皆の楽しむ姿をどうぞ。
プロトを育てるようになってから数日。名付けでそのままプロトと名を与え、正しい事などを
後やはりプロトとしての能力も捕食者のユニークスキルとして取得されていた。
成長は予想より早いが、問題無く育ち、自我にも目覚めて今の知性は幼い子供くらいだ。アイスマンや子供達と遊ぶ姿をよく見かける。
そんなプロトを連れて俺は今、リムル達と共に湖に来ていた。
湖とは思えない広大な湖……白い砂浜がありまるで海のようだ。
何もかもが初めて見るプロトは無邪気に砂浜ではしゃいで喜んでいた。
そんな中リムルが砂浜にビーチパラソルを立て始め、俺はゴブタとハクロウと一緒にテントを設置した。
「リムル様!テント設置出来たっすよ。」
「よーし!じゃあ水着になろう。」
そして、皆テント内で水着に着替える。
「おーい!着替え済んだか?」
「はいリムル様。」
「可愛い水着のお披露目会です。」
「よーしそれじゃあ!」
リムル達は勢いよくテントから飛び出す!
シオンは露出の高いビキニ、シュナとアイリスが可愛いらしいフリルの水着、蒼華とシズさんはワンピースの水着でよく似合ってる。
セレナードは落ち着きのある甚平スタイルの水着。
そんな女性陣の水着姿にゴブタは鼻の下を伸ばしていた。
「遊ぶぞー‼︎」
「「え〜⁉︎」」
「リムル様!」
「なんですかその水着⁉︎」
リムルとトリルそして俺はラッシュガードの水着。
リムルは白と水色の縞模様で囚人柄。トリルは黄色一色で、俺は黒で黄緑の斑点目様が全体に散らばっているゴスペル模様。
準備体操を始める俺達。そんな俺達…特にリムルのラッシュガードの水着姿にシオン達が声を上げた。
「リムル様!なんでこれとか!」
「これを…。」
「「着てくれないんですか!」」
「可愛いのに〜。」
そう言ってリムル用であろう水着を手に持つシオンとシュナ……なんか2人のより派手で際どいが…。
「なんで俺のがお前らよりヒラヒラしたり露出してるんだよ。」
だよなぁ……リムルも前世は男だったし、そんな水着は着たくないだろう。
シオン達がガルム達が一生懸命作った物だらとリムルに言っていた。
そんな中、またゴブタが声を上げる。
「じゃあ!間をとってシオンさんが着たらどうす!そうすればガルムさん達も浮かばれるっすよ!」
此奴……よくそんなことを堂々と……。
シオンになんとか着せようとするゴブタにリムルが止めるよう声を掛けるが…。
「おっぱいの無い人は黙っててくださいっす‼︎」
ドガ!ゲシ!
その瞬間、シオンの拳とリムルの蹴りにより、ゴブタは湖の果てに飛ばされた。
「…愚かな奴。」
俺は冷たい目でゴブタが落ちたであろう場所を見た。その時、ゴスペルとランガがいるパラソルの下に翼で身体を隠しているソーカを見つけた。
「どうしたソーカ?何処か身体の具合が悪いのか。」
「フォルテ様……いえ…私は護衛として付いて来たので、こういう格好は……この姿になったのも最近ですし……何か変じゃないかと……。」
成る程、
「まぁ!まぁまぁ‼︎初々しい‼︎」
ソーカの話を聞いたシュナがソーカの手を握る。
「心配することはありませんよ!とっても良くお似合いです。それに、今日は遊びなんですからそんな緊張せずにリラックスしてください。貴方はしなやかでとても素敵です。」
「シュナの言う通り。ソーカさん自分に自信を持っていいと思うよ。」
シュナとアイリスの言葉に自信を持てたソーカ……しかしこの場面をぶち壊す奴がまた現れた。
「そうすよ!お尻とかすっごく綺麗じゃないっすか!尻尾ってどうしたっす!」
バゴォーン‼︎
ソーカに突き飛ばされゴブタは再び湖の中に………しばらくして砂浜に戻ってきたゴブタの前に黒い笑みを浮かべるシズさんが。
「ゴブタ君……私…前にも言ったよね?少しお話ししようか。」
そう言ってゴブタはシズさんに引きずられて行った。
「あ〜準備運動終了!さぁ遊ぶっすよ‼︎」
シズさんの説教終了後から準備体操を終えたゴブタ。そんなゴブタの姿にリムルが呆れたように言う。
「お前タフだな。」
「フン!タフでなければ女の子と遊べないっす。」
そう言ってゴブタはシュナ達女性陣の中に入ろうとしたが……シオンが水を巻き上げると水柱が上がりゴブタも巻き上げられ、ソーカがお返しとばかりに返すとゴブタごと水を裂き、シュナが魔法で更に高い水柱を上げゴブタは力尽き水死体のように水に浮かんでいた。
「もうよせ、お前は良くやったよ…。」
「水滴が…石みたいに硬く……こっこれが上位ランクの世界……。」
リムルは瀕死のゴブタを安全地帯まで担ぎ運んだ。
「やれやれだよ。」
「ほほほ、良い修行になったでしょうなぁ。」
「修行になるのか?」
「水中ともなると勝手が違いますからのう。それにフォルテ様達も。」
ハクロウの目線の先に広がるのは、湖の奥で凄まじい水しぶきが上がり続けている。
「………何あれ?」
「フォルテ様とトリルが水の上での戦闘練習をしているようですじゃ。この広い湖なら被害も出ませんしいつもより力を出しているようですのう。」
「フォルテの奴……。」
「ほっほっほ、さてとワシは今日一日は釣り糸を垂らしてのんびりしましょうかの……。」
「剣豪様が何言って……ん?」
リムル達の前を巨大なシーラカンスのような魚が飛び跳ねた。
「時には年甲斐もなくはしゃぐのも…ありですかな……夕食をお楽しみに。」
この時のハクロウの顔は歴戦の強者の表情となっていた。
「あれ……食えるのか?」
リムルがそう思っている頃、シズさんとセレナードはスイカ割りの準備をしていた。
リムル達がスイカ割りをしている間もフォルテとトリルは全く気付かずに遊んでいた。
やがて、トリルと湖の奥で
「いや〜やはり広い湖だと楽しく遊べたな。」
「うん。楽しかった!」
やはりトリルも気兼ねなく遊べたのは嬉しいようだ。やはりこの湖のような広く被害のでない空間が欲しいな。
そんな事を考えていると、浜辺でソーカとプロトと一緒に砂で城を作っているリムルの前にトレイニーさんが現れた。
「うわぁ⁉︎トットレイニーさん⁉︎」
「リムル様。勝手な行動は困りますね…。」
「かっ勝手な事?」
「例えどんなに友好的であろうとも、あなた方はAランク越えの強大な魔物。それが集団で行動するなど、他の種族が萎縮してしまいます。森の管理者として黙認出来ません。」
トレイニーさんの言い分は理解できるが、トレイニーさんの今の姿からして絶対本命でないことはわかる。
「それで、本音は?」
「また私を除け者にしようとしてもそうはいきませんよ!」
そう…水着姿だったからだ。
「トレイニーさん。プラントマンから連絡届いていたはずですが?」
「はいフォルテ様。ですが、妹達も居ますし中々行く事が出来なかったので。」
あっ…この人は仕事と言って遊び来たな。
まぁ、そんなトレイニーさんを含めて湖で遊びまくった俺達。夕暮れ時に丁度いいタイミングでハクロウが巨大シーラカンス?のような魚を釣り上げて運んで来た。
「これをハクロウが釣ったのか?」
「これは食べ応えがありそうですねぇ。」
「流石ハクロウ!さてと、どうやっていただこうかな。」
「お料理、お手伝いしますね!」
シオンの言葉にこの場にいる皆が命の危機を感じた。
「せっかくの景色の中でのお食事ですから腕がなります。」
そう言ってシオンは俺がクロベエに特別に頼んで作ったもらった包丁を取り出した。ちゃんと包丁を取り出したことがまたシオンの成長を感じさせる。
「シオンさん!綺麗な貝殻を見つけたっす!」
「シオンさん!えっ…と戦いのお話し聞かせてください!」
「シオンよ!今こそ一緒にタッグ技を研究しようではないか!」
「一緒に揚げ芋を食べません?」
「なぁ…シオン…俺、お前と少しこの辺散歩したいかな。」
皆が必死にシオンが料理しないように連携している。
「皆凄いね…。」
「でもシオンさんの料理が平気なのはフォルテだけだから。」
「しょうがないね。」
いや…確かにそうだが……まぁシオンは自分が皆に注目されて嬉しそうだしいいか。
その後、シュナと俺でシーフードカレーを作って皆で食べた。
「いやー美味い飯だな。これフォルテも一緒に作ったのか?」
「カレーにはこだわりがあるんで。」
「フォルテ様は凄いです。いろんなスパイスを調合してこの魚の味を引き出しています。」
「シュナの出汁の取り方も良かったぞ。」
「いやー本当に美味い飯すね!」
「これも皆が協力したからだね。」
「………私…何もしてませんが?」
「「「「いやいやいやいやはっはっはー‼︎」」」」
その夜、女性陣のテントに忍び寄る愚かな者がいた。ひっそりと近づいてシュナ達の会話を盗み聞きしようとしているようだ。
「でもでも蒼影様 苦無で田植えの真似をしていて…。」
「まぁー。うっふふそんなことが。」
シュナにお酌してもらう蒼華。
「ねぇねぇ。ソーカはソウエイの事好きなんですか〜?」
既に酔っているシオンのからの質問にソーカは思わず吹いてしまう。
「ケホケホ!わっ私はあくまで戦士として憧れているだけで…。」
「アイツ、性格悪いからやめた方がいいですよ。」
「えっ。」
「あら?そんなことはありませんよ。ソウエイは無愛想ですが、心根は優しく誠実で頼もしい男性です。憧れるのは当然かと思いますよ。」
「え〜そうですかぁ?」
シュナ達の話を聞いていたソーカは同郷故の深い理解が伺えて……羨ましく思っているようだ。
「…まぁ一見そう見えますけど、それに騙されたっと言う噂も枚挙にいとまがありませんが。」
「あっはははは!絶対女を泣かせてますよあの鬼畜。」
(聞きたくなかったかなぁ。)
二人から更なる話を聞いたソーカは顔を背けて涙した。
そんなシュナ達の会話を静かに聞いていたシズさんとセレナードとアイリスは優しい笑みを浮かべていた。
やがて、シオン達とトリルとプロトがテントで寝静まった頃、俺とリムルにハクロウがトレイニーさんとシズさんとセレナードにお酌をしてもらっていた。
「さぁーどうぞもう一杯。」
「フォルテ君もはい。」
「ありがとうシズさん。」
「次は私がお酌しますね。」
「いやいや、これはありがたい。」
「それ、店で1番上等な酒じゃ……。」
「まぁまぁ、リムル様もお酒が足りませんね。」
「
「ならハクロウも店に来てはどうだ。心落ち着く良い店だ。」
「ほぅ…ではいずれ。」
「確かに、皆さんは心から笑うようになりました。ただ、街は今多くの勢力に注目されています。この先も…明日も笑えるとは限りませんよ。」
そうだな…ゲルミュッドの背後にいた黒幕が俺達を狙って来る可能性がある。
その時に皆を守れるようにしないと。皆がトレイニーさんの言葉に考えこんでいると、リムルが酒飲んで言う。
「そのときゃ明後日倍笑うよ!」
「……あら。」
「ほっほっほっほっほリムル様には敵いませんな。」
「笑うことならハクロウにだって負けないぜ。」
「リムルらしいな。」
「本当だね。」
「そうですね。」
皆で笑い合いながらお酒を飲むなかで、少し離れた砂浜で女性陣のテントにひっそりと近づいて盗み聞きしていたのが見つかり、砂の中に埋めれたゴブタの頭が月の光に照らされていた。
どんなに怒られても、どんな酷い罰を受けてもめげずに変わらないタフなゴブタ。
彼のこのタフの精神をもっと有効的に使えたらもっとよかったでしょう。