転生したらフォルテだった件   作:雷影

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最新話の投稿です。
今回はスムーズに進められたので早めに投稿出来ました。
そして、いつの間にかお気に入り登録が1300人に到達。
登録してくれた皆さん。ありがとうございます!

これからも頑張って投稿していきます。

そして、ハンドレッドの騒動は終わったが、その騒動で時空が歪み不安定となっていた。
ゼウスの依頼もあって時空の正常化を行うフォルテ。
その歪みから新たな存在達が、フォルテの手により甦える。
そして、…タイトルを見て分かる人もいるでしょう。
あの剣がフォルテの手に……!


131話 コラボ編 新たな仲間と天下覇道の剣

ハンドレッド及び冥黒王との戦いかな数日が経過した。

ゼウスから吸収した創世の力は究極能力(アルティメットスキル) 創世之神(ゼウス)として獲得し、更に固有スキルとして創世力が加わった。

フォルテは逢魔時王(オーマジオウ)を含め創世の力を三つも手に入れたのだ。

 

そんなフォルテは現在、死之賢者(バグラモン)逢魔時王(オーマジオウ)の力を使って乱れた時空を安定化させる作業に取り掛かっていた。

 

この数日だけで、乱れた時空を安定させようとバグラモンの右腕を時空の歪みの中に入れていた。

 

バグラモンの右腕で荒れ狂う時空の中から歪みを見つけ出し、バグラモンと逢魔時王(オーマジオウ)の力を使ってその歪みを消し去り正常化してゆく。

その作業を繰り返してゆく中で、時空の歪みによって別世界から暴走したオーロラカーテンに呑み込まれた様々な物の回収も行った。

 

双剣で切り刻まれたであろう二メートルはある巨大な漆黒の人型の蟻の魔物の亡骸や、胸に穴の開いた漆黒の身体に鬼の様な髑髏の顔を持つ亡骸を数日前に回収した。

その亡骸達は当然魂は失われていたが、どちらも亡骸であるにも関わらず凄まじい力を発していた。

そして、僅かながら残留思念が残っていた。

 

フォルテは逢魔時王(オーマジオウ)の力で蟻の亡骸の時間を巻き戻し、傷を無い完全な状態へと復元して創世の力で残留思念から魂と人格を再現して復活させた。

 

復活した蟻……“蟻の王”はその赤い複眼でフォルテを見据えると、フォルテに向かって跪いた。

 

「王よ。…私を蘇らせてくださり感謝します。」

 

「…王とは俺の事か?」

 

「はい。貴方様から発せられる強大な妖気(オーラ)は私を遥かに凌駕しております。何より、死んだ筈の私を蘇らせるその力……私は歓喜しております。貴方様こそが、私が仕えるに相応しき王であると。」

 

跪きながらそう言う蟻の王をじっと見据えるフォルテ。

 

(……嘘ではなく本心でそう言っているな。)

 

ユニークスキル見抜者(ミヌクモノ)夢想家(ネガウモノ)で蟻の王が本心でフォルテに仕えようしている事が分かった。

 

「……良いだろ。なら、俺の配下の証としてお前に名を与える。」

 

「なんと…!願ってもない事でございます。」

 

フォルテは蟻の王に相応しい名を考える。

 

(さて…蟻の王だからアント……は安直過ぎるか。やはり漆黒のその姿から黒の多言語から選んで……アレにするか。)

 

フォルテは蟻の王に名を授ける。

 

「…ネグロ。お前の名は“ネグロ”だ。」

 

スペイン語で黒を意味するネグロを名としてフォルテが名付けた瞬間、フォルテから膨大な魔素がネグロに向かってゆき、ネグロはフォルテの魔素に包まれ繭となる。

 

「やはり、相当強力な存在だった様だな。魔素を七割程持っていかれた。」

 

真なる魔王であるフォルテの魔素を七割まで名付けで消費させた。

それだけでネグロがどれだけ強力な存在なのかが分かる。

名付けで消費した魔素は、虹之鳳翼(フェニックスエール)無限供給(インフィニットレイヤー)に瞬時に回復した。

 

そして、名付けによる進化の為に魔素の繭に包まれていたネグロは、まるで羽化するかの様に繭を突き破ってその姿を現す。

 

姿其の物は変わらないが、四本指だった両手が人間と同じ五本指となり肩、腕、脚の外骨格にフォルテXX(ダブルエックス)の様な紫のラインが刻まれ、背の翅が薄紫となり関節部分が常に紫に発光している。

 

「ありがたき幸せ。このネグロ、王の役に立ってみせると誓います。」

 

こうして、フォルテは新たな配下として“蟻の王”であったネグロを迎え入れた。

名付けによる進化でネグロの種族は電脳妖蟻王(サイバーアントロード)となり、更にリムルと同じユニークスキル捕食者(クラウモノ)を獲得していた。

この捕食者は元から備わっていた捕食能力がこの世界に来て進化した事で獲得した様だ。

故に、生前に捕食した者達の能力もそのままネグロの能力として備わっている。

氷魔法、治癒魔法、強化魔法に加えネグロは倒された産みの親である女王の亡骸を捕食しその能力さえ引き継いでいる。

進化の際に得たフォルテの魔素を捕食した事で電脳族(サイバー)として進化した様だ。

 

「次は、この亡骸だな。」

 

フォルテはそう言って次の亡骸に目を向ける。

漆黒の身体に鬼の様な髑髏面の亡骸には、胸に穴が空いておりまるで核…心臓だけが抜け出た様にも見える。

 

「……さっきこの亡骸…肉体に宿る記憶を解析したから大体は分かっている。新しい核を用意すればいける。」

 

そう言ってフォルテは、暴風大妖渦(カリュブディス)の複製魔核を胸に埋め込んだ。

この複製魔核には、亡骸から得た本来の核の情報(データ)を創世の力て再現して統合させている。

 

魔核を埋め込んだ瞬間、胸の穴が塞がり亡骸の虚空の目に緑の眼が光る。

 

「…ん?……此処は一体?」

 

「目覚めたか“怪獣8号”…いや日比野カフカ。」

 

蘇らった亡骸…怪獣8号である日比野カフカに声を掛けるフォルテ。

 

「俺は…うっ!」

 

フォルテに声を掛けられたカフカの脳裏にある記憶が甦る。

 

「そうだ…俺は四ノ宮長官と戦って……!」

 

カフカは怪獣8号として捕縛されその後、四ノ宮功と対峙する事になり怪獣8号としての力が暴走し…功の一撃を喰らった瞬間からの記憶が無かった。

 

「……俺は死んだのか?」

 

カフカは自分が死んでしまったと思い込んだ。

 

「落ち着け、お前は死んだ訳じゃない。…お前の本体…本当のカフカは生きている。」

 

「本当の俺?」

 

フォルテの言葉の意味が理解出来ないカフカ。

すると、フォルテがカフカの頭に触れて向こうの世界…カフカの世界の情報を見せる。

 

四ノ宮功の一撃を喰らった際に、肉体を囮に核から再生する8号の姿。

暴走の末にカフカが自分を貫き8号を止める姿。

そして、自分の処分が保留となり四ノ宮功に名を呼ばれる自分の姿を…。

 

「……もしかして、俺は核が抜けた肉体の方なのか⁉︎」

 

「…その通りだ。」

 

そこからフォルテは自分の事やこの世界でのハンドレッドとの戦いとその影響で生じた時空の乱れを説明した。

 

「その時空の乱れ正常化する過程で、歪みに呑まれていたお前を回収した訳だ。」

 

「…成る程。」

 

「…あっさり信じるだな。」

 

信じられず疑われると思っていたフォルテは話を素直に受け入れるカフカに少し驚いていた。

 

「まぁ…俺自身怪獣になるなんて体験しているから、異世界とかあっても可笑しくないかなって…。」

 

「そうか…。(確かに、人間からいきなり怪獣になるなんて経験したらある程度耐性がつくのか…?)」

 

「それで…時空を漂っていた俺をフォルテさんが回収して新しい生命を与えてくれたって訳ですか?」

 

「ああ。……そのまま処分するには惜しいと思ったからな。それでこれからどうする?」

 

「え?どうするって……このままフォルテさんの配下になるんじゃないんですか?」

 

「それはカフカの意思次第だ。勝手に生命を与えたが、本人の意思を無視はしない。このまま自由に旅したいなら色々準備はするし平和に暮らしたいならこの街で暮らせる様にする。……選ぶのはカフカ次第だ。」

 

フォルテの言葉を聞いたカフカは少し驚きながら瞬きすると、真剣な表情となって口を開いた。

 

「なら是非此処で働かせて下さい!」

 

ビシッと敬礼してフォルテに頼むカフカ。

 

「……良いのか?一応この世界の魔王だぞ?」

 

「ええ。フォルテさんの話が嘘じゃないって俺は思えた。それに本当の俺が向こうでミナとの約束を果たそうと頑張っているのに、俺が何もしない訳にはいかないですから!」

 

カフカの真剣な眼差しにフォルテは見抜者(ミヌクモノ)夢想家(ネガウモノ)を使わずとも嘘ではないと理解した。

 

「……分かった。これから宜しく頼むぞカフカ。」

 

「はい!」

 

こうして、怪獣8号もとい日比野カフカもフォルテの配下に加わった。

因みに、フォルテとの会話中ずっと怪獣8号の姿のままだった事に気付いて慌てて人間の姿に戻った。

 

その後は、フォルテの解析によってこの世界でのカフカの種族が人間ではなく怪人となっている事が判明し、ユニークスキルとして怪獣八号を獲得しており自在に変身可能に加え、人間の姿のままその高スペックを発揮出来る様になっていた。

 

それから、カフカの希望で新しい名前…名付けをして欲しいとフォルテは頼まれた。

なんでも本当の自分との区別がつく様にしたいとの事。

それでフォルテは怪獣8号の8から名前を考えエイトと名付けた。

 

名付けによってフォルテは再び魔素を七割程消費したがすぐさま回復し、名付けによってエイトの怪獣8号としての姿に変化が起こり身体の緑の発光部分が紫へと変わり、瞳も紫となった。

 

エイトを解析した際、電脳之神(デューオ)が本家デューオからエイト…カフカのいた世界に関する情報も提供されていた事が判明し、防衛隊の技術に関する情報(データ)も確認出来たそうだ。

 

ネグロとエイトを仲間にした事をリムルとゼウスに知らせると、二人を見たゼウスは驚愕していた。

ゼウスの話によれば、二人は別世界の地球で漫画のキャラとして登場していたそうで、ゼウスはその漫画の情報もフォルテとリムルに渡した。

その後、フォルテとリムルはその情報から漫画を再現しネグロとエイトと共に確認したのであった。

 

 

 

そんな事があった数日後の現在。

フォルテは再び時空の歪みからある物を回収していた。

 

「……今度は剣か。」

 

フォルテの右手に握られていたのは、刀身と青い宝玉が砕けた剣が握られていた。

 

「この剣…普通じゃないな。」

 

フォルテは逢魔時王(オーマジオウ)の力で剣の時間を巻き戻し復元すると、宝玉に何やら生命が宿っていた痕跡を発見し、創世の力でその生命を蘇らせた。

 

すると、宝玉が輝きフォルテの目の前に銀の長髪の少女が現れた。

 

「……まさか、消滅した妾を蘇らせる者が現れるとはのう。」

 

「お前は…?」

 

「妾は古代魔法王国ザーレス最盛期の王“シルドニア・ザーレス”その人格と知識を複製した魔法生命体じゃ。」

 

「…一種の精神生命体と言う訳か。」

 

シルドニアの話によれば、シルドニアの世界では人族と魔族が東と西に分かれて争っていたが、穏健な魔王に代替わりし平和が続いていたのだが、新たな魔王によって大侵攻と呼ばれる魔族の総攻撃が始まった。

魔族側の犠牲をものともしない戦いぶりによって人族側の幾つもの国は滅ぼされた。

追い込まれた人族側は、残存兵力を集め魔王軍本隊に無謀に近い決戦を挑みその隙に特攻隊が本拠地である魔王城に突入し魔王を討つ最後の賭けに挑み、シルドニアの所有者が魔王を討っちその際にシルドニアも最後の力を使い消滅したそうだ。

 

 

「…そんな事があったんだな。」

 

「うむ。じゃが、まさか異世界で別世界から転生した魔王に蘇らせられるとは思わんだ。」

 

「ん?…何故俺の事を?」

 

「蘇った時に妾がパーフェクト・リーディングでお主の記憶を読み取らせて貰ったのじゃ。」

 

「…そう言う事か。」

 

「妾が消えた後、カイルがどうなったかが気になるのじゃが…。」

 

「本来の所有者か。ちょっと待っていろ。」

 

そう言ってフォルテはバグラモンの右腕を掲げると、空間に時空の穴が開いてある光景が映し出される。

 

其処には両膝をついて真上見上げる青年がいた。

 

「カイル⁉︎」

 

「俺の力でお前が消滅した直後の光景を映し出した。」

 

魔王を倒し力尽き倒れたカイルはそのまま亡くなってしまうとフォルテとシルドニアが思ったその時だった。

奥の祭壇から凄まじい魔力が放たれそれに気付いたカイルは最後の力を振り絞って魔力の発生源である深紅の宝石を握ったその瞬間、魔法陣が出現し何かの魔法が発動した。

そして……カイルは大侵攻始まる四年前…過去の世界で目を覚ました。

 

映像は此処で終わり時空の穴は閉じた。

 

「あれは…まさか時間移動の魔法か⁉︎」

 

カイルに起こった現象を見たシルドニアは驚愕していた。

 

「そう様子だと、シルドニアの世界では時間に干渉する魔法は相当難しい様だな。」

 

「うむ。時間移動するには膨大な魔力が必要なのじゃが、偉大な魔法使いが命を削って魔力を振り絞っても刹那の時を変える事も出来ないのじゃ。……お主の様な時の魔王の力持つ者でもない限りはのう。」

 

確かに、普通に時間を遡る事は不可能。

逢魔時王(オーマジオウ)の力や創世の力を持つ俺は特殊過ぎるのだ。

 

「じゃが、…魔法道具を触媒にし、禁呪で大陸の半数の命を犠牲すれば数年の時は遡れる。」

 

「そこまで……じゃその世界の魔王の目的は過去をやり直す事だった訳か…。」

 

「おそらくじゃがな。そして、カイルが偶然にもその魔法を起動してしまった。」

 

「……カイルは過去からやり直すチャンスを得た訳だな。」

 

「うむ。…過去の世界にも妾がいるからカイルはきっと過去の妾に協力を頼むじゃろう。」

 

思わぬ結果になったが、カイルの無事を確認出来たシルドニアは笑みを浮かべた。

 

「さて、カイルの事も知る事は出来た。それではこれから宜しく頼む。」

 

「頼むって…この国に住むのか?」

 

「うむ。お主の記憶を読み取ってこの世界…魔国連邦(テンペスト)やお主に興味が沸いたのじゃ。」

 

「…そう言う事か。なら喜んで迎え入れよう。」

 

そう言ってシルドニアに向かって手を差し出すフォルテ。

 

「これから宜しくな。シルドニア・ザーレス。」

 

「うむ。よろしくじゃフォルテ=テンペスト。」

 

こうして、異世界の魔法王国の王だったシルドニア・ザーレスが魔国連邦(テンペスト)の仲間に加わった。

 

シルドニアの為に本体となっている剣の宝玉に電脳創造(サイバークリエイト)を使いシルドニアを電脳生命体(サイバース)にした。

 

その後シルドニアを魔国連邦(テンペスト)に案内し、魔国連邦(テンペスト)の料理やお菓子を思う存分堪能した後、ベスター達の元に向かうとこの世界の魔人形(ゴーレム)や精霊工学に興味を示し、ベスター達もシルドニアの持つ異世界の魔法知識に興味を持ち互いに話し合うのだった。

 

 

 

 

シルドニアがベスター達と話し合いをしている内に、フォルテは再び時空を安定させる作業に戻った。

 

しばらく時空に腕を突っ込んで歪みを安定化させていると、また何かを右腕で掴んだ。

 

「……この感覚は、また剣の様だな。」

 

フォルテは時空から右腕を引き抜き掴んでいる物を確認すると、確かに剣だった。

刀身が野太刀程度で身幅が日本刀と同じくらいの両刃剣で、柄頭に大きな紫色の珠が埋め込まれいる。

 

「……この剣は⁉︎」

 

フォルテはその剣を見た瞬間にその剣がなんの剣は分かった。

何故なら、フォルテの前世のアニメの映画に登場した剣なのだから。

すると、剣の紫の珠が不気味な光を放ち出した。

 

『フッフッフッ。この叢雲牙(そううんが)を解放したのはお前だな。』

 

剣から発せられているであろう声が、フォルテの頭に直接響く。

 

「やはり叢雲牙(そううんが)か‼︎」

 

叢雲牙(そううんが)とは犬夜叉と呼ばれる作品の劇場版第三作目に登場した天下覇道の剣。

太古の邪な悪霊が取り憑いている妖刀であり、人間などが手にすればたちどころに悪霊の強力な邪気に心身を支配下され自分以外の全てを滅ぼそうと殺戮を繰り返す悪鬼と化してしまうヤバ過ぎる妖刀。

 

冥界を開く力があり、劇中では鉄砕牙と天生牙によって自身が開いた冥界に落とされ永遠に封印される事となったが、……今回の冥黒王の騒動で冥界から時空に迷い込みフォルテが偶然にも拾い上げてしまったのだ。

 

『我を解放してくれた礼に、我が貴様を使ってやろう。』

 

そう言って叢雲牙(そううんが)は柄から無数の触手を伸ばしてフォルテのバグラモンの右腕に巻き付く。

 

『さあ、我に従うのだ!』

 

叢雲牙(そううんが)の邪気がフォルテに注がれ支配しようする。

 

「……残念だがそうはいかない。」

 

フォルテはそう呟きながらバグラモンの右腕を解除し本来の右腕に戻すと同時に凄まじい妖気(オーラ)を放って叢雲牙(そううんが)の邪気を押し返した。

 

『何ぃ⁉︎』

 

自分の邪気が押し返された事に驚愕の声を上げる叢雲牙(そううんが)

 

「俺を支配したいなら全力で挑んでこい!」

 

フォルテは叢雲牙(そううんが)に圧をかけながらそう言い放った。

 

『……フッ。良かろう。この叢雲牙(そううんが)の全力に抗えるのか試してやろう!』

 

そう言って先程とは比べ物にならない凄まじい邪気を放ってフォルテを支配しようする叢雲牙(そううんが)

その邪気がフォルテの全身を包み込むと同時に、叢雲牙(そううんが)から三つ首の邪龍の幻影が姿を現す。

その邪龍こそ、悪霊としての叢雲牙(そううんが)の本来の姿…正体だった。

 

「…流石だな。だが、俺を支配するにはまだまだだな!」

 

そう言ってフォルテも更に妖気(オーラ)を解放する。

フォルテから放たれる妖気(オーラ)も形を成してゆき、ゴスペル、ネビュラグレイ、グレイザーの三体の幻影が姿を現した。

 

ぶつかり合う邪気と妖気(オーラ)の真上で、叢雲牙(そううんが)の本体の三つ首の邪龍とゴスペル、ネビュラグレイ、グレイザーの幻影が睨み合う。

 

『ぬうぅぅぅぅぅ!』

 

やがて、叢雲牙(そううんが)の邪気がフォルテの妖気(オーラ)に押し負けそのまま呑み込まれてゆき、本体の邪龍の幻影も剣へと戻った。

 

「……俺の勝ちだ。」

 

フォルテがそう言うと、叢雲牙(そううんが)の柄頭の大きな紫の珠が再び不気味な光を放つ。

 

『…まさか、我を抑え込むのではなく我の力を呑み込むとは。……彼奴(アヤツ)でも出来なかった事を平然とやってのけるとはな。』

 

(彼奴と言うのは恐らく、犬夜叉と殺生丸の父親の犬の大将の事だろうな。)

 

『ふふふ…ふっはっはっは!面白い!お前の様な奴は初めてだ。そして気に入った!貴様を我が使い手として認めてやろう。』

 

「俺を使い手に?」

 

『そうだ。我の邪気すら呑み込む貴様こそ我を使うに相応しい。』

 

そう言って叢雲牙(そううんが)は、フォルテの腕に巻き付けていた触手を戻すと、時空の穴に触手を突っ込み何かを引き摺り出す。

 

『これを貴様にやろう。』

 

触手に引き摺られて時空の穴から出てきたのは、切断された男の左腕だった。

 

「この腕は⁉︎」

 

『我の以前の使い手の息子“殺生丸”の左腕だ。』

 

殺生丸…犬の大将の息子で犬夜叉の腹違いの兄にして完全な妖怪。

越えるべき父である犬の大将の死の原因と呼べる犬夜叉を憎み、そして父の形見の刀である鉄砕牙を犬夜叉から奪おうとし、その際に犬夜叉の鉄砕牙によって左腕を切り落とされた。

 

叢雲牙(そううんが)はその切り落とされた左腕を回収して利用していたのだが、共に冥界に落ち封印された。

その左腕も今回の騒動で叢雲牙(そううんが)と共に時空を彷徨っていたのだ。

 

『この腕があればお前も我が技“獄龍破”を最大限に発揮出来る。』

 

「…そう言う事か。」

 

フォルテは殺生丸の左腕を取り解析すると同時に、超吸収之神(ゴッドアビリティプログラム)で殺生丸の力と能力を吸収し、創世の力で殺生丸の力からある物を創り出した。

 

それは……一本の刀だった。

 

『その刀は⁉︎』

 

突然出現した刀に叢雲牙(そううんが)は驚きの声を上げる。

 

「殺生丸自身の刀“爆砕牙”だ。」

 

殺生丸の中には既に自身の最強と呼べる妖刀が眠っていた。

斬り付けた相手を消滅させるまで爆砕し続ける力を持つ恐るべき妖刀だ。

 

『ほう。殺生丸の中にこれ程の妖刀があったとはな…。』

 

「だが、殺生丸がこの妖刀を手にするには殺生丸が真の大妖怪として一人立ちする事が条件だった。」

 

当時の殺生丸は大妖怪としては半人前であり、犬夜叉に対する憎しみだけでなく偉大な父である犬の大将の影を追い続け、それが形見である叢雲牙(そううんが)と鉄砕牙への執着と未練に繋がり、爆砕牙の封印をより強固なものとしていたのだ。

 

『なるほど。確かに我すら欲していた殺生丸では自身の刀を得られない筈よな。だが、…何故貴様がそんな事を知っている?』

 

叢雲牙(そううんが)からしたら自分や殺生丸の秘密を知るフォルテを不思議に思うのは当然だった。

 

「そういえばまだ俺の事を話してなかったな。なら教えてやろう。」

 

フォルテはそう言って叢雲牙(そううんが)に自身の記憶を送り込み自分についての全てを教えた。転生した事や、…犬夜叉や叢雲牙(そううんが)の事が前世の世界で物語として存在した事を。

 

『……そういう事か。まさか我の存在が虚構の存在として語られる世界があるとはな。』

 

「信じるのか?」

 

『我自身、骨喰いの井戸とやらで未来の世界にゆき、今時空を渡り異世界にいるのだ。その様な世界があったとしてもおかしくはない。』

 

「なら、元人間の俺を本当に使い手にするのか?」

 

『愚問よ。元人間であろうと、今の貴様は我を呑み込む圧倒的な強者には変わらぬ。貴様ほどの使い手は他にはおらん。』

 

「そうか。ならばこれからは俺の刀となってもらうぞ。」

 

『ふっ。当然だ。』

 

「俺の名はフォルテ=テンペストだ。」

 

『分かった。これより我が使い手として頼むぞ…フォルテよ。』

 

こうして、フォルテは叢雲牙(そううんが)を自分の愛刀にした。

 

『……ところで、この殺生丸の刀をどうするつもりだ?』

 

殺生丸の力と情報(データ)から再現された爆砕牙をどうするのかと問い掛ける叢雲牙(そううんが)

 

「ああ。お前の強化に使おうと考えている。」

 

『ほう?』

 

「俺の力でこの爆砕牙の力をお前に与えれば、まさに天下覇道の剣と呼べるに相応しいだろうと思ったがどうだ?」

 

『……面白い。フォルテの様に我を強くしようなどと考える者など他にはいなかった。殺生丸の刀の力が我のものになるのなら是非やってもらうか。』

 

「分かった。」

 

『……一つ聞くが、我を封じた鉄砕牙や天生牙の力も得る事は可能か?』

 

「ん?…天生牙に関しては殺生丸の情報から再現出来るが、鉄砕牙に関しては情報が少ないな。」

 

実際、フォルテの前世のアニメ、漫画知識だけでは再現するには情報が少なく、殺生丸の左腕を斬り落とした際の鉄砕牙は初めて使い始めたばかり故にこちらも情報が足りないのだ。

 

『なら、この叢雲牙(そううんが)から情報とやらを得るが良い。鉄砕牙と天生牙と直接刃を交えた我から。』

 

「っ⁉︎その手があったな。」

 

確かに、叢雲牙(そううんが)からなら充分な情報が得られる。

フォルテはさっそく解析を始め、鉄砕牙と天生牙の情報を得た。

 

その情報を元に鉄砕牙と天生牙を創世の力で創り出した。

 

そして、創り出した爆砕牙、鉄砕牙、天生牙の三本の妖刀をそのまま叢雲牙(そううんが)の力として一体化させた。

 

やがて、一体化が完了すると、叢雲牙(そううんが)から先程までとは比べ物にならない力が発せられていた。

 

「気分はどうだ?叢雲牙(そううんが)。」

 

『実に良い。あの鉄砕牙と天生牙だけでなく、殺生丸の刀爆砕牙とやらの力すら我の力となったのだからな。』

 

天下覇道の三剣と呼ばれていた叢雲牙(そううんが)、鉄砕牙、天生牙。

その鉄砕牙と天生牙に加え、殺生丸の爆砕牙の力を得た叢雲牙(そううんが)の力は計り知れない殆ど強大となった。

鉄砕牙の風の傷と爆流破に加え、その風の傷の10倍以上の爆砕牙の剣圧と斬った敵が消滅するまで爆砕する力が叢雲牙(そううんが)の威力に加わり、フォルテと電脳之神(デューオ)の計算上では一振りで億の敵を薙ぎ倒せる力を発揮出来る様になった。

更に、天生牙には冥界を開いて敵を倒す冥道残月破という技が秘められていた。

本来なら殺生丸の心の変化に天生牙が反応し刀々斎に武器として鍛え直されて漸く扱える様になるのだが、元々冥界を開く力を持つ叢雲牙(そううんが)の力によってその技も使える様になった。

しかも、完全な真円で放てる上に元々の技の使い手死神鬼(ししんき)の無数の冥道を放つ技や、殺生丸の巨大な冥道を放つ技に加え犬夜叉の三日月状の無数の斬撃波を放つ冥道斬月破を自在に放てる。

更に天生牙本来の能力である癒しの力…死者蘇生と霊魂を切る力は、精神体(スピリチュアル・ボディー)を斬る力となり、蘇生の力はフォルテが創世の力を使いファルムスの惨劇で真なる魔王への進化でリムルとフォルテが使用した死者蘇生の秘術…反魂の秘術を自在に使える能力へと進化させた。

創世の力が加わった結果、魂さえあれば肉体すら復元して蘇らせる事が可能。

それと、鉄砕牙の斬ったモノの妖力と能力を喰らう能力から得た赤い鉄砕牙の能力である結界破りも使用出来る様になり、叢雲牙(そううんが)が使用するのでどれだけ強力な結界だろうと斬り破る事が出来る様になった。

叢雲牙(そううんが)が戦った頃の鉄砕牙にはまだ金剛石と竜麟の力は無かった。

最後に、叢雲牙(そううんが)のもう一つの本来の能力である斬った者を魂無き亡者として蘇らせる能力は、魂喰い(ソウルイーター)となり叢雲牙(そううんが)で倒した者の魂を喰らい、叢雲牙(そううんが)の邪気とフォルテの妖気(オーラ)で創られた生前の肉体を再現した依代で動く叢雲牙(そううんが)とフォルテの忠実な配下となる。

生前の姿を再現されてはいるが、叢雲牙(そううんが)の邪気とフォルテの妖気(オーラ)で出来た肉体は全身紫に染まっており、まるでアニメやゲームのロックマンEXE4と5に登場するナビDSの様な姿となっている。

しかも、たとえ倒されても魂は叢雲牙(そううんが)が掌握しているので何度でも呼び出す事が出来る。

まるで、生前のネグロが戦っていた人間…水篠旬の影の兵士の様な能力。…名付けるなら闇の兵士。

 

 

「この世界にはより強い力もある。いずれはその力もお前に与えるつもりだ。」

 

『ふっ。それは楽しみだ。』

 

「では、改めて俺の刀として宜しく頼むぞ叢雲牙(そううんが)。」

 

『そちらこそ、我の使い手として期待しているぞフォルテ。』

 

こうして、フォルテは天下覇道の剣である叢雲牙(そううんが)を手に入れ新たな愛刀にしたのだった。

……その後、更に時空の歪みから殺生丸が使っていた闘鬼神という折れた剣も回収した。

 

そして、フォルテは殺生丸の左腕を取り込んだ事で殺生丸の能力である指先から放つ光の鞭や毒の爪である毒華爪(どっかそう)に刀身に蒼い光を纏わせ龍を象った衝撃波を放つ蒼龍破を使える様になった。

 

更に、創世の力で殺生丸の左腕を複製してネグロに捕食させフォルテと同じ様に殺生丸の能力を使える様にした。

ネグロが蒼龍破を使う場合は、爪を刃の様に伸ばしてその爪に纏わせ放つ。

ウルティマにも殺生丸の情報(データ)を与えた事で光の鞭と毒華爪(どっかそう)が使える様になった。

 

それから、鉄砕牙、天生牙、爆砕牙を創世の力で再び複数創り出して黒兵衛とカイジンに渡して参考にして貰ったり、大斧である魂剥斧(ソウルアックス)を扱っていた紫蘭に鉄砕牙を新たに与えたりした。

元々紫苑の写身と呼べる存在だった紫蘭にはやはり剛力丸の様な大剣が扱い易いと様だった。

本来の鉄砕牙と違い創世の力で再現したので常に本来の片刃の大剣となっている。

 

爆砕牙は黒死牟に与え、天生牙は縁壱に渡した。

爆砕牙の爆砕の力と天生牙の癒しの力は、二人の戦い方や信念に合っているとフォルテが思ったから。

縁壱に渡した天生牙には、創世の力で冥道残月破も放てる様にしている。

後、爆砕牙の爆砕の力をカーネルのサーベルに付与もした。

 

こうして、フォルテは自身だけでなく仲間達の力の強化も行なったのだった。

 




…時空の歪みから新たな仲間を得たフォルテ。

一人は“俺だけレベルアップな件”の蟻の王。
魂だけを配下にされていますが、亡骸は残っているのでその亡骸から新たな蟻の王としてフォルテの配下になりました。

二人は“怪獣8号”から主人公である怪獣8号…日比野カフカ…その肉体。
こちらも、四ノ宮功戦で囮にされ核だけ抜けた肉体を回収して新たな核を埋め込みカフカの人格を再現しました。

それから、剣に宿る魔法生命体シルドニア・ザーレス。
“強くてニューサーガ”で主人公が時間を遡る前の世界…大切な者達を失った時間軸で壊れていた方の剣からフォルテの元にきました。

最後は、劇場版犬夜叉より冥界に封印された妖刀叢雲牙(そううんが)
フォルテの力によって鉄砕牙、天生牙、爆砕牙の力を得て更に強力な妖刀となりました。
…真なる魔王に進化し、次々と新たな力を付けてゆくフォルテには、今の愛刀村正ではフォルテの力に耐えられないと考え、天下覇道の剣である叢雲牙(そううんが)を使わせる事にしました。


本来、出会う事がない世界の者達ですが、今回のハンドレッドと冥黒王の時空の干渉で時空が歪み混ざり合った事でオーロラカーテンが様々な世界に一時的に発生し様々なものが時空に取り込まれたから起きたある意味奇跡。

……コラボ後は、この奇跡によってフォルテ達は更なる出会いをしてゆく事になりますのでお楽しみに。
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