転生したらフォルテだった件   作:雷影

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アドバンスドコレクションの売れ行きが凄いですね。ダウンロード版ですら売り切れの店が出ています。ロックマンエグゼ 好きとしては嬉しい。
後は…4.5もリメイクして出して欲しいですね。
タイトルでもう分かる人がいると思いますが、あの人が登場します。



7話 裏之王

リムルがイフリートを捕食して1週間が経過したがシズさんは眠り続けていた。

解答者(オペレーター)によるとリムルの大賢者からイフリートとの同化がシズさんの命を延命していた知らせが届いたと。

 

このままだとシズさんの命がもたないと知りなんとかならないかと解答者に問い、対策を模索した。そして答えを導き出したが、これはシズさん本人に聞かなければならない。

 

俺はシズさんのいるテントに入ると、リムルと目を覚ましていたシズが話をしていた。

 

「シズさん⁉︎目を覚ましたのか!」

 

「フォルテ来たか…。」

 

「来てくれたんだねフォルテ君。悟さんから聞いたよ。皆を助けてくれてありがとう。」

 

悟……どうやらリムルは前世の名前を教えたようだ。

 

「ああ。シズさんの方こそ大丈夫なのか。」

 

「私は…もう…。」

 

シズさんの言いたい事がわかった。

 

「ねぇフォルテ君。君の本当の名前教えてくれる。」

 

「本当の……俺は黒石 拓人(くろいし たくと)。」

 

「私は静江 井沢 静江(いざわ しずえ)。最後に悟さんや拓人君に会えてよかった。」

 

最後…その言葉に俺は胸が痛くなった。そしてシズさんにあの話をする。

 

「静江さんまだ諦めるのは早い。俺のスキルで静江さんを救えるかもしれない。」

 

その言葉にリムルが俺を見る

 

「本当か⁉︎」

 

電脳化(サイバー)を使ってシズさんを俺と同じ電脳魔人(サイバーノイド)にすれば可能性がある。でもそれを決めるのは静江さん自身だ。」

 

「…拓人君。」

 

「正直に言えば俺は…静江さんに生きて欲しい。出会ってまだ日がないが、静江さんはリムル以外で会えた同郷の人で俺達より辛い召喚者だ。だから静江さんには俺達の作る平和な街を皆が笑う姿を見て欲しい!それに静江さんにはまだやるべき事心残りがあるはずだ!」

 

俺は静江さんの顔を見ながら言い続けた。俺の真剣な想いと言葉そして瞳を見つめる静江さん。

 

「俺も静江さんには生きて欲しい。可能性があるならそれに賭けてみないか。」

 

「悟さん…拓人君……うんわかった。拓人君お願いしていいかな。」

 

「もちろんだ。」

 

俺は静江さん…いやシズさんに近寄り手を握る。

 

《シズエ・イザワへの電脳化(サイバー)を開始します。》

 

そして俺の魔素がシズさんに送られると同時にシズさんの体がロックマンエグゼのアニメのプログラムの再構成のように変化が始まる。

順調に進む中で解答者から予想外の警告が届いた。

 

《シズエ・イザワへの電脳化に内部より干渉する存在が現れました。》

 

何?シズさんの中から干渉⁉︎一体なんだ!?

 

《不明!その干渉によりシズエ・イザワ内部の存在にも電脳化が行われるます。中断不能‼︎》

 

なっ⁉︎一体シズさんの中で何が⁉︎俺の魔素がどんどん減っていく……その様子にリムルが声を上げるがやばい意思が……。

 

 

 

 

気がつくと何故か広い空間にいた。

 

「フォルテ君?」

 

「シズさん⁉︎」

 

そして何故かシズさんもこの場にいた。

 

「此処は一体?」

 

「わからない。でも夢で似たような事が何度か……。」

 

俺とシズさんが話す中、突然光が俺達の前に現れる!その光は形をなし人の姿になる。ヘルメットに肩と腕に金色のアーマーがあり白いサルエルパンツに背後に羽衣が浮いてる。その姿はまるで神もしくは仏にも見える。

その姿を見た俺は驚愕した。

 

「まさか……お前は。」

 

「フォルテ君?あの人を知ってるの?」

 

「はい。あれは…あの人物は、俺の世界で今の姿であるフォルテ同様ゲームのキャラであり裏電脳世界を統べる存在………セレナード。」

 

そうロックマンエグゼ3でウラインターネットを統べる裏電脳世界の王セレナードだった。

 

「ようやく会えましたね。井沢 静江さん…そしてこの世界でフォルテとなりし者。」

 

「セレナード……なんであんたが…それに此処は一体。」

 

「此処は貴方達の意識が集まった精神世界です。」

 

「精神世界?」

 

「はい。そして私が何故此処にいるかでしたね。私は、自分の世界で実体化したフォルテ…もちろん私の世界のフォルテですが、フォルテからロックマン達を助ける為に命を散らせました。」

 

その話に俺は、このセレナードがゲームではなく漫画世界のセレナードだとわかった。

 

「そして、私はフォルテに吸収されデータの殆どはフォルテの一部になりました。残留データとして残っていた私もそのまま消えるはずでしたが、空間を歪ませる力に私の残った残留データが引き寄せられ、その空間を渡っていた少女の体内に入りました。」

 

「もしかして……それは。」

 

「はい静江さん。貴方がこの世界に召喚された時です。ですが、静江さんの体内に入った私のデータはこの世界へと渡る際に得た力により存在を得ましたが不安定となり、長い時間をかけて自己修復をして、ようやく静江さんに僅かに語りかける事ができるようになりました。」

 

成る程……確かに漫画の戦いは凄まじく空間にも影響があった。まして、セレナード自身が強すぎて現実世界に完全な実体化が出来ずに強大な力を得たフォルテにやられてしまった。その状態から別の空間の影響があったとしてもおかしくはないな。

 

「話はわかった。でもその話だとこうやって話をする力もセレナード、貴方にはまだなかったはず……もしかしてだがセレナード、あんたが静江さんの電脳化に干渉したのか?」

 

「ええ。さっきまでの私では静江さんを助ける力すらありませんでした。ですが貴方の力による静江さんへの電脳化は私の存在を安定させるだけの力がありました。ですから申し訳なかったのですが、貴方の力を貸していただきました。」

 

確かに電脳化ほどセレナードのデータを安定させるのに適したスキルは存在しないだろう。

 

「それでセレナード。あんたは何がしたいんだ?」

 

「私は静江さんに救われたような者ですから、今度は私が静江さんを助けようと思っています。」

 

「私を?」

 

「はい。静江さんは魔王レオン・クロムウェルによってイフリートを憑依されました。ですが結果的にそれが静江さんの魔力を安定させる事になりました。しかし、静江さんがレオンを恨んでいるのに対しイフリートはレオンを崇拝していました。故に静江さんとイフリートは分かり合えず、静江さんのスキルでイフリートを制御する形になりました。それゆえにイフリートの力を十分引き出す事ができませんでした。」

 

「……やっぱりそうなんだね。それじゃあもしイフリートと私が通じ合えたなら……。」

 

「ええ。静江さんの力は今の数十倍以上となりイフリートが暴走することもなくこのような形で命を失うことはなかったでしょう。」

 

それを聞きシズさんは…悲しげな表情を浮かべる。

 

「じゃあ……私がもっとイフリートと向き合えっていればピリノとピズも死なせずに済んだってことだね……。」

 

精神世界故かシズさんの悲しみと後悔の気持ちが伝わってくる。

 

「シズさん。何があったかは俺は詳しく知らないが、それはシズさんのせいじゃない。召喚されていきなり何も言わずに精霊を憑依させられたなら恨むのは当然だ。」

 

「フォルテの言う通りです。それに当時のイフリートにはまだはっきりとした自我はありませんでした。まだ幼かった貴方がその頃のイフリートと分かり合うのは難しかったでしょう。」

 

俺とセレナードがシズさんを励ます。

 

「フォルテ君…セレナードさん。……ありがとう。」

 

「それでセレナード。シズさんを助けるって一体どうするんだ。」

 

「フォルテ。貴方の静江さんに行った電脳化は確かに静江さんを救えます。しかし、新しい体に静江さんの今の力だけでは安定させるのは難しい。ですから私がイフリートのように静江さんに宿り電脳化した静江さんの身体を安定させます。」

 

「成る程。話はわかったが、いいのか?」

 

「もちろんです。先程いいましたが、私は静江さんに救われた存在です。それに私自身、貴方のことも気になりますから。」

 

「……それは俺の身体がフォルテだからか。」

 

「ええ。それもありますが貴方自身とその中にいる存在についてもです。」

 

やはり知っているか。

 

「ですが、静江さんに宿るにはもう少しこの世界の魔素の力が必要です。すみませんが貴方の魔素をもう少し分けていただけませんか。」

 

「…わかった。シズさんを救えるなら、それにセレナード、貴方も救えるなら使ってくれ。」

 

「ふふ。フォルテの姿でそう言われるとやはり不思議です。ですが、もし私の世界のフォルテもあの事件の時に博士の元にいけたなら、貴方のようになっていた未来もあったかもしれませんね。では私の手を握ってください。」

 

「わかった。」

 

俺はセレナードの手を握り自身の魔素を送る。すると、俺の身体が薄くなっていく。

 

「……どうやら精神世界にいるだけの魔素は無くなったようだ。セレナード。シズさんを頼む。」

 

「はい。こちらも感謝しています。ですから、お礼に私の力を貴方に渡します。」

 

そうセレナードが言うと、セレナードの情報(データ)が俺に流れ込んでくる。

 

「セレナード…先にこの言葉を送る。感謝する。」

 

その言った後、俺の意識はこの精神世界から離れていった。

 

「……セレナードさん。フォルテ君を先に戻したのは私と話す為ね。」

 

「やはりわかりましたか…。」

 

「夢を通して貴方の声が聞こえてくるなかで、フォルテ君達と出会った後にフォルテ君の悲しみと怒りに呑まれる姿を見た。あれは貴方が見せたのよね。」

 

「はい。この世界に静江さんに宿って来て、データを修復する中で私はあの光景を見ました。最初こそ私は私の知るフォルテかと思いました。ですが私の知るフォルテはあのように感情を表には出しません。それであの光景について修復しながら調べ、あの光景がこの世界で起きるかもしれない未来視だとわかりました。」

 

「未来視」

 

「はい。ですが未来とは決まっているものではありません。私が見た未来も起こりいる可能性の一つ。そして静江さんの中から見て私はあのフォルテとなった人にあんな悲しみ思いをさせたくないと強く思いました。ですから夢を通して彼を救って欲しいとあの光景を静江さんにお見せしました。」

 

「そうだったの。じゃあその未来でのフォルテ君のあの姿は?」

 

「あれは電脳獣。」

 

「電脳獣?」

 

セレナードは自分の世界の電脳獣についてシズに話した。

 

「そんな存在がフォルテ君の中に⁉︎」

 

「おそらくこの世界に渡る際に彼がフォルテの姿と共に願ったことが彼にそのまま宿ったのでしょう。ですが先程彼に触れて、彼の中の電脳獣はまだ目覚めていないことがわかりました。ですから静江さん。どうかこれからも彼を支えてあげてくれませんか?」

 

セレナードの頼みにシズはリムルとフォルテの姿を思い出す。自分の為にイフリートと戦い、自分を救いたいと思ってくれる姿。

 

「わかったわ。私もフォルテ君にあんな悲しみと姿になって欲しくない。私みたいに大切な人を自分の手で失う悲しみをフォルテ君にさせたくないから。」

 

「静江さんありがとう。」

 

「シズでいいよセレナードさん。」

 

「わかりましたシズ。私のこともセレナードで構いません。」

 

「うん。それじゃあセレナードこれからよろしくね。」

 

「もちろんですシズ」

 

そうしてシズとセレナードは互いに手を取り、精神世界は光に包まれていった。

 

そして現実世界ではリムルはシズとフォルテの異変に心配していた。

 

「大賢者!一体シズさんとフォルテに何が⁉︎」

 

《解。フォルテの電脳化に対し個体名シズエ・イザワの内部にいる存在による干渉が原因だと思われます。》

 

「内部って⁉︎シズさんの中にイフリート以外に何かがいたのか!シズさんとフォルテは大丈夫なのか⁉︎」

 

《解。無事です。間もなく個体名シズエ・イザワの電脳化が完了します。》

 

大賢者がそう言った後、シズの体を再構成していた変化が収まった。

それと同時にシズさんが目覚めた。

 

「シズさん!大丈夫⁉︎」

 

「…スライムさん。うん大丈夫だよ。信じられないくらい今私の体に力を感じるの。」

 

そう言いながらシズさんはベッドから起き上がった。

 

「良かった〜って!フォルテ!お前は大丈夫なのか!」

 

リムルは慌ててフォルテの方に振り向くとフォルテはまだ目を瞑っていた。 

 

「おい……フォルテ…。」

 

リムルは心配そうにフォルテを見つめると、フォルテはゆっくりと目を開けた。

 

《セレナードの情報(データ)の解析が完了しました。セレナードの固有スキルを獲得しました。》

 

「……すまないリムル、ちょっと解答者(オペレーター)と話をしていた。」

 

「心配させるなよ。」

 

俺が無事としりリムルはその場で溶けた。そして際ほどまでの出来事をリムルに説明した。

 

「成る程な。まさかシズさんの中にあのセレナードまでいたなんて…。」

 

「俺も驚いたよ。」

 

「でもシズさんが無事に助かって本当に良かったよ。あのままだったらシズさんを食うことになってたからな。」

 

「ん?……リムルそれはどういうことだ。」

 

「フォルテ君が来る前に私が頼んだの。」

 

シズさんは最後の頼みとしてリムルに自分を食うよう頼んでいた。

 

「つまり俺が来るのがあと少し遅ければリムルがシズさんを捕食したわけか。」

 

「うん。でもスライムさんにはやっぱりお礼がしたいけど。」

 

「いいよ。シズさんが助かったなら俺はそれで嬉しいから。」

 

「……シズさんさえ良ければ俺のスキルでなんとかできる。」

 

「え?」

 

俺はそう言いながら手を前にかざすと手のひらから粒子化した魔素が放たれ形を成していき、そこにはもう一人のシズさんが立っていた。

 

「ええ!フォルテこれは一体⁉︎」

 

「イフリートの分身体から情報(データ)を得た際、新しく写身(アナザー)ってスキルを獲得したんだ。俺が持っている情報から、その者の複製体を作り出せるようになった。シズさんの電脳化する際、シズさんが俺を信じてくれていたからシズさんの情報を得たんだ。」

 

「つまりこのシズさんはフォルテが作った複製ってことか。」

 

「あぁ、シズさんの保有スキルまで複製に写してある。」

 

シズは自分の写身をまじまじと見ている。

 

「凄い…まるで鏡から出てきたみたい。でもこれでスライムさんにお礼ができるよ。」

 

「つまりシズさん。この写身はいいってことか。」

 

「うん。フォルテ君ありがとう。」

 

フォルテとシズさんの会話に俺は察した。

 

「いや……写身だからとはいえ……。」

 

「リムル。シズさんが望んでいる。」

 

「大丈夫だよスライムさん。」

 

「はぁー……わかったよ。フォルテ。シズさん。二人の気持ち有り難くいただくよ!」

 

そうしてリムルは俺が作ったシズさんの写身を捕食した。

 

その頃、シズのいるテントに向かってカバル達が歩いていた。

 

「……シズさん大丈夫かなぁ……。」

 

「心配いらねーってリムルの旦那とフォルテの旦那がついてんだからよ。」

 

「そうでやすよ。旦那達がくれた回復薬すげー効き目だったじゃないですか。」

 

「おやこれは、皆さんもお見舞いですかな?」

 

「ええリグルドさんもすっか。」

 

「はいシズ殿の着替えをお持ちしたところでして。リムル様失礼しまー……⁉︎」

 

リグルド達がテントに入ると、其処にはフォルテとシズさん、そしてフォルテのマントを身につけたし少年?少女?らしい子がいた。

 

「え?」

 

「誰でやすか?」

 

「我が主!」

 

「リムル様⁉︎」

 

其処に異変を察したのかランガとゴスペルも駆けつけて来た。

 

「リムル様、そのお姿は一体……。」

 

リグルドの言葉にカバル達は驚愕した。

 

「「「えええええええ⁉︎」」」

 

「そっその子が!」

 

「リムルの旦那⁉︎」

 

 

 

 

カバル達を落ち着させた後、さっきまでのことを説明した。

 

「そっか。フォルテの旦那がシズさんを救ってくれたのか。」

 

「シズさん!良かった本当に良かったよ〜!」

 

「心配かけてごめんね。」

 

エレンはシズさんに抱きついて泣きている。そんな中、カバルは人化したリムルを見ていた。

 

「それにしても…本当にリムルの旦那なんでやんすか?」

 

「間違いありません!」

 

「見くびるな!姿形が変わったぐらいでわからないとでも思うか‼︎」

 

「ランガの言う通りだ!」

 

それにリグルド達が声を上げる。

 

「いや…そのなんて言うか。なんかちっこいシズさんぽいっつーか…。」

 

「本当だよホレ

 

リムルはその場でスライムの姿に戻った。

 

「ふへーー。」

 

「見事なもんでやんすね…。」

 

「フォルテさんが作ったシズさんの分身みたいのを食べたんだよね?」

 

「ああ。」

 

「シズさん自身が望んだ事だったからな。俺が来るのがあと少し遅ければシズさん本人だったからな。」

 

「フォルテさん!シズさんを救ってくれてありがと!」

 

「俺もリムルもシズさんには死んでほしくなかったからな。ただシズさんの体を作り変えたからしばらくシズさんはこの村に残って体を慣らすことになる。」

 

「まぁそれは仕方ないぜ。」

 

「慣れないのに無理はいきやせんからね。」

 

「シズさんと別れるのは辛いけど仕方ないね。」

 

「私も皆と旅ができて楽しかったよ。ただちょっと危なっかしいから心配かな。」

 

シズさんの言葉にギドとエレンはカバルを見る。

 

「ん?あ!おいこらなんだその目は!」

 

「だってねぇ。」

 

「ああ。」

 

「お前だってこの前落とし穴にハマってたじゃねーか盗賊(シーフ)のくせに!シズさんだって呆れてたぞ!」

 

「あっあれは姉さんが急に押すからでやす!」

 

「ちょっとぉ私のせいにしないでよぅ。あの時は突然蜘蛛が落ちてきて……あの時はシズさんが蜘蛛を取ってくれたのよねぇ。」

 

「あれ以来シズさんが罠探し手伝ってくれやした。」

 

「ホレみろ!俺だけじゃないじゃん!」

 

なんか言い合いを始めたカバル達。まぁコイツ等らしくていいが。

 

「なぁリムル、シズさん…カバル達はシズさんに頼りすぎだったんじゃ…。」

 

「俺もそう思う。」

 

「ははは…。」

 

「「「うん!うん!」」」

 

シズさんは苦笑いし、リグルド達はうなづく。

 

その翌日、カバル達は国に戻る準備をしていた。

 

「本当に世話になったな。そろそろお暇するよ。」

 

「国に帰るのか?」

 

「ああ。ギルドマスターにこの森の調査結果とシズさんのことも報告しなきゃならんからな。もちろん ここのことは悪いようには報告しないぜ。」

 

「リムルさんとフォルテさんのことも伝えとくね。」

 

「旦那達も何か困ったことが有れば頼るといいでやすよ。」

 

「そうさせてもらうよ。」

 

「その時は頼む。」

 

「皆も気をつけてね。」

 

シズさんがそう言うとカバル達はシズの前に立ち頭を下げた。

 

「「「シズさんありがとございました‼︎」」」

 

突然のことに呆気にとられているなか、カバル達はシズさんに感謝の言葉を言う。

 

「俺 あなたに心配されないようなリーダーになります!」

 

「あなたと冒険できたこと生涯の宝にしやす!」

 

エレンはシズさんに抱きつく。

 

「ありがとう……お姉ちゃんみたいって思ってました。」

 

シズさんもエレンを優しく抱きしめる。本当にシズさんはカバル達と旅ができてよかった。

 

「それにしても、お前達その装備でまた森を抜けるのは難しいだろう。」

 

「確かにボロボロだしな。」

 

「「「ひどっ⁉︎」」」

 

 

せっかくなので別れの選別にカイジン達の作った装備を渡した。

 

「うおおぉ⁉︎憧れの甲殻鱗鎧(スケイルメイル)‼︎」

 

「ちょ⁉︎この(ローブ)なんなんですか⁉︎軽い上に頑丈てゆうかむっちゃ綺麗!」

 

「いっいいんですかい⁉︎あっしには勿体ないような作品!あっ!牙狼の毛皮まで使用されてやすぜ‼︎」

 

「気に入ったみたいだな。」

 

「選別だよ。うちの職人の力作だよ。」

 

「職人?」

 

リムルはカイジン達を呼んで紹介する。

 

「紹介しよう。右からカイジンにガルム、ミルドにドルドだ。」

 

「かっカイジン⁉︎マジで‼︎」

 

「腕利きで超有名な鍛治職人の⁉︎」

 

「ガルム、ミルド、ドルドってあのドワーフ三兄弟‼︎」

 

「家宝にします!ありがとございます‼︎」

 

「嬉しいです〜‼︎」

 

「夢のようでやす‼︎」

 

どうやらカイジン達は俺達が思っている以上に有名人だったようだ。

人間国宝ならぬドワーフ国宝ってところか。

 

「シズさんの装備も頼んでるから少し待ってくれ。」

 

「ありがとうフォルテ君。」

 

カイジン達の装備に大はしゃぎした後彼らは去って行った。

その夜、俺は丘の上からこれから作る俺達の街を見ていた。

 

「どうしたのフォルテ君。」

 

其処にシズさんがやってきた。

 

「シズさん。……俺はこの世界に転生してリムルと出会ってリグルド達を助けてからドワルゴンでカイジン達を連れ帰って街を作り始めた。まさか生まれ変わってこんな事するとは思わなかった。しかも子供頃に憧れていたゲームのキャラの姿で、そして今はシズさんの生命を救うことができた。でもそれはこのフォルテの…ゲームのキャラの力があってこそだ。前世の俺だったら何もできなかったと思ってたんだ。」

 

前世だとイジメられることが当たり前で、強くなろうとしたが結局は強くなれなかった。そのまま大人になってからは仕事と向き合って生きてきた。

そんな時に懐かしのゲーム、ロックマンエグゼシリーズを振り返っていたら死んでその最凶キャラのフォルテになってその力で今がある。

それで力があるか無いかの差を改めて実感した。

 

「この力って本当に俺が使っていいものなのかと悩んでしまっているんだ。簡単に言えばこれは他人の力を使ってるようなものだから。」

 

「違うよ。その力は今のフォルテ君の力だよ。」

 

悩む俺にシズさんはそう言って話かけてくれた。

 

「セレナードから自分の世界のフォルテのことを聞いたの、信じていた人に裏切られたと思ってただ力を求めて彷徨っていた彼にライバルと呼べる存在ができて変わったこと。それまでの彼が自分の為に力を求めていたらしいけど、フォルテ君は皆の為に力を使っている。その違いがあるからこそセレナードはフォルテ君に自分の力を渡したんだよ。それにフォルテ君はフォルテ君だよ。他人とかじゃなく今の力はフォルテ君自身の力だよ。」

 

「シズさん……ありがとう。」

 

シズさんの言葉で悩みが晴れた気がした。そしてシズさんは空を見上げると少し驚いた顔していた。

 

「どうしたんだシズさん?」

 

「不思議……この世界に来てからあんな彗星を見たのは初めて。」

 

「彗星?……⁉︎」

 

シズさんの言葉に俺も空を見上げてると巨大な彗星が見えた。だが俺はその彗星を見たことがある。前世の世界で、しかしそれはあくまでアニメの中でのこと

 

「まさか!あの彗星は⁉︎」

 

「フォルテ君?」

 

俺が彗星を見て信じられないといった表情をしていることにシズさんが不思議そうに声をかける。だが次の瞬間、彗星から眩い光が放たれ俺とシズさんは思わず目を瞑った。

 

やがて光が収まると、シズさんと俺は宇宙空間にいた。

 

「此処はいったい⁉︎」

 

「やっぱりなのか…でもなんでこの世界に。」

 

こんな現象ができる存在……俺はどうしてこの異世界に奴がいるのかと思っていると声が聞こえた。

 

【実に興味深い。ネットワークが存在しない世界に存在するネットナビ達よ。】

 

その声に俺とシズさんは声がする方に振り向くと、巨大な白いロボットのような存在がいた。その存在はロックマンエグゼシリーズにおいて唯一完全に倒されなかった地球外ネットナビ……デューオ。

 

 




シズさんが助かりセレナードが登場した後でのデューオの登場。
下手したらこの世界の魔王達でも敵わないかもしれないデューオを前にフォルテ達はどうする?
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