転生したらフォルテだった件   作:雷影

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今回はフォルテと湊翔のデュエル。
デュエルの構想など色々考えながら進めていたら、かなり長くなってしまいました。


118話 コラボ編 異世界交流⑤

カズマとのテストデュエルからしばらく休憩した後、新たなデッキを用意したフォルテと湊翔はデュエルリングのゴンドラに乗りデュエルの準備を完了した。

 

「じゃあ始めようか。」

 

「ああ。」

 

フォルテの言葉に頷く湊翔。

 

「先行後攻は?」

 

「最初と同じ様にコイントスで決める。」

 

そう言ってフォルテは表に人間態のリムルが描かれ、裏にはフォルテが描かれたコインを取り出す。

 

「表が出たら俺が先行。裏が出たら湊翔の先行で始める。」

 

「分かった。」

 

湊翔の了承を得ると、フォルテはコインを指で弾いた。

 

空高く舞うコインがそのまま回転しながら落下していき、フォルテの前に落ちるとくるくると回転しながらゆっくりと倒れた。

 

出た絵柄は………人間態のリムル。つまり表だった。

 

「表が出たから俺の先行で始める。」

 

「ああ。」

 

そして、デュエルリングのシステムが再起動する。

 

「「決闘(デュエル)‼︎」」

 

フォルテ 手札5 LP8000

 

湊翔 手札5 LP8000

 

ルールは先程と同じマスタールール新。

 

「いくぞ。俺のターン。」

 

再びフォルテ先行でデュエルが始まった。

 

1ターン目。

 

「手札からサイバー・ドラゴン・コアを召喚。」

 

フォルテのフィールドに鋭い赤い眼差しの機械龍が召喚された。

その姿は身体の中央に赤いコアを持ち、そのコアにチューブの様な配線が接続されていた。

 

光属性 (レベル)2 サイバー・ドラゴン・コア 攻400

 

「サイバー・ドラゴン・コアの効果発動にチェーンして、手札のサイバー・ドラゴン・フィーアの効果を発動。自分がサイバー・ドラゴンの召喚・特殊召喚に成功した時、手札からこのカードを守備表示で特殊召喚出来る。」

 

フォルテのフィールドにサイバー・ドラゴン・コアとは違い、妖蛇を彷彿とさせる機械龍か召喚された。

 

光属性 (レベル)4 サイバー・ドラゴン・フィーア 守1600

 

「サイバー・ドラゴン・コアはフィールド・墓地に存在する限りカード名をサイバー・ドラゴンとして扱う。更にフィーアも同じ効果を持ち、このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの全てのサイバー・ドラゴンの攻守を500アップする。」

 

フィーアが紫のオーラが纏うと、コアも同じオーラを纏う。

 

サイバー・ドラゴン・コア 攻400 守1500→攻900 守2000

サイバー・ドラゴン・フィーア 攻1100 守1600→攻1600 守2100

 

「そして、コアの効果でサイバーかもしくはサイバネティックの魔法・罠カード1枚を手札に加える。俺が加えるのは、サイバー・リペア・プラント。」

 

フォルテはコアの効果でデッキからサイバー・リペア・プラントのカードを手札に加える。

 

「更に俺は手札から魔法カードアイアンドローを発動。自分フィールドに機械族の効果モンスターか2体のみの場合に発動出来、デッキから二枚ドローする事が出来る。俺のフィールドには、機械族のコアとフィーアがいるので二枚ドロー。」

 

フォルテ 手札2→4

 

「……カードを2枚伏せターンエンド。」

 

フォルテ 手札2 LP8000

 

メインモンスターゾーン

光属性 (レベル)2 サイバー・ドラゴン・コア 攻900

光属性 (レベル)4 サイバー・ドラゴン・フィーア 守2100

 

魔法・罠ゾーン

伏せカード2枚

 

「今度はサイバーデッキか。…なんかフォルテらしくて合っている気がするな。」

 

「そうか?なら褒め言葉として受け取っておく。」

 

「ああ。では俺のターン。ドロー!」

 

フォルテにそう話し掛けてから、湊翔はカードをドローする。

 

二ターン目

 

湊翔 手札5→6

 

「俺は手札から魔法カード調律を発動。デッキからシンクロンと名のついたチューナー1体を手札に加えデッキをシャッフルしその後、自分のデッキの上からカードを1枚墓地に送る。」

 

湊翔のフィールドに楽器のハープで演奏している光景が描かれた魔法カードが出現した。

 

「この効果で俺はレボリューション・シンクロンを手札に加える。」

 

湊翔がフォルテに見せたシンクロンは、パワーツール・ドラゴンかライフ・ストリーム・ドラゴンがまるでトゥーンモンスターの様な姿にデフォルメした機械竜だった。

 

その後、湊翔はレボリューション・シンクロンを手札に加えデッキをシャッフル。デッキの上のカードを1枚墓地へ送った。

墓地に送られたカードはチューニング・サポーター。

 

「相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札からバイス・ドラゴンを特殊召喚。」

 

湊翔のフィールドに今度は紫の竜が召喚された。

 

「但しこの効果で特殊召喚したバイス・ドラゴンの攻守は半分となる。」

 

闇属性 (レベル)5 バイス・ドラゴン 攻2000 守2400→攻1000 守1200

 

「続いてチューナーモンスター ジャンク・シンクロンを召喚。」

 

バイス・ドラゴンの隣にオレンジ色のロボットが召喚される。

 

闇属性 (レベル)3 ジャンク・シンクロン 攻1300

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動。このカードを召喚した時、墓地からレベル2以下のモンスターを守備表示で特殊召喚する事が出来る。但し、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。俺はチューニングサポーターを特殊召喚!」

 

ジャンク・シンクロンの隣に中華鍋を被ったロボットが現れた。

 

光属性 (レベル)1 チューニング・サポーター 守300

 

「更に手札のドッペル・ウォリアーの効果発動。自分の墓地からモンスターが特殊召喚された時、このカードを特殊召喚する。」

 

今度はチューニング・サポーターの隣に黒い兜を被って軍人が現れる。

 

闇属性 (レベル) 2 ドッペル・ウォリアー 攻800

 

湊翔のフィールドに4体のモンスターが揃った。

 

(レベル)5 バイス・ドラゴン

(レベル)3 ジャンク・シンクロン(チューナー)

(レベル)1 チューニング・サポーター

(レベル)2 ドッペル・ウォリアー

 

「…なるほど。遊星のジャンクデッキにジャックのカードを合わせた混合デッキと言うところか?」

 

フォルテは湊翔のフィールドのモンスターを見てそう推測した。

 

「その通りだ。さあ、いくぞ!」

 

フィールドにモンスターを揃えた湊翔が遂に動く。

 

「まずは手札のレボリューション・シンクロンの効果を発動!パワー・ツールS(シンクロ)モンスターまたは、レベル7・8のドラゴン族S(シンクロ)モンスターをS(シンクロ)召喚する場合、手札のこのカードをS(シンクロ)素材にする事が出来る。」

 

「手札のモンスターでシンクロ召喚⁉︎」

 

フォルテと湊翔のデュエルを見ていたカズマは、湊翔が手札のモンスターを使ってS(シンクロ)召喚する事に驚愕した。

 

「俺はレベル5のバイス・ドラゴンに、レベル3のレボリューション・シンクロンをチューニング!」

 

湊翔のフィールドに半透明のレボリューション・シンクロンが出現し、バイス・ドラゴンと共に飛翔。

レボリューション・シンクロンが三つ緑に光り輝く輪となりバイス・ドラゴンがその三つの輪を潜ると半透明となり体内からレベルと同じ数の光が輝く。

 

(レベル)5+(レベル)3=(レベル)8

 

「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ!」

 

湊翔がカズマと同じ様に、遊戯王アニメを知る者なら誰もが知る召喚口上を言うと、バイス・ドラゴンの5つの光が一直線となり一筋の光となる。

 

「シンクロ召喚!飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン!」

 

湊翔の声に応える様に光の中から夜空に煌めく星の如き竜が出現した。

そう。遊戯王の主人公の1人である不動 遊星のエースモンスターであるスターダスト・ドラゴンだ。

 

風属性 (レベル)8 スターダスト・ドラゴン 攻2500

 

「スターダスト・ドラゴン…やはり美しいな。」

 

星屑の名に恥じない煌めくその姿に、フォルテは見入っていた。

だが、湊翔はまだ止まらない。

 

「続けて、レベル1チューニング・サポーターとレベル2ドッペル・ウォリアーにレベル3ジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

ジャンク・シンクロンが自分の身体からリコイルスターターを引っ張り背中のエンジンを掛けると、レボリューション・シンクロン同様三つの光の輪となって、チューニング・サポーターとドッペル・ウォリアーが潜る。

 

(レベル)1+(レベル)2+(レベル)3=(レベル)6

 

「星雨を束ねし聖翼よ!魂を風に乗せ世界を巡れ!」

 

チューニング・サポーターとドッペル・ウォリアーの光が一直線となり一筋の光となる。

 

「シンクロ召喚!スターダスト・チャージ・ウォリアー!」

 

光の中から姿を現したのは、スターダスト・ドラゴンを模した鋭い刃を備えたウォリアーだった。

 

風属性 (レベル)6 スターダスト・チャージ・ウォリアー 攻2000

 

「シンクロ召喚に成功したスターダスト・チャージ・ウォリアーの効果にチェーンして、S(シンクロ)素材として墓地へ送られたチューニング・サポーターとドッペル・ウォリアーの効果を発動。先ずは、ドッペル・ウォリアーの効果で自分フィールドにドッペル・トークン2体を攻撃表示で特殊召喚。」

 

湊翔のフィールドにドッペル・ウォリアーを小さくデフォルメした様なモンスターが特殊召喚された。

 

闇属性 (レベル)1 ドッペル・トークン 攻400 2体

 

「そして、スターダスト・チャージ・ウォリアーとチューニング・サポーターの効果でデッキからカードを1枚ドロー出来る。よってカードを2枚ドローする。」

 

湊翔 手札2→4

 

ドローしたカードを確認した湊翔は更に動く。

 

「手札のモンスターを1枚墓地へ送りクイック・シンクロンを特殊召喚!」

 

湊翔のフィールドにガンマンを模したロボットが姿を現した。

 

風属性 (レベル)5 クイック・シンクロン 攻700

 

墓地へ送ったモンスターはシールド・ウォリアー。

 

「クイック・シンクロンは、あらゆるシンクロンチューナーモンスターの代わりにS(シンクロ)素材とする事が出来る。俺はレベル1ドッペル・トークン2体に、レベル5クイック・シンクロンをチューニング!」

 

クイック・シンクロンの前に様々なシンクロンモンスターのカードが出現しまるでルーレットの様に回り出した。

回転するカードをクイック・シンクロンはじっと見ていた次の瞬間、目にも止まらぬ早撃ちで1枚のシンクロンカードを撃ち抜いた。

撃ち抜かれたシンクロンは………ニトロ・シンクロン。

その後、クイック・シンクロンは五つの光の輪となり、ドッペル・トークン2体はその輪を潜り半透明となり一つの光となる。

 

(レベル)1+(レベル)1+(レベル)5=(レベル)7

 

「集いし思いが、ここに新たな力となる。光さす道となれ!」

 

ドッペル・トークンの光が一筋の光となる。

 

「シンクロ召喚!燃え上がれ、ニトロ・ウォリアー!」

 

光の中から飛び出したのは、前腕と背中そしてお尻にニトロブースターを生やした異形の鬼だった。

 

炎属性 (レベル)7 ニトロ・ウォリアー 攻2800

 

湊翔のフィールドに三体のシンクロモンスターが揃った。

このままバトルしたならば、ニトロ・ウォリアーの効果で大ダメージを受け、総攻撃でフォルテのLPは0となるだろう。

仮に何か破壊系の罠があったとしても、スターダスト・

ドラゴンの効果で無効にされ大ダメージは避けられない。

 

 

「おいおい。……まさかのワンターンキルになるのか?」

 

湊翔のフィールドのシンクロモンスター達を見て、カズマはそう思った。

だが、湊翔はこのままフォルテが簡単に負けるわけがないと警戒していた。

 

(……あの二枚の伏せカードが何かで状況が変わるが、今は攻めるしかない。)

 

湊翔は警戒しながらも、意を決して攻めに入る。

 

「このままバトルフェイズに入る!」

 

湊翔がそう声を上げた瞬間、フォルテが動いた。

 

(トラップ)カード発動!サイバネティック・レボリューション!」

 

フォルテが伏せカードの1枚を発動。

その(トラップ)カードには、サイバー・ドラゴンとサイバー・ツイン・ドラゴンそして、サイバー・エンド・ドラゴンが描かれていた。

 

「自分フィールドのサイバー・ドラゴン1体をリリースして、サイバー・ドラゴンを融合素材とする融合モンスター1体をEX(エクストラ)デッキから特殊召喚する。」

 

「はぁ⁉︎融合なしでサイバー・ドラゴンの融合モンスターを特殊召喚!」

 

これにはカズマも驚く。

 

「俺はフィールドでサイバー・ドラゴンとして扱うサイバー・ドラゴン・コアをリリースしてこのモンスターを 特殊召喚。」

 

フォルテがそう言うと、サイバー・ドラゴン・コアが消えその赤いコアだけが残った。そして、コアを中心に様々な機械パーツが出現しながら連結していき、やがて巨大な三首の機械龍と化した。

 

「現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン‼︎」

 

光属性 (レベル)10 サイバー・エンド・ドラゴン 攻4000

 

「ここでサイバー・エンドが現れるか。」

 

「だが、この効果で特殊召喚したサイバー・エンドは直接攻撃は出来ず次の俺のターンのエンドフェイズに破壊される。」

 

サイバー・エンド・ドラゴンの出現により流れが変わり、このターン。湊翔は攻撃出来なくなった。

 

「次のターンを凌げばサイバー・エンドは破壊される。ならバトルフェイズを終了してメインフェイズ2に移行。」

 

湊翔は手札のカードを伏せ様とした時、フォルテが更に動いた。

 

(トラップ)カード発動!魔砲戦機ダルマ・カルマ!」

 

フォルテのフィールドに巨大な達磨を模した武装兵器が出現した。

 

「このカードの効果でフィールドの全てのモンスターを裏側守備表示にする。」

 

「なっ⁉︎」

 

湊翔が声を上げる中、達磨兵器が全武装をフォルテと湊翔のフィールドのモンスター達に向けてそのまま一斉掃射。

達磨の砲撃によりフィールドの至る所で爆発が起こり、フィールド全体が爆煙に包まれた。

 

しばらくして爆煙が晴れると、フォルテと湊翔のモンスターは全て裏側守備表示となっていた。

 

「みんな裏守備になっちまった⁉︎」

 

「くっ。………そうきたか。」

 

フォルテと湊翔のモンスターが全て裏側守備表示になった事にカズマは驚き、湊翔はフォルテの仕掛けたコンボに気付いて難しい表情を浮かべた。

 

裏側守備表示となった事で、サイバネティック・レボリューションのデメリット効果が無効となり、裏側守備表示となったサイバー・エンド・ドラゴンは破壊されなくなり直接攻撃も可能となるのだから。

 

(不味いな。このままターンを回せばサイバー・エンドが襲いかかってくる。)

 

湊翔は残りの手札二枚に手を掛ける。

 

「俺はカード2枚伏せてターンエンド。」

 

湊翔 手札0 LP8000

 

メインモンスターゾーン

裏側守備表示モンスター3体

スターダスト・ドラゴン 守2000

ニトロ・ウォリアー 守1800

スターダスト・チャージ・ウォリアー 守1300

 

魔法・罠ゾーン

伏せカード2枚

 

湊翔がターンを終了し、フォルテのターンへと移る。

 

「俺のターン。ドロー。」

 

三ターン目

 

フォルテ 手札 2→3

 

「魔法カード サイバー・リペア・プラントを発動。」

 

フォルテのフィールドに、サイバー・ドラゴンが修理されている光景が描かれたカードが出現した。

 

「その効果でデッキから二体目のサイバー・ドラゴン・コアを手札に加えそのまま召喚する。」

 

フォルテのフィールドに二体目のサイバー・ドラゴン・コアが召喚される。

 

「召喚に成功したコアの効果でデッキから魔法カードサイバー・レヴシステムを手札に加える。そして、サイバー・エンドとフィーアを反転召喚。」

 

フォルテのフィールドに再び姿を現すサイバー・エンド・ドラゴンとサイバー・ドラゴン・フィーア。

 

「更に、魔法カード パワー・ボンドを発動!」

 

フォルテのフィールドに何かの機械を溶接している光景が描かれたカードが出現。

 

「ここでパワー・ボンドか。」

 

パワー・ボンドを見た湊翔は危機感を一気に高める。

 

「このカードは機械族専用の融合カード。パワー・ボンドの効果で俺のフィールドのコアとフィーアを融合する。」

 

フォルテのフィールドのコアとフィーアが突如出現した渦に混ざり合う様に吸い込まれる。

 

「融合召喚!現れろキメラテック・ランページ・ドラゴン!」

 

融合の渦から姿を現したのは、コアとフィーアの首を生やした機械龍だった。

 

闇属性 (レベル)5 キメラテック・ランページ・ドラゴン 攻2100

 

「パワー・ボンドの効果で融合召喚したキメラテック・ランページ・ドラゴンの攻撃力は、その元々の数値分アップ…つまり二倍の攻撃力となる。」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴン 攻2100→攻4200

 

パワー・ボンド。それはまさに機械族融合モンスターによる一撃必殺のカードと呼べる。だが、強大な力にはリスクが当然ともなう。

パワー・ボンドで融合モンスターを特殊召喚したターンのエンドフェイズに、融合召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを使用者は受けるのだ。

 

「更に、キメラテック・ランページ・ドラゴンの融合召喚に成功した時、融合召喚に使用した融合素材のモンスター数までフィールド上の魔法・罠カードを対象とし破壊する。俺は、湊翔のフィールドの二枚を破壊!」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴンのコアとフィーアの頭が湊翔の伏せカードを睨みと、口から光線を放ち伏せカードを破壊した。

 

「くっ!」

 

湊翔のフィールドに伏せられていたカードは、シンクロ・リフレクトとスピリット・フォースだった。

 

「成る程。迂闊に攻撃を仕掛けていたら、サイバー・エンドが破壊されていたな。」

 

フォルテは湊翔の伏せカードが判明するとそう言った。

 

湊翔の墓地にはクイック・シンクロンを特殊召喚する為に手札からシールド・ウォリアーが送られている。

 

(もしランページ・ドラゴンを呼ばずにサイバー・エンドで攻撃を仕掛けていたら、墓地のシールド・ウォリアーを除外して戦闘破壊を防ぎつつスピリット・フォースでサイバー・エンドの貫通ダメージを0にしながらジャンク・シンクロンを墓地から回収され、別のモンスターで再度攻撃を仕掛ければ、シンクロ・リフレクトでサイバー・エンドは破壊されていた。)

 

フォルテは湊翔の伏せカードによって返り討ちに遭うところだった。

 

「だが、その障害は排除した。俺はキメラテック・ランページ・ドラゴンの更なる効果を発動!1ターンに1度、メインフェイズにデッキから機械族・光属性モンスターを2体まで墓地へ送る事で、ランページ・ドラゴンは通常攻撃に加えて送ったモンスターの数だけ攻撃出来る。俺はデッキからサイバー・ドラゴンとサイバー・ドラゴン・ ヘルツを墓地へ送る。」

 

フォルテがサイバー・ドラゴンとヘルツを墓地へ送ると、キメラテック・ランページ・ドラゴンに黒いサイバー・ ドラゴンの首が新たに生えた。

 

「あっ。あれってイラスト違いのサイバー・ドラゴンじゃんか。」

 

ランページ・ドラゴンから新たに生えた黒いサイバー・ ドラゴンの頭を見てカズマが声を上げた。

 

このイラスト違い…漆黒のサイバー・ドラゴンは、アニメ遊戯王GXの83話であるヘルカイザー亮VSマスター鮫島での二人の決闘(デュエル)で、鮫島が使った(トラップ)カードのサイバー・シャドー・ガードナーがサイバー・エンド・ドラゴンと サイバー・ドラゴンを写し取った時の漆黒の姿をイラスト違いとしてカード化したもの。

 

「……確かに、普通のサイバー・ドラゴンより黒い奴の方がフォルテには合っているよな。」

 

フォルテにはイラスト違いの黒い方が合っているとカズマは納得した。

 

「これでランページ・ドラゴンはこのターン3回攻撃が可能となった。更に墓地に送られたサイバー・ドラゴン・ ヘルツの効果発動。デッキ・墓地からサイバー・ドラゴン1体を手札に加える事が出来る。俺は墓地でサイバー・ドラゴンとして扱うコアを回収する。」

 

フォルテは墓地からコアを回収した。

 

フォルテ 手札2→3

 

「バトルフェイズ!キメラテック・ランページ・ドラゴンで裏側守備モンスターを攻撃!エヴォリューション・ランページ・バースト!」

 

ランページドラゴンのコアの頭が口から光線を放つ。

迫る光線に裏守備モンスターの1体が反転し姿を現す。

最初の攻撃対象は、スターダスト・ドラゴンだった。

 

「くっ!俺は墓地のシールド・ウォリアーの効果発動!墓地のこのカードを除外する事で、スターダストの戦闘破壊を1度だけ防ぐ。」

 

スターダストの前にシールド・ウォリアーの幻影が現れ代わりに攻撃を受けて破壊された。

 

「やはり防いだか。だがまだ攻撃は残っている!ランページ・ドラゴンでもう一度スターダスト・ドラゴンを攻撃!」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴンのフィーアの頭から光線が放たれスターダスト・ドラゴンは破壊される。

 

「スターダスト!」

 

「ランページ・ドラゴン三回目の攻撃!」

 

ランページ・ドラゴンのサイバー・ドラゴンの頭が次の裏守備モンスターを攻撃し反転。次に攻撃されたのはニトロ・ウォリアーで破壊された。

 

「次はサイバー・エンド・ドラゴンで最後の裏守備モンスターを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

サイバー・エンドの三首から雷を纏った黄色に閃光が放たれた。

それは一つとなって裏守備だったスターダスト・チャージ・ウォリアーが現れたと同時に呑み込み消滅させてしまった。

 

サイバー・エンドは貫通能力を持ったモンスター故に、守備モンスターの守備力を超えた分のダメージを湊翔に与える。

 

サイバー・エンド・ドラゴン攻4000

スターダスト・チャージ・ウォリアー守1300

 

4000ー1300=2700

 

湊翔LP8000→5300

 

湊翔の伏せカードと三体のシンクロモンスターは全て破壊された。

 

「すげぇ…たった1ターンでここまで戦況が変わるのかよ。」

 

カズマはフォルテの実力はもちろん、サイバー・ドラゴン系の新たなカード達の力に驚いた。

 

「バトルフェイズを終了しメインフェイズ2に移行してから魔法カード一時休戦を発動する。」

 

バトルフェイズが終了すると同時に、ランページ・ドラゴンから生えていた黒いサイバー・ドラゴンの頭が体の中に引っ込んだ。

そして、フォルテのフィールドに真六武衆のキザンが兜を外し座っている光景が描かれた魔法カードが出現した。

 

「お互いにデッキから一枚カードをドローし、次の湊翔のターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージを0にする。…よって、このターン終了後に俺が受ける筈だったパワーボンドのリスクダメージも0となる。」

 

「……いや!一方的にあんだけ攻撃してダメージを与えておいて一時休戦もないわ!しかもパワー・ボンドのリスクまで回避してるし‼︎」

 

フォルテの一時休戦の効果説明を聞いたカズマは思わず声を上げた。

 

一時休戦の効果でフォルテと湊翔は互いにドローした。

 

フォルテ 手札2→3

湊翔 手札0→1

 

「俺はこれでターンエンドだ。」

 

フォルテ 手札3 LP8000

 

メインモンスターゾーン

光属性 (レベル)10 サイバー・エンド・ドラゴン 攻4000

光属性 (レベル) 5 キメラテック・ランページ・ドラゴン攻4200

 

こうしてフォルテのターンは終わった。

 

「俺のターン。ドロー。」

 

四ターン目

 

湊翔 手札1→2

 

湊翔はドローしたカードを確認する。

 

「………俺はカードを2枚伏せターンエンド。」

 

そして、手札を全て伏せターンエンドした。

 

湊翔 手札0 LP5300

 

魔法・罠ゾーン

伏せカード2枚。

 

「(なんだ?手札を見た瞬間湊翔の表情が一瞬動いた気がする。)あの伏せカードが逆転の切り札なのか…。俺のターン。ドロー。」

 

フォルテは湊翔の僅かな表情の動きに気付き、警戒しながらドローした。

 

五ターン目

 

フォルテ 手札3→4

 

フォルテはドローしたカードを確認する。

 

「…俺は二枚目のアイアンドローを発動し二枚ドロー。」

 

フォルテ 手札4→3→5

 

新たにドローしたカードを確認した後、フォルテは動く。

 

「モンスターセットしキメラテック・ランページ・ドラゴンの効果を発動。デッキからサイバー・ドラゴン・ネクステアとサイバー・ファロスの二枚を墓地に送りメインフェイズを終了。」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴンに、新たにネクステアの頭が生える。

 

フォルテは湊翔の伏せカードを見る。

 

(……あれが湊翔の起死回生のカードだったとしても、攻めるなら今しかない!)

 

フォルテは湊翔の伏せカードを警戒しながらも、攻める事を選んだ。

 

「バトルフェイズ!キメラテック・ランページ・ドラゴンで湊翔にダイレクトアタック!エヴォリューション・ランページ・バースト!」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴンのコアとフィーアとネクステアの口から光線が湊翔目掛けて放たれる。

迫る光線に対し、湊翔は慌てる事なく伏せカードを使う。

 

「カウンター(トラップ)!攻撃の無力化!キメラテック・ランページ・ドラゴンの攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!」

 

湊翔の前に黒い時空の歪みの様な渦が発生し、キメラテック・ランページ・ドラゴンの攻撃を吸い込み消滅させバトルフェイズが強制終了となった。

そして、キメラテック・ランページ・ドラゴンから生えていたネクステアの頭は体へと引っ込んだ。

 

「攻撃の無力化だったか。ならメインフェイズ2に移行後、俺はこのままターンエンド。」

 

「そのエンドフェイズ前に(トラップ)を発動!裁きの天秤!」

 

湊翔のフィールドに伏せられたもう一枚のカードがオープン。

そのカードには、神様と思われる老人が天秤を前に翳す光景が描かれていた。

 

「このカードは相手フィールドのカードの枚数が、自分の手札・フィールドのカードの合計数より多い場合に発動出来る。俺はその差の数だけデッキからドロー出来る。よって2枚ドローする。」

 

湊翔 手札0→2枚

 

(裁きの天秤だったか。下手にフィールドのカードを増やしたら大量ドローを許すことになっていたな。)

 

フォルテはメインフェイズ2で更にカードを場に出さなくて良かったと心の中で思った。

 

フォルテ 手札4 8000

 

メインモンスターゾーン

セットモンスター1体

光属性 (レベル)10 サイバー・エンド・ドラゴン 攻4000

光属性 (レベル) 5 キメラテック・ランページ・ドラゴン 攻4200

 

そしてフォルテのターンは終わり湊翔のターンとなる。

 

「俺のターン……ドロー!」

 

湊翔は眼を瞑り、意識を集中させながらドローした。

 

湊翔 手札2→3

 

「……来たか。」

 

そして、ドローしたカードを確認すると、笑みを浮かべた。

 

「魔法カード死者蘇生を発動。墓地からスターダスト・ドラゴンを呼び戻す!」

 

湊翔のフィールドに星屑の竜が墓地から舞い戻った。

 

スターダスト・ドラゴン 攻2500

 

「更に、墓地に存在するレボリューション・シンクロンの効果発動。自分のフィールドにレベル7以上のS(シンクロ)モンスターが存在する時、デッキの1番上のカードを墓地へ送り、このカードを墓地から特殊召喚する。」

 

湊翔はデッキの1番上のカードを墓地へ送ると、墓地からレボリューション・シンクロンも復活した。

 

「この効果で特殊召喚したレボリューション・シンクロンのレベルは1となる。」

 

レボリューション・シンクロン (レベル)3→1

 

「更に、レボリューション・シンクロンの効果で墓地に送った絶対王バック・ジャックの効果を発動し、自分のデッキの上から三枚を確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。」

 

湊翔はデッキの上のカード三枚を確認した後、そのままの順番でデッキの上に戻した。

 

「そしてロードランナーを召喚。」

 

湊翔のフィールドにシューズを履いたピンクの鳥が召喚された。

 

地属性 (レベル)1 ロードランナー 攻300

 

「レベル1 ロードランナーに、レベル1となったレボリューション・シンクロンをチューニング!」

 

レボリューション・シンクロンが緑に光輪となってロードランナーが潜る。

 

「集いし願いが新たな速度の地平へいざなう。」

 

ロードランナーが一つの光となると、そのまま一筋の光となる。

 

「光さす道となれ!シンクロ召喚!」

 

光の中からフォーミュラカーを身に纏った様なロボットが出現した。

 

「希望の力!S(シンクロ)チューナー、フォーミュラ・シンクロン!」

 

湊翔がシンクロ召喚したのは、アニメで遊星が召喚したシンクロチューナーであるフォーミュラ・シンクロンだった。

 

光属性 (レベル)2 フォーミュラ・シンクロン 攻200 (S(シンクロ)チューナー)

 

「シンクロ召喚に成功したフォーミュラ・シンクロンの効果発動。デッキから1枚ドローする。」

 

湊翔 手札1→2

 

「フォーミュラ・シンクロン……奴を呼ぶんだな。」

 

フォーミュラ・シンクロンを見たフォルテは、湊翔が次に呼び戻すモンスターがなんなのか分かった。それは、カズマも同じだった。

 

「フォーミュラ・シンクロンって事は、あれの召喚するんだろうけど、ライディング・デュエルじゃないから迫力が足りないだろうな…。」

 

カズマの呟きが聞こえ、湊翔とフォルテも同じ事を思った。

 

本来はライティング・デュエルの風の中…スピードの中であのモンスターを召喚していた。デュエルリングでのデュエルだとその迫力がない。

すると、フォルテが湊翔に声を掛ける。

 

「……湊翔。次に召喚するモンスターの召喚シーンを擬似的に再現してみないか?」

 

「擬似的に?どうやってだ?」

 

「こうするのさ。Ai(アイ)!ウィンディ!」

 

フォルテの声に応え、Ai(アイ)とウィンディがフォルテの左右に近寄る。

 

「おう!任せな!電脳暴風(データストーム)解放!」

 

「さぁ!吹き荒れろ!」

 

Ai(アイ)とウィンディが手を前に翳すと、フォルテの背後から湊翔の方へと電脳暴風(データストーム)が吹き荒れる。

 

「うお⁉︎」

 

凄まじい電脳暴風(データストーム)の風に湊翔は両腕を顔を覆う。

すると、スターダスト・ドラゴンが湊翔の前に移動し吹き荒れる電脳暴風(データストーム)から湊翔を守る。

 

「さぁ湊翔。この電脳暴風(データストーム)の風を感じろ!」

 

「風を掴め!湊翔!」

 

「風と一つになるんだ!」

 

吹き荒れる電脳暴風(データストーム)の中、フォルテ、Ai(アイ)、ウィンディの声が湊翔に聞こえた。

 

「……全く。いきなりそんな無茶を言ってくれる。だけど、この電脳暴風(データストーム)の風……確かに良い再現だ。」

 

湊翔は眼を瞑り、電脳暴風(データストーム)の風を感じる。

風に逆らわず、風と一つになる様に意識を集中する湊翔。

そして、湊翔の意識の中で一雫の水が落ちた。

 

ーピチョンー

 

「クリアマインド‼︎レベル8スターダスト・ドラゴンにレベル2S(シンクロ)チューナーフォーミュラ・シンクロンをチューニング‼︎」

 

スターダスト・ドラゴンの前にいたフォーミュラ・シンクロンが緑の光輪となりスターダスト・ドラゴンがその輪を潜る。

 

「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く!光差す道となれ!」

 

スターダスト・ドラゴンが電脳暴風(データストーム)を切り裂く様に上空へと飛翔しながら加速する。

その際、スターダスト・ドラゴンはピンクの光を纏いながら加速し続け光もより強く輝く。

 

「アクセルシンクロォォォォ‼︎」

 

湊翔が叫ぶと同時に、スターダスト・ドラゴンが光を超える速度に到達し亜空間へと突入し消えた。

 

そして、湊翔のフィールドに空間の歪みが発生し波紋状に広がり、その波紋の歪みから光を纏いし白き竜が飛び出した。

 

「招来せよ!シューティング・スター・ドラゴン‼︎」

 

ギュアアアアアン‼︎

 

白き竜は咆哮を轟かせながらそのまま空へと飛翔し、螺旋を描く様に天へと昇り続ける。

そして、高速回転しながら天頂へと昇りきると同時に、デュエルリングを覆っていた電脳暴風(データストーム)が吹き飛ばされた。

 

そうして天から舞い降りるかの様に姿を現したのは、白い装甲に覆われ頭の角が左右に伸び、翼が飛行機の主翼の様な形状の流星の如く輝く美しいシューティング・スター・ドラゴンだ。

 

風属性 (レベル)10 シューティング・スター・ドラゴン 攻3300

 

「…綺麗。」

 

「アクアの言う通りだ。」

 

「何というモンスターだ。」

 

「僕達の電脳暴風(データストーム)が吹き飛ばされるとは思わなかったよ。」

 

「これは私も想定外だった。」

 

「フォルテの記憶映像で知ってはいたけど、実際に見るとやっぱ迫力が違うよな。」

 

アクア、アース、不霊夢、ウィンディ、ライトニング、Ai(アイ)は、シューティング・スター・ドラゴンをフォルテから得た記憶映像で知ってはいたが、実際に再現されて召喚された姿に見入っていた。

そして、それはカズマも同じだった。

 

「スッゲェー!シューティング・スター・ドラゴンの召喚を間近で見られるなんて。やっぱテレビに映る姿じゃなく、実際に見ると迫力が違うな。」

 

実際にシューティング・スター・ドラゴンが目の前で召喚される光景を目の当たりにしたカズマは感動した。

 

 

皆がシューティング・スター・ドラゴンに見入っている中、湊翔はデュエルを続ける。

 

「シューティング・スター・ドラゴンの効果発動。自分のデッキの上からカードを5枚めくり、その中のチューナーモンスターの数だけこのターン シューティング・スター・ドラゴンは攻撃出来る。」

 

「やはりその効果を使ってくるか。」

 

デッキの上のチューナーモンスターの数が攻撃回数になる効果。

もし1枚もチューナーがでなければ攻撃出来なくなる一種のギャンブル効果なのだが、湊翔は絶対王バック・ジャックで上から三枚を確認し、フォーミュラ・シンクロンの効果で1枚ドローした。

つまり、残る上から2枚のカードがなんなのかは湊翔は知っている。

そして、湊翔はデッキの上をめくり始める。

 

「1枚目…チューナーモンスターチェンジ・シンクロン。2枚目…チューナーモンスタードリル・シンクロン。」

 

(やはりチューナーモンスター2枚だったな。さあ、残り3枚はどうなる…。)

 

フォルテは真剣な眼差しで湊翔のデッキを見る。

 

「3枚目…ソニック・ウォリアー。」

 

外した。残るは2枚。

 

「4枚目…チューナーモンスターフレア・リゾネーター。」

 

これで3回攻撃確定。残るはラスト1枚。

湊翔はデッキに手を乗せ最後の1枚をめくる。

 

「5枚目……チューナーモンスタースターダスト・シンクロン!」

 

最後の1枚もチューナーを引き当てた。よってこのターン、シューティング・スター・ドラゴンは4回攻撃可能となった。

 

「まさか4回攻撃とはな。……まるで遊星の様な神引きだ。」

 

この状況でシューティング・スター・ドラゴンを呼び出し、4回攻撃を可能にした湊翔に対してフォルテは感心するのだった。

 

「めくった5枚のカードはデッキに戻しシャッフルする。」

 

湊翔は確認した5枚をデッキに戻しシャッフルした。

すると、カズマが湊翔に向かって口を開いた。

 

「湊翔!4回攻撃出来る様にはなかったが、シューティング・スターの攻撃力じゃサイバー・エンド達は倒せないぞ?」

 

カズマの言う通り。シューティング・スターの攻撃力は3300であり、このままではサイバー・エンド達は倒せない。

だが、湊翔がその事に対して何の策も用意しない筈はない。

 

「カズマの言う通り、このままじゃ勝てない。だからこうする!手札から装備魔法ガーディアンの力を発動しシューティング・スター・ドラゴンに装備する!」

 

湊翔のフィールドに、蝶の短剣、静寂のロッド、流星の弓、破邪の大剣、重力の斧、閃光の双剣を模った石像が安置された遺跡らしき場所に虹の光が降り注ぐ光景が描かれた魔法カードが出現した。

そして、ガーディアンの力に描かれている虹の光がシューティング・スター・ドラゴンに降り注ぎその身を纏った。

 

「ガーディアンの力。……そうきたか。」

 

湊翔の使った装備魔法カードに、フォルテは感心しながら納得した。

 

ガーディアンの力は、装備モンスターが戦闘を行う攻撃宣言時に効果を発動し、魔力カウンターを1つガーディアンの力に置く。

装備モンスターの攻撃力と守備力は魔力カウンターの数×500ポイントアップし、装備モンスターが戦闘・効果 破壊される場合、代わりに自分フィールド上の魔力カウンター1つを取り除く。

つまり、連続攻撃能力を持つシューティング・スター・ドラゴンとの相性は抜群なのだ。

 

「いくぞ!シューティング・スター・ドラゴンで、フォルテのフィールド上のモンスター全てに攻撃する!」

 

湊翔が声を上げると同時に、シューティング・スター・ ドラゴンが腕と脚を畳み収納して突撃形態となる。

 

「スターダスト・ミラージュ‼︎」

 

ギュアアアン‼︎

 

そして、シューティング・スター・ドラゴンから赤、オレンジ、黄色の光を纏った三体の分身体が出現した。

 

「1回目のバトル!シューティング・スター・ドラゴンで裏守備モンスターを攻撃!ガーディアンの力に魔力カウンターが1つ置かれ、攻撃力が500ポイントアップする。」

 

シューティング・スター・ドラゴン 攻3300→3800

 

赤い光を纏ったシューティング・スターが裏守備モンスター目掛けて突っ込むと反転して姿を現したのは、フォルテが墓地から回収したサイバー・ドラゴン・コアだった。

コアはシューティング・スター・ドラゴンの突進を喰らって粉砕された。

 

「2回目のバトル!キメラテック・ランページ・ドラゴンに攻撃!」

 

今度はオレンジの光を纏ったシューティング・スターがキメラテック・ランページ・ドラゴンに向かって突っ込む。

 

シューティング・スター・ドラゴン 攻3800→4300

キメラテック・ランページ・ドラゴン 攻4200

 

キメラテック・ランページ・ドラゴンがコアとフィーアの頭から光線を放って迎撃するも、光線は弾かれシューティング・スター・ドラゴンの突進を喰らって粉砕された。

 

「くっ!」

 

そして、フォルテはダメージを受ける。

 

4300ー4200=100

 

フォルテLP8000→7900

 

「3回目のバトル!サイバー・エンド・ドラゴンを攻撃‼︎」

 

黄色の光を纏ったシューティング・スターがサイバー・エンドに向かって突進。

 

シューティング・スター・ドラゴン 攻4300→4800

サイバー・エンド・ドラゴン 攻4000

 

サイバー・エンド・ドラゴンはその三首から同時にシューティング・スター・ドラゴン目掛けて光線を放つが、シューティング・スター・ドラゴンはその光線を切り裂きながらサイバー・エンド・ドラゴン目掛けて突っ込む。

 

シューティング・スター・ドラゴンの翼からジェット噴射の様な噴流が起こり更に加速しながらサイバー・エンド・ドラゴンに向かった突進。

そして、サイバー・エンド・ドラゴンの胴体を突き破り風穴を開けた。

 

サイバー・エンド・ドラゴンはそのまま大爆発し爆風がフォルテを襲う。

 

「ぐっ!」

 

4800ー4000=800

 

フォルテLP7900→7100

 

シューティング・スター・ドラゴン1体により、フォルテのモンスターは全滅させられた。

 

「さあ、これが最後の攻撃だ。シューティング・スター・ドラゴンで、フォルテにダイレクトアタック!」

 

ギュアアアアン‼︎

 

最後に残った本体のシューティング・スター・ドラゴンがフォルテ目掛けて突進する。

 

シューティング・スター・ドラゴン 攻4800→5300

 

迫るシューティング・スターに対し、フォルテは臆する事なく迎え討つつもりでシューティング・スターを睨む。

そして、…シューティング・スター・ドラゴンはフォルテの真上を通過し、凄まじい突風がフォルテを襲った。

 

フォルテLP7100→1800

 

「カードを1枚伏せターンエンド。」

 

湊翔 手札0 LP5300

 

メインモンスターゾーン

風属性 (レベル)10 シューティング・スター・ドラゴン 攻5300

 

魔法・(トラップ)ゾーン

伏せカード1枚

装備魔法 ガーディアンの力(魔力カウンター4個)

 

一気に形勢を逆転した湊翔からフォルテのターンへ。

 

「俺のターン。…まさかあの状況から逆転されるとはな。……まるで本当に不動遊星とデュエルしている気分だ。」

 

「はは。褒め言葉として受け取っておくよ。」

 

「だが、俺もこのまま負けるつもりはない。」

 

そう言って、フォルテの自分の4枚の手札を見る。

フォルテの手札にモンスターカードは無く全て“魔法”カードだった。

 

(この四枚の魔法カードを上手く使えば逆転は可能。後はこのドロー次第だ。)

 

フォルテはデッキの上のカードに指を乗せる。

 

「ドロー!」

 

そして、カードをドローし確認する。

引いたカードは………2枚目のパワー・ボンドだった。

 

「ここでパワー・ボンドを引くとはな。……このデュエルを締め括るのに相応しい。」

 

パワー・ボンドを引いたフォルテは笑みを浮かべる。

 

「いくぞ!魔法カード サイバー・レヴシステム!」

 

フォルテのフィールドに、サイバー・ドラゴン・ヘルツに装甲が追加され、サイバー・ドラゴン・ズィーガーへと 強化される光景が描かれた魔法カードが出現した。

 

「このカードの効果で手札・墓地からサイバー・ドラゴン1体を特殊召喚し、特殊召喚したサイバー・ドラゴンは効果では破壊されない。俺は、墓地からサイバー・ドラゴンとして扱うサイバー・ドラゴン・ネクステアを特殊召喚。」

 

フォルテのフィールドに、墓地からキラー・スネークの様な姿をした機械竜が召喚された。

 

光属性 (レベル)1 サイバー・ドラゴン・ネクステア 守200

 

「特殊召喚したネクステアの効果発動。墓地から攻撃力か守備力が2100の機械族モンスター1体を特殊召喚する。この効果発動後ターン終了時まで俺は、機械族モンスターしか特殊召喚出来なくなる。ネクステアの効果で墓地からサイバー・ドラゴンを特殊召喚!」

 

ネクステアが出現した穴から、漆黒のサイバー・ドラゴンが出現した。

 

光属性 (レベル)5 サイバー・ドラゴン 攻2100

 

「更に、魔法カード機械複製術を発動。」

 

フォルテのフィールドにロボットが量産されている光景が描かれた魔法カードが出現した。

 

「このカードの効果で自分フィールド上の攻撃力500以下の機械族モンスター1体を対象とし、同名モンスターを2体までデッキから特殊召喚する。俺のフィールドには攻撃力200のサイバー・ドラゴン・ネクステアがいる。そして、ネクステアはサイバー・ドラゴンとして扱えるので、機械複製術の効果でデッキからサイバー・ドラゴン2体を特殊召喚する。」

 

フォルテのフィールドに更に2体の漆黒のサイバー・ドラゴンが特殊召喚された。

 

「……すげぇ。魔法カード2枚でモンスターを4体も召喚しやがった。」

 

カズマは、湊翔のシューティング・スター・ドラゴンの連続攻撃で全滅したフォルテのフィールドが、あっという間にモンスターで満たされてく光景に驚いていた。

 

「そして、さっきドローした魔法カード パワー・ボンドを発動する!」

 

「っ⁉︎2枚目か!」

 

フォルテが真上に翳したパワー・ボンドを見て湊翔が声を上げる

 

「俺のフィールドの3体のサイバー・ドラゴンを融合!」

 

フォルテの声に応える様に、3体のサイバー・ドラゴンは赤い光を放ちながら一つとなる。

 

「サイバー・エンド・ドラゴンを融合召喚!」

 

フォルテのフィールドの赤い閃光の中から漆黒の三首の機械龍が出現する。

 

それは最初に召喚されたサイバー・エンド・ドラゴンと姿は全く同じだが、全身が真っ黒であるイラスト違いの漆黒のサイバー・エンド・ドラゴンだった。

 

「今度は漆黒のサイバー・エンド・ドラゴンか。…こうして見ると、黒い方がフォルテのモンスターとして相応しい様に見えるな。」

 

漆黒の身体から紫電が迸るサイバー・エンド・ドラゴンを従えるフォルテ。

その光景を真正面から見ていた湊翔はそう呟くのだった。

 

「パワー・ボンドの効果でサイバー・エンドの攻撃力は倍となる。」

 

グオオオオオオ‼︎

 

漆黒のサイバー・エンド・ドラゴンが咆哮すると同時に紫電が弾ける。

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻4000→8000

 

「攻撃力8000!やっぱサイバー・エンドとパワー・ボンドの組み合わせはすげぇな。……でも、いくら攻撃力があっても湊翔にはシューティング・スター・ドラゴンがいるし、このターンで決めないと今度こそパワー・ボンドのリスクダメージでフォルテの負けは確定だ。」

 

カズマの言う通り。

シューティング・スター・ドラゴンには自身を除外する事で攻撃を無効にする効果がある。それに、湊翔のフィールドには伏せカードもある。

このターンで決めなければ負けるが攻撃は間違いなく防がれてしまう。

 

だが、カズマの言葉に対してフォルテは笑みを浮かべていた。

 

「確かにカズマの言う通りこのままでは俺は勝てない。だが、俺にはこのカードがある!手札から装備魔法エターナル・エヴォリューション・バーストをサイバー・エンド・ドラゴンに装備する!」

 

「サイバー・エンド・ドラゴンの必殺技カード⁉︎」

 

「っ!そのカードが手札にあったか!」

 

フォルテが発動した装備カードにカズマと湊翔がそれぞれ反応する中、フォルテのフィールドにサイバー・エンドが必殺技を放つ瞬間が描かれた装備魔法が現れ、光となってサイバー・エンドに装備された。

 

「このカードは機械族融合モンスターにのみ装備可能。このカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、自分のバトルフェイズの中に相手は魔法・罠・モンスター効果を発動出来ない。よってシューティング・スターの効果とガーディアンの力そして伏せカードは発動出来ない。」

 

「そんなのありかよ⁉︎」

 

とんでもない効果の装備カードの登場にカズマは驚愕し声を上げた。

 

「いくぞバトルフェイズ!サイバー・エンド・ドラゴンでシューティング・スター・ドラゴンを攻撃‼︎」

 

グオオオオオオ‼︎

 

フォルテの声に応え咆哮しながら口にエネルギーを集約するサイバー・エンド・ドラゴン。

 

「更に速攻魔法リミッター解除を発動!」

 

「くっ!やはりそのカードも持っていたか!」

 

フォルテが使った速攻魔法に対し湊翔はそう声を上げた。

そして、フォルテのフィールドにメーターを振り切った絵柄が描かれた速攻魔法が現れサイバー・エンド・ドラゴンに向かって光を放つ。

 

「リミッター解除の効果で俺のフィールドの全ての機械族モンスターの攻撃力はターン終了時まで倍となる!」

 

グオオオオオオオオ‼︎

 

リミッター解除の光を浴びたサイバー・エンド・ドラゴンが攻撃体勢に入りながらも再び咆哮を轟かす。

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻8000→16000

 

「攻撃力16000⁉︎」

 

サイバー・エンドの圧倒的な攻撃力にカズマは思わず声を上げた。

 

「エターナル・エヴォリューション・バースト‼︎」

 

フォルテの声に合わせてサイバー・エンド・ドラゴンが、紫電纏し黒紫の光線を放った。

 

三首から放たれた光線は一つとなって極大光線となり、シューティング・スターを呑み込んだ。

黒紫の光線に呑まれたシューティング・スター・ドラゴンは跡形も無く消し去り、光線はそのまま湊翔に直撃した。

 

サイバー・エンド・ドラゴン 攻16000

シューティング・スター・ドラゴン 攻5300

 

16000ー5300=10700

 

湊翔 LP5300→0

 

サイバー・エンド・ドラゴンの圧倒的パワーによって、湊翔のLPは一気に削られ0となり、このデュエルの勝者はフォルテとなった。

 

 

デュエルが終わりゴンドラかは降りたフォルテと湊翔は互いに近寄る。

 

「実に素晴らしかったぞ湊翔。ジャンクデッキでの連続シンクロにシューティング・スター・ドラゴンの力を遺憾無く発揮したのは本当に見事だった。」

 

「そう言うフォルテも、サイバーデッキを見事に使い熟していた。実に良いデュエルだった。」

 

フォルテと湊翔は互いの強さを認め合い笑みを浮かべた。

そんな二人の元にカズマ達も近寄り口を開く。

 

「フォルテ!湊翔!二人ともマジで凄かったぞ!なんか本当に遊星とカイザー亮がデュエルをしていたかと思っちまった。」

 

「ええ。本当に素晴らしいデュエルでした。」

 

「うん。見事だった。」

 

「互いに一歩も引かない熱いデュエルだったな。」

 

「湊翔が僕達と同じ電子生命体(イグニス)だったなら、僕より電脳暴風(データストーム)を扱えるかもしれないね。」

 

「フォルテ様のサイバーデッキの圧倒的なパワーの前には、裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)を持ってしても敵わないと思いました。」

 

「なんか二人の姿が、プレイメイカーとリボルバーがデュエルしていた様に見えたぜ。」

 

カズマの言葉に続いて、アクア、アース、不霊夢、ウィンディ、ライトニング、Ai(アイ)がフォルテと湊翔のデュエルを賛頌した。

 

「カズマ。Ai(アイ)達。…皆ありがとう。」

 

「改めて褒められると照れるな。」

 

カズマ達に褒められ少し恥ずかしそうにする湊翔とほくそ笑むフォルテ。

 

「でも、湊翔も惜しかったよな。もしフォルテがあの時、パワー・ボンドをドローしなかったら勝ててたのによ。」

 

「……いや、あの時フォルテがパワー・ボンドを引けなかったとしても、俺は負けていただろうな。」

 

カズマの言葉を聞いた湊翔はそれを否定した。

 

「え?」

 

「やはり気付いていたか湊翔。」

 

「当然。フォルテがキメラテック・ランページ・ドラゴンの効果を利用して墓地に仕込んでいたモンスターがもう1体いたからな。」

 

湊翔はフォルテの仕込みに気付いていた。

それには、Ai(アイ)達も当然気付いていた。

 

「俺の墓地にはサイバー・ファロスもいた。ネクステアの効果でファロスを特殊召喚して機械複製術でサイバー・ドラゴン2体を呼び出し、その2体でサイバー・ドラゴン・ノヴァをX(エクシーズ)召喚してから、ノヴァの効果で墓地のサイバー・ドラゴンを復活させてからノヴァをインフィニティへランクアップ。そこからインフィニティの効果で湊翔のシューティング・スターをX(エクシーズ)素材として吸収し、ファロスの効果でネクステアとサイバー・ドラゴンを融合させてサイバー・ツインかもう一体のランページ・ドラゴンを融合召喚して一斉攻撃を仕掛ける。そういう予定だった。」

 

フォルテのコンボ説明を聞いたカズマは、口を開けて唖然としていた。

 

「マジかよ……そこまで考えていたなんて。」

 

「まぁ、俺なんてまだまだだ。もっとすごい人の展開力は半端ないからな。」

 

「そうだな。」

 

フォルテと湊翔は、前世の世界のocgプレイヤーのレベルと比べたら自分達など本当に遊びレベルの実力だと理解していた。

 

「じゃあ、なんでわざわざサイバー・エンドを召喚したんだ?」

 

既に勝てる作戦を立てていたのに、それを変えてまでサイバー・エンドを召喚した事をフォルテに問うカズマ。

 

「それは、自分のエース…フェイバリットカードで最後を決められるならそうしたいと思ったからだ。湊翔とカズマなら分かるだろう。」

 

そう言って笑みを浮かべるフォルテ。

そんなフォルテの言葉を聞いたカズマと湊翔も笑みを浮かべた。

 

「ふっ、そうだよな。フォルテの言う通りだ。」

 

「俺もシューティング・スター・ドラゴンで決着をつけられるならそうするな。」

 

カズマも湊翔も自分のフェイバリットカードで決められるなら間違いなくそうすると理解した。

特に、カズマはフォルテとのデュエルをホープで勝利を決めたのでより分かった。

 

「いや〜実に素晴らしいデュエルだった!」

 

すると、フォルテと湊翔のデュエルを見ていた黎斗が満面の笑みを浮かべながら近寄って来た。

 

「やはり、遊戯王を知る者達のデュエルは基本(ノーマル)ナビ達同士のデュエルにはないリアル感がある。良い情報(データ)が取れたよ。」

 

そう言いながら、黎斗はフォルテ達に手に持つガシャットを見せる。

そのガシャットには、ブラック・マジシャンと青眼(ブルーアイズ)が描かれていた。

 

「おお!そのガシャットの完成が近づいたか!」

 

「全ては君達のお陰だ。君達のデュエルが、私の才能を更に刺激してくれた!」

 

ガシャットを見てフォルテが声を上げると、黎斗がハイテンションで自慢する様に声を上げる。

そんなフォルテと黎斗の様子を見ていたカズマと湊翔は、そのガシャットがなんなの理解出来ずに二人に問い掛ける。

 

「あの…お取り込み中にすみませんが、少し宜しいでしょうか?」

 

「フォルテ。檀黎斗は持つあのガシャットは一体なんなんだ?」

 

「ん?ああ、二人は知らないんだったな。あのガシャットはあるゲームを黎斗が再現したものだ。」

 

「あるゲーム?」

 

DM(デュエルモンスターズ)クエスト。アニメ遊戯王DMでビック5(ファイブ)が開発したゲームと言ったら分かるか?」

 

「え?……あれか⁉︎」

 

フォルテの言葉の意味にカズマはすぐに気付いた。

 

アニメ遊戯王DMで決闘者の王国(デュエリスト・キングダム)編後のオリジナルの話。

海馬瀬人の部下であるビック5の仕掛けた罠で意識をゲーム世界に封じられた海馬を救う為に、遊戯達がそのゲームをクリアする話。

そのゲームを檀黎斗は再現しながらより素晴らしいゲームへと改良してガシャット化したのだ。

 

「罠のゲームではあったが、ファンタジー要素もあった面白そうだったからな。」

 

「まぁ、…確かに。」

 

「あんな事がなければ普通に売れるゲームになっていたかもな。」

 

フォルテの話にカズマと湊翔は納得した。

 

「だが、私の才能はそんなものでは止まらない!更なる新作ガシャットの開発も進めているのだ!」

 

そう言いながら、そのガシャットをフォルテ達に見せる黎斗。

 

「どれどれ……“GXアカデミー”に“5Dsライディング”と“ZEAXL(ゼアル)No.”……そして“BS(バトスピ)アドベンチャー”か。」

 

「どれもアニメのシリーズに因んだゲームの様だが…。」

 

「一つだけ別のカードゲームのガシャットが混じっているな。」

 

そう。BS(バトスピ)とはバトルスピリッツという別のカードゲームだ。

 

「無論分かっている。だが、神の才能を持つ私をカードとして高く評価している素晴らしいカードゲームだからな!」

 

そう言いながら黎斗は、バトスピの新檀黎斗と檀黎斗神のカードを見せる。

 

「確かに、黎斗のバトスピカードがあったな。」

 

「マジかよ…てかバトスピカードも作っているのか⁉︎」

 

「ああ。遊戯王を広めたら次に広めようと量産中だ。」

 

遊戯王だけでなくバトスピの製造にも取り掛かっていたフォルテだった。

 

「バトスピのバトルフィールドも開発中故に、またテストを頼むかもしれないが、その時は頼めるか?」

 

「勿論。」

 

「是非任せてくれ!」

 

フォルテの言葉に頷く湊翔と目を輝かせるカズマだった。

 

 

 

 

その一方。

ジュラの大森林では、カッシーンの隊長格が起動させた装置が点滅しながらこの世界の座標を送信し続けていた。

すると、その装置の前にオーロラカーテンが出現しカーテンから四人の人間が姿を現した。

そして、そのうちの1人が装置を拾い上げる。

 

「この世界の様だな。先遣部隊がやられたのは。」

 

「その様ですね。それもまた運命………。」

 

「早くするべき。あの鬱陶しいキラキラが出てくる前に。」

 

「ああ。ギーツ達諸共スクラップだ。我らハンドレッドが、この世界も掌握する。」

 

ハンドレッドの脅威が遂にフォルテ達世界に迫ろうとしていた。

 

 

鳳桜タワーが輝く世界では。

 

「カグヤ様!ハンドレッドに動きがありました。」

 

「どうやら先を越された様だな。奴らの動きから座標の特定を急げ。」

 

「畏まりました。」

 

「ハンドレッド……このカグヤ様がゴージャスに全滅するのみだ。」

 

バトラーに指示を出しながら豪華なグラスを掲げるカグヤ。

 

すると、そんなカグヤの背後に突然オーロラカーテンが出現した。

 

「相変わらずの様だな。」

 

カーテンから首から2眼トイカメラをぶら下げた1人の男が現れカグヤに声をかけると、その声に反応したカグヤは振り返る。

 

「貴方は…門矢士(かどやつかさ)!」

 

カグヤの前に現れたのは、カグヤの恩人であり憧れの男である世界の破壊者仮面ライダーディケイドである門矢士(かどやつかさ)だった。

 

「また貴方に会えるとは!だが、どうして此処に?」

 

「なぁに、俺の行く先々でそのハンドレッド供が暴れていたんでな。いい加減うんざりしていた。だから、俺から仕掛けるのも悪くないと思ったまでだ。」

 

「それで此処に。」

 

「それと、コイツらも一緒に来る事になった。」

 

士がそう言うと、オーロラカーテンから更に三人の人物が姿を現す。

その人物達を見たカグヤは目を見開いた。

 

「お前達は…⁉︎」

 

現れたのは、黒い衣装に白いベールを身に付けた女性と金の装飾があしらわれた黒いドレスを来た少女。そして、あと1人が右目に眼帯を付けた炎模様のジャケットを着用した男性だった。

 

フォルテ達の世界でハンドレッドだけでなく、更なる出会いも近づいていた。

 

 




サイバーデッキを使ったフォルテ。
最初は普通のサイバー・エンドを呼び出し、最後にイラスト違いの漆黒のサイバー・エンド・ドラゴンを召喚!
フォルテが使うなら、やはり漆黒のサイバー・エンド・ドラゴンが方があっていると思いました。

バトスピにも興味を持った檀黎斗。
自分が最高レア度のカードになっていると知れば、黎斗が興味を持たない筈はないなと思いましたので…。

そして、フォルテ達が湊翔達と異世界交流で絆を結んでいく中、遂にこの世界にやって来たハンドレッド。

ハンドレッドとの戦いが間近に迫る中、レジェンドの世界でも動きがあり、士が連れて来た者達とは…。フォルテ達の世界での、ハンドレッドとの戦いが着実に迫っているのだった。
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