今回はタイトルの名の通り、知っている人なら分かる者達をフォルテが異世界から魂を救う事に…。
フォルテの新たな仲間として、黒い針鼠ことシャドウ・ザ・ヘッジホッグが加わって数日が過ぎた。
彼の容姿は一言で言えば人型の針鼠。
黒の体毛に赤い
針鼠の特徴である針は跳ね上がり気味であり、目の周囲には歌舞伎の様な赤い隈取があり、その瞳はオレンジ寄りの赤い瞳となっている。
そんな彼のこの世界での種族は
恐らく、ブラックドゥームは遺伝子が影響してこの種族になったとフォルテは考えている。
しかも、その影響か、シャドウは既に魔王種を獲得していた。
彼の履いている白がメインの機械的靴はホバーシューズ。
靴底から圧縮空気を噴射し浮遊する事が可能な為、走る事なく滑走し、ホバリングや高速移動する事が出来る上に
最高速度は音速を超える。
両の手首・足首に付けている黄金のリングは、シャドウの力を制御するリミッターであり、リミッターを外した状態のシャドウは凄まじい力を解放するが、自らを制御出来ず体力を一気に使い果たしてしまうのだが、フォルテの名付けによって力を増した事である程度なら制御が出来る様になり、長時間の戦闘が可能になった。
そして、シャドウの
ブラックドゥームの遺伝子の力と言える
固有スキルとして、不老不死、不滅、無限再生、無限修復、強化分身、音速移動を所有し、あらゆる耐性も獲得している。
ユニークスキルとして
他にも影移動や超速再生などのスキルも既に獲得していた。
流石は究極生命体のシャドウだ。その呼び名に相応しい力を持っている。
そんなシャドウは蒼影達の元で活動しこの世界について学んでいる。
だが、その
そして、シャドウの為にいずれは配下も与えようとも考えている。
更に、シャドウが俺の元に働くと知ったジェラルドは、自分もシャドウの助けになろうと、……もう一人の孫であるDr.エッグマンが開発したシャドウ・アンドロイドの再現を試みる事にした。
「……以上が今回の報告だ。」
「そうか、分かった。」
執務室でフォルテがリムルにシャドウとジェラルドの現状を報告した。
「それにしても、改めてフォルテがシャドウ達を連れて帰った時は驚いたよ。」
そう。フォルテが気を失っているシャドウ達を連れ帰った時、“えっ⁉︎シャドウにマリア…それにジェラルド⁉︎”と
リムルは声を上げて驚愕した。
「すまない。あれは完全に俺が悪い。」
そう言ってリムルに謝罪するフォルテ。
無意識に別世界の者を無理矢理引き摺り込んだ……やっている事が異世界人を無理矢理召喚している国と変わらないのだからと、フォルテは反省しているのだ。
「いや、…フォルテの気持ちは分かるよ。俺だってマリアとジェラルドのあの結末。そして…シャドウの事を考えると同じ様にしていたかもな。」
リムルも当然ソニックで遊んだ事があり、シャドウの過去も知っている。
「私も、フォルテ君がマリアちゃん達を助けたかった気持ちで動いたのが分かるよ。」
シズさんも、思念伝達でシャドウの事を説明して見せたので、フォルテを責めはしなかった。
「マリアの方はどうだ?」
「ああ。街の皆といつも楽しく笑っているよ。」
「勉強も真面目に頑張っているよ。」
リムルとシズさんは笑顔でマリアの事を話してくれた。
「それなら良かった。マリアには幸せに生きて欲しいからな。」
「「うん。」」
「さて…そろそろ俺は作業に戻る。」
「ああ、分かった。」
「フォルテ君。あまり無理はしないでね。」
「ああ。ありがとうシズさん。」
そうして、フォルテが向かった場所は、フォルテが時空に干渉しシャドウ達を引き込んでしまったエリアだった。
「さあ、…作業再開だ。」
そう言って、フォルテは
「……よし。大分歪みが治ってきたな。」
実は、シャドウ達を引き込んでしまった事でこのエリアから時空が乱れている事が判明し、フォルテがバグラモンの力で時空の乱れを治そうと力を注いでいたのだ。
そして、この数日でようやく乱れが治まり安定してきた。
「もう、これで大丈夫だな。」
フォルテが開いていたゲートを閉じようとしたその時だった。
バゴオオオオオオン‼︎
ゲートの向こう側から凄まじい衝撃波が発生し時空が激しく乱れた。
「ッ!一体何が⁉︎」
フォルテは手を翳したままゲートを安定させようとする。
すると、ゲートの奥から霧散した何かがフォルテの翳す手に集まっていく。
「これは……魂か?」
フォルテのバグラモンの腕に集まっていたのは、霧散した魂だった。
「……一応回収しておくか。」
フォルテはそのまま集まった魂をチップに変換すると、三枚のチップとなった。
一枚に描かれているのは、和服を着て青い長髪を赤いリボンで結んだ女の子と銀髪で褐色肌の女性そして、銀髪に赤いメッシュが入った金色の瞳の女性が描かれていた。
「こんな女の子も亡くなったって事なのか……この歪みの向こうで一体何が?」
フォルテはチップ化した魂の記憶の解析を始めた。
………青髪の女の子の記憶は、どうやらこの子はある竜の分体…分身体であり、ある人間に仕えていた様だな。
霧の門でしか出入り出来ない異空間に亜人達の暮らす街を作っていたが、向こうの世界の人間…ヒューマンの身勝手な行動を止めようとした際に、この子の主人が身に付けていた指輪の入った袋を投げつられ、その指輪が爆発する寸前で水の障壁で指輪を覆い被害を抑え込んだが、至近距離での爆発に耐えられる訳がなく、この子は消滅した。
その爆発で霧の門が開いた様だが、門の空間が爆発の衝撃で歪みが発生し、この子の魂は拡散しながら歪みの中へと吸い込まれ、俺が運良く回収したのだ。
もう一人の銀髪の女性は、故郷を向こうの世界の魔族に滅ぼされ復讐の為に戦い銀髪鬼と呼ばれる凄腕の傭兵となった。そんなある日、その世界に勇者が召喚された。最初にその勇者を見た時、小綺麗で血の匂いもしない戦場には似合わぬ花だと思った。
だが共に旅をしていく中で、信頼し合える存在になった。
そして、魔族との戦争である砦を攻めたが、罠に嵌めれ勇者の力を封じられ危機となり、勇者を逃す為に自分の命を削りながら敵を道連れにしようとして燃え散った。その際、魂が俺やリムルの様に世界を渡り、この時空の歪みに乗って俺の手の元に流れ着いた様だ。
最後の銀髪に赤メッシュの入った女性は、万色の竜と呼ばれる存在の血から作られた存在で、そのまま放置され強すぎる力で周囲の皆から忌み嫌われて続けた。そして、孤児だった彼女はある村で魔物退治をする代わりに居させもらっていた時、ある森で見つけた実験場で自分が作られた存在と知り生みの親である万色を倒す事を決意した。
そして、様々な上位竜を倒して喰らい力を得ていた中で、青髪の子の主人と出会い戦って二度も敗北した。
二度目の敗北後、森に隠れ潜んでいたところに生みの親である万色が姿を現した。彼女はそのまま万色に立ち向かうが、全く敵わず得た竜の力を全て奪われて何も出来ぬ事を悔やみながら死んだ…。
その無念の思いが、霧散しながら偶然発生した時空の歪みに吸い込まれて俺の元に来た。……言うなれば、この魂は彼女の残留思念……彼女の魂の複製魂と言ったところだ。
「……さっきの爆音と衝撃…そして時空の歪みはそれが原因か。」
フォルテは記憶を解析して、全てを理解した。
「……一応、向こうの世界の座標だけ調べてから歪みを安定させて閉じるか。」
フォルテは再び時空ゲートに右手を翳し、歪みを安定させながら魂が流れてきた世界の座標を解析し記録を開始した。
しばらく解析を続けて向こうの世界に関する情報をある程度把握した時だった。
向こうの世界のある光景が見えた。
それは過去か未来か分からないが、骸骨のリッチが大剣で無数の剣を操る金髪の男と戦っている光景。
魔術と剣術で金髪の男を追い込む骸骨リッチ。
やがて決着がつき、骸骨に無数の剣が突き刺さり金髪が勝ったと思った瞬間、背後から赤髪の男が金髪の男を一刀両断した。
その手に持つ大剣がリッチと同じだった事から同一人物もしくはリッチの使役者ではとフォルテは思った。
そして、赤髪の男が去り一刀両断された遺体が残る光景が見える。
(……あの遺体…何故か気になる。)
フォルテはその光景に向かって
分解され、その
フォルテは吸収した
「……まさか向こうの世界の竜だったとはな。」
フォルテが吸収したのは、向こうの世界の人化した竜だった。
既に魂を失った抜け殻の肉体ではあったが、その肉体からでも十分すぎる
その後、歪みを治め完全に安定させたフォルテは時空ゲートを閉じた。
そして、リムルにさっき起きた事を説明した。
「なるほど。…向こう側からの影響はもう無いんだよな?」
「ああ。歪みは治り、完全に安定させたからな。」
「そうか。ならもう安心だな。」
フォルテからそう言われ安堵するリムル。
「それで…その三人の魂はどうするんだ?」
「それは彼女達次第だ。この後、チップ化した魂と俺をリンクさせて、精神世界で話をする予定だ。」
「なら、俺も一緒にいいか。」
「それは構わないが、仕事は終わったのか?」
「ああ。バッチリだよ。」
「なら、問題は無いな。」
そして、フォルテの部屋へと移動し、フォルテは自分と
リムルをチップ化した三人の魂とリンクさせた。
何も無い黒い空間。
フォルテの精神世界で、チップ化された魂の状態だった三人が、生前の姿で目を覚ました。
「あれ?私は…?」
「此処は一体…。」
「私はルトに…。」
三人は未知の場所に自分達がいる事と、何故か生きている事に戸惑う。
「此処は、俺の精神世界だ。」
突然何者かの声が聞こえ、三人は一斉に声のする方に顔を向けた。
その目線の先にいたのは、青い十字星が付いた黒いメットを被り、マントに身を包んだ子供と、その子供に抱えられているスライムがいた。
「お前…何者かしら。」
銀髪赤メッシュの女性がフォルテを睨みながら問いかける。
「自己紹介がまだだったな。俺はフォルテ。フォルテ=
テンペスト。」
「俺はリムル。スライムのリムル=テンペストだ。」
「「スライムが喋った⁉︎」」
青髪の女の子と銀髪褐色肌の女性は、リムルが喋った事に驚いた。
「……やっぱりそっちの世界のスライムも喋らないみたいだな。」
「まぁ世界が違えど、喋るスライムなんてそうそういないだろう。」
二人の反応からリムルとフォルテがそう話すと、銀髪赤メッシュの女性が口を開いた。
「それで、此処が貴方の精神世界ってどういう意味?」
「言った通りの意味だ。此処は俺の精神世界…心の中だ。」
「君達。自分がどうなったのか覚えているかな?」
リムルがそう問いかけると、彼女達は自分の最後を思い出した。
「私、若様の指輪の爆破で……。」
「響を救う為に私は……。」
「忘れられる筈はない。私はルトに手も足も出ずに……。」
「…そういう事だ。何故お前達が此処にいるのか、俺達の事を含めて見せよう。」
そう言って、フォルテは思念伝達を使って三人に自身の記憶を見せる。
二人が転生者である事や、魔物の国を作った盟主であり、この世界の新たな魔王である事。
そして、フォルテが時空に干渉する力を持ち、偶然にも
時空を超えて来た三人の魂を保護した事を。
「…という訳だ。」
「まさか、若様の同郷の方々だったのですか…。」
「…響と同じ世界の人間だったか。」
青髪の女の子と銀髪褐色肌の女性は、フォルテとリムルの事を知り唖然となっていた。
「転生者…まさかそんな存在がいるなんてね。こんな状況じゃなかったら私も信じなかったでしょうね。それで、貴方達は私達をどうしようっていうの?」
銀髪赤メッシュの女性がフォルテに問う。
「……まあ、この世界に俺が引き込んだ様なものだからな。望むなら新たな
フォルテの言葉に目を見開く三人。
「へぇ〜。随分と気前がいいじゃない。でも、タダって訳じゃないんでしょう。」
「まぁな。そこでだ、三人共俺の元で働く気はないか。」
「働く?」
「お前達の事を調べる為に、悪いが記憶を見させてもらった。それで三人共かなりの実力者だっと知ったからな。だからこそ、お前達三人を雇いたい。」
フォルテの言葉に三人は呆気に取られる。
自分が有利な立場でありながら強要するのではなく、対等に話して雇いたいと言ってくるのだから。
「やっぱり、どこか若様と似てるところがあります。」
青髪の女の子がそう呟く。
「……まぁ、一度は死んだ身だ。別世界で新たに生きていけるなら、私はそれで構わない。」
「私も、魔物の国に興味があるので構いません。」
銀髪褐色肌の女性と青髪の女の子は、フォルテの提案を受け入れた。
そして、残る銀髪赤メッシュの女性は。
「私も構わないわよ。さっきの記憶を見た限りだと、貴方達のところにいた方が色々面白そうだしね。その代わり、一つお願いがあるんだけど良いかしら。」
「お願い?」
「俺達に出来る事なら聞くつもりだ。」
リムルとフォルテがそう答えると、銀髪赤メッシュの女性は何処か狂気じみた笑みを浮かべながらフォルテを指差した。
「貴方の強さを確かめたいから、私と戦って欲しいの。異世界の魔王と戦える機会なんて、滅多にないでしょうからね。」
銀髪赤メッシュの女性の言葉を聞いたフォルテは、同じ様な狂気じみた笑みを浮かべる。
「良いだろ。」
そう言ってフォルテは抱えていたリムルを下ろし指を鳴らすと、何も無い闇の空間から荒野へと景色が変わった。
「此処は俺の精神世界。故に好きな様に場所を変えられる。」
そして、フォルテは銀髪赤メッシュの女性の前に立ち、リムルは人間態となって青髪の女の子と銀髪褐色肌の女性の隣に移動した。
「フォルテの奴……まぁ、フォルテらしいよな。」
「あっそれが人の姿なのですね。」
「改めて見ると不思議だな。」
フォルテの記憶から知ってはいたが、リムルの人の姿に二人は興味深そうに見ていた。
その一方で互いに見据え合うフォルテと銀髪赤メッシュの女性。
「俺の精神世界だが、ここでは思った事が形となり、生前の力を十分発揮出来る。」
「へぇ…なら!」
銀髪赤メッシュの女性が手を掲げると、大剣が出現しそれを握りしめて構える。
「それじゃあ、貴方の力を確かめさせてもらうわ!」
その言って大剣を持っている銀髪赤メッシュの女性は、素早い動きて一気に距離を詰めて、大剣を軽々持ち上げフォルテに斬り掛かる。
迫る大剣にフォルテはい慌てる事なく右腕を上げて
受け止めた瞬間、周囲に凄まじい衝撃が放たれた。
フォルテはそのまま大剣ごと銀髪赤メッシュの女性を斬り飛ばす。
銀髪赤メッシュの女性は斬り飛ばされながらも、宙で体勢を整えながら着地した。
「そういえば、貴方は魔力…いやこの世界だと魔素って言うんだったかしら。その魔素を物質化して光の剣に出来るんだったわね。…クズノハの魔力の鎧みたいに厄介ね。」
「えっ?貴方は若様を知っているのですか?」
銀髪赤メッシュの女性からクズノハ…若様に名前が出た事に驚く青髪の女の子。
「若様…?」
青髪の女の子がクズノハを知っている事に、銀髪赤メッシュの女性も反応した。
「そういえば俺達の事は説明したが、ソフィア達はまだ互いの事を知らなかったな。」
「ソフィア?まさか竜殺しのソフィアか!」
ソフィアの名に、銀髪褐色肌の女性は驚いた。
「その通りだナバール。」
「ナバール?もしかして、リニアの勇者響のパーティーにいた銀髪鬼のナバールかしら。」
「ああ。」
ソフィアが聞くとナバールは素直に答える。
「へぇ…。イオから話を聞いた事はあったけど、まさかこんな形で会う事になるとは思わなかったわ。」
「イオ?…まさか、魔将イオの事か⁉︎」
「そうよ。私は魔族側についていたから。」
「なっ⁉︎」
ソフィアの言葉に驚くナバール。
互いの名前を今知り、色々と真実を知ったのだから無理はない。
銀髪褐色肌の女性は、銀髪鬼の異名で呼ばれた傭兵であるナバール=ポーラー。
そして、フォルテが戦っている銀髪赤メッシュの女性が竜殺しと呼ばれた冒険者であるソフィア=ブルガだ。
「それで、その子はクズノハのどういう関係だったのかしら。」
ソフィアはそう言いながら青髪の女の子を見る。
「あの子は上位竜の一人、無敵の蜃の分体だ。」
フォルテの言葉に目を見開くソフィア。
「蜃の分体⁉︎クズノハは蜃と繋がっていたっていうこと⁉︎」
「そうです。本体様と若様は契約していましたから。」
青髪の女の子…蜃の分体がそう言った。
「まぁ、女神に世界の果てに捨てられたから出会えたらしいが。」
「女神に捨てられた?」
「ああ。本来勇者として召喚されるのは
「待て!響が適当に選ばれた…⁉︎」
フォルテの言葉に今度はナバールが驚く。
「それも、蜃の分体であるあの子が本体と繋がっていたからこそ、俺も知ったんだが……あれを女神と呼んで良いのか本当に疑うな。」
「だよなぁ…。」
記憶を見て知ったが……あれは本当にあり得ない屑だったな。
リムルも一緒に記憶でその女神を見た時は、…顔を引き攣らせた。
「ふ〜ん。私達の世界の女神はそんなにヤバい奴だったって訳ね。」
「まぁ、その話は後程でいいだろう。今は、俺の力を確かめるのが先だろ?」
「ふふ。それもそうね。」
フォルテの言葉にソフィアは納得して構え直す。
「じゃあ、続きといきましょうか!」
「こい!」
そうして戦闘再開となり、ソフィアがフォルテに仕掛ける。
ソフィアは大剣を軽々と持ち上げながらフォルテに斬り掛かるも、フォルテは
「はぁ!」
ソフィアはそのまま大剣を振るって連続でフォルテに斬り掛かるも、フォルテは全てを受け流す。
そして、フォルテが反撃とばかりに斬り掛かり、ソフィアは紙一重で躱した。
「あの竜殺しの攻撃を往なしながら反撃するなんて。」
ナバールは、フォルテの技量の高さに感心した。
「やるわね!なら、これはどうかしら!」
ソフィアは跳躍して真上から斬り掛かる。
それに対して、フォルテは後ろに飛び退き回収する。
ソフィアはそのままフォルテに真っ直ぐ突っ込みながら横回転をし、回転の勢いを加えた逆袈裟斬りをフォルテに仕掛ける。
迫るソフィアの大剣に対して、フォルテは
「
迫るソフィアの大剣に、威力を抑えて圧縮した
バキィン‼︎
威力を抑えたとはいえ、フォルテの
これにはソフィアも唖然となってしまったが、我に返ると何故か笑みを浮かべた。
「ふふ…。ふははははは!」
盛大に笑い出したソフィア。
「どうした?」
「どうしたも何も、まさか真正面から私の攻撃を迎え打ってこの大剣を破壊するなんて、流石は魔王ね。」
そう言ってソフィアは砕けた剣を手放した。
「貴方の力は十分に分かったわ。」
「俺を認めてくれたって事だな。」
「ええ。これから私は貴方のもの。身も心も捧げるわ。」
「それは嬉しい限りだ。」
ソフィアの言葉に対して、フォルテは笑みを浮かべながらそう答えた。
「…フォルテの奴また違う意味で垂らし込んだな。」
「あの竜殺しのソフィアの攻撃をあしらいながら認められるなんてね。」
「若様みたいに凄い方です。」
リムルが呆れた表情を浮かべながらそう呟き、ナバールと蜃の分体はフォルテの実力に感服していた。
こうして、フォルテの精神世界での対話と戦闘は終わった。
その後、三人の新たな
「さてと。これで三人と話は済んだな。」
「そうだな。まぁ一人は話し合いだけじゃなかったけど。」
「俺はこれから三人に新たな
「ああ。分かった。」
そうして、リムルと別れたフォルテはフォルテシティの海道邸……いや今は改めてフォルテ邸へと転移した。
いつまでも海道邸では駄目だと皆が話し合ってフォルテ邸と呼ぶ事になったのだ。
フォルテ邸の中にあるフォルテ専用の訓練所に来たフォルテは、早速三人の新たな身体の作成を開始した。
最初はナバールから始めた。
生前の姿をそのままに、エラルドから解析させてもらった
やがてナバールの身体が完成し、フォルテはナバールの魂であるチップを彼女の新たな身体に移した。
「うっ…此処は。」
「目覚めたか。新たな身体はどうだナバール?」
目覚めたナバールに声を掛けるフォルテ。
「フォルテ……ええ。問題はないわ。寧ろ、前よりも身体が馴染む。」
「それは良かった。」
今のナバールを解析した結果、向かうの世界で実力者だったこともあり、ナバールは人間の上位種である仙人へと進化を遂げていた。
「次はソフィアだな。」
ソフィアは万色と呼ばれる向こうの世界の上位竜の血から作られた存在。
更に、向こうの世界で他の上位竜四体を取り込んでいたのでその魂の力は強大。複製魂とはいえ
そこで、フォルテはヴェルドラ、アゲンスト、ヴェルキオンの魔素と因子を使い、蒼華達
後、
そうして、ソフィアの生前の姿の
「よし。」
フォルテはソフィアの魂を新たな身体に移す。
「さぁ、これで大丈夫な筈だ。…ソフィア=ブルガ。」
フォルテがソフィアの名を言った瞬間、フォルテの魔素が七割近く消費され、ソフィアが輝いた。
「……やはり名付けになったか。」
ヴェルドラ達やミリムの魔素と
フォルテの魔素は
そうして名付けられたソフィアは目を開けると、フォルテを見据える。
「気分はどうだ?ソフィア。」
「…最高よ。信じられないくらい力が身体の奥から漲ってくるのを感じるわ。それに…。」
ソフィアは自分の胸に手を添える。
「私の名前が魂の奥底に刻まれるのを感じた……これが名付けって事なのね。」
ソフィアはフォルテの方へ顔を向けると、笑みを浮かべる。
「これから宜しく頼むわ。…フォルテ様。」
「ああ。」
その後、今のソフィアを改めて解析した結果。
ソフィアは多くの竜種の魔素と因子更にミリム
ミリムの
「最後は、蜃の分体だな。」
蜃の分体。
この子の本体はこちらの世界のヴェルドラ達竜種に近い存在であり、死んでも卵となって再生するそうだが、生前の記憶は引き継がれない様だ。
故に、分体の身体もヴェルドラ達の魔素と因子を使って創り上げた。
後、分体には名前がないのでフォルテは名前を与える事を決めていた。
そうして、分体の身体も完成した。
生前と全く同じ様に再現された身体に、フォルテは分体の魂を移し名付けを行う。
「蜃の分体。今日から君の名は…
フォルテが名付けを行った瞬間。フォルテの魔素が分体…いや
それはフォルテの前世での蜃のもう一つの呼び名でもあり、竜の一種でもある。故に、フォルテはこの名を選んだのだ。
「……ソフィアと同じで七割近く持っていかれたな。」
フォルテの魔素が回復すると同時に、蛟の進化が完了し魔素が弾ける。
そうして姿を現したのは、蛟の本体である蜃の…巴と瓜二つの和服姿の美しい女侍だった。
本体の巴との違いは髪と和服の色や模様。
分体の頃と同じ青髪で、和服は水色で袖が白い山形模様となっている新選組の服装となった。
そして、進化を終えた
「これが今の私……本体様と殆ど同じ姿になっていますね。」
「そうだな。だが
「フォルテ様……。はい!」
進化した
ヴェルドラ達の魔素と因子を大量に使用した結果、完全な竜種ではないが、竜種に匹敵する力を持つ存在へと進化した様だ。
竜としての姿は、やはり本体であった巴…蜃と同じ東洋竜だが、青い竜の姿なので四聖獣の青竜とも呼べる姿。
こうして、フォルテは異世界で死んだ者達を新たな仲間として迎え入れた。
だが、この時空干渉がこの先更なる出会いを巻き起こすになることを、フォルテはまだ知らない。
…フォルテが回収した魂達の正体は、月が導く異世界道中に登場した三人の亡くなった者達でした。異なる時間軸で亡くなった三人だが、空間を歪める爆発により、一時的にフォルテの世界に繋がり偶然にもフォルテに回収されました。そして、別で回収したとある竜の亡骸も、フォルテが有効活用する事に。
次回…蜃の分体から得た向こうの世界の記憶を少し、フォルテが見る事に…。