いや、違うから。ロ○コンじゃないから。ハーヴィン好きなだけだから。 作:ガラクタ山のヌシ
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ…。
ここは城砦都市アルビオン。
各勢力へと優秀な軍人を派遣する軍学校を擁する学園都市であり、訓練のために町中に魔物を放つこともあると言う。
しかし、この物語の主軸はそこでは無く…。
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ…。
「出せぇぇぇぇ!!オレ様をここから出せぇぇぇぇ!!」
ガシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ…!!
この不審者丸出しの赤毛のドラフの変態…もとい、生徒である。
「騒ぎがあったから何事かと思えば…またお前か、タデウィリス」
反省用の牢の前で、閉じ込められた生徒にそう声をかけるのはカタリナ・アリゼ。
その手には水とパンの乗ったお盆がある。
彼女は優れた剣技と清廉なる正義感に満ち満ちた美女であり、学内有数の実力者の一人に数えられるほどだ。
きっと欠点らしい欠点など無いのだろう。
「おぉ!!カタリナ!!我が学友カタリナではないかぁぁ!!」
ガッシャガシャガシャガシャガシャガシャガシャ…!!
声をかけられた嬉しさからか、ドラフの生徒…タデウィリスの鉄格子を揺らす速度が上がる。
「まぁ、不本意ながらな。お前と言うやつは…またハーヴィンの女生徒に強引に迫ったとか…」
ガッシャァァァン!!
「迫ってねぇ!!ちょっと第三訓練場への道忘れたから聞いただけだ!!」
タデウィリスは心外だと言わんばかりに鉄格子に顔を近づける。
「本当にそれだけか?」
「…正直ちょっとだけ匂い嗅いでました」
「有罪」
そのまま背を向けるカタリナに、タデウィリスは更に続ける。
「ちょおおおお!!そんな露骨に鼻近づけてたわけでは無く!!たまたま香ってきただけだ!!やましいことは何にもしてねぇ!!守り神サマに誓っても良いぜ!!」
必死の弁明を繰り出すタデウィリス。
「そもそもお前は…前々から思っていたが、小さい子が好きなのか?」
「誤解を招く言い方をするな!!オレはただ…綺麗なハーヴィン女性が好きなだけのシャイボーイさ!!」
「…体格差すごくないか?」
「イエスハーヴィン、ノータッチ!!それがオレ様の信条よ!!今回だって別に触ろうだなんて思っちゃいねぇってぇのに、たまたま近くを通りがかったヴィーラの野郎が…!!」
自身を慕ってくれている妹分の名前が出た瞬間、カタリナはやっぱりかと言うかのようにため息をひとつつく。
「ハァ…分かった分かった。食事はここに置いておくからな」
「ちょっ!!出してくれよぉ!!誤解なんだよぉ!!」
「一週間の辛抱だろう。その間、せいぜい反省していろ」
これが後に、同じ船に乗る仲間となるとは、この時の二人のどちらも思ってもいなかったことだろう。
本編あんま進んで無いので、間違ってたら申し訳ない。