後編となります。
フォルテがハンドレッド戦で得たもう一つの力とは…それでどうぞ。
湊翔達と自身の得た様々な力を試しながら鍛錬した翌日。
今度は、フォルテはクレイマン・オルタと共に今度はカグヤと宝太郎をインターネットコロシアムに連れて来た。
「それで、カグヤ様達を連れて来た理由はなんだ?」
「ああ。実はあの最後の戦いで冥黒王を取り込んだ後、その力を解析していたんだが、解析が完了すると同時に冥黒王の力もスキルとなって得たんだ。」
「まさか、冥黒王の力すらも手に入れてしまうとはな…。」
フォルテの話に驚く宝太郎。
そして、フォルテが手を翳すと掌からフォルテの魔素が放出され三体の異形の存在が出現した。
「コイツらは⁉︎」
その異形を見たカグヤは目を見開いた。
フォルテが冥黒王の解析して得た
その能力で召喚されたのが目の前に出現した異形達。
「カグヤ…コイツらを知っているのか?」
未来…デイブレイクの宝太郎は目の前の異形を知らない為カグヤに問い掛ける。
「ああ。コイツらは過去の世界の宝太郎が戦った冥界王達だ。」
「なんだって⁉︎」
カグヤの言葉に驚愕するデイブレイクの宝太郎。
無理もない。宝太郎が戦ったあの冥黒王とは全く違う姿で三人もいるのだから。
「未来の宝太郎の介入で歴史が変わり、過去の宝太郎によってグリオンは一度倒された。その際、不完全に開いていた暗黒の扉から出る為に冥黒王は三人に分離して扉を潜り抜けたそうだ。」
「それが…あの姿。」
「その通りだ。」
カグヤの説明を聞き思わず呟く宝太郎に続く様にフォルテが口を開いた。
「
「グリオンの力も⁉︎」
「……未来の冥黒王はグリオンを取り込んだが、過去のグリオンは逆に冥黒王を取り込んでいたからな。」
「フォルテの言う通りだ。」
フォルテとカグヤの言葉にデイブレイクの宝太郎は更に驚愕するのだった。
「それで過去の世界のグリオンがやった様に、俺も冥黒王の複製体を創造出来る様になった訳だ。」
フォルテが出現させた三人の冥黒王。
1人目はギギスト。
全身が無数の銀色の腕で構成されていて、胴体から一対の腕が生えており両脚部分が二対の両腕で構成されている。
そして、頭部が魔法使いの尖った帽子の様な黒い衣なっていて、顔部分に逆三角の金の仮面を着け、胸元に眼球の様な三つの金の球体が埋め込まれている。
2人目はジェルマン
ギギスト同様に無数の銀色の腕で構成された身体だが、魔導師然としたギギストとは異なり、ジェルマンは黒い鎧を着込んだ様な身体となっていて、背中には二対の突起が生えている。そして、複数の腕が上に掲げた様な造形になっているが、背中を丸める体勢を取ると我先に欲しい物をせがんで手を伸ばしている様な造形にも見える。
ギギストが身に付けている金の球体は両肩と胸元に埋め込まれており、逆三角の金の仮面は腹部に埋め込まれている。
3人目はガエリヤ
ギギスト・ジェルマン同様に無数の銀色の腕で構成された身体だが、男性的だった2人と違いガエリヤは黒い身体を持つ女性的な姿で、結束バンドが左右に流れた顔部分は両手で覆い隠している様な不気味な造形となっている。
そして、ジェルマンの様に複数の腕が上に掲げた様な造形となっており、金の球体が右肩と胸元に埋め込まれ、金の逆三角の仮面は左腕と同化している。
それから、ギギストは空間錬金術・ジェルマンは錬金術・ガエリヤは占星錬金術とそれぞれの錬金術の始祖としての能力も分かれている。
過去…原作と呼ばれるガッチャードの世界では、三人の冥黒王は宝太郎の持つ101体目のケミーを狙ってそれぞれ活動していたが、三人共宝太郎達に倒されその力はグリオンが全て吸収した。
そして三人の冥黒王は複製体としてグリオンの手先となった。
この事をフォルテとカグヤはデイブレイクの宝太郎に事細かに説明した。
「…俺が歴史を変えた事で、冥黒王にもそんな変化があったのか。」
「因みに、この三体への分離は頭部が三つに別れた姿だ。」
デイブレイクの宝太郎は、自分の歴史改変が冥黒王にまで影響していた事に驚くしかなかった。
因みに、フォルテは自身のユニークスキル
故に、エージェント達の様に冥黒王の大量の複製軍団を作り出す事も出来る。
冥黒王について説明を終えると、カグヤがフォルテに問い掛ける。
「それで、カグヤ様達を呼んだのはこの冥黒王達と戦わせる為か?」
「いや。この冥黒王達は湊翔達と士さんと戦ってもらう事になっている。」
そう言ってフォルテが指を鳴らすと、宙にモニターの画面が出現しそこには草原フィールドで待っている湊翔達と士さんが映っていた。
「じゃあ、頼んだぞ。」
フォルテが複製冥黒王達にそう言うと、冥黒王達は頷きギギストの空間錬金術で湊翔の元へと転移し、突然現れたギギスト達にカズマなどが驚く光景が映っていた。
ギギスト達が湊翔達の元に転移出来たのを確認したフォルテはモニターを消してカグヤ達の方へと振り向く。
「では、今から俺達と模擬戦をしてもらう。…オルタ。」
「はい。」
フォルテの声に応え、オルタはフォルテと同時にドライバーを取り出し装着する。
〈〈エルドラドライバー!〉〉
そのドライバーはグリオンが使っていたあのドライバーだった。
エルドラドライバーを装着し終えると、フォルテとオルタは特別なレプリケミーカードを取り出す。
オルタが手にしているのは、冥黒王に取り込まれていたグリオンが使っていた逆三角が刻まれた電子基板に赤黒い水晶体に納められた正八面体を思わせるダークエーテル。
フォルテが手にしているのは、金の装飾が施された黒幼龍の様な存在が描かれていた。その龍の目は赤く、額に一角獣の様な角と頭の左右に前へと突き出た悪魔の様な金の角が生えている。
フォルテとオルタはそのままそのカードをエルドラドライバーに読み込ませて装填する。
〈
〈
フォルテとオルタがカードを装填すると待機音が流れ始め、フォルテの背後に先程装填したレプリケミーカードに描かれていた黒い幼竜が巨大な姿で出現した。
「エルドラゴーン!」
「あのドラゴン…まさかニジゴンのレプリか⁉︎」
咆哮するエルドラゴンを見たデイブレイクの宝太郎は、エルドラゴンがニジゴンのレプリケミーである事に気付いた。
そして、待機音が流れる中フォルテとオルタは同時に掛け声を上げる。
「「変身!」」
掛け声を上げると同時に、オルタはエルドラドライバーのダイヤルであるゴルダキュービックラティオを回し、フォルテはレバーのトライアングルヴォークを展開し変身が開始される。
「ゴールデンブレス!」
〈ジェネシス!〉
エルドラゴンが天空に向かって金のブレスを放ちながら自身の身体を分離すると、天へと放たれたブレスがフォルテに降り注ぐと同時にフォルテの全身を覆ってアンダースーツを形成。そこから分離したエルドラゴンのパーツが光となってフォルテの元に向かいながら金の装甲へと変形し、フォルテの全身に装着され新たな姿へと変身させる。
〈イース・トン・エオーナ・エル・ドラード!〉
フォルテが変身した姿は、グリオンが変身したドラドと酷似していて曲線を描く双角と三つ眼型の複眼を有しているが、ドラドの複眼が黄色でフォルテの変身している方は鮮血の様な赤い複眼となっている。
顔のマスク部分は骸骨が牙を剥き出しにした様な造形となっており、胸部の装甲が戦隊ロボの様な重厚感を併せて持った重装甲であり、その重装甲の胸部と腕と脚にマゼンタ色の宝石が埋め込まれており、その宝石から胸部と腕と脚全体に血管の様にエネルギーが駆け巡っている。
そして、背中には皮膜状の翼を象ったマントを生やしている。
〈ギーネ・クリューソス!ドラド!〉
クレイマン・オルタも変身を開始し、グリオンの時と同じでオルタの背後から不気味な手が現れオルタを掴むと、オルタの前に逆三角形の紋様が浮かび不気味な三つの目がギョロギョロと周囲を見た後に宝太郎達を見据える。
その後、オルタは赤黒いモヤに包まれ姿を変化させてゆくとモヤが弾け現れたのは、ワインレッドの装甲に刺々しいアンダースーツを身に纏ったオルタは姿だった。
胸部に逆三角形の紋様が刻まれ金色の曲線を描く悪魔の様な双角を生やした黄色い三つ目の複眼の仮面ライダーである、仮面ライダードラドが再び宝太郎達の前に姿を現した。
「その姿は⁉︎」
宝太郎はドラドの変身にも驚いたがそれよりも、フォルテの変身した姿に驚いた。……自分の知らないライダーの姿に。
「この仮面ライダーの
フォルテが変身した姿こそ、グリオンが3人の冥黒王の力を取り込みエルドラゴンによって変身したグリオンの最強の姿である仮面ライダーエルド。
オルタが変身しているドラドは、グリオンが冥黒王に気付かぬうちに取り込まれた三つ目の悪魔の姿と呼べる姿。
フォルテのエルドは、三つの悪魔である冥黒王をグリオンが真の意味で取り込んだ黄金の悪魔と呼べる姿だ。
「何故その姿に変身出来る?」
フォルテがエルドに変身した事に対し、カグヤが問い掛ける。
「俺が新たに得た
因みに、オルタが変身出来るのは再現した変身アイテムを渡したからでなく、フォルテが与えた
簡単に言えば外付けした
今までフォルテが皆にスキルを与える際は、その魂に直接力を与えていた。
だが、
そこで、
「なるほど…理解した。」
今カグヤと宝太郎の前に、未来と過去のグリオンが変身した最強のライダー2人が立っている。
「…いくぞ宝太郎。模擬戦とはいえ本気で挑まなければカグヤ様達が負けるかもしれない。」
「カグヤ…。ああ、分かった。」
ただでさえ苦戦したドラドに加えそれに匹敵するエルドがいる事で、カグヤと宝太郎は気を引き締めてそれぞれドライバーを装着して変身を開始する。
『
『
『
『
カグヤがレジェンドケミーカードをレジェンドカメンライザーに装填し、宝太郎はガッチャードライバーにデイブレイクケミーカードを装填すると、待機音が流れカグヤと宝太郎は変身ポーズを取る。
「「変身!」」
掛け声と共にそれぞれレジェンドカメンライザーとガッチャードライバーを操作し変身を開始。
『ガッチャンコ!』
『
『ライジングソウル!デイブレイク!』
カグヤはレジェンダリーレジェンドに変身し、宝太郎はガッチャードシャイニングデイブレイクへと変身した。
そして両者が構えた瞬間、フィールドが何処かの廃工場へと変わった。
「では…いくぞ!」
フォルテの声が合図となって皆一斉に相手に向かって駆け出し戦闘を開始した。
「フッ!ハァ!」
「フッ!トウッ!」
カグヤは華麗な動きでドラドに変身したオルタを攻撃するが、オルタはまるでカグヤの動きが分かっているかの様に舞う様な動きで攻撃を躱している。
「ほう。このカグヤ様の攻撃をここまた躱し続けるとはやるな。」
「フッ…。これが私の編み出した“魔操法”の極意ですよ。」
魔操法とは、オルタが自身のユニークスキル
自分自身を操る事で戦況を
更に魔力感知を組み合わせる事で、あらゆる角度からの攻撃にも対処出来るのだ。
故にオルタはカグヤのどんな攻撃も見逃す事なく対処していた。
「実にゴージャスな戦法だ。だが、カグヤ様のゴージャスには敵わない!」
「なら、貴方のそのゴージャスとやらを超えて差し上げましょう!」
カグヤとオルタの攻防が激しくなる一方。
宝太郎はフォルテが変身する仮面ライダーエルドの能力に苦戦していた。
「ハアッ!」
「うっ!」
フォルテの掌から放たれる金色の光線を躱す宝太郎。
すると、宝太郎が躱した光線が錆びた鉄骨に当たった瞬間、鉄骨が一瞬で金となった。
これこそが、仮面ライダーエルドの黄金化光線。
光線に触れたあらゆる対象を瞬時に金に…黄金に変えてしまうのだ。
「光線を喰らったら黄金にされる……グリオンらしい攻撃だな。」
黄金化光線を躱した宝太郎はそう口を開いた。
「この光線には、過去の宝太郎も追い詰められたそうだからな。」
宝太郎の言葉を聞いたフォルテはそう言う。
黄金化光線を喰らった皆は黄金となって動きを封じられる。
……実質的な即死技なのだ。
だが、グリオンが使用していたこの光線には欠点があった。
光線による黄金化は完全でなく表面だけ…金メッキによるコーティングだったのだ。
それにより、過去の宝太郎は黄金化を破って反撃する事が出来た。
フォルテの変身するエルドは、変身者がフォルテでその弱点を知っていたので改良が施され完全な黄金化光線となっている。
それからフォルテ達と宝太郎達の模擬戦がしばらく続き、オルタがカグヤに攻撃を仕掛ける。
〈アルケミア!〉
オルタはゴルダキュービックラティオを3回転させて錬金術を発動し、周囲の廃材を短剣・長剣・斧など様々な武器へと錬成し宙に浮かせながら留める。
そして、オルタはその宙に留めている武器を手にしてカグヤを攻撃する。
元々クレイマンの複製体から創られたオルタは、クレイマン同様に様々な武器を巧みに扱えるのだ。
剣から短剣に、短剣から斧や槍そして鎚と様々な武器へと交換しながらカグヤを攻撃し続けるオルタ。
「くっ!」
躱し続けるカグヤだが、次々と変わる武器による攻撃の対象に苦戦する。
そして、カグヤがオルタの棍棒を躱した瞬間に、オルタは大鎌を手にして右回転しながら振り下ろし逆袈裟斬りでカグヤを斬り裂いた。
「ぐあっ!」
オルタの一撃で斬り飛ばされ近くの柱に叩き付けられたカグヤ。
「…チェックメイトですね。」
オルタがそう言った瞬間、無数の錬成された剣がカグヤを取り囲んだ。
「……どうやらそのようだ。」
こうして、オルタとカグヤの模擬戦は終わった。
……フォルテと宝太郎の方では。
「フッ!ハアッ!」
フォルテが宝太郎に向かって黄金化光線を連射していた。
「クゥッ!」
宝太郎は高速移動しながら全ての光線を躱し続けながらガッチャージガンでフォルテを撃つが、撃ち出されたカード型のエネルギー弾は黄金化光線によって次々と黄金のカードにされてゆく。
「やはりあの光線は厄介だな…!」
攻撃さえも黄金化する光線に宝太郎は攻めあぐねる。
すると、フォルテはゴルダキュービックラティオを一回転させ必殺技を発動する。
〈テウルギア!〉
「ハアッ!」
「ぐわっ!」
フォルテが右手を宝太郎に翳すと赤黒い波動が放たれ宝太郎を吹き飛ばした。
吹き飛ばされた宝太郎が地面に転がった瞬間に、フォルテはゴルダキュービックラティオを三回回した。
〈アルケミア!〉
そして、周囲の黄金に変えた廃材を黄金の鎖へと錬成して宝太郎を縛り上げて動きを封じた。
「しまった!」
黄金化光線ばかりを警戒してしまい捕まってしまった宝太郎。
そして、フォルテは宝太郎の前へと空間移動し宝太郎の顔に手を被せる。
「……俺の勝ちでいいか?」
「…ああ。この状況じゃ仕方ない。」
フォルテと宝太郎の模擬戦も、フォルテの勝利で幕を閉じた。
「仮面ライダーエルド。本当にとんでもない力を過去のグリオンは手に入れてしまったんだな。」
「ああ。だが、そんなグリオンを過去の宝太郎はケミーと仲間達との絆で倒したんだ。」
フォルテはデイブレイクの宝太郎に思念伝達で
「…フッ。流石は過去の俺だな。」
そう言って笑みを浮かべるデイブレイクの宝太郎だった。
「中々優雅でゴージャスな戦い方だったぞ。カグヤ様も見習わなければならないかもしれない。」
「本当のライダーである貴方様にそう言っていただけるなら光栄ですね。」
オルタはカグヤにドラドの力を使い熟しながら自身の戦い方を見事に組み合わせていたと褒められるのだった。
その後、士の助けもありながらも、三体の冥黒王との模擬戦を終えた湊翔達と合流し昼食を済ませた。
昼食後、今度はディアブロ、オルタ、湊翔、カズマ、リムルを連れてインターネットコロシアムに連れて来た。
「悪いなディアブロ。ファルムスの仕事があるのに協力してくれて。」
「いえ。リムル様の命とあればすぐ駆け付けるのは突然です。それに、私もフォルテ様より頂いた力を試してみたいと思っておりましたので…。」
「そっか。でもありがとうな。」
「おおっ!有難き幸せ…。」
リムルの感謝の言葉に歓喜するディアブロだった。
「…って!なんで俺達またここに呼ばれたんだ⁉︎」
「…まさか、今度はディアブロを相手とした模擬戦をするのか?」
「半分は正解だ。」
カズマは何故自分がコロシアムに呼ばれたのか声を上げ、湊翔はまた模擬戦をする事を察しそれにフォルテが答える。
「ディアブロとクレイマン・オルタにある仮面ライダーの力を
フォルテの
つまり、複数の仮面ライダーに自由に変身出来るのだ。
「いや!だからなんで俺達⁉︎」
「勿論、二人の鍛錬にもなるからだ。」
「やっぱりか…。」
カズマが反対の声を上げるが、結局模擬戦をする事になった。
「では始めましょう。」
「ええ。」
ディアブロとオルタは
「その本は⁉︎」
二人の手にしている本を見て、湊翔は目を見開き声を上げた。
オルタの手にある掌からはみ出る銀の装飾が施された分厚い赤い本の表紙には、巨大な大樹とその隣り大剣が刺さった絵柄が描かれており、ディアブロが手にしている本も同じ表紙の分厚い本だが、金の装飾が施され全てが黒く塗り潰されたかの様な漆黒の本で表紙に何かの紋章が刻印されている。
そして、二人が同時に本を開くと腰に金色のベルトが現れた。
〈オムニフォース!〉
〈グリモワール!〉
そう。二人が手にしていた本は、仮面ライダーセイバーに出てくる全知全能の書。
その不完全な状態の本であるオムニフォースワンダーライドブックと限りなく近い本となったグリモワールワンダーライドブックだ。
そのまま開かれたオムニフォースとグリモワールのライドスペルが起動し、電子音声によって情報の一部が語られる。
〈伝説の聖剣と選ばれし本が交わる時、偉大な力を解き放つ!〉
〈
{聖剣と本が交わる時、世界が書き変えられる}
日本語に翻訳するとこう語っている。
電子音声による語りが終わると、ディアブロとオルタは腰に装着されている金のベルトであるドゥームズドライバーバックルに装填すると、二人の背後にオムニフォースとグリモワールの巨大なライドブックが天から舞い降りてきて、待機音が流れる。
そして、ディアブロの背の左右に堕天使の様な3対の漆黒の翼…6枚の翼が生え、足元から影が伸び広がり黒いインク……墨…様な液体が溢れ出しその墨から緑の複眼の様な光が浮かびディアブロを称える様に墨が間欠泉の様に左右に並んで墨を噴き出し続ける。そして、ディアブロとオルタはドゥームズドライバーの起動スイッチに指を乗せ同時に掛け声を上げる。
「「変身。」」
ディアブロとオルタが変身の掛け声と共に起動スイッチを押すと、本が開かれそれぞれ仮面ライダーに変身し右腕を掲げるページが開かれた。
そして、オムニフォースから赤黒い霧が溢れ出し光の粒子が大樹を型取ると、光の粒子と赤黒い霧がオルタを包み込みながら変身を開始する。
グリモワールの方は、地面に広がる黒い墨が津波の如くディアブロに纏わり付く様に包み込みながら変身を始めた。
〈
{全知全能の神の力が解き放たれる}
〈
{グリモワールと共に物語の結末が開幕する}
オムニフォースの光の粒子によってオルタの姿が変わると光の粒子と赤黒い霧が弾け飛びその姿を現す。
グリモワールの方は、ディアブロを包み込んでいた墨が弾け飛び赤い光に包まれ赤雷が迸る身体を漆黒の六つの翼が包み込み一気に翼を羽ばたかせると、翼が黒い羽を周囲に撒き散らしながら赤と黒のグラデーションが入り下部分に無数の小さな穴の空いたマントとなった。
〈
〈
オルタが変身した姿は、金の装飾が施されたハンドレッドのカッシーンの甲冑に良く似た銀の甲冑に身を包んだ仮面ライダーソロモン。
頭部が白銀の龍の顔を模したマスクとなっており、金色の剣先の様な角が生えている。
背に赤と黒のグレデーションが入った下部分に無数の穴が空いたマントを身に付け、右手に金の大剣…大いなる大剣ガラドボルグを装備している。
ディアブロの変身した姿は、オルタのソロモンと同じ様に金の装飾が施されたソロモンの甲冑と酷似した黒い甲冑に身を包んだ仮面ライダーストリウス。
甲冑や背に纏うマントは同じだが、頭部に開いた本…目次録が顔を覆うマスクとなっており、頭の左右に大樹の木の様な禍々しい角が生えている。
〈
{その恐怖、近日襲来}
〈フッハッハッハッハッハッハッ!〉
オムニフォースの電子音声による語りと、グリモワールの邪悪な笑い声が響き渡る中、オルタとディアブロの変身が完了した。
湊翔とカズマの前に仮面ライダーソロモンと仮面ライダーストリウス。
仮面ライダーセイバーに登場したラスボスライダー二人が現れたのだ。
「……いや!流石にこれはマジで無理だろ⁉︎」
オルタとディアブロの変身を目の当たりにしたカズマが声を上げる。
カズマは仮面ライダーセイバーについての歴史をフォルテから
簡単に言えば、テレビ放送と映画やファイナルステージでの戦いを思念伝達で見せたのだ。
仮面ライダーソロモンは不完全とはいえ全知全能の書の力を得たライダーであり、その力の前にセイバー達を何度も圧倒されセイバーの最強形態クロスセイバーが現れるまでは敗北はしなかった。
そして、仮面ライダーストリウスはそのソロモンの力の源であるオムニフォースに更なる力を与え全知全能の書に匹敵するグリモワールによって変身したライダー。
その力の前にクロスセイバーでも敵わなかった。
そんなラスボスライダーの力を得たオルタとディアブロを相手にしなければならないのだからカズマが声を上げるのも無理はない。
「いや。まだだ。」
フォルテはそう言ってオルタとディアブロを見ると二人は頷く。
すると、オルタは手に持つガラドボルグを収納する。
そして、オルタとディアブロが手を前に翳すと青い光の粒子が掌に集まり2本の全く同じ聖剣が二人の掌に出現した。
その聖剣は、宇宙に輝く銀河の星々の様に煌めく青い
「おい…おいおいその聖剣ってまさか⁉︎」
「刃王剣
カズマと湊翔はオルタとディアブロが手にした聖剣を見て更に声を上げた。
刃王剣十聖刃とは、仮面ライダーセイバーの最強形態であるクロスセイバーに変身する為に必要な聖剣であり、11本の聖剣全ての力を集約する事で誕生した全知の聖剣だ。
本来では全知全能の書が完全に復活する際に出現する聖剣であったが、セイバーによる妨害により誕生は阻止されセイバー達剣士の想いと心に火炎剣烈火が覚醒し、他の十本の聖剣の力を束ねセイバーの元で誕生した聖剣。
全てを創造する力を備えており、11本全ての聖剣の力を発揮する事が出来る。
原作の仮面ライダーソロモンの変身者であるイザクが言うには、全知全能の書の力を余す事なく発揮する事が出来る聖剣でもある。
そんな聖剣が二本もあり、ソロモンに変身するオルタとストリウスに変身するディアブロが手にしているのだ。
「なんでセイバーの最強形態に必要な聖剣を二人が持っている⁉︎」
これには湊翔も取り乱し声を上げた。
不完全とはいえ全知全能の書の力を発揮するソロモンと、全知全能の書に匹敵する力を発揮出来るストリウスの二人が、全知全能の書の力を最大限に発揮出来る聖剣を手にしているのだから突然の反応だろう。
「俺の力で再現したんだ。ソロモンとストリウスがこの聖剣を得てどれだけ力を発揮出来るのか調べようと思っていたからな。」
フォルテは
「いや何でもあり過ぎるだろう⁉︎」
「この状態の二人を相手にするのか…。」
カズマと湊翔は流石に自分達が勝つのは無理だと思った。
「流石に勝てとは言わない。あくまで模擬戦だ。この先、ハンドレッドがこの様な最悪の組み合わせで湊翔達の世界を侵略しに来る可能性もあるからな。」
「うっ!…ないとは言いきれねぇ。」
「奴らならやりかねないな。」
そして、フォルテの言葉を聞いた二人はオルタの変身するソロモンとディアブロが変身するストリウスと模擬戦を開始した。
二人は当然レーザーブーストフォームへと変身したが、……敵うはずなかった。
「うわぁぁ!」
「ぐあああ!」
カズマはオルタと対戦し、湊翔はディアブロと対戦している。
ソロモンに変身しているオルタは獄炎による爆破や空間を断絶する斬撃を繰り出し、カズマはそれを紙一重で躱した。
そして、オルタから距離を取る為に離れた瞬間、オルタが手を真上に掲げると無数の隕石が召喚されカズマ目掛け降り注ぐ。
「ぎゃああああ!」
容赦なく降り注いでくる隕石を躱すカズマ。
ソロモンは全てのワンダーライドブックとアルターライドブックの伝承を引き出し、異なる伝承を組み合わせる事であらゆる現象を引き起こす事が出来る。
その力で今、無数の隕石をカズマ目掛けて降り注ぐ様にしているのだ。
ディアブロの方も、オルタのソロモン同様に全てのワンダーライドブックとアルターライドブックの伝承を引き出し組み合わせて、湊翔に様々な攻撃を仕掛けた。
「くっ!やはり全知全能の書の力はとんでもないな!」
ディアブロのストリウスから繰り出される火炎弾や水流に雷撃を躱しながらその言う湊翔。
「だが本当に厄介なのは、その力を使い熟すディアブロとオルタの実力だ…!」
湊翔はソロモンとストリウスの強大な力を巧みに使い熟すオルタとディアブロの実力の高さをすぐに理解した。
どんな力も使う者の実力がなければ宝の持ち腐れ。
原初の悪魔であるディアブロと、フォルテによって覚醒魔王化したクレイマンの強化複製体として創り出されたオルタはその力を十二分に発揮し、本家ソロモンとストリウスを超える強さを発揮しているのだ。
「このストリウスという仮面ライダーの力は素晴らしいですね。これ程の力を私にお与えて下さったリムル様とフォルテ様には本当に感謝しかありません。」
「全知全能の書…その不完全な状態であるオムニフォースの力がこれ程とは、この力を私に与えた下さったフォルテ様の為にも、この力をより使い熟せる様にならなくては。」
ディアブロとオルタの二人も、リムルとフォルテに与えられたストリウスとソロモンの力をより使い熟す為に、湊翔達との鍛錬に励んだ。
そして、オルタが刃王剣の力を使う。
「では、これで終わりにしましょう。」
そう言ってオルタは、刃王剣の柄にある太陽のエンブレムの中心を押した。
〈刃王必殺リード!〉
刃王剣から電子音声が響き待機音が流れ始めると、オルタは柄の太陽のエンブレムを上へとスライドさせ剣先で止めると、カリバー、最光、サーベラ、デュランダルのエンブレムが浮かび上がった。
〈既読十聖剣!〉
オルタはエンブレムを柄に戻すと、太陽のエンブレムにセイバー達十人のエンブレムが浮かび上がり、そのまま柄のトリガーを引いた。
〈刃王必殺読破!〉
〈刃王クロス星烈斬!〉
オルタは刃王剣の必殺技を発動しその場で振るうと、オルタの前に刃王剣の元となった10本の聖剣が出現しそのまま飛び出しカズマを取り囲んだ。
「なっ!」
カズマが驚き戸惑っていると、10本の聖剣それぞれの使い手たる仮面ライダーの幻影まで出現し、刃王剣によって創造された聖剣を握り構える。
火炎剣烈火と仮面ライダーセイバー。
水勢剣
雷鳴剣
土豪剣激土と仮面ライダーバスター。
風双剣
音銃剣錫音と仮面ライダースラッシュ。
金剛剣最光と仮面ライダー最光。
時国剣界時と仮面ライダーデュランダル。
幻影とはいえカズマは聖剣を持つライダー達に取り囲まれている状態となった。
そして、幻影のセイバー達が一斉にカズマに向かって斬撃を繰り出し斬り裂く。
「ぐああああああ!」
幻影のセイバー達による斬撃を喰らい蹌踉めくカズマ。
そんなカズマに向かってオルタが刃王をその場で振り上げる。
役目を終えた幻影と聖剣が消えると同時に、オルタはドライバーに装填したオムニフォースワンダーライドブックを閉じて再び開いた。
〈オムニバスローディング!〉
電子音声が流れドゥームズドライバーの起動スイッチを1回押してオムニフォースのページを捲り再び仮面ライダーソロモンが描かれたページが開かれる。
〈ソロモンブレイク!〉
ソロモンの必殺技が発動し、オルタは刃王剣をその場で振るいカズマに向かって斬撃による衝撃破を繰り出した。
「だああああああ!」
カズマはその衝撃破を喰らってその場で両膝を付いて変身が解除された。
「……マジで強すぎだ。」
こうして、カズマはオルタに敗北した。
一方、ディアブロと湊翔の模擬戦も決着を迎えようとしていた。
「では、そろそろ終わりにしましょう。」
そう言って刃王剣の太陽のエンブレムを掴んだディアブロは、太陽のエンブレムを刀身へとスライドさせ中間地点で止めて柄のトリガーを引く。
〈激土!〉
そしてエンブレムを戻す。
〈既読!〉
再びエンブレムをスライドさせ上部で止めトリガーを何度か引く。
〈
そして再びエンブレムを柄に戻す。
〈既読!〉
そしてトリガーを引く。
〈激土!狼煙!クロス斬り!〉
ディアブロは刃王剣から激土と狼煙の力を組み合わせた攻撃を仕掛ける。
狼煙の力でディアブロは全身を煙と化して湊翔の周囲を飛び回り、煙で視界を完全に遮った。
「…気配すら感じない。一体どこから来る!」
湊翔は煙の中でディアブロが何処から仕掛けてくるのか警戒し構える。
…しばらくの静寂が続いた次の瞬間、湊翔の右横から巨大な土豪剣激土の右薙が煙を突き破って襲い掛かってきた。
湊翔は咄嗟に両腕を交差して土豪剣の一撃を受け止めたが、その強烈な一撃を防ぎ切る事は出来ずそのまま斬り飛ばされた。
「ぐうぅ!」
斬り飛ばされた湊翔は宙で体勢を立て直して着地した。
巨大土豪剣の一撃を受ける瞬間、湊翔は咄嗟に後へと飛んで威力を和らげたのだ。
湊翔は蹌踉めきながら立ち上がるが、ディアブロは攻め手を緩めずオルタと同じ様にドゥームズドライバーに装填してあるグリモワールワンダーライドブックを閉じて再び開いた。
〈
電子音声が流れソロモンと同じ様にドゥームズドライバーの起動スイッチを1回押してグリモワールワンダーライドブックのページを捲り、仮面ライダーストリウスが描かれたページを開く。
〈
ストリウスの必殺技が発動しディアブロが手を湊翔に向かって翳すと、掌から魔力弾が作り出されその魔力弾には炎や電撃など様々な効果が付与されている。
「ふっ!」
ディアブロはその魔力弾を湊翔に向かって撃ち出し見事に命中し爆発が起こった。
「ぐわああああああ!」
湊翔の叫びが響き爆発がおさまると、湊翔の変身は解除されうつ伏せに倒れていた。
こうして、ディアブロと湊翔の模擬戦も終わった。
模擬戦後、湊翔とカズマはフォルテに呼ばれたネグロの治療を受けて完治した。
「……なぁ湊翔。」
「ん?なんだカズマ。」
「フォルテってさ、改めて思うともうハンドレッドよりヤバい力を得まくってるよな…。」
「……そうだな。」
カズマの言う通り、フォルテはこの世界に来てから様々な力を得てゆき覚醒魔王になってから更に力を得ていた。
そんなフォルテとカズマ達は次元を超えて出会い。
ハンドレッドとの激戦によってフォルテはより強大な力を得た。
……ゼウスの創世の力と
「フォルテが良心的でまともな奴で良かったよな。」
「…ああ。カズマの言う通りだ。」
湊翔とカズマの二人がそんな会話している中、フォルテとリムルはオルタとディアブロにソロモンとストリウスと刃王剣を使ってみた感想を聞いていた。
「オルタ。ディアブロ。ソロモンとストリウスの力と刃王剣はどうだった?」
「実に素晴らしかったです!あらゆる力を私の思うがままに発揮出来ました。これ程の力がありながら不完全な状態とは信じられないくらいです。」
「オルタの言う通りですね。私がリムル様より授かったこのグリモワールの力も本当に素晴らしい。そして、その力を引き出す刃王剣の力も想像以上でした。」
オルタとディアブロは、与えられたソロモンとストリウスの力を完全に把握しとても喜んでいた。
特にディアブロは、リムルから
仮面ライダーストリウスの力を選んだのはフォルテだが、実際に授けたのはリムル。
刃王剣はフォルテがディアブロに授けた。
「そっか。ならこれかも期待しているぞディアブロ。」
「オルタも、その力を完全に使い熟せる様に頑張れ。」
「おお!ありがとうございます!リムル様の期待に応える為に、必ずこの力を完全に使い熟してみせます。」
「私も、フォルテ様から授かりしこの力を必ずものにしてみせましょう。」
フォルテとリムルの期待に応える為にと、やる気を燃やすオルタとディアブロだった。
その後のオルタとディアブロは、他の仲間達や湊翔達と何度も手合わせ繰り返した。
それにより、湊翔達の鍛錬も過酷なものとなってしまい終わる度にラスボスとの戦いを終えた様に疲れ切っていた。
勿論。フォルテとリムルはその分湊翔達をしっかりと労うのだった。
そんな湊翔達との楽しい日々ももう時期終わり、……別れの時がくるのだった。
フォルテが得た力…それは冥黒王とグリオンの力。
原作で分離した冥黒王を、原作グリオン同様に複製体として使役。
しかも、エージェントの様に無限に作り出せる。
更に、フォルテとリムルの
オルタの仮面ライダーソロモンとディアブロの仮面ライダーストリウス。
それぞれ合っていると思いました。
そんなソロモンとストリウスに刃王剣も与えて最凶状態にもしてみました。
……コラボ編もいよいよ終わりを迎えようとしています。
長い間続いたコラボ編、最後がどうなるのかお楽しみに!