そうとも知らないクレイマンの愚かな姿をどうぞ。
ネムの報告から時は戻り、現在フレイは側近のクレアとルチアに羽の手入れをしてもらっていた。
その目線の先には、クレイマンに操られたふりをして人形の様にじっとしているミリムがいた。
そんなミリムを見ながら、フレイのあの日事を思い出す。
ミリムにクレイマンを欺く事を頼まれてから数週間後。
フレイの元にミリムが遊びにやって来た。
「やあフレイ!今日もいい天気なのだ。ウフッ少し暑いかなぁ?あぁ暑い暑い。」
ドラゴンナックルをつけてご機嫌のミリム。
「ミリム。フッとても機嫌が良さそうね。何か良い事でもあったのかしら?」
「わかるか!実はなぁ…これを見よ!」
そう言って構えるミリム。そうドラゴンナックルを自慢しに来たのだ。
「あらまぁ…まぁよく似合ってるわね。どうしたの?」
「知りたいのかあ?どうしようかなぁ?〜教えてもいいんだが…どうしようかなぁ〜〜。」
「ミリム。友達でしょ?教えてくれてもいいじゃない。」
「そうか!やはりフレイは友達だな。教えてやるのだ!実はな……」
ミリムはフレイに経緯を話した。とても楽しそうに。
「……というわけで、マブダチのリムルとフォルテがプレゼントしてくれたのだ。あっマブダチとは、友達の中の友達の事なのだ!」
「そうなの。よかったわね。」
「イッヒヒヒ。」
「そうそう、ミリム。私からも友達としてプレゼントがあるの。受け取ってくれるかしら。」
そう言ってフレイが取り出したのは紫の宝珠が輝くペンダントだった。
「うむ、ペンダントだな。もらってもいいのか?だが、このナックルはあげないぞ!」
「大丈夫よミリム。私達の友情の証だもの。気持ちばかりのプレゼントだから気軽につけてみてくれると嬉しいわね。」
「そういうことなら、任せるのだ。」
「着けてあげるわ。」
そう言ってフレイはミリムにペンダントを着ける。
「…くすぐったいのだ。」
「動かないで。」
ペンダントを着け終えると、ペンダントから怪しい光が放たれた。
その影響かミリムの目から生気がなくなり、先ほどまでの無邪気な子供からまるで感情の無い人形の様になった。
その際、身に着けていたドラゴンナックルが床に落ちた。
「はぁ…終わったわよ。これでいいのかしらクレイマン…。」
フレイがそう言うと、隠れていたクレイマンが笑みを浮かべながら出てきた。
「フッフフフフフ。ご苦労様です。無事に禁呪法
そう言って操られたふりをしているミリムに近づくクレイマン。
そう……ミリムにクレイマンの呪法は効いていない。
そうとも知らずに人形のふりをしているミリムを見たクレイマンは、先ほどまでのクールな姿から一変し、目を血走しながら本性というべき狂気の笑みを浮かべながら笑い声を上げる。
「ヒャハハハハハハ!新参の魔王だと、私をなめていたのがこの様だ!情け無いですねぇ〜ミリム。フッハハハハハ!アハハハハハハ‼︎」
高笑いしながらクレイマンは容赦なくミリムを殴り飛ばした。
殴られ暖炉の角に頭をぶつけて床に転がり倒れるミリム。
そんなミリムに更にクレイマンは踏みつけようとする。
「やめておいた方がいいわよ。」
それをフレイが止めた。
「多少のダメージで解除されるような、そんな甘い呪法ではない。散々偉そうにされて、君も鬱憤が溜まっていただろ?だからこそ、私のこの計画に乗った!違いますか?」
「違うわね。私はただ、貴方との約束を果たしただけ。」
「フッ!白々しいことを言うものだ。こいつはもはや単なる人形、遠慮する事は無い!」
クレイマンはそう言いながらミリムを踏みつけながら蹴り飛ばした。
「ヒハハハ!ヌッハ!ヌハハハハハハ!」
更に笑いだから容赦なくミリムを蹴り続けるクレイマン!その姿はもはや魔王と呼べる光景ではなく……ただの小者……チンピラの姿だった。
(それが貴方の本性なのね。無様な男。)
フレイもクレイマンの本性と呼べる姿を改めて見てそう思った。
………この光景をリムルとフォルテが知ったら、どんな表情となるか……考えるだけで恐ろしい。
そして、クレイマンの蹴りを我慢している今のミリムもよく耐えているのだった。
それでも、いつまでもミリムをクレイマンに蹴られ続けさせる訳にはいかないので、フレイはクレイマンにある警告をする。
「…ねぇクレイマン。貴方、ミリムには
フレイの言葉に足を止めるクレイマン。
「あぁ?自己防衛回路?
「制御不能の状態になるらしいわ。貴方が死ぬのは勝手だけど、巻き添えは御免だわ。」
「…チィ!とことんふざけた魔王です。まぁいい。コイツを使えば、私の発言力も増すだろう。君も共犯です。せいぜい私のために働いて貰いましょうか。」
「あら?私達は対等の関係だったはずよ。」
「馬鹿め!この計画を立てたのは私だ。君は既に私の手だよ。それとも、ミリムと戦ってみたいのかなぁ?」
「それは脅しているのかしら?」
「キッハハハハ!どう受け取ってもらっても構わないさ。死にたくないなら、私を怒らせないことだ。」
「…はぁ。分かったわよ。」
「それでいい。せいぜい裏切る様な真似はしない事です。少しお願いを聞いてくれるなら、天空の覇者の地位は保証して差し上げますよ。
そうして現在に至る。……全てが筒抜けで何一つ思い通りになっていない事も知らないクレイマン。
「あの男は物事の本質を見抜けない。新月の日、
そう言って笑みを浮かべるフレイだった。
その一方、北のとある大地では、空にオーロラが輝き、凄まじく吹雪いていた。そんな場所に聳え立つ氷の竜に抱かれている様な城に、金髪の男がやって来た。
その男こそ、シズをこの世界に召喚し、イフリートを宿らせた魔王レオン・クロムウェルだった。
レオンがその城内の扉の前に立つと、二人の巨人と思わしき男……悪魔がレオンを迎え入れる為に扉を開いた。
扉が開くと同時に、ミザリーと呼ばれる緑髪のメイドの声が響く。
「
女性の声が響く中、開かれた扉の中へとレオンは入る。
中に広がるのは周囲に無数の悪魔達が並び立つ玉座の間。
その悪魔達の瞳は赤、青、緑でありその殆どが
ミザリーともう一人、青髪のレインと呼ばれるメイドがレオンの前を歩き、レオンがそれに続くと、この世界で最初の魔王であるギィ・クリムゾンが座る玉座の前に着いた。
ミザリーとレインはそのままギィの横に並び立と、ギィはレオンに向かって口を開く。
「久しいな。我が友
「好きに呼ぶが良い。」
「息災だったか?よくぞ、俺の呼びかけに応えてくれた。礼を言うぞ。」
そう言いながら、ギィはレオンの前に立つ。
このギィ・クリムゾンこそ、この世界で最初に覚醒した魔王であり、ラミリスとミリムと同様の最古の魔王である。
そして、原初の悪魔の一人
そんなギィに仕える二人のメイド、ミザリーは原初の
レオンの前に立ったギィは、突然レオンにキスしようするも、レオンがそれを止める。
「やめろ……………!そんな趣味はないと言っているだろう。」
「ハハハッ!相変わらず釣れない男だ。お前が望むなら、女の体になって抱かれてやっても良いんだぜ?」
「黙れ。(そういう問題ではない…。)」
「フッ。まあ良い。場所を変えよう。」
ギィは自在に性別反転ができる様だ。そうして、場所を変えて向かったのは、透明なドーム状のテラスだった。
そうして席着いた二人に、ミザリーが氷のワイングラスにワインを注ぐ。
「それで?私を呼びつけるとはどういう用件だ。最初の魔王にして、原初の悪魔の一柱ギィ・クリムゾンよ。」
「あっははは。堅苦しい呼び方はよしてくれ。俺たちは対等な魔王だろ?」
(よく言う…。)
「お前も知る通り、魔王達の宴…
「私に強制するとは珍しいな。…理由は?」
「面白いことになりそうだからだよ。提案者はクレイマン。新参の魔王の小物だ。だが、何故か賛同者にミリムの名があった。ミリムは俺と並ぶ世界最古かつ最強の魔王。クレイマンが懐柔しようとしたところで上手くいくはずがない。……が、ミリムが自分の意思で加担しているのなら話は変わってくる。クレイマンからしょっちゅう嫌がらせを受けているお前としても放ってはおけまい?」
「…まぁ。ミリムをけしかけられたら私の領地も消し飛ぶだろうな。」
流石のレオンも、ミリムには敵わないと分かっている。
「本人の意思にしろ操られているにしろ、カリオンの二の舞は御免こうむる。」
「ふん。ミリムにとってはいつもの遊びだろうが、魔王間のバランスが崩れるのは面白くない。俺の仕事が増えるしな。」
「貴様とミリムは古い間柄なのだろう?あの娘の真意くらい読めないのか?」
「頼ってくれて嬉しいが、ミリムの事を考えても無駄だ。俺の様に賢き者には、バカの考えは読めん。それが数少ない俺の弱点なのだ。」
「ふん…………。」
「気になっているという事は………レオンよ。お前も参加するんだな。」
「そのつもりだ。馴れ合いは嫌いだが、今回は参加するしかないだろう。」
「おお………良かったよ。渋るなら、お前に俺を一晩抱かせてやろうかと考えていたんだが…………。」
そう言いながら立ち上がり、レオンの側へと近寄るギィ。
「遠慮する。」
即拒否するレオン。
「釣れないなぁ。」
そんなレオンの肩に、ギィが手を置こうとするもレオンがギィの手を止める。
「まったく釣れないなぁ。」
レオンはそのままギィの手を払う。
「リムルとフォルテという奴らについて何か知っているか?」
「クレイマンが言うには、魔王を僭称しているそうだが、私としてはその二人に実力があるなら、何も問題無いと思っているよ。」
「魔王の資格があるという訳か。俺としては、ラミリスが興味を持つ者ならば、楽しめるんじゃないかと思っている。」
「ラミリスか………。あの妖精は苦手だ。会う度に揶揄われる。何度締め殺してやろうかと思ったか…。」
「あっははは。やめておけ。ラミリスを殺すなら、俺はお前の敵になる。」
「…だろうな。本気で言った訳ではないよ。お前に喧嘩を売っても勝つ見込みがないしな。」
「なんだつまらん。それに、そうでもなかろう。お前なら百万回に一回くらいは俺を殺せるぞ。」
「話にならん。私は確実に勝てる戦いにしか興味はないんだ。」
「謙遜はよせ。俺を殺せる可能性を持つと言うだけで、十分に強者だよレオン。」
「フッ。言われるまでも無い。貴様とミリムが別格なだけだ。」
そんな会話した後、ギィは自分の席へと戻る。
「別格と言えば…………暴風竜ヴェルドラが目覚めたそうだぞ。」
「なんだと⁉︎」
「その話とても興味深いですわ。」
レオンがヴェルドラの復活を伝えると、近くの空間が歪み中から長い白髪と深海色の瞳を持つ美しい少女が姿を現した。
「…貴女ならその反応を察知できるんではないか?この世に四体しか存在しなかった竜種、その一体。白氷竜ヴェルザード。氷の女帝である貴女は、誰あろうあのヴェルドラの姉君だからな。」
「あら、意地悪な人ね。弟を心配する姉を焦らすつもり?」
そう言ってギィに寄り添うヴェルザード。
「それで、レオン様。私の弟が目覚めたって本当?二年ほど前に反応が消えたから、消滅したと思っていたのだけど。」
「確かなのかレオン。」
「間違いない。西側諸国に放っている間者からの報告だ。」
「だとしたら誰が封印を解いたのかしら?あの子が自力で無限牢獄を破れるとは思えないけど。」
「それに大人しくしているのも気になるな。自力で
「間者からの報告では、クレイマンの策略が原因の様だぞ。」
「クレイマンか。」
「ファルムス王国に働きかけ、リムルとフォルテとやらが興した国を滅ぼそうとけしかけた様だ。」
「詳しいなレオン。」
「当然だ。貴様と違って、私は元人間だからな。」
レオンは説明を続ける。
「そして、その戦場にヴェルドラが眠っていたらしい。消滅寸前だったヴェルドラは大量の血を浴びて目覚めたというのが真相の様だな。」
「ふむ……。」
「ヴェルドラの復活の際、勇者に封印された憎しみを糧にヴェルドラは己が存在を三つに分け新たな竜種を生み出したそうだ。」
「新たな竜種だと⁉︎」
「まぁ!」
これにはギィも驚き、ヴェルザードも口に手を当てながら目を見開いた。
「新たに生まれた竜種は逆風竜、電脳竜を名乗っているそうだ。ヴェルドラの復活の巻き添えと、新たな竜種の糧としてファルムス軍は消滅し、リムルとフォルテは危機を脱したのだ……と言う話だ。」
「そういう事……勇者の封印が不完全だった可能性もあるわね。」
「だが、ヴェルドラから新たな竜種が誕生していたとはな。………それで
「間者からの報告だからな。実際に見ていない故にそこは分からん。だが、ある仮説を立ててみた。」
「仮説?」
「反応が消えていたというのが解せん。だが、何者かが作った亜空間に封印ごと取り込まれていたとしたらどうだ?」
レオンの仮説はほぼ正解だった。
リムルの胃袋の中は一種の異空間なのだから。
レオンの仮説を聞いたギィは自身の脚を叩きながら笑った。
「面白い!それならば、その何者かが封印を解いたという事になる!それはつまり、その何者かが俺達に匹敵する力を持っているという事になるな。」
「あくまでも可能性だがな。ヴェルドラの消滅かおよそ二年。ジュラの大森林に新たな勢力が台頭し始めたのもその頃だ。そして其処の…
レオンの話を聞いていたギィは、ラミリスのからの連絡を思い出した。
『あのね、議題に上がるなら自分で話がしたいんだって。あとミリムのことが気になっているみたい。
リムルとフォルテも参加していいでしょう?』
「無限牢獄を解除した相手……つまりリムルとフォルテには暴風竜ヴェルドラとその弟達が付いているということか?」
「クレイマンが喧嘩を売った相手は調子に乗って魔王を名乗った阿保かそれとも……私も真相が気になるところだ。」
「なるほどな。それなら、確かに見極めねばなるまいよ。クレイマンの暴挙に、ミリムの不穏な動き。
リムルとフォルテが魔王になった件……ヴェルドラの復活と新たな竜種二体の誕生…………これが全て繋がっているのだとしたら…………ふっ。今度の
「確かに、今度の
ギィの言葉にレオンも同調する。
「……にしても、ヴェルドラが大人しいのがやはり不思議だな。」
ギィの疑問に、ヴェルザードは空を見上げながら瞳を光らせる。
「…………やっぱり弱っているみたいね。反応が以前と比べ物にならないくらい微弱だわ。」
「ふむ。………新たな竜種の反応は分かるか?」
「ええ。ヴェルドラちゃんの側に二つ似た様な反応があるわ。」
「なら新たな竜種誕生も事実の様だな。」
「それだけじゃないわ。」
「ん?」
「私達の反応に似たものが三つ……ヴェルドラちゃんの近くに感じるわ。」
「何?更に竜種が三体いるのか⁉︎」
「ううん。似ているだけで違うわ。……でも、私達に匹敵するかもしれない……そんな感じがするの。」
「竜種に匹敵する存在か……。」
ヴェルザードが感じた気配は……電脳獣グレイガ、ファルザー、ゴスペルなのは言うまでもない。
「そいつらもヴェルドラ達の近くにいるという事は、その三体もリムル…もしくはフォルテって奴に付いている可能性が高いな。ますます面白い。」
ギィは笑みを浮かべる。
「でも、やっぱり暴れ出さないのは不思議ね。あの子、暴れる事こそが生きる意味という感じだったのに。」
ヴェルドラの姉であるヴェルザードは誰よりもヴェルドラの事を理解していた。だからこそ、弱っていようが暴れないヴェルドラが不思議でしかたなかった。
「まあ、それは私にはどうでもよい。貴様達がヴェルドラを仲間に引き入れたなら、勝手にすれば良いさ。」
そう言ってレオンは立ち上がり去ろうとする。
「もう行くのか?」
「ああ。俺への用件は済んだのだろ?」
「まあ待て。そう慌てることも無いだろ。お前の本当の目的である"特定召喚"の目処は立ったのか?」
ギィの問いに、レオンは立ち止まり口を開いた。
「……………そっちはまだまだだ。邪魔も入ったしな。」
「邪魔だと?」
「死を待つばかりだった子供達を救った奴らがいたそうだ。私が引き取る前にな。」
「ほう。」
「そいつらは、各国が子供達を異世界から召喚する事に腹を立てたそうで、それぞれの国に対しても、圧力を加える可能性がある。なので、この実験は終わりだ。」
「ふむ…………その邪魔者を消してしまえば良いのでは無いか?お前なら簡単だろ。」
「はぁ………その邪魔者こそ、今話題にしていたリムルとフォルテなのさ。」
レオンの言葉にギィは驚き、思わず立ち上がる。
「なんだと?それは本当に偶然か?」
「面白いだろ。だから私も、一度見ておきたかったのだ。」
「そうか………!ますます興味が湧いてきた。もしかしたら、ミリムも俺と似た様な事を考えているのかもな。あいつはバカだが、妙に勘が鋭いからな。」
「かもな。まあ、先程も言った通り、今度の
「ふふっ。違いない。………ところで、お前に情報を伝えている協力者とは一体何者だ?」
「帝国の人間らしいが、詳しくは知らん。自分では商人と名乗っていたがね。」
「信用出来るのか?」
「信用?する必要などあるまい。ただ利用しているだけだしな。」
「お前がそれで良いなら俺に文句はない。だが、油断はするなよ。勝手に死ぬなど許さんぞ。」
ギィがそう言うと、レオンは驚いた表情を浮かべるが、すぐに笑みを浮かべる。
「フッ…………私を心配してくれるのか?珍しいな。安心しろギィ。目的を果たすまでは死ぬつもりなどないさ。」
「それはまた………お前にとって、その目的はそんなに大事なのか?」
「ああ。……………私にとっては、この世の全てに優先するほどに。」
殆ど表情を変えないレオンが、この時だけまるで、純粋な少年の様な笑みを浮かべていた。
「そうか。嫉妬しそうだ。」
「心にも無い事を言うな。」
「フッ。」
「忠告は素直に受け入れるさ。では、
「ああ。」
レオンは転移魔法で帰って行った。
「せっかちな奴だ。まあ、レオンらしいが。」
「しかし、慎重なレオンにしては、隙が大きいですわね。こちらで探ってみますか?」
「やめておけ。要らぬ手出しをすれば、レオンの不興を買う。俺は友人に恨まれるのはごめんだよ。あいつが俺を頼ってきたら、その時手助けしてやれば良い。」
「分かりました。」
「
ギィはヴェルザードを誘ってみた。
「そうですね………もしかしたら、ヴェルドラちゃんや新しい弟か妹に会えるかもしれないから是非。」
「そうか。」
ヴェルザードも来ることが決まり、ギィは空を見上げながら呟く。
「面白い…………!数百年ぶりに胸の高鳴りを感じるよ。大きな変革の予感がする。
胸に手を当てながらそう呟くギィ。その変革の予感はあっていたりする。
リムルとフォルテによって。
迫る新月の夜。…
ヴェルザードも
アゲンスト達だけでなく、グレイガ達の気配をも察した事で、関わりがあろうリムルとフォルテにも、彼女は興味を持ったのかもしれない。
ヴェルドラ達との再会はどうなるのか?
ミリムを操り人形に出来たと思ったクレイマンの愚かな姿………そして、ミリム対する数々の暴行行為。
もしこれを、リムルとフォルテが知ったなら…原作以上の苦痛と恐怖がクレイマンを襲っていた事でしょう。