冥黒王によって戦闘が更に激化する……だが、フォルテの配下達がそれを防ぐ。
激しい激闘の末、宝太郎達はグリオンを撃破した。
だが倒されたグリオンの中から十数メートルはあるであろう巨大な三つ目の悪魔…冥黒王が現れた。
突然の冥黒王の出現に皆が驚く中、宝太郎が冥黒王に向かって声を上げた。
「冥黒王!何故お前があのグリオンの中に⁉︎貴様は俺があの時倒した筈だ‼︎」
未来世界で一度倒された冥黒王は、仮面ライダーのいない過去へと逃亡したが、それを逃すまいと未来から追いかけて来た宝太郎によって今度こそ倒された筈だった。
宝太郎の問いに対して、冥黒王はゆっくりと口を開いた。
「一ノ瀬宝太郎。確かに我は過去の世界においても貴様に倒された。だが、倒される瞬間に我は咄嗟に時空に穴を開け逃げ延びていたのだ。そうして、我が逃げ延びた世界こそがハンドレッドの本拠地だったという訳だ。」
やられる瞬間、本体と呼べる三つの黄金の球体は時空に穴を開け逃げ延びハンドレッドの本拠地に流れ着いていたのだ。
「奴らは愚かにも、この我の複製体…模造品を作り上げようとしていたのでな、その模造品を取り込み入れ替わってハンドレッドの技術を利用しながら回復させてもらったのだ。」
冥黒王は自分の複製とグリオンを発見し、自身の複製を取り込み成り替わってハンドレッドの技術を利用して複製グリオンを強化していたのだ。
そして、複製グリオンの中に入りチャンスを伺っていた。
……自分が完全復活するこの時を。
「……グリオンよりしぶとい奴だ。なら、今度こそ俺達がお前を倒す!」
「やれるものならやってみるがいい!うううおぉぉぉぉぉ‼︎」
宝太郎の言葉に冥黒王はそう言って咆哮を轟かすと、その体から黒い波動を放った。
「これは⁉︎」
凄まじい波動がこのエリア…世界に広がっていき、カッシーンとドレットルーパー達を転送していたハンドレッドのオーロラカーテンがその波動を浴びた瞬間、オーロラカーテンに赤黒い雷が迸り急速に拡大を始めた。
「ッ!これは一体⁉︎」
「どうやら、己の力でオーロラカーテンを拡大させている様だな。」
突然の事態に宝太郎が声を上げると、士が冷静にそう言った。
「その通り。我はあの
冥黒王が声を上げると、拡大し続けるオーロラカーテンが上空を覆った瞬間、オーロラカーテンから無数の巨大なロボットが舞い降りる。
「あれは……ダイマジーン⁉︎」
その巨大ロボットを見たフォルテは目を見開いた。
ダイマジーンとはカッシーンと共に仮面ライダージオウに登場した組織であるクォーツァーの破壊兵器。
世界を破壊出来る巨大な兵器が上空のオーロラカーテンから次々と無尽蔵に舞い降りてくる。
「あの巨大兵器で貴様達は滅びるのだ!貴様達だけではない。我をこの空間に閉じ込めたつもりだろうが、この空間に連なる世界は既に把握した。今頃はこの空間と同じ様にハンドレッドの軍勢が動き出している頃だ。」
冥黒王の言う通り、
「これで貴様達の世界は終わりだ!」
勝ち誇った様に声を上げる冥黒王。
確かに、なんの準備もなくダイマジーンの軍勢などに襲われたら対抗出来ないだろう。そう……
「悪いが、貴様の思い通りにはならない。」
「なに?」
フォルテの言葉に反応する冥黒王。
「俺がこんな事態を想定していないと思ったか?」
そう言いながら笑みを浮かべるフォルテ。
全く人の気配がないゴーストタウンと化していた。
それもそのはず。
この二つの街は複製された街……偽物なのだから。
フォルテはそれを参考にし、
そんな事を当然知らない冥黒王によって送り込まれた軍勢が街の中央部まで進軍したまさにその時だった。
ドガアアアアアン!
偽
それにより、他のダイマジーン達が一斉に爆発した方に顔を向けた。
爆破されたダイマジーンのいた場所には、漆黒の竜人型のデジモンであるブラックウォーグレイモンがいた。
このブラックウォーグレイモンは、フォルテのパートナーデジモンの1体であるブラックだ。
ブラックの存在を確認し反撃しようとダイマジーン達が動き出したその時だった。
「ブレス・オブ・ワイバーン‼︎」
「アージェントフィアー‼︎」
上空から飛竜を模した青いエネルギー纏った者がダイマジーンの1体を貫き、もう1人ピンクの騎士が右腕に装備したパイルバンカーで頭部を粉砕した。
頭を失い胴に穴を貫かれ火花を散らせながら2体のダイマジーンは倒れ爆発した。
その爆炎を背に2体のデジモンが他のダイマジーン達を見る。
そのデジモンは、スマートなピンクの鎧の騎士であり、右腕にパイルバンカーを装備したデジモン。
もう1人が、飛竜を模した白き鎧を身に纏った武人の如きデジモン。
デジモンを知る者なら知っているであろう2体の聖騎士型デジモン。
……ロードナイトモンとデュナスモンだ。
「フォルテ様の読み通り現れたな。フォルテ様の街を破壊しようする愚か者共はこのデュナスモンが叩き潰す!」
「フォルテ様の美しき世界を侵略しようする者達は、この私が美しく蹴散らして差し上げましょう。」
聖騎士型デジモンの中でもロイヤルナイツの一員でもある二人の登場。
だがこの戦場に現れたのは二人だけではない。
「グレイソード‼︎」
「シャイニングゴールドソーラーストーム‼︎」
巨大な斬撃波と帯状の光の光線が周囲のダイマジーンを両断し一掃する。
斬撃波と光が放たれた方向にいたのは、右腕にメタルガルルモン、左腕にウォーグレイモンの頭を備えた白き聖騎士型デジモンであるオメガモンと、金色の奇跡の鎧を身に纏ったマグナモン。
「エンド・ワルツ‼︎」
「ロイヤルセイバー‼︎」
別の場所では、魔槍クラウ・ソラスを高速回転させて発生させた竜巻に数体のダイマジーンが巻き込まれ、超音速の
ダイマジーン3体を貫き爆破した。
魔槍と聖槍を手に持つ2体の聖騎士型デジモン。
魔槍クラウ・ソラスと魔楯アヴァロンを手にする骸骨を彷彿とさせる甲冑を身に纏った様なクレニアムモン。
聖槍グラムと聖盾イージスを手にし、ギルモンを彷彿とさせる聖鎧を纏うデュークモン。
デジモン世界でイグドラシルに仕える13体の聖騎士型デジモン。
そのうちの6体がこの偽
何故彼らがこの場にいるのか、それはフォルテが湊翔達と出会う前へと遡る。
開国祭の開催が決まり会議を終えたフォルテは、祭の際にリーガル達が何かを仕掛けてくる事を予想し、更なる戦力増強を考えた。
そして、プロトエリアでプロトと話し合い。
ロイヤルナイツを作り出す事を決めた。
フォルテとプロトは互い所有する
フォルテとプロトの前に並ぶロイヤルナイツ達が目を開くと、二人に向かって跪いた。
「偉大なる魔王フォルテ様。そしてフォルテの創造せしデジタルワールドの管理者プロト様。我らロイヤルナイツをこの世界に生み出してくださった事を心から感謝致します。」
ロイヤルナイツ全員を代表する様にアルファモンがそう述べる。
フォルテから作り出された彼らは知っている。
フォルテがイグドラシルの力をその身に宿した圧倒的な力を持つ存在であり、武人としての強靭な心と民を思う優しさそして、王としての覚悟をも備えた者だと。
そんなフォルテだからこそ、ロイヤルナイツ13名全員はフォルテに絶対的な忠誠を誓う事を決めていた。
それと、プロトもイグドラシルの力を宿した存在故に忠誠を誓っている。
「ああ。ロイヤルナイツよ、これから俺達の世界を…仲間達を守る為に、共に力を合わせよう。」
「宜しくね。」
フォルテはそう言って手を差し伸べ、プロトも続く様に手を差し伸べる。
それに応えフォルテの手をアルファモンが握り、プロトの手をデュークモンが握った。
こうしてフォルテはロイヤルナイツを仲間とし、偽
ロイヤルナイツ達によってダイマジーンが破壊され他のダイマジーンがロイヤルナイツに目標を定めて攻撃を開始しようとしたが…。
「俺を忘れているぞ。ブラックトルネード!」
ブラックが両腕のドラモンキラーを合わせて高速回転し、漆黒の竜巻となってダイマジーンを貫いき爆破した。
それに続く様に別場所では。
「コキュートスブレス!」
凄まじい絶対零度の
「ポジトロンレーザー!」
螺旋がかかった紫の破壊光線がダイマジーンを貫き爆破。
「デモンズディザスター!」
魔槍バルムンクから繰り出される連打攻撃により、ダイマジーンは穴だらけとなり倒れた。
「コロナブレイズソード!」
暗黒の火炎の剣と盾を合体させ爆発的に威力ました大剣でダイマジーンを一刀両断。
「セブンビクトライズ!」
胸部のV字から放たれる金色の灼熱光線がダイマジーン達を破壊していく。
メタルガルルモン(黒)のシュバルツ。
インペリアドラモン(黒)のオニキス。
カオスデュークモンのカオスデューク。
シャイングレイモンルインモードのルイン。
ブラックシャウトモンX7のブラックシャウト。
フォルテの五体のデジモン達もダイマジーンとの戦闘を繰り広げていた。
そして、他の2体も街の中央に集まった軍勢との戦いを開始していた。
「ガイストアーベント!」
胸部、両肩、両膝、両足にある目から一斉に光線が放たれドレットルーパーやカッシーン達を貫き倒した。
「ダークパレス!」
フォルテの
漆黒の骸骨の鎧を纏いし闇の闘士ダスクモンのダスク。
フォルテの様にマントを纏う黒いガンマモンであるグルスガンマモンのグルス。
二人には他の者達と共に軍勢の相手を任せていた。
「フォルテ様の敵は排除するのみ!」
「さぁてと、思う存分暴れさせてもらうぜ!」
ダスクは両腕の骸骨から妖刀ブルートエボルツィオンを出現させ次々とカッシーンやボロボロの恐竜型ロボットを斬り倒して行く。
「デットエンドスキュアー!」
グルスはその鋭き尻尾の先でドレットルーパーの急所をピンポイントで貫き倒して行く。
ダスクとグルスが力を存分に発揮していく中、他の者達も存分に力を発揮し戦っていた。
「
クレイマン配下の1人だったアルヴァロが火炎の壁でカッシーン達とドレットルーパー達を分断した。
「今だ!」
アルヴァロの声に合わせてヤムザ達が一斉に攻撃を仕掛ける。
「フンッ!」
「ハッ!」
サイラスが剣を振るいカッシーンを斬り倒し、ジョイスがボロボロの恐竜型ロボットを殴り倒す。
「いや〜この
「この剣の斬れ味も見事。これでまだ試作品とは信じられんな。」
2人は与えられた武具の性能に感心していた。
2人が使用している武具は魔鉱石と
サイラスとジョイスが武器に感心している頃、ヤムザの方は…。
「
「…素晴らしい。フォルテ様が改良してくださったこの
改良された
だがそんな隙をドレットルーパー達が見逃す筈もなく、小銃をヤムザ目掛けて一斉に掃射。
迫る弾丸にヤムザは慌てる事なく
「フッ。これこそが秘儀
ヤムザは
(……これもあの地獄の様な日々を耐えた成果。…本当に頑張ったな俺…!)
ヤムザはウルティマから魔法について徹底的に叩き込まれ、白老達を相手にした地獄の様な鍛錬の日々を思い返しながら涙を浮かべた。
だが、すぐに気持ちを切り替えてドレットルーパー達を睨む。
「今度はこちらの番だな!」
そう言って
「
ヤムザが
「フッ。まあこんなところか…。さあ、まだまだいくぞ!」
そう言ってヤムザは他のドレットルーパーやカッシーン達に向かって斬り掛かって行くのだった。
ヤムザ達が修行の成果を発揮する中、
「ハアッ!」
ヒナタ達ルミナス教との問題が解決するまでギャルドを保護しているフォルテ。
その間、
フォルテはそれを聞き入れ黒兵衛の作った
「ハァァァッ!」
凄まじい速度で繰り出す連続突きにカッシーン達は手も足もでず倒されてゆく。
更に、フォルテが新たな
「
本来なら仲間の力を借りて漸く使えた極大魔法を扱える様になった。
槍先から繰り出される業火が、恐竜型ロボットの軍勢を纏めて灰と化す。
「…異世界からの敵とは聞いてはいたが、これほどの技術が進んだ敵とはな。」
ギャルドは戦いながらドレットルーパー達が自分達の文明より遥かに進んだ技術で作られた存在だとすぐに気付いていた。
「だが、倒すべき敵なら倒すまでだ。」
そう言ってギャルドが再び構え迫るカッシーンの軍勢を迎え討とうとしたその時だった。
ギャルドの腰に備えてあった赤いリンク
「ブレイジングファイア!」
そして口から高熱の緑の熱気弾を吐き出しカッシーンの1体を吹き飛ばした。
そうしてギャルドの前に降り立ったのは、垂れ耳が特徴的なテリアモン。
「お前…。」
「ギャルド。僕も戦うよ。」
振り返りながら強い決意を宿した瞳でギャルドを見るテリアモン。
「…分かった。ならいくぞ!」
テリアモンの強い決意にギャルドも応えようとリンク
すると、リンク
「デジメンタルアップ!」
ギャルドの声に応え、リンク
「テリアモン!アーマー進化!」
運命のデジメンタルとテリアモンが重なり合い光輝きながら姿を変える。
金色の装甲を身に纏い、背にリボルバーを背負い腰の装甲に運命の紋章が刻印され両膝にホーリーリングを装備した聖騎士型の兎デジモン。
「導く運命。ラピッドモン!」
アーマー体のラピッドモン。通常の完全体とは違い、運命のデジメンタルによってその力は究極体クラスにまで昇華し、マグナモンに匹敵する力を発揮出来る。
倉田によって無理矢理進化させられた時と違い、ギャルドとの絆で正しく進化した今のラピッドモンの輝きは、バイオ化していた時とは比べ物にならないほど光輝いている。
進化したラピッドモンは上空へ飛翔すると、両手をカッシーンとドレットルーパー達に向けて構える。
「ラピッドファイア!」
両手と背のリボルバーからホーミングミサイルを連射。
放たれたミサイルが次々とカッシーン達を爆破していく。
「…これがテリアモンの…いや、ラピッドモンの真の力か。ヘッ!俺も負けてられねぇな‼︎」
ギャルドはそう言って再び槍を構えてカッシーン達に立ち向かうのだった。
そうしてヤムザ達とギャルドが鍛錬の成果を発揮している頃、反対側では圧倒的な力によってカッシーンやドレットルーパー達が蹂躙されていた。
「本当に数だけは多いわね。まあ暇つぶしくらいにはなるわね。」
そう言いながら剣を手に持つ銀髪赤メッシュの美しい女性……ソフィア=ブルガだ。
彼女の周囲には、無惨に斬り裂かれたカッシーンやドレットルーパー達が倒れていた。
そんな彼女に向かって迫るボロボロの恐竜型ロボットの軍勢。
「…あんた達の相手も飽きてきたわ。」
そう言って恐竜型ロボットの軍勢に向かって手を翳すと、掌に紅い球体が出現しソフィアはそれを袈裟斬りにした。
すると、斬られた球体から凄まじい光が放たれると同時に無数の光の束の
ソフィアの世界の上位竜
それに続く様に、近くでは霧を発生させてカッシーン達の動き止めながら斬り倒す者がいた。
深い霧で完全に周囲の状況が分からず動けないカッシーン達目掛けて攻撃を仕掛け様とする者が迫る。
「フウウウウ!」
全集中の呼吸音が響き、カッシーンの1体が聞こえてきた方に振り向くと、青い長髪で和服姿の美しい女性が刀を手に斬り掛かろうとしていた。
「
カッシーンの足元に滑る様に潜り込みながら斜めに斬り上げ両断。
「ふむ。流石は黒兵衛殿が鍛えし刀。見事な切れ味よ。」
刀を振った女性は無敵の辰の元分体である
蛟の存在を確認したドレットルーパー達が一斉掃射。
蛟に向かって迫る弾丸。
「
蛟は腕で大きく円を描く様に回転斬りをし、その際に発生した衝撃で迫る弾丸を全て弾き飛ばした。
「
蛟はカッシーン達とドレットルーパー達に向かって突撃しながら、辺り一面を大量の霞で覆う様に高速で繰り出す細かい連撃で斬り倒してゆく。
「やはり、この
分体だった蛟もその能力は引き継がれており、ユニークスキル
そんな蛟と霞の呼吸の相性は最高だった。
自身の能力と霞の呼吸の剣技が合わさり、敵は霧の中で翻弄されながら斬り倒されてゆくしかない。
そして、時透無一郎が編み出した独自の型である漆ノ型
その記憶をフォルテが解析してから縁壱達に思念伝達で共有し、黒死牟と縁壱は無一郎の朧を完全に理解した。
動きに緩急をつけ敵を撹乱する歩法。
姿を見せる際は亀の様に遅く、姿を消す際は瞬き一つの間にと霞に巻く移動術。
その移動術を知り理解出来た縁壱と黒死牟は、漆ノ型
そして、
更に、本当に漆ノ型
霞の呼吸により、本体の蜃…巴以上に力を発揮し敵を倒し続ける
そんな
紺青色の光沢感のある服装で身を包み、金髪と青い瞳で両頬に刺青の様な紋様がある二十代前半の青年が手を前に翳すと、無数の光の剣を宙に出現しそのまま光の剣が敵に向かって飛んでゆき次々と貫いた。
そして、貫かれたカッシーンやドレットルーパーの身体はなんと剣へと変えられ青年の元に飛んでゆき、そのまま浮かんで待機していた。
この青年こそランサーの人間態であり、光の剣はユニークスキル
因みに、カッシーンはブロードソード、ドレットルーパー軍式がショートソード、零式がサーベル、壱式がレイピア、弐式がクレイモア、参式がバスタードソードと化し、剣としては
「うむ。……フォルテ様のおっしゃる通りこの力は強力ではあるが無闇に使えぬな。だが、今はこの力を存分に発揮させていただこう!」
ランサーも、
そうして皆が自身の新たな力を試しながら戦う中、同じ様にフォルテから力を授かった者が皆からかなり離れた場所で1人でカッシーン達を倒していた。
オールバックの金髪で青い瞳の黒い紳士服を着たクレイマンと瓜二つの男…クレイマン、オルタがドレットルーパー達に包囲され小銃の銃口を向けられいた。
「
だがオルタは慌てる事なく自身の
「さあ、この私の人形となるがいい。」
そう言ってオルタはユニークスキル
オルタによって支配下に入ったドレットルーパー達は滅砕陣から解放され、オルタの命令によりカッシーン達と戦い始めた。
その様子を笑みを浮かべながらオルタが見ていると、滅砕陣の範囲外にいたであろうドレットルーパーの零式、壱式、弐式、参式がオルタに襲い掛かろとする。
迫る4体にオルタはゆっくりと片手を向けた。
「
オルタはそう言って指先から自身の
「お前達もこの私の人形となれ。」
オルタは再び
「フフフ。フォルテ様より新たに授かったこの力と技は私に良く馴染む。」
オルタは湊翔達との交流が始まった頃に、フォルテが複製した
その際に、
その技と自身の
そうしてカッシーンやドレットルーパー達を次々と自分の支配下に入れていると、新たな軍勢がオルタに迫っていた。
「ふむ……。あれからかなりの数を私の人形に変えましたからね。そろそろ戦闘での力を試すとしましょう。」
そう呟きながらオルタは軍勢に向かって歩み出す。
迫るオルタの姿を確認したドレットルーパーとカッシーン達がオルタに向かって一斉掃射。
「
オルタの掌を高速で振るうと、摩擦熱で炎が巻き起こり迫る弾丸全てを吹き飛ばした。
弾丸が吹き飛ばされたのを見たカッシーン達とドレットルーパー達は武器を変え接近戦を仕掛ける。
「いいでしょう。相手になって差し上げますよ。」
そう言ってオルタもカッシーン達目掛けて駆け出すと、額から第三の目である鬼眼が開いた。
そして、オルタは右手に
「
オルタの手刀を喰らったカッシーンは、右腕を切り飛ばされた。
オルタはそのまま手刀で攻撃を続行し、カッシーンやドレットルーパー達の腕や脚を次々と切り飛ばしてゆく。
反撃しようとする者もいるが、
ならば一斉に襲い掛かろとカッシーン達が動き出そうとするが、オルタはそれすら読んでいた。
「
オルタが弧を描く様に
放たれた衝撃波の光壁によってカッシーン達とドレットルーパー達は吹き飛ばされる。
そして、オルタは手を真上に翳すと、掌から凄まじい炎が燃え上がりながら不死鳥の姿を模る。
「
オルタはその炎の不死鳥をカッシーン達目掛けて放つ。
キュアアアアア!
炎の不死鳥はまるで本当に生きているかの様に飛びながらカッシーン達とドレットルーパー達に襲い掛かりその炎で焼き尽くす。
…
その姿を偽
「皆それぞれに新たな力と自分の力を存分に発揮出来ているな。」
フォルテはハンドレッドとの戦闘が始まる前に、分身体をそれぞれの世界に配置していた。
そして、冥黒王の次元転移に分身体が干渉してこのミラー・ワールドに敵を引き込んでいたのだ。
「それにしても、カッシーンやドレットルーパーにダイマジーンは分かるが、何故かジャミンガまでハンドレッドの軍勢にいるとは少し驚いたな。」
フォルテがそう言って見据えるのは、錆びつき崩れそうな機械ゾンビの様な恐竜型のロボット…ジャミンガだった。
ジャミンガとは、ゾイドワイルドZEROに登場した金属生命体。
その世界の地球で起きたある現象が不完全だった故に、不完全なゾイド因子から発生した存在。
故に、ハンドレッドがそんなゾイドのなり損ないと言われるジャミンガを戦力として運用しているとはフォルテは思えなかったのだ。
…ジャミンガの事を考えながらも、皆の戦闘を見守り続けていた分身フォルテは、ブラックに思念伝達で話し掛ける。
『ブラック。ダイマジーンとの戦闘はどうだ。』
『フォルテか。確かにこのダイマジーンの相手を他の者や人間達では無理だな。この巨体と強固な装甲そして強力な武装は確かに厄介だが俺達の敵ではない。』
『そうか。ならブラックとシュバルツの〝アレ〟を試すのにも良い相手にはなるな。』
『……フッ。そうだな。なら頼む。』
ブラックからの承認を得たフォルテは自身のリンク
「ブラックウォーグレイモン!メタルガルルモン(黒)!デジクロス‼︎」
フォルテの声に応えリンクPETのディスプレイが紫に光輝くと、ダイマジーンの軍勢と戦闘を繰り広げていたブラックとシュバルツが黒い光となって飛び上がり螺旋状に絡み合いながら一筋の黒い光となる。
その光の中からブラックとシュバルツの巨大な頭が出現し、それが腕となり人型を形成しやがてマントを背に纏う漆黒のオメガモンが姿を現した。
「オメガモンズワルト!」
デジクロスで誕生したのはオメガズワルト。
本来は何らかの要因で、ブラックデジトロンという分泌物がオメガモンに混入し、一時的になる姿。
フォルテはそのブラックデジトロンを解析し、ブラックとシュバルツのデータに組み込む事でジョグレスもしくはデジクロスでズワルトに進化出来る様にしたのだ。
『ブラック。デジクロスによる進化はどうだ?』
「うむ。今のところは問題ない。シュバルツの意識も俺と一つになっているのを感じる。それに、…とてつもない力が体の中から湧き上がる!」
ズワルトとなったブラックの赤い眼が強い輝きを放つ。
『そうか。なら思う存分その力を試してくれ。』
『無論だ!』
ズワルトに進化したブラックが動き出そうとしたその時、オメガモンがブラックの前に現れた。
オメガモンとブラック…白と黒のオメガモンが互いを見据える。
「……共にゆくぞ。」
「……いいだろう。」
二人は並び立ち、左腕のウォーグレイモンの頭の口から大剣であるグレイソードを出現させる。
オメガモンのグレイソードにはデジ文字でオールデリートと刻まれているが、ブラックのグレイソードには
オメガモンとブラックは互いの背中を合わせて構える。
「「グレイソード!」」
そのまま右回転しながらグレイソードを振るい斬撃波を放ち、ダイマジーン達を纏めて両断。
だが、また新しいダイマジーンが上空のオーラカーテンから舞い降りる。
オメガモンとブラックは、今度は右腕のメタルガルルモンの頭の口からガルルキャノンの大砲を出現させ構える。
「「ガルルキャノン!」」
オメガモンとブラックが同時に大砲から絶対零度の冷気弾を撃ち出す。
撃ち出された冷気弾がダイマジーンに命中すると、瞬く間にダイマジーンを凍結させる。
そこからは、オメガモンとブラックがダイマジーン達を次々とグレイソードで両断しながらガルルキャノンで凍結させていった。
そんな中、戦闘中に合流したデュークモンとカオスデュークは聖盾イージスと魔盾ゴーゴンを構える。
「ファイナル・エリシオン!」
「ジュデッカプリズム!」
聖盾イージスから浄化の光線、魔盾ゴーゴンから腐食の暗黒波動が放たれ光と闇が交わった光線波動がダイマジーン達を消し飛ばしていった。
それに続く様に他の皆も次々とダイマジーン達を倒してゆく。
「……ダイマジーンの対処も大丈夫だな。」
もしもの時は自分が出ようと考えていた分身フォルテだったが、皆の戦いぶりを見て大丈夫だと判断した。
分身フォルテは皆の戦いを見ながら笑みを浮かべていると、リンク
「フォルテ様。我もこの戦いに参戦したいです。」
「アルカディモン。」
その声を主は、リンク
「我も自分の力を試してみたい。」
「…そうだな。」
分身フォルテはリンク
「分身体の俺との進化で、アルカディモンがどこまで力を発揮出来るのか試すには丁度良いな。」
「はい。その通りでございます。」
「なら、いくぞ!」
分身フォルテがリンク
《
リンク
「アルカディモン!進化!」
アルカディモンとフォルテが完全に一つとなり光が弾けると、そこにいたのは進化したアルカディモンの姿だった。
黒緑の体色に変化し、胸の造形が口を開けた様な怪物の顔を模した昆虫を思わせる無機的な身体に悪魔の翼と手脚の触手に眼孔が存在しない顔。
「アルカディモン究極体!」
そう、アルカディモン究極体だ。
究極体に進化したアルカディモンは自身の身体を確認する。
「これが究極体に進化した我の姿。」
『究極体への進化はどうだアルカディモン。』
アルカディモンの中から分身フォルテの声が聞こえる。
「…素晴らしいです。身体の中から力が漲ってくるのが分かります。それにフォルテ様の力も。」
『今まで完全体までの進化は試したが、究極体はまだだったからな。じゃあ、早速この究極体の力を試しにゆくぞ!』
「はっ!」
分身フォルテと一体化し究極体へと進化したアルカディモンはダイマジーンに向かって飛ぶ。
すると、数体のダイマジーンが自分に向かってくるアルカディモンに気付いて一斉に光線を掃射。
アルカディモンに迫る無数の光線だが………消えた。
アルカディモンに命中する直前に、何の前振りもなく消えたのだ。
弾かれるでも防がれるのでもなく突然に消えた光線に、光線を放ってダイマジーン達は一時的に戸惑うもすぐに攻撃を続行し光線を撃ち続けるが、全て命中する前に消される。
やがてアルカディモンはダイマジーンの一体の懐に潜り込み、右腕の触手を一つに纏め槍と化してダイマジーンの身体に突き刺した。
「イグザイルスピア!」
アルカディモンの刺突を喰らった瞬間、ダイマジーンは足元から存在が完全に消えてゆき消滅した。
イグザイルスピアは、対象を完全消去する能力を備えた最凶の一撃なのだ。
アルカディモンの攻撃が危険だと理解した他のダイマジーン達はすぐさまアルカディモンを倒そうと殴り掛かる。
だが、殴ろうとしたダイマジーンの腕がアルカディモンに当たる直前で消えた。
肘の部分から丸ごと腕が消え去り理解が追いつかないダイマジーン達。
これこそが、アルカディモンの必殺技であるドットマトリックスの恐ろしさなのだ。
ドットマトリックスとは、アルカディモン完全体と究極体の必殺技であり不可視の攻撃。
狙った対象の質量と同等のエネルギーを消費して、対象を一瞬で0と1に分解して吸収する事で、エネルギー消費のプラスマイナスを0にする恐るべき技。
魔物なども粒子状に分解して吸収可能で発射動作がなく、発射してから対象を分解吸収するまでの技の全過程が全く見えないので、狙われた対象は何が起きているのか分からず消えてしまうのだ。
本来は胸がドットマトリックスの発射口なのだが、フォルテに強化されたアルカディモンは体全体から発射する事が可能となっている。
これだけでも恐ろしいアルカディモンだが、分身フォルテとの一体化による進化によって更なる力を発揮出来る様になった。
アルカディモンは胸にある顔を思わせる造形の口に紫の
「
放ったのはフォルテの技である
放たれた闇の極大波動がダイマジーンを貫き爆破する。
分身フォルテとの一体化で、アルカディモンはフォルテの技をある程度使用出来る様になったのだ。
アルカディモンはそのまま次の技を試す。
「
アルカディモンの周囲に無数の黒紫の光輪が出現し、それが一斉にダイマジーン達に襲い掛かる。
無数の
分身体との一体化でこれだけの力を発揮したアルカディモン。
…もし本体と一体化したらどれ程の力を発揮するのだろう。
ただでさえ最凶なデジモンであるアルカディモンにフォルテの技まで加わった……ハンドレッド側からすれば正に理不尽な存在が出現したのだ。
こうして、偽
そして、偽フォルテシティでの戦闘は更に圧倒的な力によってハンドレッドが蹂躙されていた。
……破滅の魔獣と終焉の使者によって。
いつの間にか創造されたデジモンのロイヤルナイツとクレイマンの配下だったヤムザ達に聖騎士ギャルドの活躍。
月が導く世界から時空を超えてフォルテに救われたソフィアと
魔王クレイマンの魂の
そんなオルタに与えた異世界の真・大魔王の力はやはり凄まじいものだった。
そして、フォルテ直属のデジモン達とパートナーデジモンのブラックとアルカディモンの活躍。
圧倒的な力と戦力で冥黒王が送り込んでくるハンドレッドの軍勢を蹂躙。
更に、ブラックはデジクロスでオメガモンズワルトに進化し、アルカディモンは分身フォルテと一体化して究極体に進化。
……リーガルに気付かれずに力を発揮出来るこの機会に、皆が思う存分戦うのであった。
そして次回、フォルテシティのミラー・ワールドでもとてもない存在が解き放たれるのだった。