登録が600人になっていたことに驚きました!皆さんありがとうございます。
「ーー首尾はどうだったのかしら。」
「上手くいったようですよ。
グラスにワインを注ぎながら、窓際に立つ
「
「…そうね。それで、私は貴方に何を支払えばいいのかしら。」
「特には。」
「…そう。」
ワインを飲むクレイマンに近寄るフレイ。
「何が目的?」
「そんなに警戒しないでください。何も企んではいませんよ。」
「企んでる人は皆そう言うのよ。」
「では今度、何か一つだけお願いを聞いてください。」
「今度?今ではなくて?」
「ええ。例えば…
「……いいわよ。私に出来る範囲ならね。」
クレイマンから離れるフレイ。
「今回の件、助かったわ。さようならクレイマン。」
転移でフレイは去って行った。
「…お気になさらず、貸しは必ず返してもらいますから。」
一人笑みを浮かべるクレイマン。
目的の一つは達せられ、フレイに恩を売ったクレイマンは密かに次の計画の準備を開始するのだった。
その頃。
「…参られよ!」
「「「おう!はあああ!」」」
リグルド、猪八戒、ゲルドの三人がメガロドンをハクロウ目掛けて投げ飛ばす。
ハクロウの真横を通過してメガロドンは見事に三枚におろされた。
おお〜!
その光景に周りの者達は思わず声を上げた。
「流石っす!お見事っす師匠!メガロドンの三枚おろし!」
「ぬっはは!このくらい朝飯前………ああ、いや晩飯前じゃよ。」
その一方では、黒衛兵、カイジン、ドワーフ三兄弟が戦いの後で回収された
「軽い。しかも硬い。これは使えそうだな。」
「良い武器が出来そうだべ。」
「盾にしても良い。鎧に加工するのもありだな。」
「ちょっとしたアクセサリーを作っても良い。高値で売れそうだ。」
「うんうん。」
鍛治職人達が話し合う中、フォルテが来た。
「どうだ。
「フォルテ様。」
「おおフォルテの旦那。ああこれなら色々と使えそうだ。」
「それは良かった。…それとだな。あれをそろそろ完成させたいがいけるか?」
「ああ、アレか。勿論だ。」
カイジン達と話が終えた後、いよいよ宴会のスタートだ。
メガロドンの刺し盛りや煮付けなど様々なメガロドン料理が並んでいる。
皆が料理を食べながら笑い合う中、猪八戒、ゲルド、ガビルの三人が互いを称え合っていた。
「猪八戒殿!ゲルド殿!見事な戦いっぷりでしたぞ!あの勇気、見習いたいものです。」
「ガビル殿こそ素晴らしい戦い方だった。」
「獅子奮迅の活躍!いやぁ感服の至り!」
「いやいや猪八戒殿!ゲルド殿!」
「「いやいやガビル殿!」」
「「「あっははははは‼︎」」」
「三人共カッコいい!」
笑い合う三人をスケロウが声を上げる。
皆が楽しむ中、リムルは女性陣達と風呂に入っていた。……あのスライムときたら。
それから数日後。
フューズ達はブルムンド王国へ帰還し、
そんな日々が過ぎていく中、鍛冶場ではリムルとカイジン達とであるものの仕上げに取り掛かっていた。
「最後に…減速と脱力の効果を刻んだ魔鋼をしのばせて…よし完成した。」
「出来たのか⁉︎」
完成したタイミングを見計らったかのようにミリムが鍛冶屋に入って来た。
「ああ、出来たよ。」
「約束してた、ミリム専用の武器…ドラゴンナックルだ。」
「おお〜〜〜っ!」
ピンク色のまるでドラゴンの爪を模した腕枕用のクッションと手袋が合わさったような武器。
「ミリムはある程度手加減はできるようにはなったが、それでも壊す被害が多いから力を抑制できるように作った。」
「可愛いし嬉しいのだ!これならワタシも技だけでなく、手加減した戦いがもっとできるのだ。」
気に入ってくれて何よりだ。
ミリムは早速試したいと言ってきたので、インターネットコロシアムで俺達の戦闘訓練の相手をしてもらうことに。
最初はリムルが相手をしてもらっている。
「
リムルが炎化爆獄陣を使うが、ミリムの真横に放たれた?
「わはははっどこを狙っておる!」
だがそれはミリムの気を逸らす為だった。ほんの少しだけできた隙をついて背後から仕掛けるも、ミリムには通じず返り討ちにあって吹っ飛ばされた。
倒れるリムルにミリムが笑顔で話しかける。
「中々良くなって来たぞ!リムルが魔王になると言い出しても、ワタシは反対しないのだ。」
「…ならないって。」
リムルは休憩に入り、次は俺の番。
「次はフォルテの番だな。あの
「ああ。もちろんだ!」
俺は
ミリムは前のように片手で受け止める。
「おお⁉︎前の時よりも威力が上がっているのだ。やはりその姿になると一味違うのだ。」
そのままミリムに肉迫し、接近戦を仕掛ける。
フォルテから繰り出される拳と蹴りの連撃を、ミリムは両腕で全て防ぐ。
「あっはははは!凄い!凄いのだ!やはりフォルテの成長速度は凄まじいのだ!」
防ぎながら、フォルテの成長に喜ぶミリム。
「ミリムに褒めて貰えるとは光栄だ!」
俺はミリムからその成長を認められた事に笑みを浮かべながら答える。
肉弾戦を続ける中で、俺は攻撃を切り替え
ミリムは変わらず腕で受け止めるが、俺は次の一撃に力を一点集中させる。
再び刃が迫まり、ミリムの腕に当たった瞬間!ミリムは背後へと押し飛ばされた。
「おお⁉︎」
これにはミリムも思わず驚き、体制を立て直す前に追撃を仕掛ける。
「
両腕から四つの黒紫の光輪を作り出しミリムに向かって放つ。
高速回転する黒紫の光輪がミリムに迫る。
「ふん!とう!」
だがミリムはすぐに体制を立て直して拳と蹴りで
俺はその僅かな隙を利用し、両手に
「
極大級の闇の波動がミリムを呑み込み爆発して周囲に爆煙が立ち込む。
俺はジッと様子を見ていると、爆煙が晴れていきミリムが姿が見えてきた。
「……やはりまだ通じないか。」
爆煙が完全に晴れ、現れたミリムはやはり無傷だった。
「わはははは!さっきのは良かったぞ!両腕が痺れると思わなかったのだ!やはりフォルテは凄いのだ。」
ミリムが俺にそう言った後、リムルが俺達に声をかけるか。
「おーい!ミリム、フォルテ。そろそろ昼飯にしようぜ。」
「わかったのだ!」
昼飯と聞いてミリムはすぐにリムルの元へ向かった。昼食は朱菜が作ってくれたサンドイッチ。ミリムは美味しそうに頬張っている。
「やっぱり美味しいのだ。」
「そういえば、ミリムはなんで魔王になったんだ?」
俺はふと気になってミリムに問う。
「ん?…そうだな。なんでだろ?何か嫌なことがあって…ムシャクシャしてなった?」
「いや俺達に聞かれても…。」
「そうだな、よく思い出せん。大昔の事だから忘れたのだ!」
「そっか。」
そういえば、ミリムは最古参の魔王の一柱だと聞いたな。俺達の想像以上に長い年月を生きてきたはず。それだけの時を生きていたら忘れてしまうのも無理ないな。
俺の次にリムルも気になっていたことを聞いた。
「お前ってさ、家族とかはいないのか?ずっとここにいるけど心配してる人とか…。」
「ワタシの世話をする者達はいるぞ。でも、あの者達は心配などしておらぬのだ。ワタシはサイキョーなので心配すら畏れ多いと思われているのだぞ。」
強すぎるゆえの安心感みたいなものか。
「だからワタシの友はお前達二人なのだ!」
「ミリム…。」
「…そうだな。これからも宜しくなミリム。」
「勿論なのだ!」
それから更に数日経ったある日の朝食後の事。
「ごちそうさまでした。」
朝食を終えたミリムが勢いよく席から立ち上がる。
「よし!ワタシは今から仕事に行ってくる!」
「え?仕事って…。」
「心配するな。終わったら帰ってくるのだ。」
「突然だな。今すぐ行くのか?」
「うむ!他の魔王達にもこの地に手を出しせぬよう言い聞かせておくのだ。」
「お、おう。」
「というか、他の魔王達に会いに行くのか?」
「うむ!仕事だからな。」
ミリムはいつもの服装に戻った。
「じゃあ行ってくるのだ!ジュワ!」
その言ってミリムは飛んで行った。…てか最後のあの掛け声、どこぞの光の巨人かと思ってしまった。
「…来る時も突然だったが、去る時の唐突さも凄まじいな。」
「まぁミリムらしくていいんじゃないか。」
ミリムが出掛けた事で、監督役もひとまず終了した。
俺達の町にはベニマルに、カイジン、リグル、ゴブタ率いる
それにシズさん、カーネルやトリル達もいる。
俺達のどちらかがしばらく居なくても大丈夫だな。
議事堂の会議室に皆を集めた。そしてリムルはシズさんと子供達の事を皆に説明した。
「………という訳で、俺はイングラシア王国に行ってくる。」
「…リムルさん。」
「その子達はシズさんが魔王レオンに会いに行くことを決意した理由の一つだ。約束したからな。」
「…お話はわかりました。ですが、リムル様がお一人で旅立たれるというのは…。」
「左様じゃな。万が一のことがあれば、折角まとまりを見せたジュラの大同盟も根底から崩壊するやも知れぬ。」
「心配するなリグルド、ハクロウ。リムルの強さは皆も知っているだろう。」
「一人といっても、影に潜んだランガを連れて行く。それに…」
リムルは蒼影、シャドーマン、そして俺を見る。
「俺達の分身体を一体、リムル様との連絡役に回しておく。何かあれば皆にもすぐ知らせよう。」
「拙者達に任せよ。」
「俺達の分身体がいればある程度なら大丈夫だ。」
俺の言葉に皆少しは安心する。
「ということだから安心してほしい。それに案内役も頼むつもりだしな。」
「案内役?」
「ああ。今ゴブタに呼びに行ってもらってる。」
そう。シズさんと共に最初に町に来たエレン達に案内役を頼む事にしたのだ。
リムルや俺達も信頼しているからな。
「なるほど。カバル殿にエレン殿それにギド殿ですか。」
「イングラシア王国に行くにはブルムンドを経由するし、彼らなら俺がスライムなのも知ってるしな。」
「確かに…人間の国へ入るのに我ら魔物が付き添っては却って火種になりかねませんし…。」
「だろ?」
人間から見たら、魔物軍団が攻めて来たと思われてもおかしくない状況だろう。
シュナ達が理解してくれたちょうどその時、机の影からゴブタが戻って来た。
「リムル様!」
「戻ったか。どうだった?」
「〝大船に乗ったつもりで任せてくれ‼︎〟だそうっす!」
「引き受けてくれたか。」
話が決まり皆も納得してくれたようだ。
「…わかりました。ですが、くれぐれもご注意くださいね。」
「ああ。わかってる。」
「リムル様にもしものことがあれば我らは…ッ!」
「十分気を付けるよ。」
「頼んだぞソウエイ、シャドーマン。」
「無論だ。」
「心得た。」
ベニマルがソウエイ、シャドーマンに念を押して言う。
「なんなら私がお供を…。」
「お前は話を聞いていなかったのか⁉︎」
相変わらずだなシオン。
会議が終わりカバル達が来るまでに、リムルは旅立ちの準備を始めに向かった。
俺は、リムルが旅立った後での精霊の棲家を探す為の情報収集について考えていた。
「…やはり町に来た者達一人一人に聞き込みをするのと、掲示板などで知らせを待つくらいだな。」
すると、考え込んでいる俺の元にシズさんがやって来た。
「シズさん?」
「フォルテ君…ありがとう。あの子達の為に。」
「シズさん。前にも言ったけど気にしないでくれ。俺もリムルも何の罪もない子供達が死ぬのは嫌だし助けたい。」
「フォルテ君。」
「だから必ず見つけよう。精霊の棲家を。」
「…うん。」
その夜、カバル達が到着し早朝には出発することが決まった。
翌日の早朝。リムルの旅立ちを皆が見送りに集まった。
「パパ!早く帰って来てくださいね!」
シンシヤは別れを惜しんでリムルに抱きついていた。
「シンシヤ。ああ子供達を救ったら帰って来るから。」
リムルはそんなシンシヤの頭を優しく撫でる。シンシヤが離れ、遂に旅立ちの時が来た。
「じゃあ行ってくる。」
「お……お達者で!お帰りをいつまでもお待ちします!」
「ガビル様、繊細。」
「ガビル様、優しい。」
「大袈裟だな。シンシヤも待っているんだすぐに戻ってくるって。」
「本当に、すぐ戻ってきてくださいね。」
「旅のご無事をお祈りします。」
「町の事や、皆のことは任せておけ。」
「ああ。じゃあ留守は頼んだぞ。」
「「「「行ってらっしゃいませー‼︎」」」」
皆でリムルの旅立ちを見送った。
「よろしくな三人共。」
「旦那は俺達に付いてきてくれればいいぜ!」
「どーーんと任せちゃってよねぇ?」
「あっしの本領発揮でやすね!」
カバル達は自身満々にリムルの案内人として共に旅立って行った。
だが……俺は今気付いた。
「……シズさん。カバル達ってシズさんに頼り過ぎだったはずだよな。」
「……大丈夫だよ。リムルさんがいれば。」
シズさんは苦笑いを浮かべながらそう言った。
リムルを見送った翌日。
……やはりと言うか予感が当たった。カバル達は幻妖花と呼ばれる周囲に幻覚作用をもたらす花によって森の中迷ってしまい、猪八戒、ゲルド達がいる工事作業員用の現場宿舎に一晩泊まったそうだ。
「翌朝には、リムルが
「ふふ。皆変わらないね。」
「まぁシズさんの言う通り、リムルがいるなら大丈夫だろうが…エレン辺りがずっと一緒に旅しようとか言いそうだな。」
「確かに。エレンならそう言うと思うよ。」
俺とシズは笑みを浮かべながらそう話し合った。
「…さあ、リムルが戻って来るまでしっかりと町の皆を守らないとな。」
「うん。」
「その為にも、やはり戦力増強は大事だ。…
「やはり回復役のメンバーが必要だ。後はやはりもっと強い仲間がいるな。」
「そうだね。」
俺は
「……あの二人の力が必要だ。」
俺の脳裏に、赤いナビと青いナビ…あの2人の姿が浮かび上がっていた。
リムルがイングラシアへと旅立ち、テンペストに残ったフォルテ。
イングラシアでリムルが過ごしている間の話として少しオリジナルな感じの話を書いていこうと思います。
また書き上がってきたら投稿していきます。