどちらなのか理解することが。スタンドを使いこなすための初歩だ。眼の前のヤツは攻撃を受け止められて動揺しているのか威嚇のような唸り声を上げている。

(ワリィが試させてもらうぜッ!)

『オラァ!!』

「!?」

 現れたスタンドは『星の白金(スター・プラチナ)』だった。やつを数m程殴り飛ばしたあと消える。先程身を守ったスタンド像とは全く違うため混乱し始める。

(どういうことだ?さっきのスタンドじゃあねぇ……どういうことだ?姿が変えられる?だとしたら……)

「バカみてぇじゃあねーかよ……」

 おかしく感じ笑みが浮かんできた。ヤツが飛びかかってくる。それをもう一度スター・プラチナで殴り飛ばしスタンドの姿を変えるイメージをし宣言する。

法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)

 スター・プラチナの付近に煙が上がり、晴れると宣言どおりにハイエロファント・グリーンへと姿が変わっていた。

 ヤツは懲りずにまた向かってくる。

「…いくぜ。」

 ハイエロファント・グリーンが合掌するような動作をするとそこから緑色の水のようなものが溢れ出てくる。それをみてまた少し笑みを浮かべ

「エメラルドスプラッシュ!!」

 宝石状に固めたエネルギーがヤツの顔を貫き倒れそのまま動かなくなる。

「……見た目だけ、じゃあないみたいだな。固有能力もしっかりと再現してる。我ながら呆れそうなイカレ具合いだな。」

 ハイエロファントを上空に飛ばし付近を見てみると以外にもすぐ近くが森の出口だった。早速向かうことにした彼だが、彼が目を覚ました場所が彼を囲うように星型に草が倒れていることは知らなかった。




















この作品に出てくるオリジナルスタンドは主人公のもの以外は今後のジョジョ本編に同名のスタンドが出てこないように洋楽からは取らず邦楽とかアニソンとかボカロとかから取るようにしています。現在本編に既出している邦楽系スタンドはチョコレイト・ディスコだけだったはずです。
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