IS 散弾の閃き   作:mizurahi

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3話 二日目留学

「ん~、朝か。」

 

ただ今の時刻は午前4時半。

昨日の夜に千冬からフランス行きを言い渡されて色々と考えることもあったのだが、普段の就寝時間である20時を回りそうだったので急いでシャワーを浴び、そのまま寝てしまったのである。

 

「とりあえず朝の訓練だな。」

 

祐治はベットから出ると、寝る前に用意しておいた動きやすい服、昨日自転車のトレーニングで履いていたスポーツタイツと同じものと太ももの半分くらいまでの丈の半ズボンに適当な半袖のシャツに着替えた。

 

「確か食堂が7時になったら開くから2時間くらい走ってくればいいか。」

 

顔を洗い、歯を磨く。洗濯は学園側でやってくれるということなので必要なものをまとめて置き、昨日千冬から貰った大きな腕時計状の物を持って部屋を後にした。

 

「フランスかぁ・・・・フランス?フランスといえば自転車の聖地のあのフランスだよな・・・これはもしかして凄いいいことを思いいついたかもしれない。」

 

この時すでに祐治の中ではツールドフランスのコースを思い浮かべ、どのコースを走ろうかということで一杯になっていた。

 

「ちょっとちょっと、そんなことのためにフランスに行くんじゃないんだからね。」

 

「え、誰?」

 

祐治は誰かに声をかけられ辺りを見渡すが、こんな早い時間に起きている者などいなかった。

 

「もー、なんで昨日のうちに着けてくれないのかな。昨日ちーちゃんから渡されたやつだよ、それを早く腕に着けて、もうエネルギーに余裕が無いんだよ。」

 

「エネルギーが無いなら充電とか電池の交換とかしたほうが・・・」

 

「いいから早く、はりーはりー!!」

 

祐治はとりあえず言われたとおりに大きな腕時計型の機械を装着するべく左の腕に機械を乗せる。

 

「痛い!?え?なになに何事?」

 

祐治が機械を装着するべく腕に乗せた瞬間、機械から出ていた金属製のベルトが勝手に腕に絡みつくと一瞬針に刺されたような痛みが走った。

 

「よっし、これでかーんぺき。」

 

その声と共に液晶が輝き始めると、うさ耳にエプロンドレスを着た女性をデフォルメした姿が立体映像で浮かび上がった。

 

「やーやー始めましてこんにちわ。」

 

「おー凄い。3Dってやつか、横とか後姿までちゃんと見える。」

 

いきなり現れた立体映像の女性に興味心身な祐治は手を透かしてみたり色々な方向から覗き込んだりしている。

 

「あ、これ下着みえr「こらー!!!」

 

そこから散々説教をされる祐治は長くなりそうだなと思い説教を聞きながら朝の走り込みを開始した。

 

「もー、ゆうくんがこんなに変態さんだとは思わなかったよ。」

 

「へへへ、そりゃどうも。」

 

「褒めてないからね。」

 

「今更なんですけど、貴女誰?どうして私の名前を知っているんですか?」

 

「反省して無いでしょ、まぁそれはおいといて。私の名前は シノン ゆうくんをサポートするために篠ノ之 束(しののの たばね) さんが作った傑作小型端末なのです。後、敬語なんて要らないよ。」

 

シノンは腰に手を当て胸を反らすとこれでもかというほどのドヤ顔で言い切った。

 

 

「へー、篠ノ之博士って言うのは聞いてたのと随分違って面倒見がいいんだ。」

 

篠ノ之束博士は世間一般的には興味を持ったもの以外にはまったくといっていいほど関心を表すことが無く、それは対人に限っても例外ではなく、一部の親しい者以外には口すら利かないほどだと言われている。

 

「でも本当ならゆうくんの専用機を作りたかったんだけど、いっくんの方がなかなか終わらなくてね。それでこれとフランス行きって訳。」

 

「おー凄い。けれどどうしてフランスに行くんだ?」

 

「専用機が間に合わないからね、専用武器位は用意してあげちゃおう、と思ったんだけど、ゆうくんじゃ既存のIS用武器だと満足に戦えないと思ってさ、ゆうくんの好きな武器を作ってもらおうと思ってね。」

 

「なるほどね、フランスということはデュノア社か。」

 

「そ、あそこならISの武装も充実してるし、経営不振だからちょっと餌を撒いたら簡単に釣れたよ。」

 

「そうか、武器か・・・・」

 

オンラインゲーム、といってもFPSやTPSがほとんど、そんななかでとにかくショットガンとロケットランチャー、この二には特に思い入れがある。

室内戦最強のショットガン、かと思いきやスラッグ弾を使えばどんな距離からでもヘッドショット一撃の必殺武器になったり。

ロケットランチャーは戦車や装甲車、ヘリや戦闘機に有効だけど弾速が遅く動きを予測して撃つ必要があったり。

ゲームによってはロケットランチャーの直撃以外はどんな武器でも一撃で倒せなかったり。

とにかくゲームによって大きく仕様の変わる癖の強い二つの武器を誰よりも好んで使っていた。

そんな武器たちをISで使えると思うと期待で手が震えてくる。

 

 

 

 

 

「さて、シャワーを浴びて朝ごはんでも食べに行きますか。」

 

人工知能とは言え普通に人と話しているのとなんら変わりの無いシノンと雑談をしていたらあっという間に7時前になり、祐治は朝の走りこみを終えて自室に戻ってきている。

 

「あれ、これ外れないじゃん。シノン、これどうやって外すんだ?」

 

「ふっふーん。じ・つ・は・・・・それ外せません!!」

 

そんな馬鹿なと呆れつつ、何度も外そうと試みるが皮膚が引っ張られるだけで外れる気配が微塵も感じられない。

 

「だから外せないって言ったじゃん。もうそれはゆうくんと一体化しているので絶対に外せません。」

 

「さらっと凄いこと言ったけど、一体化?とか言いました?」

 

今のところ外さなくても困らないがシャワーを浴びるときぐらい外そうかと思って聞いたら予想以上の答えが返ってきて内心あせりまくっている。

 

「なんたって束さんが作った傑作だからね。もっと同化すればISのコアネットワークとかも使えちゃう優れもの。どう?凄いでしょ?」

 

「ちょっと凄すぎて反応に困るくらいには凄い。そういえば最初にエネルギーが切れるとか言ってたけど大丈夫なの?」

 

「大丈夫、私のエネルギーはゆうくんから採ってるからね。体に流れる微弱な電気を使って動いてるんだよ、だから慣れれば私の機能を体を動かすのと同じように扱えるようになるんだ。」

 

途中から段々と現実離れしてゆき頭が混乱してきた祐治はシノンに対して凄いなーとか流石だなー、という適当な返事をしながら服を脱ぎ、シャワーを浴び始めた。

 

「て、ちょっと何裸になってるのよ!!変態!!」

 

自分の話に夢中になっていたのか、祐治がシャワーを浴びて少しするまでまったく気が付いていなかったシノンが全裸の祐治から目を背けると頬を赤らめながら変態と罵倒してきた。

 

「人工知能と聞いていたけど恥じらいもあるんだ。流石篠ノ之博士って所か。後これ防水大丈夫?」

 

「しらない!!」

 

「あら、消えちゃった。」

 

シャワーを浴び終わった後なんとか機嫌の直ったシノンと共にフランス行きの準備(輪行バックに自転車をつめるだけ)をして食堂に向かった。

 

 

 

 

「さて朝ごはんは何にするかな。」

 

7時ちょっと過ぎの食堂。

ちらほらといる女子生徒には目もくれずに食券を買うため販売機の前で昨日と同じように何を食べるか選んでいる。

 

「やはり実物の写真がほしいものだ。」

 

そしてやはり昨日と同じように文句を一言言いつつサバの味噌に定食を選び厨房に向かった。

 

「おはようございます、大盛りでお願いします。」

 

「あら桐島君おはよう、12番で呼ぶから少し時間がかかるから待っててね。」

 

祐治はそういわれると食券の半券を持って厨房から少し離れた位置で待機することにした。

 

(ゆうくんゆうくん。)

 

「ん?なんだい?」

 

(腕に意識を集中すれば声を出さなくても会話できるから)

 

(あーあー。こんな感じかな、凄いな驚きっぱなしだ)

 

(当然、束さんの傑作なんだから。それでね、フランスなんだけど、デュノア社がプライベートジェットで迎えに来るみたいだから昼過ぎには空港に着くみたい)

 

(そうか、それはいいことだ準備が出来次第向かうとしますか)

 

「12番の方。」

 

シノンからのちょっとした報告を聞いているうちに注文したものが出来上がったのでとりに向かう。

 

「おや、おひつが乗ってる。」

 

呼ばれたので料理を取りにいくと美味しそうなサバの味噌にと味噌汁、浅漬けのほかに、空の茶碗とおひつが一つお盆に乗っかっていた。

 

「丼に大盛りよりもこっちのほうが見た目もいいし美味しいと思ってね。」

 

「これはありがたい。ありがとうございます。」

 

食堂のおばちゃんの粋な計らいに感謝し、昨日と同じ窓際の一人席に座り、ご飯を食べ始めた。

 

「おひつからご飯をついで食べるっていうのはいいね。よく合宿で泊まった山荘でおひつ二っつ分くらいご飯を食べてたな。」

 

「よくたべるねぇ。」

 

呆れ顔のシノンの事など関係無く、黙々と食事を勧めてゆく祐治。

結局茶碗5杯分のおひつの中身は綺麗に無くなり、満足した祐治は食器を片付けると、ごちそうさまと一声かけて自室へと戻っていった。

 

 

 

 

「そういえばシノンってISについては詳しいのか?」

 

「とーぜんじゃない、私を誰だと思ってるの?」

 

授業開始までもうしばらく時間があるので自室に戻ってだらだらしていた祐治はふと疑問に思ったことをシノンにぶつけてみた。

 

「ならISの勉強でわからないことがあればシノンに聞けばいいのか、助かるな。」

 

「まっかせなさーい。」

 

他愛の無い会話に花を咲かせていると、いい時間になってきたので祐治は制服に着替えると教室へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう一夏。」

 

「おはよう、しかしどこに行ってたんだ?昨日別れてから一度も会わなかったけど。」

 

教室に入ってきた祐治は昨日と変わらず周りの女子生徒達からの視線に耐えかねている一夏に挨拶する。

 

「ま、そんな日もあるでしょ?」

 

祐治は昨日授業が終わるとすぐに教室を後にし、食事も17時頃というかなり早い時間に済ませてから部屋で自転車のトレーニングを行っていたため他の生徒たちに会うことがほとんど無かった。

 

「そうか。ん?その腕に付けている物はなんだ?昨日は付けてなかったよな?」

 

「おいおい、よしてくれよ。仲良くしようとは言ったけど体の隅々まで、日々のちょっとした変化まで見られたんじゃ周りに変な誤解をされちまうぜ。」

 

そういって祐治はわざとらしく呆れて見せた。

というのも世界中の人間が血眼になって探している篠ノ之束からの贈り物だなんていった日にはそれはそれは注目の的になってしまう、それを恐れてはぐらかすことにした。

 

「きりりん、おりむーおはよー。」

 

「おはよう本音、ちょうどいい所に来た。」

 

「おい祐治、はぐらかすなよ。」

 

「いやーきこえんなーはっはっは。」

 

救いの女神だと大げさな反応で一夏の指摘をはぐらかしたり、それでもしつこく聞いてくる一夏を祐治は本音ガードど称して本音の後ろに隠れたりと、そんなくだらないことで盛り上がっていると教室の扉が開かれ千冬が入ってきた。

 

「席に着け、これより再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める。クラス代表者とは、対抗戦だけでなく生徒会の会議や委員会の参加、まぁクラス長と考えてもらっていい。自薦他薦は問わない、誰かいないか?」

 

教室に入ってきた千冬が一声かけると生徒は一斉に席に着き、静かに千冬の声に耳を傾けた、それは訓練された軍隊の動きのようだと祐治は感心する。

 

「はい、織斑君を推薦します。」

 

「私もそれが言いと思います。」

 

千冬の発言にすぐさま反応した女子生徒は次々に一夏を推薦してゆく。

 

「え?お、俺!?」

 

まさか推薦されると思っていなかったのか本気で驚いている一夏。

世界で唯一の男性操縦者という肩書きを持つものがいるのであれば当然の結果であろう、ちなみに祐治の推薦は想像にたやすくゼロである。

 

「他にいないのか?いないなら無効票当選だぞ。」

 

そう言いながら千冬は教室を見渡すが、一夏以外を推薦するものは誰もいない。

 

「ちょ、ちょっと待った俺はそんなのやら「納得がいきませんわ!!」

 

机を叩く大きな音と共に座っていたセシリアが立ち上がると意義を申し立てた。

 

「その様な選出は認められません!!男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ。このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえというのですか?大体文化としても後進的な国で暮らさないといけないこと自体耐え難い苦痛で・・・」

 

また始まったよと呆れる祐治をよそに、流石に怒りをあらわにする一夏。

 

「イギリスだってたいしたお国自慢無いだろ、世界一まずい飯で何年覇者だよ。」

 

「美味しい料理は沢山ありますわ、貴方私の祖国を侮辱しますの!?」

 

セシリアは日本が後進的だと侮辱しておきながら飯がまずいと一夏に言われると、祖国を侮辱するなと怒り出した。

自分は相手を侮辱してもいいが、相手がこちら側を侮辱することを絶対に許さないという態度に祐治も我慢の限界が近かった。

 

(シノン、動画をみんなに見せることってできるか?)

 

(もちろん、そのくらい朝飯前だよ)

 

(よし、今から言う動画をいつでも再生できるようにしておいてくれ)

 

にらみ合うセシリアと一夏をよそに祐治はちょっとした下準備を開始した。

 

「決闘ですわ。」

 

「おぉいいぜ。四の五の言うより判りやすい。」

 

にらみ合いに終止符を打ったのはセシリア一夏を指差し決闘を申し込んだ。それに間髪いれず一夏は受け入れた。

 

「わざと負けたりしたら私の小間使い、いいえ奴隷にしますわよ。」

 

(奴隷か、この動画でいいかな、合図したらたのむよ)

 

(まっかせてー)

 

「ハンデはどのくらい付ける?」

 

「あら?早速お願いかしら。」

 

「いや、俺がどのくらいハンデをつけたらいいのかなーと。」

 

(言うじゃない一夏君)

 

一夏の発言にセシリアは呆れ、女子生徒は笑いだした。

 

「織斑君、それ本気で言ってるの?」

 

「男が女より強かったのってISができる前の話だよ。」

 

「男と女が戦争したら三日持たないって言われてるよ?」

 

「しまった、そうだった・・・」

 

自分の発言が間違っていると認識した位置かはがっくりと肩を落とした。

 

「よくやった一夏、俺からも一言言わせてくれ。」

 

我慢の限界に達した祐治が席を立ち、一夏にねぎらいの言葉をかけると、周りの女子生徒達が静かになった。

 

「とりあえずそこの野蛮人は放っておいて、まず男が女よりも弱いって言うのは大きな間違えだな。」

 

指を刺して野蛮人と言われたセシリアが何かを言う前に別の女子生徒に向かって話し始める。

 

「確かにISって今まで女使えなかったし、既存のどんな兵器よりも優秀であると、そう教えられてきたからそんなことを言うんだろうけど、女に戦略が立てられるか?ISが登場したからって急に偉くなった女に何ができる?何もできないし、何もしてないだろう。その間に男達はISに対抗するための手段をどれほど考えているか、そんな事も想像できないんだよね女って生き物はさ、だからそんなことが言える。」

 

祐治は一呼吸おくと周りを見渡し、話を再開した。

 

「男が強かったのはISができる前の話、それも違う。たとえば運動なんてものは女が絶対に男に勝てないものだね。他にも勉強、料理、仕事。これも未だに男のほうができる。後は車の運転や戦車や戦闘機のパイロット、これも男の勝ちだ、未だにな。女って言うのはこういった自分に都合の悪いことを見ない、考えない生き物でISという絶対的な強さの象徴があるから何が起きても大丈夫だと思い込むわけだ。それは大きな間違えなんだけどね。」

 

「これ以上は女性差別になるからやめるけどオルコット、あんたの侮辱は聞くに堪えないな。」

 

「ふん、なにを言うかと思ったらただの強がりばかり並べて、それでも満足できないっておっしゃいますの?」

 

(シノン頼むよ)

 

セシリアの発言を完全に無視し、シノンに頼んでおいた映像を流し始める。

 

「これでも見てよ。」

 

祐治が流したのは、とある白人に植民支配されていた地時代のアジアのとある国のの映像。

白人家族が庭付きの豪邸で高そうな服を着て紅茶を飲む姿が流れる。

 

「こんな昔の映像なんか流してどうしようっていうんです?」

 

セシリアが写っているのが自分たちを含む白人だとわかった事だけを確認し黙って映像を流し続ける。

やがて白人家族がの豪華絢爛な生活の映像が終わると一変し、体はやせこけぼろぼろの服を着て大きな荷物を背負って街中を歩く5歳くらいのアジア人の子供の姿が映し出された。

その映像を見てセシリア以外の女子生徒は可愛そうだとか、さっきの白人とは真逆だとか、少しでも助けてあげればいいのにと言う声が上がる。

 

そして街中を歩いていた子供はとある集団の前で荷物を降ろした。

その集団というのは先ほどの豪勢な生活を送っていた白人家族である。

集団の中にはみすぼらしい格好をした子供と同じくらい子もいるが大人たちと同じように見るからに物の良さそうな服を着ている。

そしてアジア人の子供が背負ってきた荷物から手作りであろうおもちゃの様な物をいくつか取り出し白人の集団に見せる。

 

流石のセシリアも映像の意図が判ったのか一言も喋らずに映像をじっと見つめている。

 

そしておもちゃを一通り見た白人たちは興味のあるものが無かったのか何も買わずにその場から去っていいってしまった。

アジア人の子供はおもちゃを片付けると荷物を背負い先ほどと同じように街中を歩き始める。

 

「どうかな、野蛮人。この映像に見覚えはあるかな?ほんの数十年前の映像なんだけど。」

 

数十年前といっても100に近い数十年だけどね、というのは言わずに。

 

「これは実際のとあるアジアの映像なんだけど、ここって白人の植民地なんだよ。そこで白人たちはアジア人を奴隷としてこき使ってお金を稼がせる。他にもいろいろなアジアの国を植民地にしてこういったことを繰り返してきたわけ。これがイギリスを含む白人たちの本性。そんな国の人間がISを開発した篠ノ之束が生まれたこの日本という国に対して後進的?笑わせないでくれよ、プールで糞するのが流行ってるイギリス人さんよ。」

 

祐治は言いたいことを言ってすっきりして満足そうな表情を浮かべワナワナと震えているセシリアの眺めている。

 

「決闘ですわ・・・ここまで祖国を侮辱されたのは初めてですわ、貴方覚悟なさい!!」

 

そういってセシリアは一夏にやったのと同じように指を刺し、決闘を勝手に決め付けた。

 

「ハンデはどのくらい付ける?」

 

祐治はセシリアの神経を逆なでするように馬鹿にした口調で一夏と同じことを繰り返した。

 

「そのくらいにしておけ桐島。それでは勝負は次の月曜、第三アリーナで行う三人はそれぞれ準備をしておくように。」

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ祐治、言いすぎなんじゃないか?」

 

「ま、あれくらいは言っておかないとね色々とあるのよ選ばれた人間ってのはさ。」

 

先ほどの祐治の発言、はたから見れば明らかに言いすぎである、もちろん祐治自身もそれをよくわかった上での発言であり後悔などは一切していない。

 

「ま、そろそろチャイムが鳴るしおとなしくしたほうがいいんじゃない?」

 

また朝のようにはぐらかされた一夏は、おとなしく次の授業に備えることにした。

 

(シノン、フランス行きって最短で何時ごろからいける?)

 

(もう迎えがこっちに向かってるらしいからもうじき出れると思うよ)

 

(そうかそうか、ありがとな)

 

「おまえら席に着け。」

 

シノンとの会話はチャイムと同時に教室に入ってきた千冬と真耶によって中断された。

 

「織斑、お前のISだが準備までに時間がかかるぞ。」

 

「へ?」

 

「予備の機体が無い、だから学園で専用機を用意するそうだ。」

 

専用機というのはすべてのIS操縦者の憧れでもある、さらにこのIS学園の一年生ならばとくに憧れるため、その話を聞いて周りの女子生徒たちはうらやましがっている。

 

「専用機があるってそんなに凄い事なのか?」

 

あいかわらず一夏はISについて勉強してないのか専用機が貰えるというのに特に驚くことも無かったので専用機について祐治が教えようかと思ったが一夏の前に躍り出た人物を見てやめるのだった。

 

「それを聞いて安心しましたわ、クラス代表の決定戦貴方と私では勝負は見えていますけど流石に私が専用機、貴方が訓練機ではフェアではありませんものね。」

 

「お前も専用機ってのを持ってるのか?」

 

一夏の疑問に答えるようにセシリアが長々と説明を始めそうだったので、祐治は ソリッドへ、と書かれている手紙を千冬に渡すと教室を出て行った。

 

「本来ならIS専用機は国家あるいは企業に所属する者にしか与えられない、お前の場合は状況が状況なのでデータ収集目的で専用機が用意される理解できたか?」

 

「な、なんとなく・・・・それじゃ祐治にも?っていない!!」

 

「ちなみに桐島には専用機は無い、それからあいつは今日から一週間学園を離れる。」

 

「えぇー!!?」

 

 

 

 

 

 

 

「まったくあのオルコットとか言うのは面倒な奴ですな。」

 

祐治はセシリアの長々とした説明から逃れ、すでに迎えに来ていた車に乗り込み空港へ向かっていた。

 

「さていざ行かんフランス!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




祐治専用小型支援端末シノン

束が祐治のために作った端末。
本当は専用機を作ってあげたかったのだが一夏用の専用機に取り掛かっていたために製作した。
祐治もとい戦場太郎の情報を調べた結果、既存のIS用武器では本来の実力が出せないと判断し、入学二日目にしてフランスのデュノア社で祐治用のIS武器の製作をすることになる。
第三世代のISの開発に遅れていたデュノア社に二人目の男性操縦者に対しての独占的な武器の開発、供給という宣伝材料で無理やり祐治をデュノア社入りさせた。
その他にIS本体とは別の拡張領域を持っていたり、コアネットワークを通じて他のISと通信ができたりするようになる。
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