IS 散弾の閃き   作:mizurahi

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新しいPCを手に入れてpranetside2がぬるぬるでとっても嬉しいです



32話 新たなる歴史

人類史上初となるISと航空機による一対一の戦闘はし烈を極めた。

二つの影が必殺の威力を持つレーザーや大出力の噴進器が夜明けの空を染め上げていく。遠目から見ればそれはそれは幻想的で神秘的な光景だろうが本質は暴力的な闘争の塊。

お互いの正義と正義がぶつかり合い非現実的な光景がその場を支配する。

 

 

 

第32話 新たなる歴史

 

 

 

超高空戦闘爆撃機・雷電は、その絶対的な火力と機動性を。

祐治専用に変化を遂げたラファールは雷電に速度こそ負けているものの細やかな動きの自由度と、それを操る祐治の力量を。

 

お互いの持てる力を最大限に発揮し、一進一退のの攻防を繰り広げていた。

だが二人の間には明確な違いがあった。祐治は目標地点、桜井研究所への到達、そして雷電Mk.Ⅱを操るオストヴィントはラファール・リヴァイヴの撃退。

その違いがこの戦いに大きな動きをもたらした。

 

雷電の持つ火力と機動性を前に守りに回らざる負えなかった祐治が繰り出した強制解除からの遠隔コールはオストヴィントを始めとした観測している者達を見事に欺き、その混乱に乗じて祐治は桜井研究所へ向かうのだった。

祐治としてはこれで良かったと、これで勝ったと確信した。

 

普通ならば勝っていたのだ、だが相手が"普通ではなかった"。

祐治の得意技である朧月の連続加速はオストヴィントの狙いを妨げつつ目的地への距離も稼ぐと言う理に叶ったものだったが生憎と対IS戦用に特化された雷電はそれに対応して見せたのだ。

 

放たれる紫色の極太の稲妻がとぐろを巻きながら祐治へと襲いかかった。

シールドエネルギーを使いきりかけたラファールはその直撃で絶対防御を発動させ操縦者の保護を優先する、それは他のISと変わらない一種の敗北を意味する所だった。

 

だが祐治も特自同様に普通ではなかった。

 

雷電の放ったブラズマレーザーは直撃してラファールのシールドエネルギーを刈り取り確かに絶対防御を発動させた。

それは紛れもない事実であったが次の瞬間稲妻のような煌めきが雷電へと向かって放たれたかと思うと、そこにはIS打鉄を身に纏った祐治がそこにいた、巨大な四発の噴進器を引っ提げて。

 

さて考えてみよう

特殊な一次移行、前例無し

ISコアとの対話と専有領域への招待、前例無し

自在な遠隔コール、前例無し

 

こんな前例の無い無い尽くしが全世界にたった467個しかないISコアを二つ持っていても不思議ではないではないかと。

 そしてそれは無いとはっきり言えるだろう。

戦いの後冷静に考えれば思い付くだろうが今は極限状態の戦闘のさなか。

誰もが驚き正常な判断に陰りを見せるのは必至であった。

 

 さらに打鉄を身に纏った祐治の動きは先程までとは全くといっていいほどに様変わりした。

 ラファールの機動性とアギトのVTBSを駆使した中距離戦闘から一転、余りある加速力を惜しげもなく使った祐治は雷電へと肉薄し、戦闘機という構造上の弱点である死角へと飛び込み近接距離からの焔火による射撃へと見事なまでに戦い方を変えて見せた。

 

 流石のオストヴィントとこの大きすぎる変化に戸惑いを隠す事ができず、今までの攻撃一辺倒な立ち回りが徐徐に守りへと回ってしまうことが増え始めた。

 

 ラファール相手ならば速力と加速力に物を言わせた一撃離脱を繰返し着実にシールドエネルギーを削れていたが打鉄にはそれが通用しなかった。

 

 速力と加速力共に雷電を上回り、今までのように距離を開けたかと思えば死角へと飛び込む、この戦法を自分が出来なくなっただけでは無く、反対に祐治にこの戦法をやり返されてしまっている。

 しかも祐治のそれはオストヴィントほど甘くは無く、必要なまでに雷電を追いかけ回し隙を見つけるどころか僅かな隙を見せることすら許しはしないと、常に死角を飛び回りオストヴィントへと重圧を与え続ける。

 流石のオストヴィントもこれには精神をすり減らされ、僅かな気の緩みを産み出してしまう。

 そして、そんな隙を逃すほど祐治は甘くなかった。ついに祐治は雷電を捕らえキャノピー越しとは言え、操縦席に座るオストヴィントへと焔火の銃口を向けるのだった。

 これに対してオストヴィントは焦り、とにかく距離を取らなければと噴進器を吹かして速度を上げようとする。

 祐治に撃たれるのを無視しながら。

 こうして出力を最大まで上げな、速度に乗るかと思われた瞬間雷電に大きな衝撃が走り、機体は制御を失い、きりもみする中必要以上のGがかかりオストヴィントは意識を手放した。

 

 これに驚いたのは祐治だけではない、見守っていた特自の隊員全てに衝撃が走り、どうにかして外部からの制御で機体を制御できないかと試みるものの速すぎる速度と推進力が無いためどうする事も出来ず、最終手段として雷電にかけられたセキュリティを一時的に解除するしか外部から行える手立ては無かった。

 

 だがその行動のお陰で祐治とシノンによる外部からの機体制御をおこなう事が出来、雷電や操縦者であるオストヴィントは無事に地上へと舞い戻る事が出来たのである。

 

 こうして行われた人類史上初の戦いは、一対一とは言い切れないながらも後の歴史に大きく影響するであろう起点となるほどの出来事であった。

 

 

 

 

 




誤字報告ありがとう、自分でも見直しているんだけど結構見落としている物だね。
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