IS 散弾の閃き   作:mizurahi

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なんかPS2の武器のディレクティブ一個やったらもういいかなって気分になった。


22話 シスコンの危ない人登場

 

「ん~、わからないな。簪の行動がまったく理解できない」

 

彼、祐治はこの学園に来てからというもの周りの女子生徒たちから散々敵意を向けられてきたが簪のように敵意を感じるどころかあそこまで完全に信用しきった態度は今まで見たことも感じた事すら無かった。

ラファールは別だが本音やソリッアッドには多少信用されているようだが次元がまったく違う物で祐治は非常に混乱していた。

 

「でも、あんな人初めて会ったな....」

 

本音は単純な好奇心。ソリアッドは運動神経に対する驚きと尊敬。シャルは妹に対する気持ちとそれに向き合う気持ちに対する同情と憧れ。

だが簪、彼女から感じるのは尊敬、信頼、安心感、憧れ、感謝、そういったものをひっくるめて更に何か.....

 

整備室での出来事から日課のトレーニングを身が入らず、汗を流してすぐに寝るでもなく寮の外をのんびりと歩いて頭を冷やしている。

 

「ちょっと」

 

「ん?」

 

当ても無くIS学園の敷地内を歩いていると誰かに呼びかけられる。

 

「うん、やっぱりね。桐島 祐治、そうでしょ?」

 

声のする方に振り向いてみると小柄で長いツインテール姿の少女がボストンバックを方にかけた状態で仁王立ちしていた。

 

「何か御用でしょうか?」

 

「え?あぁ、そうだ。正面玄関の受付に行きたいんだけど、場所知らない?」

 

二人目の男性操縦者だ、名前くらい知られていても不思議ではない。

正面玄関か、場所は分かる。だが夜八時、辺りは真っ暗で広大なIS学園の敷地内の案内を口頭で済ませて土地勘の無さそうな彼女に理解できるだろうか。

 

「着いて来て下さい」

 

結局祐治は自身が気晴らしのために散歩している事の延長として、ツインテールの少女を正面玄関まで直接案内する事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

「ここです」

 

彼女と何気ない世間話と一夏とは同級生で小学校から中学二年まで一緒に過ごしただとかを聞きながら正面玄関の受付に案内した。

 

「あー!!よかった~。連絡も付かないし何時まで経っても来ないから心配しました」

 

そういって建物の中から現れたのは真耶。

 

「こんな紙切れ一枚でよくゆうわね....」

 

ポケットからくしゃくしゃになった紙切れを取り出し、呆れたように呟く。

横に立っていた祐治がその紙を覗き見ると適当に距離感も建物の特徴も無く書かれた地図と正面玄関で受付と短い文章が付け加えられているだけだった。

 

「すみません!!すみません!!」

 

そんな呟きが聞こえたのか真耶は何度も何度も頭を下げる。その姿に面食らったのかツインテールの少女は怒るでもなく、もういいからと声をかけ一言二言言葉を交わして祐治に向かって「ありがとう」と伝えると建物の奥へと消えていった。

 

「で、彼女は一体?」

 

「え、あぁ!!桐島君案内ありがとうございます。彼女は転校生です」

 

こんな時期に転校生だなんて変わってるなと思いつつも、明日にはシャルが転入してくるから人の事言えないかなと一人納得するのであった。

 

「山田先生にお願いがあるんですけど」

 

「はい!!私に出来る事なら何でもしますよ」

 

普段自信無さげにしている為か生徒に頼られていると勘違いをし、やる気に満ち溢れる真耶。

だが祐治のお願いは、お願いであってお願いで無く。

 

「何時でも自由に使えるアリーナの使用許可をください」

 

「え?そ、それは無理ですよ。先生ならまだしも一生徒にそんな....」

 

なるほど不可能では無いと。

 

祐治はその事を確認するとシノンに整備室で撮っておいた放置してある状態の打鉄の写真と映像を流してもらう。

 

「これ、何か分かりますか?」

 

「打....鉄....ですね」

 

「これしばらくの間放置されていたみたいなんですけど。世界に467個しか無いISコア、これをIS学園でまともな整備すらせずに放置する、なんて事が世に広まったらどうなるでしょうね?」

 

「そ、それは....」

 

「私のお願い、聞いてくれますか?」

 

今にも泣きそうな真耶に畳み掛けるようにお願いをし、後一歩と言うところで彼女にとっての救世主、祐治にとっての王将が目の前に現れる。

 

「どうしました、山田先生」

 

「せんぱ~い」

 

「おや、これはこれは白騎....じゃなかった織斑先生」

 

祐治の発言に反応した千冬が祐治に向けて一瞬殺気のようなものを向ける。だが祐治にとってはこれは肯定だと言ってるようなものだと判断し最後の一手を締めくくる。

 

織斑 千冬、彼女が白騎士の搭乗者ではないのか、と言う議論はネット上の様々なところで行われている。

実際に祐治も暇な時にたくろうと一緒にモンド・グロッソでの千冬の映像と白騎士事件の映像を見比べてコンバットパターンを研究して同一人物か、限りなく近い何かだろうと言う結論にたどり着いている。

そうでなくともモンド・グロッソでの戦いを見れば他の誰よりも頭一つ以上飛びぬけてISに対する理解の高さが伺える辺り、怪しさがあった。

今の世の中は女が支配していると言っても過言では無い、だから都合の悪い事実を世に出ないよう女同士で協調してに押し留めているのだろうと考えている祐治だったが、彼は男であり、そんな事はお構い無しとばかりにその考えを口にする事が出来る。

 

「何が望みだ」

 

真耶を自身の後ろに隠し、威圧感をたっぷりと込めた声で千冬は吐き捨てる。

 

「そんな怖い声出さないでくださいよ、わたくし小心者なんですから。そんな事は置いといてですね、アリーナを自由に使える権限が欲しいだけなんですけど」

 

そんな世界最強の威圧感にも負けず、祐治は友好的な笑顔を顔に貼り付けたまま会話を進める。

 

「織斑先生の立場で尚且つ家族にISの男性適合者がいれば私がどれだけ心細い思いをしているか、分かると思いますが」

 

それでも祐治を睨めつけるような視線を外そうとしない千冬。

 

「私には後ろ盾、無いんですけど」

 

流石の千冬もこの発言には反応を示し、祐治から視線を外すと山田先生へと向き直り短く言葉を交わすと山田先生は何処かへと走り去ってしまう。

 

「桐島」

 

「は、はい?」

 

「悪かったな」

 

「いえいえ、私のほうこそ子供らしく泣き落としでもすればまだ可愛げがあったでしょうけれど」

 

「そんなものお前には似合わん」

 

「ですよねー」

 

先程までの千冬からの威圧感が消え、祐治も一安心と胸をなでおろす。

 

「それで、アリーナで何をするつもりだ?」

 

織斑先生なら大丈夫かな?多分、篠ノ野博士の次にISに詳しいだろうし。

 

「ISを使ったトレーニングと言いますか。ISと仲良くするために?と言いましょうか」

 

「ほう?」

 

祐治の発言に一瞬驚いたような表情を見せる辺り、コアについての知識もそれなりに持っているのだろうと祐治は判断した。

 

「そうか、今日中には使える様になる筈だ。だが他の生徒には他言無用だからな」

 

「分かっています。ありがとうございます」

 

祐治の感謝の言葉を聞き、満足そうな表情を浮かべると千冬はその場を去っていく。

 

「さて、そろそろ寝るかな。変な汗かいちゃったしもう一度お風呂だな」

 

そういって祐治は自身の部屋へ向かって歩みを進め始める。だがそんな祐治を闇の中から伺う二つの瞳があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!!う..ぐ..」

 

アリーナの使用権限を手に入れたことにより上機嫌で部屋へと向かう祐治を闇の中から現れた影が襲う。

 

「これで、簪ちゃんの記憶は消えるはず」

 

闇の中から飛び出してきた影は祐治の背中と後頭部に強烈な打撃を加えると訳の分からない事を呟く。

 

いや、色白モヤシならともかくこの程度で俺がどうこうなるわけ無いだろ。

 

姿を見る限り学園の生徒、容姿が簪にそっくりで、尚且つ簪がどうこうといっている辺り彼女の関係者なんだろうと判断し、祐治は大人しく倒れたふりをすることにした。

 

「少し前から簪ちゃんの気持ちが変化してきて強い娘になってきたって言うのに、こんなわけの分からない人に邪魔されたらたまったもんじゃないわ」

 

簪に対する情報0に等しいんですけど僕、といった突っ込みを胸の中でしつつ簪に容姿が似ているがとても危険な人物を触発しないように倒れたふりをしながら危険人物に対する情報を集める。

 

「姉である私が簪ちゃんを守り導くのは当然の勤めだわ」

 

彼女は簪の姉であるっと。

 

「そして何れかは更織家当主である私と共に歩む未来が待っているのよ!!」

 

更織家とか言うところの当主であるっと。

 

(シノン、更織家って言うのはなんだか分かるか?)

 

(うん、日本を裏から守る暗部組織みたいだよ)

 

(なるほどね、ありがと)

 

「おっといけない、まだ生徒会の仕事が残っていたんだわ」

 

生徒会関係者であるっと。

 

「ふむ、とりあえずろくでなしの危ない人でいいや」

 

倒れた祐治を放置したままその場を走り去っていった簪の姉に対して祐治はそう評価した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて起きるか」

 

朝の四時半、昨日の夜にアリーナの使用権限を貰った祐治は早速計画を実行するために手早く準備を済ませてアリーナへ向かった。

 

「ん~、しかし昨日の夜に何かあった気がするんだが....何か引っかかるなぁ気持ち悪い」

 

「ゆうくん昨日襲われたの覚えてないの?」

 

「襲われた?体に違和感は無かったけど」

 

シノンがそんな嘘をつくはずが無いと昨日の事を思い出してみる。

 

打鉄と仲直りして部屋に帰ってトレーニング、その後散歩しててツインテールの少女を案内して、使用権限を貰って寝た。

 

「やっぱり思い出せない」

 

「あの人危なそうな人だから関わらないほうがいいかもしれないね」

 

「シノンがそう言うのであれば関わらないようにしようかな」

 

記憶を呼び起こしても抜けているのは襲われたときの分だけと判断した祐治はシノンの忠告通り、その人の事は置いておき、目の前の計画を実行する事に集中する事にした。

 

「さて到着っと」

 

祐治がやってきたのは不人気第五アリーナ。

なぜ不人気かと言えば、遮蔽物が多く地面にも起伏や塹壕のようなものがあるためである。

モンド・グロッソやその他のIS関連の大会でも基本的に遮蔽物があるアリーナを使う事が無いのでこのアリーナは殆ど使われる事が無かった。

 

 

-----キリシマ ユウジ....ニンショウ----

 

実は昨日の言葉はその場しのぎの嘘で、といった事も無く。祐治は誰もいない第五アリーナへと足を踏み入れた。

 

 




ディレクティブに飽きたから書いてるとか、そんな事はけっしてない
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