どのような進化を果たすのか…どうぞ。
そんな朱菜達を支える為に皆が祈りを捧げていた。
皆が祈る中で、紅丸はファルムスの犠牲となった者達……紫苑を見つめていた。
「リムル様とフォルテ様は…。」
そんな紅丸の隣で、朱菜が口を開く。
「私達は、自分以外にリムル様とフォルテ様さえいればそれでいい…けれどもリムル様とフォルテ様は、私達の誰か1人が欠けただけでも精神のバランスを大きく崩すのかもしれない…。」
「うん。リムルさんとフォルテ君にとっては皆は大切な存在だから…。」
「紫苑の死を知った後、フォルテの心は荒れ狂う嵐の様になっていた。」
「でもそれは、フォルテ君がそれだけ皆を…紫苑を大事に思っていたから…。」
朱菜の言葉にシズさん、セレナード、アイリスがフォルテの気持ちを代弁するように言った。
それを聞いていた紅丸は、リムルとフォルテからの…あの頼みを思い出していた。
「…お前がいつまでも寝てるからだぞ。早く起きろよ紫苑ーー。」
紅丸がそう呟いたその時、世界の言葉が響き渡る。
《告。個体名リムル=テンペストと、
個体名フォルテ=テンペストの魔王への進化、ハーベストフェスティバルが開始されます。》
「これは………!」
「世界の言葉です。」
「じゃあ…。」
紅丸、朱菜、アイリスの三人は世界の言葉を聞いて、リムルとフォルテの勝利したと理解した。
《完了と同時に、系譜の魔物への
「リムル様………!」
「フォルテ………!」
世界の言葉を聞いた朱菜とアイリスは安堵し、皆は嬉しそうに声を上げたり祈る。
「気を引き締めろ!我等が主の勝利だ!次は我等がその力を振舞んだぞ!」
「紅丸の言う通りだ!直にご帰還なされる。進化が終わるその時まで、全身全霊を傾けてお守りするのだ‼︎」
紅丸とカーネルの声が響渡る中、リムルを頭に乗せレイヒムを咥えた嵐牙と、フォルテを背に乗せエドマリス王を咥えたゴスペルが広場に向かって駆け走り、広場が見えてきたその時に2人を放り投げた。
地面に倒れるエドマリス王とレイヒムを飛び越え紅丸とカーネルの前に着地する嵐牙とゴスペル。
「リムル様!」
「フォルテ様!」
「「早く主人を!」」
「シンシヤ!ハルナ!マントをお持ちしろ。熱変動耐性が機能してないかもしれない。」
「はい!」
「分かったのです!」
紅丸が二人に指示を出す中、朱菜とアイリスがリムルとフォルテの元へと駆け出し、朱菜が眠り就いたリムルを抱き抱え、アイリスは寝るフォルテを抱き寄せた。
「良くぞご無事で……。」
「フォルテ……良かった。」
朱菜とアイリスがリムルとフォルテの無事を心から喜んだ後、噴水の前に置かれた玉座に二人を座らせた。
その一方でエドマリス王とレイヒム大司教はヨウムとエレン達に捕縛され連行されて行った。
ハルナとシンシヤが持ってきたマントを朱菜とアイリスの手によって包まれていくリムルとフォルテ。
眠りに就いている二人の姿を見守る紅丸とカーネル。
(リムル様、フォルテ様。魔王になったからって、人が変わった様に暴れ出したりしないでくださいよ。)
(フォルテ様…信じております。)
マントを包み終えた朱菜とアイリスが離れた直後、遂に進化が始まった。
《告。
リムルとフォルテから金色の光が放たれそこから更に七色の輝きが放たれる。
それを見た紅丸達や、周囲の者達全員が祈る。
リムルのスライムボディが激しくうねりだし、フォルテの身体はアニメ…ビーストのトリルのようにデータとして分解され再構築が始まった。
眠りに就いているフォルテに対して、世界の言葉は言葉を紡ぐ。
《確認しました。個体名フォルテ=テンペストの再構成に伴い、別世界の超越神デューオの力による、
個体名トリル、
………成功しました。これにより種族、
全ての身体能力が大幅に上昇しました。
自然影響無効、状態異常無効、精神攻撃無効、聖魔攻撃無効を獲得。成功しました。以上で進化を完了します。》
世界の言葉が、進化完了を告げた時、
《アルティメットスキル
《了。アルティメットスキル
《
《了。ユニークスキル
《ブレイブスナッチャーに
《了。ブレイブスナッチャーのデータに
フォルテが眠っている間に、
その一方、ファルムス本陣では、ラーゼンが身を潜めながら脳を回復させていた。
「はぁ………。(
そう。
しかも、フォルテとリムルがスキルを発動し終えたタイミングだったので影響を受けずに済んだのだ。
(まさか片方が本当にスライムだとは驚いた。それにあの魔人も侮れん奴だった。あのジジイの忠告通り恐ろしい奴らよ。)
脳が回復し終えたラーゼンが天幕から顔を覗かせながら状況を確認する。
そして七体の悪魔を確認した。
(悪魔を呼んだのが護衛目的だとすれば、魔物の国の主等が弱っている今が王を救い出す好機。)
ラーゼンは王を救い出す為に行動を開始する。
(
ラーゼンは、
原初を…しかも二人も相手するとは思っていないラーゼンは、仮死状態に近い状態だった故に、準備運動しながら体をほぐす。
(早々に片付けて、すぐさま王を救いに行く。幸い悪魔召喚の為に、
身体をほぐし終えたラーゼンが目を開けると、
「……っ。ほう空間転移かよ。お主ら
少し驚いたラーゼンだったが、すぐに冷静に対処しようとした。
その時、
「クフフフ。しっかりと準備運動はしましたか?お前達は下がりなさい。この者の相手は私がしましょう。」
「君達も下がっていていいよ。」
「貴方を拘束させていただきます。抵抗したければお好きにどうぞ。」
「でもね。殺しちゃ駄目って言われてるけど、痛めつけちゃ駄目って言われてないんだよね。」
「ほう。主らが儂の相手をしてくれるのかのう?」
「相手?」
「へぇ〜。僕達を相手に面白い冗談を言うねぇ。」
「何が冗談なものかよ。たかが
「クフフフフフ。良いですね。これは楽しめそうです。食事後の運動に、少し付き合った差し上げましょう。」
「僕もちょっと遊んであげようかな。」
「へっ。舐めるでないわ。核撃魔法、
ラーゼンから超高熱線が
迫る熱線に対して二人は動かない。そして慌てる事なく、
「フッ。」
「えい。」
すると、熱線は捻じ曲げられて、真上にと向かっていった。
(曲げられた⁉︎いや、事前に詠唱を済ませる
ラーゼンは自分の魔法が曲がったことを誤作動だと思ってしまった。
そんなラーゼンに対して
「今の魔法は中々お見事とでしたね。」
「人間にしてはやるねぇ。」
「くっ!ハズレを引いたか!ならば、これはどうじゃ!精霊召喚!
ラーゼンは精霊召喚を発動する。
それにより、地面から大地の上位精霊である
召喚された
それを見た
「なるほど、なるほど。確かに、悪魔は天使に強く、天使は精霊に強く、精霊は悪魔に強い。この三すくみの関係から選択するならば、上位精霊を呼び出したのは正解です。ですが………。」
「なんじゃ。」
「若すぎるんだよねぇ。」
「は?」
だが、
そのたった一撃で、
「ほらね。経験が足りない。」
「力だけの
そう言って
「ば…………バカな⁉︎精霊じゃぞ⁉︎上位精霊じゃぞ〜!」
ラーゼンは、自分が召喚した上位精霊があっさり倒されてしまったことに驚愕し叫んだ。
(
その時、ラーゼンはようやく二人が
「まっまさか⁉︎貴様らは
「やっと気付いたようだね。」
「では、魔法はもう結構。
「
自ら魔法を封じた
「どうぞ。物理的にお好きな攻撃をしてみてください。」
そんなラーゼンの問いに
「まぁ、魔法使いの君に攻撃手段があればね。」
「くっ…貴様らが
ラーゼンは
「己れ!」
それでも諦めずに殴り掛かりながらラーゼンは、
受け止められたラーゼンは、一端距離を取る。
だが、そんなラーゼンの真横には
「へぇ〜。中々良い身体強化だね。人間の魔法使いでこれだけ格闘戦ができるなんて思わなかったよ。」
「なっ⁉︎」
「でも僕達には通用しないよ。」
グシャ!
そう言いながら、
「があああああ!」
拳を握り潰されたラーゼンは再び距離を取り潰された拳は
「回復系のスキルもあるんだ。……なら、壊してもすぐに戻るからもう少し壊してもいいよね?」
ラーゼンの苦痛に歪む顔を見ながら、冷酷な笑みを浮かべる
そんな
「ぐっ………!その金色の瞳………赤い瞳孔………!」
ラーゼンは
「ぜやあああああ!」
だが、その飛び蹴りもあっさりと躱されてしまい、そのまま
蹴り飛ばされたラーゼンは、そのまま
殴り飛ばされ地面に転がるラーゼンは、なんとか着地することができた。
「こ……この圧倒的な強さ……!まっまさか⁉︎そんな………⁉︎貴様ら、もしかして…げっ原初の………⁉︎」
「おっ意外と博識なんだ。ねえ
「そうですね
ラーゼンの前で遂に、互いの呼び名を口にした
そしてラーゼンはようやく自分が相手していた悪魔が原初の悪魔…その二柱だと知ってしまった。
「あっあやつらはなんという………なんという恐ろしい奴らをこの世に解き放ちよったんじゃあああああ‼︎」
原初を…しかも二人も自分が相手していたと知ったラーゼンは恐怖でそう叫んだ。
完全に戦意喪失してしまったラーゼン。
そんなラーゼンへと歩みだす
「あっ!あっああ…………うっうう……!」
ラーゼンは恐怖で後退り…遂には座り込んでしまった。
「おや?もう終わりですか?」
そんなラーゼンの元まで来た
目前に迫る
「まぁちょっとは楽しめたかな。」
「では、無事に初仕事を終えた事を、
そして、
データとして分解され再構成されていたフォルテの身体が元の状態へと完全に戻り、激しく波打つ様に荒れていたリムルのスライムボディも本来の形状へと戻った。そして金色の光も収まっていった。
《告。個体名リムル=テンペストと個体名フォルテ=テンペストの
世界の言葉を聞いた皆が一斉に顔を上げる。
「リムル様……!」
「フォルテ……!」
「魔王に……!」
朱菜、アイリス、紅丸が声に出す。
そして、世界の言葉は更に告げる。
《続いて、系譜の魔物への
「ギフト?」
紅丸がそう呟いた瞬間、皆に異変が起きた。
強烈な眠気に襲われて周囲の者達が次々と倒れ眠りに入ったのだ。
「うっ……これは?」
「ギフト………リムル様との繋がりを……強く……感じます。」
「フォルテの……温かい……心が……伝わる。」
「リムルさん……フォルテ君。」
「パパ……フォルテさん。」
「「我が主達……。」」
朱菜、アイリス、シズさん、シンシヤそして、嵐牙とゴスペルも眠りに入っていく。
だが、二人…紅丸とカーネルが意識を保とうとしていた。
「大丈夫か………紅丸?」
「ああ……だが油断したら……すぐに意識がなくなるだろうな。」
二人が耐えているのは、リムルとフォルテを守る為。
魔物への進化は完了したが、二人は目覚めてはいない。
無防備の主を守る為に二人は必死に耐える。
紅丸とカーネルが必死に意識を保つ中、突如リムルとフォルテが宙に浮かび上がる。
そして、金色の光を放ちながらリムルは人の姿となり、フォルテからは金の
そこには、金色の巨大な
その姿はまさにデューオそのものだが、ゲームに登場した金の巨人…デューオSPだった。
フォルテから出現したデューオSPにミュウランとグルーシスは驚愕
そして、デューオSPの目が赤く光ると、デューオSPから半透明の様々な物が飛び出した。
一角獣、獅子、猪、蛇、水牛、龍そして、七色の光を放つ白き鳥……炎を身に纏う不死鳥となった。
それだけではない。次に現れたのは黒と金の機械的身体のクワガタ、カマキリ、ハチ、テントウムシ、パピオン、トンボ、クモ、アント、カブト、スコーピオン、ホッパー、タランチュラだった。更に、巨大な赤い海賊船らしいものが皆と空中を飛び交いながら光球となってフォルテのエンブレムに吸い込まれた。
その後、デューオSPから最後に出てきたのが……巨大な骨でできた異形の右腕と右脚を持ち、背には堕天使の黒い翼に頭に悪魔の様な赤い角が生えた存在。
それがデューオSPと共にフォルテのエンブレムに吸い込まれていき、フォルテに更なる変化が起きる。
フォルテの右腕と脚が、先ほどフォルテに吸い込まれた者と同じ骨の右腕と脚へと変わり、フォルテの目が開かれた。……その右目は赤い光を放っていた。
そんなフォルテと共にリムルも降り立ち目を開く。
その瞳は赤かった。
二人はカーネルと紅丸の方を見る。
「…告。後は任せて眠りに就きなさい。」
「安心するがいい。」
二人にそう言われ、カーネルと紅丸は頷いてそのまま眠りに就いた。
リムル?そしてフォルテ?はそのまま亡くなった者達の元へと歩み出す。
そんな二人の姿を見ていたミュウランとグルーシス。
「魔王………。」
「やったのか?」
グルーシスの問いにミュウランは答えられなかった。
そしてミュウランはリムル?達に声を掛ける。
「あっ……貴方達は…誰?(人型のリムル様の姿をしているけれど、雰囲気が別人だわ。フォルテ様に至っては、先ほどの現象からして異常だった。)」
ミュウランは二人が自分の知るリムルとフォルテではないと気付いた。
「(まさか魔王化で人格に変化が?)貴方達は魔王リムルと魔王フォルテなの?」
ミュウランの声に二人は足を止めて一言で答えた。
「「代行者。」」
「え……?」
そう。今のリムルはユニークスキル大賢者が進化したアルティメットスキル
フォルテも、
「告。
「
その虚空に向かって、
結界と魔素が吸われいく中、ミュウランは二人を見ていた。
(代行者……まさか
だがそのあり得ないことが現実で起きている。
そして…結界内の全ての魔素が吸い込まれ、
そして、全ての魂は本来の
「あっ⁉︎」
「
「只今戻りました。我が君。」
「任務完了したよ。」
その様子見たグルーシスは臨戦態勢を解いた。
「本来なら、儀式が終わるまで待つつもりだったけど……。」
「失礼ながら申し上げます。魂の完全なる再生には、魔素量が足らぬようですが。」
「…是。規定に必要な魔素量を満たしておりません。」
「故に、生命力を消費して代用する。」
その言葉を聞いた
「待って⁉︎
「代用にご自身達の生命を用いずとも、良い考えがございます。」
その言って
「この者共をお使い下さいませ。この者達も、貴方様方のお役に立てるなら光栄です。それこそが、我らにとっての喜びなのですから。」
配下達は黙っているが、その通りですと言っているように見える。
「…了。規定に必要な魔素量を補填可能。」
「その案を承認する。」
そう言って配下達に手を翳す
「
配下達は
「おお。羨ましい……。」
「…相変わらずだよね。」
吸収し終えた
「んっ………失礼しました。」
「規定の魔素量に達した事を確認しました。」
「これより、反魂の秘術を開始する。」
そう言って両手を翳す
「「解析、鑑定。」」
秘術を開始した二人を見て、ミュウランとグルーシスは驚愕し声を上げる。
「究極の……魂の秘術!」
「これが、生まれたての魔王だって⁉︎くっ………(こんなの、カリオン様でも不可能なんじゃ…………⁉︎)」
「素晴らしい………!(クフフフ………!是が非でも、配下として加えて頂かねば。)」
「流石は、僕の
ファルムスの犠牲となった者達の傷が次々と癒えていき、魂も修復されていった。
そして……魂はゆっくりと肉体へと戻っていく。
反魂の秘術……死者蘇生の秘術。
それらを行使するには、莫大な魔素量を必要となり、それを制御する魔力は、想像を絶する物となる。
成功率3.14%。
しかしその数値は、リムルとフォルテが魔王へと進化する前に算出された物だ。
魔王に進化した今……結果で証明される。
秘術を終えた後、
それにより、リムルはスライムの姿に戻り、フォルテの右腕と脚も元に戻りその場に倒れそうになるが、
それからしばらくすると、紫苑の手が動き………目を開けた。
進化直後のフォルテのステータス
名前 フォルテ=テンペスト (
種族
加護 暴風竜の紋章
称号 電脳を統べる者
魔法 元素魔法、精霊魔法、物理魔法、上位精霊召喚、
悪魔召喚
アルティメットスキル
ユニークスキル
固有スキル
無限進化、無限修復、万能感知、魔王覇気、強化分身、
万能糸、
エクストラスキル
獄炎、紫電、影移動、剛力、身体強化、多重結界、
重力操作、魔力妨害、魔法闘気、天眼
スキル
身体装甲、超嗅覚、思念伝達、威圧、
耐性
痛覚無効、刺突耐性、物理攻撃耐性、熱変動耐性、
腐食耐性、暗黒無効、吸収無効、自然影響無効、
状態異常無効、精神攻撃無効、聖魔攻撃無効
気操法、
種族が進化した事で、ユニークスキルだったものが固有スキルとなったり、一部が統合されました。
フォルテが目覚めた後、デューオから得たデータを活用し、新たなスキルの獲得や統合がされていきます。
魔王への進化より
トリル達の究極プログラムを得たフォルテの器は更に拡張され、より多くの