初めはダークライダーの能力に驚いたりして少しやられ気味でしたが、転スラフォルテの皆の力と戦力を知らないハンドレッド側が今度は地獄を味わう時。
助っ人として現れたカグヤ達が周囲のカッシーンやドレットルーパーを一掃しグリオンの元に向かっている頃、
フォルテはダークキバに変身しているサイゲツとエボルに変身しているネンゲツの二人を圧倒していた。
「ふっ!はあっ!」
「ぐうっ!な、なんだ………⁉︎」
「先程とは、動きが違う………⁉︎」
フォルテは宣言通り少しだけ本気となった事で、その動きと力にサイゲツとネンゲツは対処出来ずに苦戦していた。
「くっ!おのれ!」
サイゲツが変身するダークキバがフォルテに襲い掛かる。
「遅い!」
「があっ⁉︎」
だがフォルテに動きを読まれ、見事なタイミングで前蹴りを叩き込まれてそのまま蹴り飛ばされた。
「ぐっ………これならどうだ!」
なんとか体勢を立て直したサイゲツは、今度はキバの紋章でフォルテを拘束し動きを封じようとする。
だがフォルテは慌てる事なく突然片足を上げた。
「ふん!」
そして紋章が足元に来た瞬間になんと、キバの紋章を勢いよく踏みつけて破壊した。
「なっ………⁉︎」
キバの紋章が破壊された事にサイゲツが驚愕する中、ネンゲツはスチームブレードとトランスチームガンを装備し、トランスチームガンを撃ち続けながらフォルテに襲い掛かる。
フォルテは慌てる事なく弾道を予測し全て躱しきると、右手に
「何………⁉︎」
「言った筈だ。力を使い熟せていない奴等に、俺が負ける訳がないとな!」
そう言ってフォルテはネンゲツを斬り飛ばした。
「ぐあっ!」
「おのれ〜!ならば……!」
斬り飛ばされるネンゲツに代わる様にサイゲツが前に出てウェイクアップフエッスルをキバット二世に噛ませて下顎を押す。
『ウェイクアップ1!』
サイゲツはダークキバの必殺技の一つウェイクアップ1……ダークネスヘルクラッシュを発動。
サイゲツが腕を交差させながら前屈みになると、周囲が闇夜に変わりサイゲツの背後の上空に赤い満月が出現した。
そして、サイゲツが赤い満月に向かってその場で跳躍し宙で一回転しながら落下の勢いを乗せた拳をフォルテに向かって放つ。
サイゲツのダークネスヘルクラッシュがフォルテに迫るが、フォルテは慌てる事なく構えてからサイゲツに向かって拳を繰り出した。
「ふんっ!」
互いの拳が激突し、周囲に凄まじい衝撃が拡散する。
「ハアッ!」
「ぐあっ!」
フォルテはそこから更に力を少しだけ加えると、サイゲツのダークネスヘルクラッシュを押し返しそのまま殴り飛ばした。
「何……⁉︎ならば!」
必殺技を放った筈のサイゲツが逆に殴り飛ばされるのを目の当たりにしたネンゲツは驚愕したが、すぐフォルテに視線を向けエボルドライバーのレバーを回し始めると、変身時と同じ様にベートーベンの交響曲第9番が流れ出し、ネンゲツの右足の下に星座早見盤を模したエネルギーフィールドが発生しそのエネルギーが右足に収束される。
『
『エボルテックフィニッシュ!チャオ!』
「ハァァァァァ!」
ネンゲツはフォルテに向かって跳躍してライダーキックを放つ。
迫るネンゲツのライダーキックにフォルテは慌てず腕に紫の光輪を纏わせる。
そしてライダーキックが当たるその瞬間に、その場で横回転しながら躱して腕に纏わせた光輪を拡大させながらネンゲツの腹部に叩き込む。
「
「何⁉︎」
フォルテの放った
「ぐわぁぁぁぁぁぁ⁉︎」
両断されたネンゲツは断末魔の声を上げながら爆発し、爆煙の中からエボルドライバーとエボルフルボトルだけが落ちた。
「なんだと⁉︎おのれ!」
ネンゲツが倒された事にサイゲツは驚愕し、フォルテを危険と判断したのか先程までと違って覚悟を決めたかの様にウェイクアップフエッスルをキバット二世に噛ませて下顎を三回押した。
『ウェイクアップ3!』
「こうなったら、キングスワールドエンドを使う!」
サイゲツはそう言ってダークネスヘルクラッシュを使用した時と同じ様に腕を交差させながら前屈みをし、周囲が闇夜に変わり上空に赤い満月が出現した。
そしてサイゲツは飛翔し、赤い満月を背にしてフォルテの方へと振り向く。
「さあ、絶滅タイムだ!滅びの時を刻めえ‼︎」
赤い満月を背に宙に浮くサイゲツの背後に巨大なキバの紋章が浮かび上がると、サイゲツはエネルギーを右腕に収束させる。
「キングスワールドエンド………良いだろ。相手になってやる。」
サイゲツが放とうとしている必殺技を見てフォルテは笑みを浮かべながら両腕を前に出し、両手の間に自身の
両者が凄まじいエネルギーを集約させ、それが溜まりきると同時に放たれる。
「喰らえ!」
「
サイゲツの真紅の光線とフォルテの闇の波動が宙で激突すると同時に周囲に凄まじい衝撃が襲い周辺の物が吹き飛ばされる。
「「ハァァァァァ!」」
ぶつかり合う光線と波動によって地面が裂け亀裂が生じる。
拮抗しているかの様に見えたサイゲツとフォルテの攻撃だが、それは一瞬だけだった。
「……やはりこの程度か。ならこれで終わりだ!」
フォルテが声を上げ力を少し込めると、フォルテの波動がサイゲツの光線を呑み込みながらサイゲツの方へと迫る。
「なっ何⁉︎ぐわぁぁぁぁぁ⁉︎」
そのままフォルテの
上空に爆煙が立ち込む中、爆煙から何かがフォルテの方へと落ちいき、フォルテはそれを掴んだ。
「おっと。これは……複製されたキバットバット二世か。」
それはサイゲツがダークキバへの変身に使用した複製されたキバットバット二世だった。
「…キングスワールドエンド。ダークキバの必殺技の中で自身をも滅ぼしかねない禁断の技だったな。本来なら世界を崩壊させかねない威力がある様だったが、これが複製された二世だった事と変身者が扱える様な器ではなかったからな。」
そう呟きながらフォルテは、先程の戦闘で飛ばされていたエボルドライバーとエボルフルボトルを見つけ出し回収した。
フォルテがサイゲツ達を倒した頃、他の皆も勝負をつけようとしていた。
コーカサスのハイパークロックアップに翻弄されていた白夜だったが、その速度が白夜の闘志に火をつけた。
「流石はハイパークロックアップ……やるじゃねえか!ならこっちも本気を出すまでだ!」
白夜は声を上げながら力を込めると、自身の雷の能力で身体能力を極限まで強化し、モノクロクラスターフォームの能力を最大限発揮させる事でなんと一時的にハイパークロックアップに匹敵する速度を出したのだ。
超高速移動でコーカサスに対抗する白夜に対し、カーネルはバールクスと戦闘を繰り広げていた。
「ふっ!はあっ!」
「ぐうっ⁉︎」
コーカサスが白夜を相手にしている事で、カーネルと一対一の勝負をするバールクスは、カーネルの凄まじい剣技に押されていた。
白老、縁壱、黒死牟の名だたる剣豪達と日々剣を交え鍛錬を続けてきたカーネルの剣の腕は並の戦士ではもはや敵わない。
まして、バールクスの性能に頼りきっているハンドレッドの構成員が剣の腕で勝てる訳がなかった。
このままではマズイとバールクスはカーネルから距離を取るも、軍事ナビであるカーネルを相手に無意味な事だった。
「逃さぬ!カーネル
「ぐあっ!」
カーネルはそう叫ぶと同時にカーネル
バールクスはすぐに回避するも、着弾後の爆発の威力に吹き飛ばされる。
吹き飛び転がり倒れるバールクスだが、カーネルは容赦なく追撃を仕掛ける。
「
カーネルの腕にミサイルランチャーが装着され、無数のミサイルがバールクス目掛けて発射される。
「ちぃッ!」
発射されたミサイルはそのままバールクスに向かって落下し、バールクスは必死に回避を続けるが、ミサイル着弾後の爆風とその威力により地形が歪み思う様に動けず翻弄される。
そして、バールクスの動きを見切ったカーネルが必殺の一撃を放つ。
「
カーネルの放った緑の雷撃斬が地面を引き裂き砕きながらバールクスに直撃。
「ぐあああああ⁉︎」
雷撃が構成員を内部から破壊していき、バールクスは耐えきれずに爆発した。
「ふむ。それなりには出来る様だったが、変身システムのスペックに頼りきり力を使い熟せていなかったのがお前の敗因だ。」
カーネルが勝利した一方、ハイパークロックアップと同等の速度でコーカサスと戦闘を繰り広げている白夜は、その格闘技術でコーカサスを追い詰めていた。
「な、なんでだ⁉︎先程まで俺に手も足も出なかった奴に何故押される⁉︎」
コーカサスは先程までハイパークロックアップで圧倒していた白夜に、今度は自分が押されている事が理解出来ずにいた。
そんなコーカサスに変身している構成員の言葉を聞いた白夜は呆れた様に溜息を吐いて口を開いた。
「確かにお前が変身しているライダーのハイパークロックアップの速度は凄まじい。だがな、同じ速度で動けてしまえば俺がお前に負ける筈はない。要するに、技量が足りなきゃ使い熟せないんだよ!」
そう。コーカサスに変身している構成員は、ハイパークロックアップの速度に頼りきった存在。構成員自身の戦闘技術が高い訳ではなかったのだ。
白夜はそんなコーカサスを殴り飛ばしてバックルを操作して必殺技を発動する。
『
必殺技により白夜は更に加速し、ハイパークロックアップ以上の速度でコーカサスに攻撃を仕掛ける。
凄まじい速度で動く白夜の姿がブレて白と黒の残像が僅かに見える。
まるで白夜が三人に分身しているかの様に全方位から連続攻撃を喰らうコーカサスは、最後に右に白、左から黒の白夜にライダーキックを喰らわされ、真正面から本物の白夜のライダーキックを喰らった。
その様は、まるで三人の白夜からトリプルライダーキックを喰らったかの様にも見えた。
「「「オラァァァァァ‼︎」」」
「ぐはぁぁぁぁぁぁ⁉︎」
コーカサスは何も出来ずに白夜のライダーキックを喰らって爆発し撃破されたのだった。
一方、ファルシオンと戦っているリムルは、ファルシオンの無銘剣虚無とリムルの刀がぶつかり合い鍔迫り合い状態となっていた。
その様子をディアブロはじっと見つめていた。
………リムルの勇姿をその目に焼き付けるかの様に。
「ぐぬぬぬぬ!」
「その剣の能力は厄介だったけど、お前自身の剣の腕は大した事はなかったな!」
そう言ってリムルはファルシオンの無銘剣虚無を真上へと弾き飛ばした。
やはり白老達の元で鍛錬を続けていたリムルに、ファルシオンに変身する構成員の剣の腕では敵うはずがなかった。
リムルに弾き飛ばされくるくると宙を舞う無銘剣虚無に向かってリムルは手を翳す。
「この剣がお前の力の源なんだろ?なら、
リムルの手から黒い霧の様なものが放たれ、無銘剣虚無を包み込むとそのまま手の中へと吸い込んでしまった。
「なっ⁉︎無銘剣が⁉︎」
無銘剣虚無がリムルに呑み込まれてしまうところを目の当たりにしたファルシオンは驚愕している隙に、リムルはファルシオンとの距離を一気に詰めその顔に手を翳した。
「悪く思うなよ。……
リムルの手から再び黒い霧が放出され、一瞬のうちにファルシオンを包み込んで捕食した。
「ふふ、お見事です。流石はリムル様。」
その様子を見ていたディアブロは、笑みを浮かべながらリムルに向かって拍手した。
ファルシオンを捕食したリムルは、一瞬だけ難しい表情を浮かべたが、すぐに気持ちを切り替えディアブロに向かって口を開いた。
「さて……と。ディアブロ、カズマと湊翔を助けに行ってくれ。」
「畏まりました。」
リムルの命を受けたディアブロはお辞儀をし、すぐさま湊翔達の元へと転移した。
オーディンと戦闘を繰り広げる湊翔とカズマは、オーディンの瞬間移動と周囲を舞う金色の羽根型エネルギーに触れて爆発を喰らっていた。
「くっ…やっぱり強いな!」
「だな。」
原作を知っている分、湊翔とカズマはなんとか戦えると考えていたが、実際はアドベントカードを使わせる事さえ出来ずに一方的にやられていた。
どう戦うべきかと二人が考えているその時だった。
「お待たせしました。」
二人の背後にディアブロが現れ声を掛けた。
「おわっ⁉︎いつの間に⁉︎」
突然背後に現れ声を掛けられたカズマは驚き思わず声を上げた。
「リムル様の命により、貴方方を助けにきました。リムル様の慈悲に感謝するのですね。」
「え?ああ………うん。」
上から目線で二人に言い放つディアブロ。
そんなディアブロで態度に湊翔は苦笑いを浮かべながら返事した。
フォルテからディアブロがこの世界の原初の悪魔の1人と聞かされていたのでカズマと湊翔は何も言わずにいた。
だが、そんな事知らないオーディンに変身しているハンドレッドの構成員は、ディアブロの舐めきった態度に声を荒げる。
「舐めおって!助けに来ただと?貴様1人が来たところで何になる!貴様は死ぬのだ!何も出来ず無様にな!」
声を荒げながらVバックルに装填しているカードデッキからアドベントカードを引き出そうとオーディンが動いたその時だった。
「ほう。その根拠が何処から来るのか大変知りたいところですが、リムル様を待たせる訳に行きませんので直ぐ終わらせるとしましょう。」
オーディンの背後にディアブロが一瞬のうちに回り込みそう呟いた。
「なっ……⁉︎」
オーディンの瞬間移動以上の速度で背後を取られた構成員が驚き声を上げたその瞬間、ディアブロはVバックルに装填されたカードデッキを引き抜き奪った。
カードデッキを失い変身が解除された構成員に向かってディアブロは口を開く。
「貴様は何も出来ぬ絶望を味わいがいい。
ディアブロが指を鳴らした瞬間、構成員は突如何も無い謎の黒い空間に囚われた。
「なっ⁉︎此処は何処だ……何が起こった⁉︎」
「クフフフフフ……お前は私のユニークスキルの仮想空間に囚われました。己の愚かさを深淵の底で悔やむが良い。」
ディアブロがそう言った後、構成員のいる空間が紙を握り潰すかの様に徐々に縮んでゆく。
「ば、馬鹿な⁉︎こんな事が罷り通るものか!やっ…やめろ!ああああああ!」
構成員が断末魔の叫びを上げながら縮みゆく空間に押しつぶされ、空間内には血だけが見え最終的に掌サイズにまで圧縮されディアブロの手に乗ると、散りとなって消え去った。
「………なあ、何だあれ?」
「俺に聞くな。俺にも分からん。」
その様子を見ていたカズマと湊翔は呆然としながら呟き、ディアブロには絶対敵対しない様にと改めて思うのだった。
ディアブロが勝利した頃、
「なるほどね。そういうカラクリだったのか。なら!」
濃い紺色の身体に乱雑な紋様が入り、ヘルメットと手脚がゴスペルの様な黄緑の班がある黒いブロックパズルが組み合わさった様なアーマーが装着された姿。
「さあ、いくよ!」
「はあっ!」
「ふん!」
両者の拳がぶつかった瞬間、
「くっ!…凄まじい力だが無意味だ。」
粉砕されたエデンの腕は、再び赤い粒子が集まり復元された。
「どんなに力をあげようと、私を倒す事は不可能だ。」
「さあ、それはどうだろうね?」
何度も殴り蹴り飛ばし体の一部を粉砕するもすぐ修復されるのだが、この時エデンは気付いていなかった。
「はあっ!」
再び
それに対してエデンは血の衝撃波を凝固されて盾にしようとしたが、すぐに崩れてしまった。
「なっ⁉︎」
それにエデンが驚きの声を上げたと同時に、
「チィッ!」
エデンは舌打ちしながら距離を取り肩が修復され始めるが、先程よりも遥かに修復の速度が低下していた。
そして、エデンの身体全体にノイズが走りまるで砂が崩れる様に身体の崩壊し始めたのだ。
「なっ⁉︎……何だこれは⁉︎一体何が起こっている⁉︎」
突然の身体の崩壊に戸惑いながら声を上げるエデン。
すると、そんなエデンに向かって
「どうやら効果が出始めた様だね。君を解析した結果、君の身体が無数のナノマシンで構成されている事が分かった。君はそのナノマシンを制御して衝撃波を固めたり、身体を斬られたり貫かれたりした瞬間にナノマシンを霧散させて僕達の攻撃を躱していたんだ。」
そう。エデンに変身していたこの構成員は、
「だから、そんな君の身体にバグを流し込んだらこうなると思っていたよ。」
「バグだと………⁉︎」
「ぐっ……が………。」
気付いた時には最早手遅れであり、殆どのナノマシンが
「今だ!」
「ハァァァァァ!断頭鬼刃‼︎」
紫苑の一撃を受け真っ二つとなったエデンは、修復される事はなく塵となって霧散し消滅した。
「ふん。ナノマシンだが何だか知りませんが、小手先の技に頼るとは大した事はありませんね。」
紫苑は消滅していくエデンを見ながら見下した様にそう言うのだった。
エデンを倒した事を確認した
「拓巳、離れろ!」
そして、
迫る波動にミメイはヒュプノレイを自身の前に展開しシールドで自身を囲み防ごうとしたが、バグの波動を浴びたヒュプノレイは侵蝕され機能不全を起こして地面に落下した。
「なっ⁉︎馬鹿な……⁉︎」
「今だ拓巳‼︎」
「ああ!」
ヒュプノレイが機能しなくなった事にミメイが戸惑っている隙に、
『
拓巳は右足にエネルギーが集束させそのまま蹴りの体勢に入る。
それを見たミメイはすぐさまヒュプノレイを呼び戻そうとするが、
「ハァァァァァ!」
拓巳はミメイに向かってライダーキックを繰り出し、見事に決まりミメイは背後へと蹴り飛ばされる。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」
そして、拓巳のライダーキックでエネルギーが暴走したのかミメイはスパークしながら爆散した。
その爆発後、ミメイが使用していたヴィジョンドライバーだけが残ったが、
「消えた………か。」
ミメイのヴィジョンドライバーが消滅したのを見届けた拓巳はそう呟くのだった。
その一方、マルスと戦闘を繰り広げていたトリル達の方では、トリルも力を解放しようとしていた。
「僕は………皆を守るって決めたんだ。だから絶対にお前を倒す!ハアアアアア!」
トリルが叫ぶと同時に光を放ちながら姿が変わる。
全身が薄緑色に発光し三つの光輪がトリルの身体を守る様に出現し、頭部と身体のラインにデータが駆け巡る。
トリル
「ハァァァ!」
それに対してマルスはアップルリフレクターを構えて防ごうとしたが、トリルの拳がアップルリフレクターを殴った瞬間、その凄まじい威力にアップルリフレクターが耐え切れず亀裂が生じた。
「何⁉︎」
マルスは思わず声を上げるが、アップルリフレクターはそのまま粉砕されトリルの拳の勢いは止まらずマルスのみぞおちに拳がめり込みながら殴り飛ばした。
「ガハッ⁉︎」
殴り飛ばされたマルスは壁に激突し、凄まじ過ぎる威力にぶつかった壁が陥没してマルスがめり込んだ。
殴られた衝撃と威力によってダメージを喰らったマルスはそのまま動けなくなった。
「ダクネスさん!めぐみん!今だ‼︎」
「ええ!」
「ああ!……今こそ、これを使う時だ!」
トリルの声に応えマルスに向かって構えるめぐみん。
すると、ダクネスは覚悟を決めた様な表情であるレイズバックルを取り出した。
「なっ⁉︎ダクネスそれを使う気なのですか⁉︎」
「ああ、今はこの力に頼るしかない!」
めぐみんが慌てて声を掛けるのも無理はない。ダクネスが取り出したレイズバックルは、檀黎斗が作り上げたデンジャラスゾンビレイズバックルだったのだから。
ダクネスはデンジャラスゾンビレイズバックルをデザイアドライバーに装填する。
『
すると、ダクネスの全身が黒いモヤの様なものに包まれダクネスが苦しみ出した。
「ぐっ!ぐあああああ!」
「ダクネス⁉︎大丈夫ですか⁉︎」
やはり、デンジャラスゾンビレイズバックルの副作用が発生した様だ。
苦しむダクネスの姿に、めぐみんは心配となり声を上げる。
「だっ…大丈夫だ。寧ろ……これは良い!」
副作用に苦しみながらも、いつも通り喜ぶダクネスの姿を目の当たりにしためぐみんは、…心配した事が馬鹿らしいと思いながらダクネスを見ていた。
「変身!」
ダクネスは苦しみ?ながらもデンジャラスゾンビレイズバックルを操作し起動させる。
『
『
変身音声が鳴り響く中、ダクネスの真横にゲンムのデンジャラスゾンビを彷彿とさせるアーマーが出現し装着されると同時に黒いモヤが弾け飛んだ。
腹部と肩アーマーがゾンビゲーマーと同じ物となり、バーサーククローもゾンビゲーマーの白い染まり複眼は右目が赤で左目が青へと変わり、頭部の二本の角が前に向かって突き出た鋭利な刃の様な形状となった。
まるで、とある漫画の死神の完全虚化の様な角にも見える。
これが仮面ライダーバッファ・デンジャラスゾンビフォーム。
「よし!行くぞ、めぐみん!」
「は、はい!」
変身を終えたダクネスと共に、めぐみんはマルスに向かっていく。
それに対して、動けるまでに回復したマルスもソードブリンガーを手にダクネス達に立ち向かう。
十分接近したダクネスの手には、デンジャラスゾンビと同じく白く染まったガシャコンスパローであるデンジャラスガシャコンスパローが握られていた。
「はあっ!」
ダクネスはそのままデンジャラスガシャコンスパローの上・下弦部分の鎌状の刃でマルスを斬りつけた。
「グアっ!」
斬られた衝撃で仰反るマルス。
「逃しませんよ!」
その背後からめぐみんがビートアックスを振り翳すも、マルスは振り返りながらソードブリンガーで受け止めながら斬り返した。
「うわっ!」
斬り返され倒れるめぐみんにマルスが追撃しようとする。
「させるか!」
『ス・パーン‼︎』
ダクネスはデンジャラスガシャコンスパローを鎌モードにしてマルスに斬り掛かる。
鎌と剣が激しくぶつかり火花を散らす。
何故ダクネスが鎌を扱えるのかは、異世界交流で妓夫太郎の鎌捌きを見たり訓練の相手をしていく中で学んだからだった。
何度か刃を交えた後、マルスは跳び退きながらソードブリンガーを振るって金色の斬撃波放つ。
迫る斬撃波に対して、ダクネスもデンジャラスガシャコンスパローを振るって斬撃波を放って相殺した。
だが、マルスは手を緩めず連続で斬撃波を放った。
それにはダクネスも対象出来ず斬撃波がダクネスが全てダクネスに命中した。
「ぐあああ!」
斬撃波をまともに喰らい吹き飛び仰向けに倒れるダクネスの姿を見たマルスは仕留めたと思ったその時だった。
「う〜〜っ!」
仰向けに倒れるダクネスの全身を不気味な黒いモヤが包み込むと、人間の動きではあり得ない仰向け状態から仰け反ったままゆっくりと立ち上がったのだ。
その様はまさにゾンビ……。
そんな光景を目の当たりにしたマルスは驚愕したその瞬間、めぐみんが背後から再び仕掛ける。
「今度こそ、我が一撃を喰らうがいい!」
『
冷気を帯びたビートアックスをマルス目掛けて振り下ろすめぐみん。
その攻撃を、マルスはソードブリンガーで受け流しなんとか軌道を逸らすも、めぐみんの一撃によって下半身が凍結し動けなくなった。
そのチャンスをダクネスは逃さずデンジャラスゾンビレイズバックルのウェイキングキーを回して必殺技を発動する。
『
ダクネスのバッファの角の間に高密度のエネルギーが集束されていく。
「ん〜〜!ハアッ!」
エネルギーが十分集まった瞬間、それは紫の光線となってマルス目掛けて放たれた。
迫る光線に対し、マルスはソードブリンガーを盾代わりにして受け止める。
「ぐううううう!」
必死に耐えるマルスだが、ソードブリンガーの方がダクネスの光線に耐え切れずパキン!っと音を鳴らして折れた。
そして光線はそのままマルスに命中し爆発を起こした。
「ぐあっ!」
爆発によって吹き飛ばされ転がり倒れたマルスは、蹌踉めきながらも必死に立ち上がる。
ソードブリンガーで威力を抑え、爆発によって吹き飛ばされた事でダメージを軽減する事が出来たが、マルスは立ち上がるのがやっとだった。
そして、そのチャンスをダクネスとめぐみんが逃す筈はなかった。
「これでとどめだ!」
「行きますよ!」
二人はバックルを操作して必殺技を発動させる。
『
『
発動と同時に二人はその場で跳躍し、マルス目掛けてライダーキックを放つ。
「「ハァァァァァ!」」
二人のダブルライダーキックがマルスに迫ると、マルスは蹌踉めきながらも腕を交差してキックを受け止める。
「ぬうううううう!」
必死に耐えるマルス……その時だった。マルスが目線を前にした時、バスターを構えるトリル
「
「ガハッ⁉︎」
トリルの一撃で体勢を崩したマルスは成す術なくダクネスとめぐみんのダブルライダーキックを喰らった。
「グアアアアア!」
ダクネスとめぐみんのライダーキックを喰らい耐え切れなくなったマルスはそのまま爆散した。
マルスを倒し着地するダクネスとめぐみんにトリルが声を掛ける。
「二人共やったね!」
「トリルのお陰だ。あの一撃は助かったぞ。」
「はい!実に素晴らしい一撃でした。」
こうして、ダクネス達はマルスを撃破した。
一方の蒼影達の方では、エターナルに変身したタソガレの攻撃を蒼影は全て紙一重で躱し続けていた。
「やりますね。私の攻撃を此処まで躱し続けるとは…。ですが、いつまで躱し続けられるでしょうね。」
タソガレはエターナルエッジをクルクルと増しながら蒼影に向かってそう言い放つ。
「……なるほど。貴様の実力は分かった。ならば、ここからは俺も本気で相手をしてやろう。」
「ほう?今までは本気でなかったと?なら、貴方の本気とやらを見せてもらいましょう!」
タソガレはエターナルエッジにエターナルメモリを装填する為にロストドライバーから引き抜こうとしたその時だった。
「ッ⁉︎……体が動けない⁉︎」
エターナルメモリに触れる直前に、突然体が動かなくなったタソガレは自分の体をよく見ると、無数の糸が自分の体に絡まり動きを封じていたのだ。
しかも、それだけではなく糸の先には無数の蒼影がその糸を操っていたのだ。
「なっ!これは一体⁉︎」
「言ってはいなかったな。俺は分身を得意としている。本来はこの様に無数の分身を使って相手をするのだ。」
本来の蒼影がタソガレに向かってわざわざ説明しているうちに、分身の一体がタソガレに近付きロストドライバーを奪い取った。
ドライバーを失い変身が解除されたタソガレ。……もはや逃れる術は無い。
「これで終わりだ。」
「まっ⁉︎」
「「「「「「操糸妖斬流‼︎」」」」」」
本体と分身の蒼影達が一気に糸を引くと、タソガレは木っ端微塵に引き裂かれ絶命した。
武劉の方もそろそろ決着がつく頃だった。
「お前を喰らってやる!」
声を上げながら武劉に攻撃を仕掛けるガオウ。
そんなガオウの猛攻を必死に耐えながら動きを観察する武劉。
(…やはりやるな。変身している構成員の技量も合わさりかなりの強さを発揮している。だが、基本的な動きは単調だから読む事は出来る。)
ガオウに変身している構成員は他の構成員と違いそれなりの技量があり、ガオウの力を引き出していたが、武劉は元軍人としての観察力でその戦闘パターンを戦いながら把握していた。
「そろそろ決めてやる。」
そう言ってガオウがマスターパスをガオウベルトにセタッチしようとしたその時だった。
「ふん!」
武劉はその瞬間を待っていたとばかりにガオウに向かって全武装による一斉掃射を放った。
「何⁉︎」
凄まじい砲撃より爆発がガオウを襲い手にしていたマスターパスも爆風と共に吹き飛ばされた。
「ぐうぅぅ!」
ガオウは武劉の砲撃から身を守る為に腕を交差しながら爆発に耐える。
やがて砲撃が止みガオウが顔を上げると、周囲は爆煙が立ち込み何も見えない状態に。
「くっ!奴は何処だ⁉︎」
ガオウは周囲を警戒しながら構えていると、背後から武劉が足音もなく姿を現しレイズバックルを操作し必殺技を発動させる。
『
「なっ⁉︎」
「ハァァァァァ!」
必殺技の発動音に気付いたガオウは振り返るも、武劉にゼロ距離まで接近され銃口を腹部に当てられそのまま必殺の弾丸をその身に喰らった。
「ぐわぁぁぁぁぁ⁉︎」
そのまま弾丸と共に撃ち飛ばされたガオウは着弾と共に爆発した。
「……どうにか上手くいったな。」
こうしてガオウは武劉によって倒された。
ソーサラーと戦うシズさんと
『エクスプロージョン!ナウ!』
ソーサラーの怒涛の連続エクスプロージョンから回避していた。
「くっ!」
「はっ!」
必死にエクスプロージョンの爆発を回避し続ける二人。
だが、途中でシズさんがバランスを崩して爆風に飛ばされ倒れてしまった。
「シズさん!」
朱翼が声を上げたと同時にその気を逃すまいとソーサラーが魔法を発動する。
『バニッシュストライク!ナウ!』
ソーサラーの手に無数の魔法陣が展開され、巨大な光球が作り出されシズさん目掛けて放たれる。
「シズさん!」
放たれた光球に朱翼が声を上げる。
そして、光球がシズさんに命中するその直前、シズさんの背に羽衣が出現して光球をソーサラーへと跳ね返した。
「何ぃ⁉︎」
ソーサラーに変身している構成員はあの状態から魔法か跳ね返されるとは思いもせず、回避が間に合わず自ら放った光球をまともに喰らってしまった。
「ぐわっ!」
光球を喰らい倒れるソーサラーに、すぐさま立ち上がったシズさんが追撃の一撃を放つ。
「
シズさんの剣から太陽の
「グアアアアア!」
炎に焼かれ苦しむソーサラー。
「後はお願い!」
「はい!」
シズさんはトドメを朱翼に頼み叫ぶと、朱翼はハーメルンソード構えてソーサラー目掛けて走り出しながらレイズバックルを操作して必殺技を発動する。
『
「ハァァァァァ!」
朱翼の一閃がソーサラーを斬り裂いた。
「グワアアアアア!」
炎に焼かれていたソーサラーはその一撃に耐え切れず爆散した。
「ありがとうございます、シズさん!」
「ううん。サンとセレナードのお陰だよ。」
朱翼がシズさんに感謝すると、シズさんはサンとセレナードのお陰だと言いながら自分の胸に手を当てる。
すると、シズさんの中からサンとセレナードが出て来た。
「シズを守るのが我々の役目ですから。」
「サンの言う通りです。」
サンとセレナードの言葉にシズさんは笑みを浮かべ、その微笑ましい様子を朱翼も優しい眼差しで見ていた。
そして、最後の構成員であるポセイドンとゴーダの相手をしているトウカとウルティマの方では。
「ふっ!はっ!」
「ぬっ!とおっ!」
トウカのソードエクスカリバーとポセイドンがディーペストハープーンがぶつかり合い火花を散らしていた。
「はっ!オラァ!」
「よっと。はい残念♪」
「グハァ⁉︎」
一方ウルティマと戦うゴーダは必死に攻撃するも全て躱されながら逆に的確な一撃を喰らっていた。
「さ〜てと、君達の力は十分わかった事だし、今度は僕が力を試す番だね。」
そう笑顔を浮かべながら言うウルティマの額に蝙蝠の紋様が浮かび上がると、トウカと戦うポセイドンに向かって手を掲げた。
すると、ポセイドンの背後に巨大な魔法陣が展開され、その魔法陣から五頭の魔鳥が混ざり合った巨大な異形の手が出現した。
「エンプレス・エンブレイズ!」
ウルティマが発動したのは、漫画デジモンクロスウォーズのリリスモンが使用した必殺技だった。
「なっ⁉︎」
突然背後から出現した巨大な異形の手にポセイドンは驚愕しすぐさま対象出来ずにそのまま掴まれてしまった。
そして、……異形の手はポセイドンを力一杯握り締める。
「ぐがああああああ!」
グシャ!
………ポセイドンは何も出来ぬまま異形の手によって握り潰された。
「ばっ…馬鹿な…。」
突然異形の手により仲間の1人が握り潰されるのを目の当たりにしたゴーダは唖然となっていた。
それはトウカも同じで、突然の事態に理解出来ずにいた。
だが、トウカは兎も角ゴーダにはそんな事すら考える時間はなかった。
ゴーダの背後からそっと肩に手を乗せたウルティマが、とても小さく冷たい声でこう言った。
「さあ、次は君の番だよ。」
「ぬ、ぬああああ!」
グサ!
ゴーダは背後に振り返ると同時に腕のクローでウルティマを切り裂こうとしたが、あっさり躱され逆に腹部を右腕に装着された金色の鉤爪で突き刺された。
「ガハッ!」
「じゃあ、これはついでに貰っておくね。」
そう言ってウルティマはゴーダのドライバーに装填されているメダル三枚を引き抜いた。
そして、ゴーダの身体は突き刺された鉤爪…魔爪から徐々に注がれる紫の毒の様な物によって蝕まれ、全身を蝕むと同時に至る所で腐食が始まり崩壊していく。
「が……あ、…あああ………。」
ゴーダは声を上げる事も叶わず完全に腐食され崩壊した。
「やっぱりフォルテ様がくれたこの力は凄いよ。」
その様子を最後まで見届けたウルティマは、自分の右腕に装着された魔爪を見つめながら笑顔でそう呟くのだった。
一方、その様子を見ていたトウカは。
「…やっぱりただの悪魔じゃないわね。…あれがこの世界の悪魔……原初の悪魔。……異次元の強さね。」
ウルティマの尋常ではない強さと能力に戦慄していた。
そして、ウルティマはポセイドンを握り潰した異形の手からポセイドンが変身に使用していた三枚のメダルを受け取った。
「ご苦労様。もう消えて良いよ。」
ウルティマの言葉を聞いた異形の手は、役目を終えたとばかりにスッと消えていった。
そうして、ウルティマは回収した六枚のコアメダルであるサメ、クジラ、オオカミウオ、ゴーダハチ、ゴーダムカデ、ゴーダアリメダルを見つめながら呟く。
「これを渡したら、きっとフォルテ様も喜んでくれるよね。」
そう呟きながら笑みを浮かべるウルティマ。
こうして、ハンドレッドの構成員達が変身するダークライダー達は、湊翔達とフォルテ達によって殲滅された。
ハンドレッドのダークライダー達はこれで全滅。
元々能力の高い転スラフォルテ世界の皆と、湊翔達の力と戦術の前には殆ど成す術なくやられるハンドレッド。
特に、フォルテ、リムル、ディアブロ、ウルティマの相手をしていた者達には最初から勝ち目などある筈もなかった。
…魔王二人と原初の悪魔の二人を相手にしていたのだから。
カーネルと
次回はいよいよ複製グリオンとの戦い!
グリオンの中に隠された存在とは?……ヒントを与えるなら、士が連れて来た宝太郎がデイブレイクだと言う事ですかね…。