転生したらフォルテだった件   作:雷影

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今回はある湖である物を取りに行きます。


29話 ピクニック

今日も平和なテンペスト……そんな中、リムルの廬では朱菜と紫苑……シンシヤがリムルを取り合っていた。

 

「リムル様、建設現場視察のお時間です。」

 

「私がお連れします。」

 

「私もパパと行くの!」

 

三人に引っ張られて伸びるリムルのスライムボディ。毎度のことながらリムルも大変だなぁ。

 

その様子を見た後、俺は自分の仕事をしに向かう。

 

それからしばらく経った後、リムルに広場に呼ばれた。

 

「サラサを取りに行く。ついでに皆でピクニックだ。」

 

それを聞いた皆はおぉ!と声を上げる。

 

「いいすね!ピクニック。」

 

「水辺の探索なら我輩達にお任せを!」

 

ピクニックと聞いて喜ぶゴブタに湖と聞いて前の時に行けなかったガビルが気合いを入れていた。他の皆も喜びそれぞれ声を上げる。

 

「ピクニック!楽しみなのだ!」

 

「パパとママ達とお出掛けです!」

 

ミリムとシンシヤも大喜び。

 

「ところでリムル様、サラサで何をお作りになるのです?」

 

紫苑の問いに少し慌てるもまだ秘密と言うリムルは何故か俺達を見るのだった?

 

その後、皆がそれぞれの準備を開始する中で俺に紅丸、蒼影、トリル、カーネルがゴブタに抱えられたリムルに近くの路地に集められた。

 

リムルの話では、サラサと呼ばれるサラサラの砂を使って自分のスライム体を再現したビーズクッションを作る為らしい。

 

なるほど。確かにそれを紫苑達に今教えるより後にした方が喜ぶな。

俺がそう思っていると、突然紅丸が気合いを入れて声を上げる⁉︎

 

「是非とも協力させてくれ‼︎」

 

「うお⁉︎どうした紅丸?急に気合い入れて…。」

 

「リムルを模したクッション作りだぞ?」

 

「当然です!リムル様を模したクッション!それを手にした紫苑はきっと大事する!片時も離さず汚すまいとするでしょう!」

 

「…つまり?」

 

「紫苑が調理場に近づかなくなる‼︎」

 

「「「はっ!」」」

 

紅丸の言葉にリムルと蒼影そしてカーネルに電気が走った。

 

「重大な任務だぞ。」

 

「ああ。」

 

「必ず達成してみせる。」

 

なるほど…そりゃあ気合いも入るか。リムルにはその発想がなかったようだが……カーネルにも前に試しに紫苑の料理の試食をしてもらったが、危うくダーク化しかけていたなぁ。

 

「ワシもお供いたしますぞ。…リムル様!」

 

その時!リムルの背後から今までに見たことがないくらい凄まじい闘気を纏う白老の姿が……てか目がマジだ!

 

 

皆がそれぞれに目的ができた。そしてガルムが言っていた湖向かった。

ゴスペルの背に乗る俺とトリルとアイリスそしてミリム。ランガの背にはリムルと朱菜そしてシンシヤが乗っている。

 

「ピクニック楽しみだねアイリスお姉ちゃん。」

 

「そうねトリル。」

 

「2人はずっと働き詰めだったからなぁ。今日は楽しんでくれ。」

 

「うん。」

 

「ええ。」

 

「私も楽しむのだ!」

 

やがて目的地の湖に到着。前に遊んだ海のよに広い湖と違い、湖の中央…中洲に白い砂が集まった場所があった。

 

「綺麗な湖。」

 

「シズさんの言う通りだな。」

 

「それじゃあサラサを取りに行く前に腹拵えをしよう!」

 

という訳、俺達は昼食を取ることにした。

俺はシズさん、ミリム、アイリス、トリル達と一緒に食べることに。

 

「それじゃあ弁当を食べるとしよう。」

 

俺は自分の弁当を開けると、中にはゴスペルを象ったキャラ弁となっていた。

 

「わぁ凄いね!」

 

「食べるのがもったいないと思っちゃう。」

 

「でも美味しそうなのだ!」

 

「これフォルテが作ったの⁉︎」

 

「ああ。試しに作ってみた。」

 

前世で読んでみた雑誌から興味を持って、たまに色んなキャラ弁を作ったものだ。

 

「……今度また機会があれば皆の分も作ろうか?」

 

「いいの?」

 

「ああ。」

 

「ありがとうフォルテ君。」

 

皆で楽しく食べ始めた時、紫苑がリムルの元に向かった。

 

「リムル様!お弁当を!」

 

「弁当⁉︎」

 

リムルが紅丸達の方に振り向くと、紅丸達は一斉に顔を背ける……蒼影は瞬時に逃げて蒼華の元に。

蒼華は嬉しそうにして蒼影に用意していたもう一つの弁当を渡した。

そういえば、蒼影にも弁当を作るならガビル達のと分けた方がいいと言っといたな。

 

そんな中、紫苑がリムルの前に弁当を出そうとしていた。

 

「はい。最初は鍋に沢山入れようとしましたが、フォルテ様からそんなに食べないはずだからと教わりゴブイチと一緒におにぎりを作りました。」

 

そう言って取り出したおにぎりが入っているであろう包みから赤、青、紫の禍々しいオーラを放っている。

 

てっ何か新種の魔物だろそれ⁉︎とリムルが顔で語っていた。

あれだけ教えたのに……また紫苑の奴自分の魔素練り込んだな。

 

「ゴブイチから料理に1番大事なのは愛情だと教わりました。ですから愛情たっぷり注いで作ったおにぎりです。」

 

そう言って包みからおにぎりを取り出してた紫苑。現れたのは三つのおにぎり……憤怒を顔浮かべる赤いおにぎり、悲しみと苦しみの表情を浮かべる青いおにぎり、そして食材達の怨念の叫びが宿ったような紫色のおにぎり

 

リムルの泣き笑いながらやっぱりと心の声が聞こえてくる。

 

「さぁリムル様!」

 

その言って近づく紫苑だが、その際小石に足を取られ滑りおにぎりを落としてしまう。

 

転がる三色のおにぎり、青と紫はガビル達の方にそして赤いおにぎりが俺達の方に向かってくる。

 

「誰か!止めてください!」

 

その声に気付いたガビル

 

「むっ!紫苑殿が作ったおにぎり我輩が止め…むぐ⁉︎」

 

止めようと立ち上がったガビルの口に悲しみのおにぎりが飛び込んだ。

 

突然の事にそのまま飲み込んでしまったガビル……その瞬間、ガビルの体色が紫から青、緑、黄、茶と変化を繰り返し、口から泡を吹き出して目が白眼を剥いた。

 

「……ガバァ‼︎」

 

「兄上⁉︎」

 

「「「ガビル様‼︎」」」

 

そしてそのまま気を失い倒れるガビルに蒼華と配下の三人が心配駆け寄る。ちなみに青色の奴がカクシン、緑の方がヤシチ、最後の少し小柄なのがスケロウである。

 

皆がガビルの心配をしている間に、紫のおにぎりが通過し湖に落ちた。

その際おにぎりが苦しみながら溺れていくように見えた……この湖の生物があのおにぎり食べないことを祈る。

 

その後すぐに、紫苑が必死にリムルに謝っていた。

 

「すみません!すみません!リムル様のお食事を!」

 

「いや!俺は食事しなくても大丈夫だから。」

 

寧ろ安堵しているリムルだった。

 

「そうだ紫苑。あまり気にするな。」

 

そんな二人の元にフォルテが近寄る……紫苑の赤おにぎりを食べながら。

 

((((だから普通に食べるな⁉︎))))

 

そんな俺の姿にリムルと紅丸達の心の叫びが重なるのだった。

 

ちょっとした騒動の後は、湖の中洲に行くために水着に着替える。

 

前回と違う皆の水着姿にリムルの頬が緩む。…何故かリムルようにスク水が用意されていたがリムルが着ることはなかった。

 

因みにミリムは自前で用意してきたが、デザインは同じで素材を変えた物。

 

「よし皆、あの中洲にサラサがあるらしい。魔物もいると言う噂もある。くれぐれも用心するように。」

 

「「「「はーい!」」」」

 

「魔物など好きなだけ出てくるのだ!」

 

「…ミリムお前が本気出したらこの辺り一帯が無くなってしまうぞ。また後で俺の特訓に付き合ってもらうから今回は手を出さないように頼む。」

 

「わかったのだフォルテ!」

 

こうして俺達は中洲を目指して泳ぎ始めた。まぁ俺はゴスペルの背に乗っているのだが。

後俺の他にシズさんとトリルとアイリスがゴスペルの背に乗っている。

カーネルはもしもことを考えて待機してもらい緊急時に動いてもらうことにした。

 

楽しく泳ぐミリムとガビル達……今のところ何も起こらない。

 

「何も起こらないな。」

 

「そうだね。むしろその方がいいんだけど。」

 

紅丸も、この湖の噂は尾鰭がついて広まったものだろうと皆に言う。

 

「だと言いんだけど…うわぁ⁉︎」

 

「リムル様!」

 

「リムル!」

 

「リムルさん!」

 

「パパ⁉︎」

 

突然リムルが湖に引き摺り込まれた。皆が辺りを警戒すると別の場所からリムルが浮上

 

「リムル何があった!」

 

「分からない!藻か何かが絡みついて…!」

 

再び沈むリムルその瞬間、湖から無数の黄色の触手が飛び出し俺達に襲い掛かる。

 

「チィ!」

 

俺は立ち上がり、闇之武装刃(ダークアームブレード)を作り出し触手を斬り刻む。トリルもソードで触手を斬りアイリスを守り、シズさんはセレナードと共に絶対防御で触手を弾き、シンシヤも水刃で触手を切断する。

 

だが数が多い。紅丸達が次々と触手に絡め取られていき、隙を突いて触手がアイリスに迫る。

 

「アイリス!」

 

「お姉ちゃん!」

 

だがその瞬間、アイリスを守る為に兄が動いた。

 

「ハアァァ!」

 

アイリスに襲いかかっていた触手は全て斬り刻まれ兄であるカーネルがアイリスの前に降り立つ。

 

「兄さん!」

 

「無事かアイリス。」

 

「来たかカーネル!」

 

「はっ!緊急事態と判断し駆けつけました!」

 

カーネルには俺の固有スキルである浮遊移動(フロート)を使えるようにアップグレードしていたのだ。

 

カーネルが駆けつけたと同時に湖に引き摺り込まれていたリムルが再び浮上

 

「リムル!大丈夫か⁉︎」

 

「俺は大丈夫だ!それより皆は!」

 

リムルは捕われている朱菜達を発見

 

「朱菜!紫苑!」

 

声を上げるリムルだが捕われている皆を見たリムルが次に言った言葉は。

 

「けっ…けしからん。」

 

「おいリムル…今皆が危険なんだぞ……わかっているか?」

 

俺の冷たい視線とドスの効いた声にビクッと震えるリムル

 

「わかっています!フォルテは皆の救助を頼む。俺はこの触手を出している魔物をなんとかしに行く!」

 

「わかった!」

 

リムルは自分から湖に潜り俺は皆の救助に動く。

 

「カーネルとシズさんとゴスペルはアイリスを守ってくれ!トリルは俺と一緒に皆の救助だ!」

 

「了解!」

 

「わかった!」

 

「お任せを!」

 

「任せて!」

 

トリルはランガとガビル達を救助、俺は紅丸達と白老達を捕らえている触手を斬り裂く。

 

「皆固まって触手に警戒しつつ自分を守れ!」

 

「はっ!」

 

「二度も不覚は取りませんぞ。」

 

「蒼影背中を任せたぞ!」

 

「ああ!」

 

そして朱菜達の救助にトリルが向かう中、俺はミリムの救助に向かう。

 

「あ〜れ〜なのだ♪」

 

グルグル巻きで捕まっているミリム……まぁ本当なら簡単に抜け出せる筈だが、俺との約束を守りつつ楽しんでいるようだ。

 

「ハァ!」

 

俺はミリムを捕らえていた触手を斬り落とす。

 

「おぉ⁉︎」

 

自由になったミリムは思わず声を上げてバランスを崩した。

 

「おっと!」

 

そんなミリムを俺は抱き寄せ受け止める。

 

「大丈夫か?」

 

「だっ…大丈夫なのだ。」

 

なんかミリムの頬が少し赤いような…気のせいか。

 

「ミリムはアイリス達の所に行ってくれ。俺はこのまま朱菜達を助けに向かったトリルの加勢に行く。」

 

「わかったのだ…。」

 

朱菜達の元に向かう俺。……そんな俺の後ろ姿を見るミリム。

 

(…なんなのだ。フォルテを見てると胸が熱いのだ。)

 

ミリムがその気持ちを理解するのはまだ先のことだった。

 

 

 

やがて触手の動きが止まり湖に引っ込んでいく。

 

「リムルが上手くやったようだな。」

 

そのまま中洲に降り立つ俺達。……その際、俺は気付いた。

 

朱菜や紅丸達の水着が溶けかけていることに⁉︎色々とまずい!

 

「シズさん!アイリス!朱菜達に直ぐ服を‼︎」

 

「え?……っ⁉︎わかったフォルテ君!」

 

「皆さんこちらで直ぐに着替えてください!」

 

シズさんとアイリスは俺の叫びに驚きながら朱菜達を見て直ぐ理解してくれた。

 

「紅丸!お前達もこっちで直ぐに着替えるんだ。」

 

「分かりました!」

 

紅丸達も朱菜達から離れ直ぐに着替える。皆が着替え終えた頃には、皆が来ていた水着は殆ど溶けてボロボロになっていた。

……本当に間に合って良かった。

 

俺が安堵したその時、湖から巨大な何かが浮上して来た。

現れたのは巨大な巻き貝⁉︎あの黄色い触手の持ち主か?貝の周りに無数の巨大な目が……巻き貝の姿でなかったら、まるでジ◯リの◯蟲と勘違いしてしまうな。

 

そんな巻き貝の魔物の貝の上にリムルが本来のスライムの姿で乗っていた。

 

「心配かけて悪かったな。魔物とは話をつけておいたぞ。」

 

「お疲れリムル。」

 

そしてリムルから魔物が俺達を襲った理由を聞いた。

 

「暴走?」

 

「そう。訳あって物凄い力を得てしまって一時的に暴走したんだ。」

 

「一時的とはいえこの魔物を暴走させる力……まさか。」

 

俺が答えに辿りついたと同時にリムルの背後から怨念のこもった声が……。

声のする方を見ると、やはりあった紫苑の紫おにぎり!しかも齧られた後が!

 

次の瞬間、リムルの水刃で真っ二つに切られ散ったおにぎり。

 

「あれぇ?この砂サラサラじゃねぇ?」

 

そして何事もなかったように話を逸らした。……まぁいいか。

 

そしてこの中洲の白い砂がサラサと判明し皆で集め帰った。

 

それで目的のビーズクッションが完成し、朱菜達にプレゼントした。

 

「わぁ!リムル様にそっくりです。」

 

「手触りも本当にいいですね。」

 

「リムルさんこの為にサラサを取りに行ったんだね。」

 

「うむ!いい手触りなのだ!」

 

「パパのクッション嬉しいです!」

 

「ありがとうございますリムル様!」

 

皆とても喜んでくれた。……が数日後にはまたリムル本人を取り扱っていた。

やはり本物に優るものはないようだな。

 

そんな中、ミリムが俺に問う。

 

「なぁなぁフォルテ。フォルテは自分の形をした物は作らないのか?いつもゴスペルを象ったものした見たことがないぞ。」

 

「いや。俺の象ったクッションとかよりゴスペルとかの方が作りやすいからな。」

 

「じゃあじゃあ、私はフォルテの象ったクッションが欲しいぞ。」

 

「う〜ん……ミリムがそこまで言うなら、次に機会があれば作ってみるか。」

 

「おぉ!約束だぞ!」

 

こうして、ミリムに俺を象ったクッションをプレゼントする約束をするのだった……スーパーデフォルメすれば皆も欲しがるかもしれないなぁ。

 




皆さんならエグゼキャラのぬいぐるみならどれが良いですか?
ウィルスキャラをぬいぐるみにするのもありかも。
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