転生したらフォルテだった件   作:雷影

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5月の最初の投稿は、まおりゅうのイベントで登場したエミルスの国である鏡国連合(マッドシティ)の再建となります。
フォルテの力が加わり、まおりゅうの頃より強化された鏡国連合《マッドシティ》がどんな風になったかの…どうぞ。


140話 鏡国連合(マッドシティ)

両翼会議から数日後。

ヒナタは魔国連邦(テンペスト)に旅立つ為の引き継ぎなどの準備を終えた。

そして今、出立前に朝食を取っていた。

そんなヒナタの側に1人の男が立っていた。

 

「……本当に行かれるのですか?」

 

「ええ。それが私の責任だもの。」

 

「ですがレイヒムに命じたのは私で……!」

 

「それを黙認したのは私。貴方が気にする問題ではないわ。」

 

「しかし…。」

 

ニコラウス枢機卿は自分がレイヒムに命じた事でファルムスの策略を手助けしてしまい、新たな魔王とヴェルドラを復活させてしまったと後悔していた。

しかも、そのせいで人物が崇拝しているヒナタに迷惑をかけていると嘆いているのだ。

 

「くどいわね。それに魔王リムル 魔王フォルテと戦いになると決まったわけではないのよ?たとえそうなっても負けるつもりはないけれど。」

 

そう言って支度を済ませるヒナタ。

 

(七曜の竜破聖剣(ドラゴンバスター)など比ぶべくもない。私には、もっとずっと崇高な武器がある。)

 

ヒナタはルミナスから与えられた剣があった。

 

「今回も大丈夫よニコラウス。何も心配いらないわ。」

 

ヒナタはニコラウスに優しい笑みを浮かべ見せた。

その笑顔を他に知る者は、…おそらくルミナスとシズさんしかいないかも知れない。

 

だが、そんなヒナタの思いの裏では、既に暗躍する者達が動き出していた。

そして、その魔の手がレイヒムに迫り来っていた。

 

(…おかしい。リムル様はヒナタ様と和解を望まれ私にメッセージを託された。だからこそ隠さず本当の経緯を語る様に命じられた。)

 

だが実際にレイヒムが渡された水晶球にはまるで和解を求めず一騎打ちを望む様な内容だった。

そして、フォルテから預かっていた鬼クノイチによって正しいメッセージが伝えられた。

 

(もしやメッセージが改竄されていた⁉︎だからこそ、フォルテ様は私に人形として予備メッセージを託していた…。だとすれば誰がそんな事を…。兎に角ディアブロ様に報告せねば。)

 

レイヒムはすぐにディアブロに連絡しようとしたまさにその時だった。

 

「レイヒム大司教」

 

突然誰かに声を掛けられレイヒムが振り返ると、其処には1人の聖騎士がいた。

 

「君は確か聖騎士(ホーリーナイト)の……っ⁉︎」

 

その聖騎士の顔を見てレイヒムは思い出した。

何故なら、彼は魔国連邦(テンペスト)にいる筈の人物だから。

 

 

 

 

一方の魔国連邦(テンペスト)では、エミルスが鏡国連合(マッドシティ)で大量発生した鏡面魔獣(ミラーモンスター)のシアゴーストの殲滅しようとしていた。

 

「まとめて葬ってやるよ!」

 

エミルスの掌に銀河が輝く様な正二十面体の結晶が出現し、エミルスがそれを握り潰して腕を前に振るうと、シアゴーストの周囲を虹色に輝く鏡の様な無数の自形結晶が出現し取り囲む。

 

煌彩星滅陣(プリズマディザスター)!」

 

エミルスがその自形結晶に向かって高密度の魔力弾を放つと、魔力弾は自形結晶に反射され次々とシアゴーストを貫き殲滅した。

そして、役目を終えた自形結晶は砕け散りエミルスの周囲に七色に輝く結晶の破片が飛び散るのだった。

 

「これで片付いたな。」

 

「実に見事な技だな。」

 

エミルスの技を見ていたフォルテがそう讃称した。

 

「今のは紫蘭の鬼道鏡座(ゾディアーチ)を参考にしたのか?」

 

「まぁな。使える技だったから、俺が少しアレンジを加えたってだけだ。」

 

似た様な技でも使い手次第で凄まじい威力を発揮するのだと改めて分かる技であった。

 

「まだ数日しか経過していないが、鏡国連合(マッドシティ)も賑やかになってきたな。」

 

そう言うフォルテの目線の先に広がる光景は、沢山の鏡像生物(オブジェクト)達が暮らしている光景だった。

 

魔国連邦(テンペスト)並に賑やかになってきたな。」

 

魔国連邦(テンペスト)で暮らす者達の鏡像生物(オブジェクト)達。

皆が笑い合い平和に暮らしていた。

 

「以前はただ強さを求めたが、シンシヤが本当に望んでいるのはそれじゃあないって知ったからな。」

 

以前の失敗から学んだエミルスは同じ轍を踏まない様に、鏡像生物(オブジェクト)達の理想が叶う様な街を目指していた。

 

夢幻鏡魔塔(ループルーペ)と龍騎のミラーワールドを合わせた鏡国連合(マッドシティ)魔国連邦(テンペスト)とは違う光景がまさに目の前にある。」

 

フォルテの目線の先には、魔国連邦(テンペスト)の住民の鏡像生物(オブジェクト)だけでなく、鏡面魔獣(ミラーモンスター)鏡像生物(オブジェクト)もいたからだ。

 

鏡界之王(シュピーゲル)であの鏡面魔獣(ミラーモンスター)の中から使える奴らを選んで俺の仲間として生み出した。俺の新たな家族だ。」

 

エミルスが生み出した鏡面魔獣(ミラーモンスター)達。

・ガルドサンダー

・ガルドストーム

・ガルドミラージュ

・メガゼール

・ディスパイダーリ・ボーン

この五体を複製し大量に生み出した。

更に残りの契約鏡魔獣(コントラクトモンスター)達も生み出した。

・ダークレイダー

・ドラグランザー

・マグナギガ

・ボルキャンサー

・エビルダイバー

・メタルゲラス

・デストワイルダー

・ギガゼール

・ブランウイング

・バイオグリーザ

・サイコローグ

・アビスラッシャー

・アビスハンマー

・アビソドン

その中には、龍騎とナイトがサバイブする事で強化されたドラグランザーとダークレイダーや、王者がユナイトメントで合体させたジェノサイダーやアビスラッシャーとアビスハンマーが合体したアビソドンもいた。

 

契約鏡魔獣(コントラクトモンスター)達も揃えて戦力面でもかなり強化したな。」

 

「ああ。お前のお陰で新たに生み出させた仲間もいるからな。」

 

そう言ってフォルテに向かって笑みを向けるエミルス。

 

実際に、フォルテは自分が得た夢幻鏡魔塔(ループルーペ)に関する膨大な情報(データ)をエミルスに与えた。

その情報(データ)を基にして、エミルスは様々な鏡像生物(オブジェクト)達を再現したり新たな存在を作り出した。

 

例えば、リグルドやリグルなどの全ての人鬼族(ホブゴブリン)鏡像生物(オブジェクト)の種族を雷子鬼族(ヴァジュラ)に変更して生み出しり、哭陽(コクヨウ)とは真逆の光を束ねた紅丸を基にした妖鬼(オニ)を生み出した。

 

「さあ出て来い!七色の光を束ねし鬼……鵺鬼(ヌエ)‼︎」

 

エミルスの前に紅丸、蒼影、白老、紫苑、朱菜、黒兵衛、ヒイロを映し出した鏡から出現し、その鏡から光が放たれ一筋の光へと束ねられると、光の中から哭陽(コクヨウ)と瓜二つの鬼が生み出された。

 

哭陽(コクヨウ)との違いは、髪と胸部と両腕が青白く発光していて、服装が紺色となっている。

 

「…お前が俺を生んだのか?だとしたら感謝してやるぜ。それで?俺様に何をさせようって言うんだ?」

 

冷静で落ち着きのある紅丸や哭陽とは違い、鵺鬼(ヌエ)は明るく活発な性格をしていた。

 

「お前を生み出した理由は一つ、俺の仲間になってもらう。ただそれだけだ。」

 

「成る程。実に分かりやすい。だが、俺は生み出した者とはいえ、実力の無い奴に従うつもりは俺様にはないんでね。お前の実力を試させてもらうぜ!」

 

「ああ、上等だ。喧嘩の作法ってモンを見せてやらぁ‼︎」

 

そうしてエミルスと鵺鬼(ヌエ)による戦いが勃発し両者は激しい殴り合いを続けた。

 

 

「やるな。流石は俺を生んだ存在だ。なら、これはどうだ朧光子斬(フォトンスローター)!」

 

鵺鬼(ヌエ)は光の刀を作り出すと同時に、その刀を振るって光の斬撃を放った。

 

「チィッ!」

 

エミルスは咄嗟に飛び退き躱すも、光の斬撃によって肩を切り裂かれ血飛沫を上げた。

 

「あん?粘性体(スライム)が血を流すとは驚きだな。」

 

「…別に大した事じゃねぇよ。」

 

何故粘性体(スライム)である筈のエミルスから血が噴き出したのかそれは、妓夫太郎から得たスキルによる能力によるものだった。

 

エミルスはフォルテからスキルを転写して得た様に、妓夫太郎からも転写してスキルを得ていた。

そのスキルとは、妓夫太郎の固有スキルである無限造血。

魔素から血を無尽蔵に生成する事ができるで、妓夫太郎の技は大量の血を使用するのでその欠点を補う為に得たスキルだった。

 

エミルスはこのスキルを転写して得た後、血液型ごと分けて大量の血を造血し胃袋に溜め込んでいた。

そして、傷を負った瞬間にその血を噴き出してあたかも血を流している様に見せていたのだ。

 

「多少は驚いたが、血を流したところで何になる?」

 

鵺鬼(ヌエ)がそう言うと、エミルスは笑みを浮かべて口を開く。

 

「こうなるんだよ!血刃乱雨(ブラッドバイオネット)‼︎」

 

周囲にの血が無数の刃の形となって鵺鬼(ヌエ)に襲い掛かる。

 

「うおっ⁉︎」

 

襲いくる血の刃の連撃を何とか躱す鵺鬼(ヌエ)

 

エミルスにはリムルと同じ様に水操作のエクストラスキルも統合されている。

水の代わりに血を使いこの様な技を編み出していたのだ。

水操作のスキルがあっても肝心の水は外から得る必要があった。

そこでエミルスは妓夫太郎の無限造血に目を付け、転写で得る事で水の代わりに血を自分で造血し蓄える事で水操作に必要な水の代わりにしたのだ。

これに伴い、水操作のスキルが液体操作へと進化した。

 

「成る程。やるじゃねぇか!なら今度はこっちの番だな!」

 

鵺鬼(ヌエ)の周囲に光が集約されてゆき、無数の光球が作り出される。

 

「受けてみろ‼︎乱反射散弾銃(プリズミックショットガン)‼︎」

 

鵺鬼(ヌエ)の声に合わせて光球が一斉に放たれる光線(レーザー)となってエミルスに襲い掛かる。

迫り来る光線(レーザー)は周囲の展開された鏡によって乱反射され、全方位からエミルスを狙う。

 

「無駄なんだよ!呑み込め!辰喰之神(ヴリドラ)‼︎」

 

エミルスが真上に手を翳しながら声を上げると、掌から黒霧が噴き出し辰を象りエミルスを守る様に蟠を巻いて光線(レーザー)を防ぐと、辰の口が大きく開かれ周囲の鏡と光線(レーザー)の全てを呑み込んだ。

 

「なにぃ⁉︎」

 

これには鵺鬼(ヌエ)も驚愕し声を上げた。

 

「隙ありだ!虚暴超重力(グラビティ・ノヴァ)‼︎」

 

エミルスは辰喰之神(ヴリドラ)を解放して鵺鬼(ヌエ)の真上に超重力を発生させる。

 

「ぐおっ⁉︎こいつは…!」

 

強大な重力によって鵺鬼(ヌエ)は地面へと押さえ付けられその場て膝をついた。

 

「どうする?このままだと押し潰されちまうぜ。」

 

本来は暴食者(グラトニー)を完全解放する事で発生する超重力だが、暴食者(グラトニー)を超える究極能力(アルティメットスキル)である暴食之王(ベルゼビュート)と統合して進化した辰喰之神(ヴリドラ)ならば、少し解放するだけで超重力を自在に発生させ操る事が可能なのだ。

 

「ぐうううう!」

 

必死に超重力に抗おうとする鵺鬼(ヌエ)だったが、逃れる事は出来なかった。

 

「……分かったよ。俺の負けだ。」

 

鵺鬼(ヌエ)が負けを認めたので、エミルスは虚暴超重力(グラビティ・ノヴァ)を解除する。

 

「流石は俺を生み出した者だ。まさに圧倒的な強さだったぜ。」

 

「そうかよ。それで?納得出来たって事でいいのか?」

 

「ああ。申し分ない強さだった。約束通り、これからお前の配下となってやる。」

 

こうしてエミルスは鵺鬼(ヌエ)を仲間とした。

その後は、フォルテとも手合わせをしフォルテの圧倒的な力の前に敗北した鵺鬼(ヌエ)は、フォルテの力を認めた。

 

 

その他には、豚頭渇望王(オーク・デザァト)を生み出し満たされぬ渇きを満たす為にエミルスは大量に造血した血液を豚頭渇望王(オーク・デザァト)にぶちまけた。

 

すると、大量の血を全身に浴びた豚頭渇望王(オーク・デザァト)はその血を啜り渇きを満たした事で新たな進化を開始した。

 

《確認しました。個体名ゲルドの進化を開始します。》

 

世界の言葉が告げると同時に、豚頭渇望王(オーク・デザァト)をエミルスがぶちまけた血液が包み込みまるで肉塊の心臓の様な繭となった。

繭が脈打ち鼓動をしばらく繰り返した次の瞬間、肉塊が弾け中から新たな姿へと進化した魔王ゲルドが姿を現した。

 

 

《成功しました。個体名ゲルドは豚頭鮮血王(オーク・ブラッド)へと進化完了しました。この進化により、ユニークスキル吸血者(ススルモノ)を獲得しました。続けて、暴食者(グラトニー)の獲得に成功しました。》

 

進化が完了した魔王ゲルドの姿は、体色が漆黒に染まり豚頭渇望王(オーク・デザァト)だった頃にあった全身の罅割れから鮮血の様な赤いエネルギーが全身を駆け巡る様に流れていた。

この進化により、豚頭渇望王(オーク・デザァト)時に鏡像生物(オブジェクト)のガビルから手に入れた水渦槍(ボルテクススピア)豚頭鮮血王(オーク・ブラッド)の体格に合う大きさとなり、血の様に赤い真紅の槍へと変化していた。

 

「どうだ?飢えも渇きも満たされただろう。」

 

エミルスがそう豚頭鮮血王(オーク・ブラッド)に話し掛けると、豚頭鮮血王(オーク・ブラッド)は頷きエミルスに対して跪いた。

 

「俺の飢えと渇きを満たしし者よ。今日より俺は貴方の配下となる。」

 

「なら、お前に新たな名を授けてやるよ。お前の名は…ヴァラーハだ。」

 

こうして猪八戒の鏡像生物(オブジェクト)である豚頭鮮血王(オーク・ブラッド)は、エミルスよりヴァラーハの名を与えられた。

ヴァラーハとは、ヒンドゥー教における猪の姿をしたヴィシュヌ神の第三化身の名でもあった。

 

その後も、ゴブタの雷子鬼族(ヴァジュラ)弦牙狼族(ギターウルフ)百目鬼(ドドメキ)無瞑(むめい)に加え龍戈族(トリシューラ)を生み出し種族名を名前として与えた。

(ヴァジュラとフォルテの雷蔵はまったく同じ姿で性格も同じだが、雷蔵の方は服にも稲妻模様が刻まれ魔素量が多くスキルも進化している。)

(エミルスの無瞑(むめい)は大鬼族の姿で盲目で、フォルテの無銘(ムメイ)妖鬼(オニ)の白老と瓜二つの姿で目が見える。)

百目鬼(ドドメキ)無瞑(むめい)には(ミラー)を加えて名付けている。)

 

エミルスがこうやって着実に鏡国連合(マッドシティ)の戦力を増強してゆく中、思わぬ鏡像生物(オブジェクト)も大量に生まれてしまった。

 

「エミルスの呼び出しで来てみれば…。」

 

「まさか…ゲルミュッドが大量発生しているとはな。」

 

エミルスから思念伝達で呼ばれたリムルとフォルテの目の前に広がるのは、嘗てクレイマンの配下として暗躍し豚頭帝(オークロード)の頃の猪八戒に喰われたゲルミュッドがまるで増殖したかの様に無数に存在していた。

 

「エミルス…何があった?」

 

フォルテがエミルスに問い掛けると、エミルスは溜息を吐きながら口を開いた。

 

「どうやらゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)が合わせ鏡で具現しちまったみてぇだ。」

 

鏡界之王(シュピーゲル)豚頭渇望王(オーク・デザァト)を生み出し際に、ゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)まで引っ張れる様に生まれていた様だ。

そして、エミルスがヴァラーハと話をしている間にその場から逃亡した後、偶然にも魔素溜まりとなっていた合わせ鏡にゲルミュッドが映り込み、合わせ鏡の原理でゲルミュッドの姿が反映され大量のゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)が生み出されてしまったそうだ。

 

「成る程。鏡面世界(ミラーワールド)だから起きた自然現象という事か…。」

 

「いや、何冷静言ってるんだよ⁉︎どうするよコイツら!」

 

冷静に分析し納得するフォルテに、リムルは慌てながら自分が増えた事に困惑するゲルミュッド達を指差す。

 

「当然消すしかないだろう。その為にも、…紅丸達に協力してもらおう。」

 

そう言って黒い笑みを浮かべるフォルテ。

その後すぐに紅丸達に思念伝達で状況を説明し鏡国連合(マッドシティ)に来てもらった。

 

「…成る程。それで俺達を呼んだんですね。」

 

「ああ。すまないが一緒にゲルミュッドを殲滅してくれ。」

 

フォルテが紅丸達に頼むと、紅丸達は笑みを浮かべていた。

 

「勿論ですよ。寧ろ呼んでくださった事を感謝します。」

 

「若の言う通りですじゃ。あの時は猪八戒殿が仕留めて喰らってしまったので、ワシらの手で仕留める事はできませんでしたからのう。」

 

……そう。

ゲルミュッドはクレイマンの配下で豚頭帝(オークロード)事件の黒幕にして、紅丸達の里を滅ぼす様に命じた張本人…仇だった。

戦場に現れたゲルミュッドを紅丸達が攻撃し追い詰めたのだが、意識が朦朧としていた当時の猪八戒…魔王ゲルドに喰われてしまった。

故に、鏡像生物(オブジェクト)とはいえ敵討ちをする機会を得た事に紅丸達は内心嬉しく感じているのだ。

 

「この様な機会を与えて下さったエミルス様とフォルテ様に感謝します!」

 

「奴らを残らず駆逐してみせます。」

 

紫苑と蒼影もいつも以上にやる気を出している。

 

紫苑が何故エミルスを呼び捨てではなく様と呼んでいるのかその理由は、エミルスの実力を知る為に勝負を挑んで全力で戦い負けたからだった。

紅丸達もエミルスに勝負を挑んで負けたので、その力を認め殿と呼んでいる。

 

そして、紅丸達によるゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)の駆逐が開始された。

 

「「「ヒ、ヒィィ!きっ、鬼人!」」」

 

紅丸達を見たゲルミュッド達は怯えて後退る。

 

「そういえばお前はあの頃の鏡像生物(オブジェクト)だから知らないんだな。悪いが俺達はもう鬼人じゃない。妖鬼(オニ)だ。」

 

「我らの知るお前はとうに死んでいるが、鏡像生物(オブジェクト)の貴様はまったく同じ存在なら容赦はいらない。」

 

「私達の怒り…お前達にぶつける!」

 

「覚悟するがよい!」

 

そう言って、紅丸達は一斉にゲルミュッド達に攻撃を仕掛ける。

 

「「「ぎゃあああああああ‼︎」」」 

 

そして、ゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)達は紅丸達によって蹂躙されていった。

 

「朧黒炎斬!」

 

「操糸妖斬陣!」

 

「朧流水斬!」

 

「断頭鬼刃!」

 

紅丸達の技によって容赦なく斬り倒されるゲルミュッド達。

だが、ゲルミュッド達を攻撃するのは紅丸達だけではない。

 

鬼角狙撃銃(ヘッドショット)!」

 

「「鬼道鏡座(ゾディアーチ)!」」

 

「朧地天轟雷!」

 

乱反射散弾銃(プリズミックショットガン)!」

 

渦槍血流撃(ボルテクスクラッシュ)!」

 

哭陽(コクヨウ)の弾丸で撃ち抜かれ頭が消し飛ぶゲルミュッド。

紫蘭(シラン)とエミルスが新たに生み出した百目鬼(ドドメキ)による魔力弾で倒されるゲルミュッド。

無銘(ムメイ)に斬り裂かれるゲルミュッド。

鵺鬼(ヌエ)の無数の光線(レーザー)に貫かれるゲルミュッド。

ヴァラーハが繰り出す血の水流に撃破されるゲルミュッド。

 

圧倒的な紅丸達の力によって成す術なく倒されゆくゲルミュッド達。

 

「俺達の出番はなさそうだな。」

 

「ああ。」

 

「そうだな。」

 

皆の活躍を目の当たりにしたリムル達はそう言って紅丸達を見守るのだった。

 

そうして大量に出現したゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)は殲滅されてゆき、遂に最後の1人となった。

 

「ヒイイイ!おっ、お助けぇ‼︎」

 

紅丸達に取り囲まれ完全に怯えきっているゲルミュッド。

 

「此奴で最後か?」

 

「ああ。間違いない。」

 

「なら、連れゆくぞ。」

 

そう言ってゲルミュッドを捕らえる紅丸。

そして、捕らえたゲルミュッドをフォルテに差し出した。

 

「捕らえてきましたフォルテ様。」

 

「ああ。良くやってくれた。」

 

実は、紅丸達がゲルミュッド共を殲滅している最中に、フォルテは思念伝達で紅丸達に1体だけ生け取りにする様に頼んでいたのだ。

理由なども説明しており、紅丸達は理解してくれている。

 

「さて、ゲルミュッド。お前に生き残るチャンスをやろうじゃないか。」

 

「ちゃ…チャンス?」

 

「そうだ。俺の配下となってお前の知るクレイマンに関する情報を素直に話す事だ。いやだというなら、紅丸達にトドメを刺されるかエミルスのヴァラーハに喰われるかのどちらかだ。」

 

フォルテがそう言うとその背後で黒炎を掌で燃え上がらす紅丸と、口を開くヴァラーハの姿がゲルミュッドの目に映った。

 

「ヒイイイイイイ!話します!貴方様の配下となって全てを話します!」

 

こうして、生き残ったゲルミュッドの鏡像生物(オブジェクト)はフォルテの配下に下った。

 

鏡像生物(オブジェクト)であってもゲルミュッドの記憶はしっかりとあり、クレイマンの様子が変化していったのがやはり帝国との取引が盛んになったころだと判明した。

そして、最初は怯えて配下となったゲルミュッドだったが、配下となって数日過ごしゆく中でフォルテの配下に対する待遇と思いやりを知り、改めてフォルテに忠誠を誓った。

 

その忠誠が本当だと知ったフォルテはゲルミュッドに同じ名で上書きして名付けを行った。

フォルテからの名付けによってゲルミュッドも進化し低かった身長が170㎝にまで伸びた。

それから、ペストマスクで隠していた顔は意外と整った美形となっていた。

なんでもクレイマンに憧れてあのマスクを自作したそうだ。

 

その後、進化し成長したゲルミュッドの為に新たな服を用意した。

デザインは同じだが金の装飾を施した漆黒の帽子と紳士服となり、ペストマスクもフォルテが直々に新調し、仮面ライダーガヴに登場する眷属エージェントの男性マスクと同じ物を与えた。

 

これにより、リムル達の知るゲルミュッドとはかけ離れた新生ゲルミュッドとなった。

 

そして…フォルテがゲルミュッドのマスクを新調している間、リムルとエミルスは朱菜と紫苑によって着せ替え人形となっていた。

 

「とってもお似合いですよリムル様!」

 

「う、…うん。」

 

「エミルス様もとても素晴らしいです!」

 

「……おう。」

 

「次はこちらなどいかがでしょうか!」

 

「いえいえ朱菜様!こちらの方が良いですよ!」

 

「まだ着るのか…。」

 

「これで何着目だ…。」

 

もう、諦めた様な表情で呟くリムルとエミルス。

最初は拒否していたエミルスだが、シンシヤから“父様の色んな御洋服姿を見たいです!”っと頼まれリムルと共に朱菜達の着せ替え人形となった。

 

「わぁ!パパと父様の色んな服装が見れて私嬉しいです!」

 

シンシヤの前で次々と色んな服装を着せられるリムルとエミルス。

 

「…なぁ朱菜。一つ聞いていいか?」

 

「はい。なんでしょうかリムル様?」

 

「なんで俺の服が女物でエミルスは男物が多いんだ⁉︎」

 

リムルの言う通りで、リムルの服は可愛らしい女性物が多くエミルスの服は逆に男性物が多かった。

 

リムルの問いに対して、朱菜は恥ずかしそうにしながら口を開いた。

 

「それは……リムル様が可愛らしいのに対して、エミルス殿はカッコよく見えてしまいまして…。」

 

実は、朱菜達はエミルスの軍服姿を見せてもらった結果、エミルスの性格と堂々とした態度から可愛いではなく凛々しくもカッコいいと思ったのだ。

 

「確かに、パパより父様の方がカッコいいですね。」

 

「ぐはっ⁉︎シンシヤにまで……。」

 

父としてカッコイイではなく、可愛いと言われリムルの中で何かが崩れた。

 

その後は、エミルスが鏡界之王(シュピーゲル)爆炎の奪還者(ジーン・フリート)解脱者(モークシャン)を生み出し配下に加えた。

それから、爆炎の奪還者(ジーン・フリート)にエミルスが(ホムラ)と名付けを行った結果、爆炎の奪還者(ジーン・フリート)焔の精魔霊王(ブレイズロード)へと進化した。

更に、フォルテから転写して得た眷属者(エージェント)で自分専用のエージェント軍団を作り上げ鏡国連合(マッドシティ)全体に配備した。

エミルスのエージェントの顔の発光体と服から垂れる止血テープのパーソナルカラーは、エミルスの髪色と同じ薄桜色となっている。

 

 

そんな感じで数日を過ごしゆき、エミルスの鏡国連合(マッドシティ)は今に至る。

 

「これからの鏡国連合(マッドシティ)がどう発展してゆくのか楽しみだな。」

 

「まぁ、お前のフォルテシティにはまだまだ敵わねぇがな。」

 

フォルテはエミルスにフォルテシティを事を話して連れてゆき案内も済ませていた。

そのままコロシアムまで行って軽く手合わせをしてからは、エミルスとフォルテは意気投合し2人で良く模擬戦をする様になり切磋琢磨している。

 

「そういえばエミルス。お前はまだ得物がなかった。」

 

そう言ってある物をエミルスに差し出すフォルテ。

 

「それは、…太刀の様だな。」

 

フォルテが差し出したのは太刀だった。

だがそれはただの太刀ではなく、強大な力を秘めている事にエミルスは気付いていた。

 

「ああ。これは爆星剣(ばくせいけん)という太刀だ。」

 

爆星剣とは、犬夜叉の続編として作られたオリジナルアニメである半妖の夜叉姫に登場する最強クラスの妖刀。

天津甕星(あまつみかぼし)が自身の剣である天津甕星の剣を二人振りの妖刀として分離し麒麟丸に与えた物。

惑星を破壊する力を持ち使い熟せれば惑星を爆砕する事が可能と言われてる。

刀身に淡紅色の妖気(オーラ)を常に纏っており、爆星剣を振るい空間を斬り裂きそこから万物を爆砕する槍状のエネルギーを無数に放つ“爆砕槍破”という技を放つ事が可能。

 

それから、爆星剣と対と成す斬星剣(ざんせいけん)はリムルに渡している。

斬星剣も惑星を破壊する力を持ち、使い熟せれば惑星を斬り裂く事が可能だと言われている。

その能力は吸妖魂と呼ばれ無尽蔵に妖気を吸収し蓄え自在に放出する事が出来る。この世界では魔素などのあらゆるエネルギーを吸収できる様にフォルテが改良を施した。

使い熟せれば爆星剣をも凌駕する事が可能とも言われ、普段は星斬りの笛と呼ばれる横笛の姿となっており、選ばれ者が吹き鳴らす事で斬星剣としての真の姿を取り戻す。

 

何故フォルテがこの二振りの妖刀を持っていたのかといえば、デューオから与えられていたからだった。

デューオが様々な時空を渡り観察する中で半妖の夜叉姫の時空にも渡り、天津甕星の剣を偶然見つけ解析し爆星剣と斬星剣の情報(データ)を得ていた。

その情報(データ)を魔王に進化する前のフォルテに他の膨大な情報(データ)と共に渡していたのだ。

 

魔王に進化したフォルテでも、爆星剣と斬星剣の再現には時間が掛かるはずだったが、ハンドレッド戦によって得た創世之神(ゼウス)の力によって再現が可能となったのだ。

そして、叢雲牙(そううんが)に爆星剣と斬星剣の力と能力を付与する事にも成功し、叢雲牙(そううんが)は爆砕槍破の技と吸妖魂による無尽蔵の吸収能力を得た。

 

 

そんな事があったなどもフォルテはエミルスに説明した。

 

「…という訳だ。」

 

「成る程。確かにとんでもねぇ妖刀だな。」

 

「エミルスにはこの爆星剣が相応しいと判断したが、……受け取ってくれるか。」

 

フォルテは爆星剣をエミルスへと差し出したながら言う。

 

「…お前がわざわざ俺の為に選んでくれた得物だからな。有り難く使わせてもらうぜ。」

 

そう言ってエミルスは爆星剣を受け取った。

 

「爆星剣。これから宜しくな。」

 

エミルスは爆星剣を見ながら呟き笑みを浮かべた。

すると、フォルテとエミルスの元に三人の女性が転移して現れた。

 

「此処にいましたか。」

 

「探しましたわ。」

 

「報告がありますフォルテ様。」

 

その女性達は、機動性を重視した黒い衣装を纏った鋭い眼光の女性と金の装飾が施された黒い服装を着た目に赤い隈取りを入れた女性に、金の装飾が施された黒いドレスを着たショートヘアーの少女の三人。

 

「どうした?クロトー。ラケシス。アトロポス。」

 

宝太郎達と共に帰った筈のクロトー、ラケシス、アトロポスの冥黒の三姉妹達だった。

何故彼女達がいるのかといえば、ラケシスを復活させた御礼として彼女達の情報(データ)を貰いフォルテの配下としての彼女達を創り出したからだった。

本来の彼女達は人造人間(ホムンクルス)なのだがフォルテによって創り出された彼女達は電脳生命体(サイバース)となり、フォルテが用意したこの世界の人造人間(ホムンクルス)の身体を依代にしている。

フォルテの創り出したクロトーとラケシスのフェイスヴェールの色は紫となっており、アトロポスは唇の左半分を紫に染めている。

 

「リムル様がお呼びです。今後のスケジュールの確認をしたいと。」

 

「もうそんな時間だったか。報告ご苦労。すぐに向かう。エミルスも一緒に来てくれ。」

 

「ああ。」

 

アトロポスからリムルが呼んでいると聞いたフォルテはエミルスと共に議事堂へと転移し向かった。

 

議事堂の執務室に転移すると丁度リムルがスライム姿で机の上にいた。

 

「待たせたなリムル。」

 

「来たかフォルテ。おっ?エミルスも一緒に来たのか?」

 

「悪いか?」

 

「あっ…いえ。」

 

エミルスに睨まれ畏縮するリムルだった。

 

「じゃあ、今後の事を決めようか。」

 

「ああ。サリオンへの道の整備して…開国祭に向けて準備を……ん?」

 

蒼華(ソーカ)からか?」

 

フォルテとリムルが開国祭に向けて話し合うとしたまさにその時だった。

蒼華(ソーカ)から魔法通話での知らせがきた。

 

『リムル様、フォルテ様!ヒナタ・サカグチが魔国連邦(テンペスト)に向かっています。』

 

『えぇ⁉︎』

 

その内容はヒナタが魔国連邦(テンペスト)へと向かっているという報告だった。

 

『1人で来てる?本当か?』

 

『はい。イングラシア王国から出たのはヒナタのみ。』

 

吹雪の中で飛行しながら報告を続ける蒼華(ソーカ)

 

『あっ。』

 

『どうした?』

 

すると蒼華(ソーカ)は何かを見つけ思わず声に出し、その声に気付いたフォルテが問い掛ける。

 

『聖騎士が4名ヒナタに追従する様に動き出しました。』

 

『たった4名だと?ヒナタは俺達と戦うつもりなのか?』

 

『分かりません。ですが、大きな剣を携えているので話し合いという雰囲気ではなさそうです。』

 

『そうなの⁉︎マジッぽいな…。俺の伝言(メッセージ)も空振りだったか…。』

 

蒼華(ソーカ)の報告を聞いたリムルは、自分の伝言(メッセージ)が意味がなかったと愕然とし溶けた。

 

『…報告ご苦労。引き続き追跡を頼むぞ蒼華(ソーカ)。』

 

『はっ!』

 

そんなリムルに代わってフォルテが追跡指示を出して魔法通話を終えた。

 

「ふむ…。」

 

「どうしたフォルテ?」

 

「何か気になる事でもあんのか?」

 

顎に手を添えながら考え込むフォルテの姿を見たリムルとエミルスが問う。

 

「…今から数日前の事だ。俺がレイヒムに渡しておいた鬼クノイチが起動した。」

 

「鬼クノイチが?」

 

フォルテの言葉に声上げるリムル。

あれにはリムルの伝言(メッセージ)がもし正しく再生されなければ起動し、リムルとフォルテに加えてシズさんの伝言(メッセージ)が再生される様にしていた。

 

「つまり、リムルの伝言(メッセージ)が正しく再生されず、フォルテの用意した予備伝言(メッセージ)が再生されたってことか?」

 

「その通りだエミルス。あの伝言(メッセージ)を見たなら、ヒナタは戦いを望むとは考え難いが……っ⁉︎」

 

フォルテは話をしていた時、フォルテは更に何かを感知した。

 

「どうした⁉︎」

 

「…鬼クノイチが再起動した。つまり…。」

 

鬼クノイチの再起動を感知したフォルテが険しい表情を浮かべた瞬間、ディアブロとウルティマが転移でリムルとフォルテの前に現れた。

 

「リムル様、フォルテ様。ご報告が。」

 

「どうした?珍しく神妙な…。」

 

「…何があった。」

 

重苦しい表情を浮かべながら報告するディアブロにリムルとフォルテが問い掛ける。

 

「レイヒムが瀕死の重傷で帰還しました。」

 

「え?レイヒムが⁉︎」

 

ディアブロの報告に驚くリムル。

 

「はい。私とウルティマが会話している最中に転移で私の前に現れました。」

 

「今は回復薬で治してヴェイロンに任せているよ。」

 

「やはりか…。」

 

ディアブロとウルティマからの報告を聞いていたフォルテがまるで予想していたかの様に口を開いた。

 

「フォルテ?」

 

「その様子だと知っていた様だな。」

 

フォルテの呟きを聞いたリムルとエミルスがフォルテへと視線を移す。

 

「ああ。レイヒムには“カワリミ”のバトルチップも渡しておいた。」

 

バトルチップ・カワリミ。

その名の通りゲームでは攻撃を受けた際に仰け反ってみせ上空から手裏剣で反撃するバトルチップ。

アニメではそっくりの人形が身代わりとなり敵の目を欺くなど色々と活躍した便利なバトルチップとなっていた。

そんなバトルチップカワリミをフォルテは改良してレイヒムに渡していたのだ。

フォルテがレイヒム用に改良したカワリミチップは人形でなくレイヒムそっくりの人造人間(ホムンクルス)が出現しレイヒム本人は瞬時に転移してディアブロの元に転送される様にしていたのだ。

 

「レイヒムに何かあればカワリミが発動し、鬼クノイチが起動する様にしていた。」

 

「なるほどな。口封じ対策していた訳だな。」

 

「流石はフォルテ様!」

 

フォルテの用意周到さに感心するエミルスと尊敬の眼差しを向けるウルティマ。

 

「ええ。ウルティマの言う通り流石です。それに比べて私はリムルさまが口封じを懸念しておられたというのに。…これは私の落ち度です。」

 

ディアブロは自身が不甲斐ないと後悔しながらそう言う。

 

「い…いやぁ。何げなく言っただけなんだけどね。」

 

「まさか本当になるとはな…。」

 

リムルとフォルテはまさか本当にレイヒムが口封じされかけるとは戸惑っていた。

 

「同時にファルムス王国周辺国家に“悪魔の謀略によって大司教が殺害された”という伝聞が出回っております。」

 

「なに?」

 

ディアブロの報告にフォルテが反応する。

 

「それに呼応する様に、各国の神殿騎士団(テンプルナイツ)も動き出しました。数日の間に新王エドワルドに合流するものと思われます。」

 

「この騒動…。このタイミングで?」

 

「…あまりにも出来過ぎているな。」

 

ヒナタが魔国連邦(テンペスト)に向けて動き出したと同時にレイヒムが口封じで襲われ動き出した神殿騎士団(テンプルナイツ)

 

フォルテはなんらかの意思が暗躍し動いていると思うのだった。




エミルスの新たな鏡国連合(マッドシティ)はどうでしたか?
鏡像生物(オブジェクト)だけでなく、龍騎世界の怪人でもある鏡面魔獣《ミラーモンスター》と契約鏡魔獣(コントラクトモンスター)が多数生息しているので、まおりゅうの頃より遥かに強化されたかと思います。
更にガヴの怪人である眷属エージェントもいる。

エミルスの配下としてまおりゅう最新話に登場している紅丸の新たな鏡像である鵺鬼(ヌエ)も登場させてみました。
後、豚頭渇望王(オーク・デザァト)もエミルスによって豚頭鮮血王(オーク・ブラッド)に進化しました。
そして、アクシデントと大量発生した鏡像のゲルミュッドを紅丸達に狩ってもらい当時の恨みを晴らしてもらいつつ、一体だけ生かしてフォルテで配下にしました。
雑魚魔人と呼ばれていたゲルミュッドだが、スピンオフ作品であるクレイマンrevenge(リベンジ)では、ジュラの大森林で大勢に名付けを行った影響で弱体化していて本当はかなり強いと判明。
フォルテから同じ名で名付けをしてもらい強化された新生ゲルミュッドがどんな活躍をするのか…お楽しみに。

それから、専用の愛刀がないエミルスにフォルテが最強の妖刀の一つ爆星剣を与えました。
エミルスに相応しい武器…刀ならこれくらい強力な方が良いかと思いました。
リムルにも斬星剣を与えてみました。
そして、さりげにその両方の力を叢雲牙(そううんが)に与えて強化していたフォルテだが、…叢雲牙(そううんが)の強化はまだ終わらない。

最後にフォルテのお陰で命拾いしたレイヒム。
彼が生き残っている事はリムル側には大きい影響がある。
そして、再び起動した鬼クノイチが何をしているのか…。

次回は魔国連邦(テンペスト)に迫るヒナタへの対策と、…裏で暗躍する者達への対策が開始される。
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