転生したらフォルテだった件   作:雷影

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転スラ日記の話を混ぜてフォルテのテンペストでの1日過ごす姿をどうぞ。


18話 フォルテの1日

猪人族(ハイオーク)達の頑張りで建設がスムーズに進み、皆がそれぞれの仕事をこなす日々が続く。

 

そんな中でフォルテが1日どう過ごしているのか。

 

5:00起床

 

「さぁて、今日も1日頑張らないとな。」

 

起きたフォルテはまず厨房に向かう。

 

「おはようゴブイチ。」

 

「おはようございますフォルテ様。」

 

「いつも先に仕込みや下拵えを済ませてくれてありがとうな。」

 

「お気になさらずにこれが俺の仕事ですから。」

 

「じゃあ今から手伝うから。」

 

そう言って俺はいつものマントを脱ぎ、シュナが作ってくれた紫のエプロンを着ける。前世でも一般的な料理は大体できたが、電脳魔人(サイバーノイド)に転生し電脳之神(デューオ)のお陰で様々な料理の情報が瞬時に分かり色々作れるようになった。

それで、ある特定の日にはこうしてゴブイチ達の調理の手伝いをしている。

 

 

しばらく調理をしていると、厨房にシュナとハルナが入ってきた。

 

「まぁフォルテ様おはようございます。」

 

「おはようございます。」

 

「シュナ、ハルナおはよう。」

 

「フォルテ様がおられるということは……今日は()()()なのですね。」

 

「そうだ。だから他の皆の朝食の準備、悪いが急いでくれ。」

 

「はい!分かりました。」

 

 

 

7:00朝食準備完了

 

「さてと、これで皆の朝食の準備ができたな。」

 

「はい。」

 

「じゃあ俺は()()()準備をしてくる。」

 

「はいお願いします。」

 

俺は厨房に戻り食材と調理器具を準備する。準備が終える頃、元気良く厨房に入ってくる人物が…。

 

「おはようございますフォルテ様!」

 

「おはようシオン。それじゃあ今日の調理を始めてもらうから俺が見てる前でやってくれ。」

 

「はい‼︎」

 

そう…今日はシオンに調理を教える日なのだ。忘れもしないあのシオンの暗黒料理……電脳之神(デューオ)の助けとこの身体でなければ俺もただではすまなかっただろう。そんなシオンに料理を教える約束をして、週に二回はこうして教えているのだ。

毎日やると流石にベニマルの身体と心がもたないからなぁ。

 

 

 

「フォルテ様どうでしょうか?」

 

「……うん。包丁もしっかりと持ってちゃんとした切り方だ。良くここまでできるようになったな。」

 

「ありがとうございます!これも全てフォルテ様の教えのお陰です。」

 

本当にここまでくるのにどれだけ大変だったか……。最初の頃はシオンは食材をそのまま鍋に放り込むか剛力丸でぶった斬ろうとするからつい怒鳴ってしまって、その際大泣きして魔素を放出して周りに被害がでそうになるから障壁(バリア)で必死に防いだ。

 

 

だが、諦めず必死に頑張ってここまできた。小さい一歩だが、シオンにとってこれは大きな一歩だ。

 

 

 

「………でこれなんですか?」

 

「ああ。だが原型がある分は進歩してるだろ。」

 

ベニマルの前にはパンとハムエッグが置いてあるが、卵の黄身とハムが紫色に変化していた。

 

「シオンはどうやら無意識に自分の魔素を食材に注いでいるようでな……注意はしたがそう簡単にいかないんだ。………済まないベニマル。」

 

 

「謝らないでくださいフォルテ様。むしろよくぞここまでシオンの料理に原型がある状態になるように教えてくださいました。今までのシオンの料理は………もはや料理と呼べるかわからない物でした。」

 

そう今までのシオンの料理は原型が残らず、その料理から出る煙だけでも身体に影響がでるほどだった。

 

 

「だからこそ俺も命を賭けられます!」

 

その言ってベニマルはハムエッグをパンに挟んでかぶりついた。

 

「………………ぐはぁ⁉︎

 

ベニマルは白目をむいてその場に倒れた。

 

「ベニマルいつもありがとう。ゴブイチ、済まないがベニマルを頼む。」

 

「分かりました。」

 

周りの皆は手慣れた動きでベニマルを運んで行った。

 

「まだまだ課題が多いが、いつかシオンもちゃんとした料理が出せる日がくるだろう。」

 

「フォルテ様!フォルテ様の分もできました。」

 

「わかった。」

 

そう言って俺はシオンのハムエッグを食べるのであった。

暗黒無効のお陰でダメージを受けない。それに、何故かシオンの料理にはダークチップの闇の妖気(ダークオーラ)に似た力があるらしく、シオンの料理を食べるたびに俺の闇の力が増大し強化されていくのだった。

 

ダークチップ並にやばい料理………シオン恐ろしい子だ。

 

 

8:30リムルの手伝い

 

次に、リムルの仕事部屋に移動し手伝いに向かう。

 

「リムル手伝いにきたぞ。」

 

「おう待ってたぞ。」

 

「この書類の確認と整理をすればいいのか?」

 

「ああ頼む。」

 

この世界だと紙は貴重な物であり、まだ発展途中のこの街では中々手に入らないので木の板を代わりしている。

 

「この書類がここだな。それにしても、皆良く働いてくれてるな。」

 

「本当だよ。たまに休むようには言っているんだが中々休んでくれないし…。」

 

「いつか祝日を決めようか?」

 

「おっ!いいねそれ!」

 

「リムル様!こちら次の書類です!」

 

「フォルテ様もこちらの確認お願いします。」

 

「わかった。そこに置いてくれ。」

 

10:00ハクロウの稽古

 

リムルの仕事も終わり、二人でハクロウの稽古を受ける。

 

「フォルテ様はいつも見事ですじゃ。瞬動法はもう完全に習得されましたな。」

 

「ハクロウの教えがいいからだ。俺達に足りない技術(アーツ)を身につけられるのはありがたい。」

 

「そう言えるのはフォルテだけだと思うぞ。ゴブタ達なんかもうボロボロになってるぞ。」

 

リムルに言われ周りを見ると、確かにゴブタ達はズタボロ状態で倒れている。

 

「ん〜ゴブタならもう少し粘れると思ったんだが。」

 

「そうですな。この後はフォルテ様に新たに生み出していただいたケンドーマンと共にまたより厳しく稽古をつけてやりましょう。」

 

「いや!マジで死ぬっすよ‼︎」

 

倒れていたゴブタは必死になって叫ぶ。戦争の後、ガビルに連れられていたゴブリン達が他の村の仲間を引き連れてこの街に移住しに来た。それに伴い、訓練を受ける者達も増えたので、稽古をつけるのにふさわしい者として新たにケンドーマンを生み出した。このケンドーマンの稽古も厳しく、ハクロウと気が合うのかいつもゴブタ達の稽古には2人揃って行っている。

 

おっ!噂をすれば。

 

「カァーッ!ゴブタ!何を倒れておるんだ!」

 

「げっ⁉︎ケンドーマン!」

 

「カァーッ!この訓練場ではケンドーマン先生と呼べと言っておるだろ!ワシが見てないところでサボるとはけしからん‼︎」

 

「いや…べつにサボっているわけじゃ…。」

 

「問答無用!その腑抜けた心はワシの稽古で叩き直してやる!」

 

「ほほほ。相変わらず気合いが入っておるなケンドーマン。」

 

「おお。ハクロウか、共に今日もゴブタの稽古をしようぞ!」

 

「もちろんじゃ。」

 

話し終えたハクロウは木刀をケンドーマンは竹刀を手に持ち、目を赤く光らせゆっくりとゴブタに歩み寄る。

 

「いや……ちょま……ぎゃあぁああああ‼︎

 

 

「……さぁて俺達は自主練するか。」

 

「…そうだなぁ。」

 

12:00昼食

 

訓練を終えた俺とリムルは昼食を食べに食堂に向かっていた。

 

「そういえば、この辺に俺以外のスライムって見たことないな。」

 

「確かに…他のスライムは見てないよな。」

 

俺とリムルは、リムル以外のスライムを見ていないことに疑問に思っていると、ちょうど荷物を運んでいるリグルドに会った。

 

「リグルドお疲れ様。」

 

「これはリムル様にフォルテ様。これから昼食ですかな?」

 

「ああ。」

 

「そうだ。なぁリグルド、この辺って俺以外にスライムいないの?」

 

「今時分はあまり見かけませんなぁ。」

 

「今時分ねぇ…。」

 

そのままリグルドと共に食堂に向かっていると、ちょうど食堂には朱菜に白老に黒兵衛そしてハルナにゴブタそしてシズさんがいた。

 

「おーい!お前ら、俺以外のスライムって見たことある?」

 

「リムルさん。私は旅をしていた頃は良く見たけど、確かにこの森に入ってからは見てないわ。」

 

「ふむ……暑くなると見るかの。」

 

「夏が近いって感じるべ。」

 

「透き通った姿が涼しげで、ジュラの夏の風物詩ですね。」

 

成る程…風鈴みたいな感じか。確かに、スライムのリムルを見ていると涼しそうだと思うことがある。

 

「そうそう、冷やして食うと美味いんすよこうツルッと!」

 

「へーえっ⁉︎」

 

「え?」

 

いや……ちょっとまて。スライムって食えるの⁉︎確かに見た目的にはゼリーみたいだけど……あっシズさんも驚いてる。

 

「あら〜いいですわね。」

 

「いや〜珍味珍味。」

 

「「「「うふふふふふ…。」」」」

 

皆の不気味な笑みと笑い声に、危険を感じたリムルはその場からダッシュで逃げた。

 

「リムル様!どちらへ⁉︎」

 

「リムル様!」

 

「どこいくだべさ⁉︎」

 

「冗談でありますよ‼︎」

 

 

 

「………いや…これはお前達が悪いぞ。」

 

「私もフォルテ君の言う通りだとはっきり言えるよ。」

 

その後、皆でリムルを探して誤解を解いた……結局昼飯は食えなかった。

 

13:30トリルの戦闘訓練

 

訓練場に戻ると、カーネルとヤマトマンの2人に稽古をつけてもらっているトリルの姿があった。

 

「頑張っているなトリル。」

 

「あっ!フォルテ!」

 

「これはフォルテ様。」

 

「お越し頂き嬉しく存じます。」

 

「トリルの稽古はどうだ?」

 

「はい。拙者達相手に見事に応えております。」

 

「自身の力もかなり使い熟せるように属性変身(スタイルチェンジ)もかなりのスタイルを使えるようになりました。」

 

「それは凄いな。」

 

「はい。それにトリルは更に「カーネル!それはまだ内緒だよ!」ああそうだったな。」

 

カーネルが何か言おうとした時、トリルが慌てて止めた。

 

「ほう…何か新しい力を得たようだな。なら今までの成果を見せてくれないか。」

 

「え!相手をしてくるのフォルテ!」

 

「いや、俺ではなくある奴らと戦ってもらおうと思う。」

 

「ある奴ら?」

 

「ああこいつらだ!」

 

俺はそう言って手を前に翳すと、地面に魔法陣が浮かび上がり中からヘルメットを被りツルハシを持った可愛いらしい魔獣が現れた。その魔獣を見たトリルは驚く。

 

「メットール⁉︎なんでメットールが⁉︎」

 

「驚いたか。以前トリル達を助ける時に倒したドリームウィルスを吸収して得た電脳魔獣(サイバーウィルス)召喚で生み出した魔獣(ウィルス)だ。」

 

「フォルテ様はそのようなスキルを。」

 

「トリルには、これから呼び出すこの魔獣(ウィルス)達と戦ってもらうがどうだ?」

 

「うん!特訓の成果を試すのに丁度いいよ!」

 

こうしてトリルの特訓成果を試すために魔獣(ウィルス)達と戦闘してもらうことに。

 

「それじゃあ開始!」

 

俺の開始の言葉にメットール達が一斉に動き出しツルハシを地面に叩きつけ振動波(ソニックウェーブ)を放つ。

 

トリルが躱して右腕をバスターに変える。

 

「トリルバスター!」

 

トリルはバスターから光弾を発射してメットール達に見事に命中させ、メットール達は消滅した。

 

「いい動きだ。なら次は此奴はどうだラウンダ!」

 

俺は次にブーメランを装備した魔獣(ウィルス)ラウンダを三対呼び出した。

 

ラウンダ達はブーメランを放つ。トリルは躱すもブーメランが戻ってくる動きを読み切れず、背後からダメージを受ける。

 

「流石にブーメランの動きはまだ躱しきれないか。」

 

「ですが、トリルの実力はこんなものではありません。」

 

カーネルの言う通り、次第にブーメランの動きを読み躱せるようになってきた。そして隙をつきバスターでラウンダ三対を撃破

 

「良く相手の動きを見たな。まだ続けるか?」

 

「もちろん!」

 

こうして、トリルの特訓成果を見るための魔獣(ウィルス)戦を続けた。

 

18:00夕食

 

トリルの特訓を続けていたら夕暮れ時になり、シュナ達の夕食の仕込みを外から見ていた。

 

「皆シュナ達を頼りにしている。ずいぶん頼もしくなったな。」

 

「アイリスも皆と過ごして随分笑顔を見せるようになったな。」

 

「役職をもらって張り切っているんですよ。自慢の妹なんですが、随分遠い存在になっていく気がします。」

 

「私はビヨンダードの存在とはいえ妹の笑顔になる姿を見れると嬉しく感じます。」

 

「おいおい、無敵の侍大将が何言ってんだ。」

 

「カーネルも兄としての自覚が芽生えてきたか。」

 

俺とカーネルが笑みを浮かべるなか、ベニマルはただ夕日を見つめて今日の朝での稽古の時を思い返していた。

 

 

 

 

「いいか、集団での戦闘では「お兄様!お兄様はいらっしゃるの!」」

 

ベニマルがリグルド達に集団での戦闘の注意を説明している時だった。

シュナが箒を片手にベニマルの下着を持って叱りに来た。

 

「もう!お兄様何度言えば分かるんです⁉︎脱いだら脱ぎっぱなしにしないこと!それから部屋も散らかしっぱなしでしたよ。寝床の下の物はきちんと片付けて置きました。後ほら!目脂ついてて汚い!」

 

そう言ってハンカチでベニマルの顔を拭くシュナ。訓練場の皆は微妙な空気感に戸惑っていた。

 

「夕暮れ時には帰ってきてくださいね!御夕食準備してますから。」

 

 

 

 

 

「……遠い存在って言うか、母ちゃん的存在になっていく気が…。」

 

「ああ〜母ちゃんには敵わないな侍大将。」

 

「母強しだな。」

 

「私は母とはよくわからないのですが…。」

 

 

19:30スナック樹羅

 

1日を終えた俺とリムルが此処で軽い愚痴をこぼすのだった。

 

「皆本当によく頑張ってくれているんだ。」

 

「まぁ、皆さんがそんなに頑張っているなら街の完成ももうすぐですね。」

 

「まあね。でも、俺はもっと皆に自由に生きてほしいんだ。俺自身そうだし。なのに二言目にはリムル様の為、フォルテ様の為って…。」

 

「気持ちは嬉しいんだかなぁ…。」

 

「あらあら、贅沢な悩みですねふふ。」

 

そう言って葡萄ジュースの入ったグラスを俺達の前に出すトレイニーさん。

 

「皆さんきっと恩返しがしたいんですよ。リムル様とフォルテ様に、道を示してくれるから居場所を作ったくれたから…それは無邪気、不器用。」

 

「居場所ねぇ……。」

 

トレイニーさんに言われた事を考えながら俺達は葡萄ジュースを飲む。

 

「俺達はこれからも彼奴らの居場所で居続けられるだろうか…。」

 

「リムルならできるさ。それに俺達2人なら大丈夫だろ?」

 

「フォルテ……そうだな。ところで、トレイニーさんは此処でなにを?森の管理は⁉︎」

 

「ああそれな、息抜きにここのママさんやってもらう事になったんだ。」

 

「いや!それ俺にも言えよ⁉︎」

 

「うふふふ。はい葡萄ジュースおかわりねポテチもありますよ。」

 

 

22:30就寝

 

明日のスケジュールを確認して就寝。

 

 

 

 

 

「だいたいこんな感じで1日を過ごしているんだ。」

 

「そうなんだ。フォルテ君も頑張っているんだね。」

 

「トリルの特訓いつもありがとう。」

 

シズさんとアイリスに俺がどう1日を過ごしているのか聞かれたので、だいたいの流れを話していた。

 

「なんか、前世の時とは違って毎日が楽しく感じるんだ。皆の為に自分のできることをやれている……そんな感じに。」

 

「フォルテ君は本当に皆の為に頑張っているよ。」

 

「うん。トリルもフォルテに特訓してもらって嬉しいって話してた。」

 

「そうか。」

 

「ところで、スナック樹羅ってそんな名前だったけ?」

 

「ん?本当はリムルがゴブリナって店にする予定だったんだが、トレイニーさんに頼まれて。」

 

「そうなんだ。」

 

「そういえば、トレイニーさんがシズさんとアイリスも一緒に働かないかって誘っていたがどうする?」

 

「う〜ん。そうだね…たまにならいいかな。」

 

「私も、皆と話せる機会があるからいいと思う。」

 

「わかった。トレイニーさんには俺から伝えておくよ。」

 

「私もいいでしょうか?」

 

シズさんの身体からセレナードが出て来て尋ねてきた⁉︎

 

「セレナード⁉︎セレナードも働きたいのか?」

 

「はい。私自身そんなに人と話すことがありませんでしたから……お店で色んな方達とお話したいと思いました。」

 

確かに……裏の王で唯一の友がカーネルだけだったし話し相手が欲しくてもおかしくないなぁ。

 

「わかった。トレイニーさんもよいと言ってくれるだろう。」

 

「ありがとうフォルテ。」

 

そう言ってセレナードはシズさんの身体に戻った。

 

シズさんにセレナードとアイリスそしてトレイニーさんがいるスナック……お客さんが沢山来そうだなぁ。




平和な日常回…これからしばらくは転スラ日記などの話を挟んで投稿していきます。
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