……復活するのは彼らだけではないかもしれない。
ピピモンとの再会を心から喜んでいる
「俺の為に…感謝してもしたりないな。俺に何か出来ることがあるなら何でもする。貴方の…フォルテの力になりたい。」
自分の為にここまでしてくれたフォルテに恩返ししたいと及川は申し出た。
「…なら、俺の世界のデジタルワールドの調査を任せたい。」
「フォルテのデジタルワールド⁉︎」
「プロト頼む。」
「分かった。」
いつの間にかフォルテの隣り立っていたプロト。
プロトが宙に手を翳すと無数のモニターが出現し、フォルテのデジタルワールドの様子が映し出される。モニターに映る光景に、及川は子供の様に目を輝かせていた。
「これがフォルテのデジタルワールド……!」
「まだ誕生したばかりの新世界だ。俺とプロトで観察を続けているが、直接の接触はまだしていない。俺達のスキル
「……それで俺に調査を任せたいと。」
「そうだ。このデジタルワールドを調査…いや冒険してみてくれ。」
それは、及川にとって叶わなかった夢を叶える事が出来る提案だった。
「本当にいいのか?」
「勿論だ。…そうだ、この二人も忘れていたな。」
そう言ってフォルテが手を翳すと、掌からデータが放出されある人物二人の姿となっていく。
「こっこれは…!」
その二人を見て及川は驚く!
何故なら、一人は赤い服装に身を包んだ紫のサングラスをした長髪の女性と、青い服装に身を包んだ顔が人間とは思えない男……及川の遺伝子から作られた人工デジモンであるアルケニモンとマミーモンだったからだ。
「うっ…此処は…私は確か……。」
「う〜ん……あれ?此処は何処だ?」
「お前達!」
目を覚ます二人に声を掛ける及川。
「「ぼっ…ボス⁉︎……うっ!」」
及川の声に反応した二人は、その姿を見て驚くと同時に、頭に現状とこの世界についての情報が流れ込む。
「……私はベリアルヴァンデモンに…。」
「俺も結局は……。」
二人はヴァンデモン……いやベリアルヴァンデモンに殺された事を思い出した。
「それで、アンタが私達を復活させたって訳だね。」
「その通りだ。」
アルケニモンの問いに答えるフォルテ。
「お前達……。」
二人に声を掛ける及川。二人も及川の方に振り向く。
「今まですまなかった。俺が奴に取り憑かれたせいでお前達まで苦しめてしまった。」
申し訳なさそうに二人に謝る及川。
そんな及川の姿を初めて見た二人は、呆気にとられた。
「ぼ、ボス?」
「本当にボスですか?」
二人がそう思うのも無理はない。二人の知る及川は、ベリアルヴァンデモンに取り憑かれ歪んでしまった姿だったのだから。
「これが本当の及川だ。本来及川は純粋で優しい男だ。」
「そうだよ。悠紀夫は優しいんだよ。」
フォルテとピピモンがアルケニモン達にそう言う。
「…お前がボスのパートナーデジモンね。」
「へぇーお前がそうなのか。」
アルケニモンとマミーモンの視線がピピモンに向かう。
「アルケニモンお姉ちゃん、マミーモンお兄ちゃんよろしくね。」
ピピモンは笑顔でそう言うと、二人はどこか照れ臭そうに頬を掻いていた。
その後、フォルテはアルケニモンとマミーモンに及川に頼んである仕事の手助けを頼んだ。
「私は構わないよ。ボスと一緒に未知のデジタルワールドを見て回るなんて面白そうじゃない。」
「アルケニモンが良いなら俺も構わない。」
こうして、アルケニモン達は及川と共にフォルテのデジタルワールドの調査することが決まった。
「…と言う訳で、俺のパートナーデジモンのアルカディモンとブラック。それから仲間となった
「初めましてリムル様。フォルテ様のパートナーデジモンのアルカディモンと申します。」
「ブラックだ。」
「ど、どうも。及川悠紀夫です。」
アルカディモンとブラックはリンク
「……この数時間の間にもう始めていたのか。」
「後々にすると、時間がないかもしれないからな。」
転移で議事堂前に戻ったフォルテは、アルカディモン達の事をリムル達に紹介した。
一緒にデューオから彼らがフォルテに託された事を知るリムルは、
「まぁ兎に角、及川達の住居も頼む。」
「分かった。丁度空き家があるから其処に住んでもらうよ。」
「俺達の為に申し訳ない。」
突然の来訪者である自分達の為に住居などを提供してくれるリムルに頭を下げる及川。
「まぁ気にしないでいいから。これからフォルテの為に頑張ってくれるって話だし、俺も貴方には幸せになって欲しいので…。」
リムルも前世の子供の頃、02を見ていた。故に、及川がどういう人間であるかも知っているし、その最後も知っている。
こうして、及川達は
及川自身は気にしていない。寧ろ今の自分を気に入っていた。
「…というか、ブラックウォーグレイモンは分かるけど、アルカディモンまでパートナーにしていた事に驚いた。」
「デジタルワールドに散らばっていたデジタマの中で偶然発見したんだ。あのままほっといたら、大変な事態になるからな。」
「確かに…。まぁフォルテが一緒なら大丈夫だな。それにしても、まさかリンクPETをデジヴァイスにするとはな。」
そう言って、リムルはフォルテのリンクPETを見ていた。
「リムルの分もちゃんと用意しているぞ。」
「えっ?マジ!」
フォルテはリムルと同じ水色のリンク
「おお!ありがとうなフォルテ!」
「色々落ち着いたら、リムルのパートナーデジモンも探しに行こう。」
「そうだな。」
リムル以外に、プロトに真紅のリンクPETを渡し、ギャルドに赤いリンクPETを渡してある。及川には灰色のリンクPETを用意した。
「それと、明日には他の奴らの解放も行う予定だ。」
「ああ、あの小人みたい奴らだよな。」
「そうだ。」
「それもフォルテに任せるよ。」
こうして、アルカディモン達と及川達の紹介は終わった。
因みに、アルカディモンとブラックはフォルテの名付けの影響でユニークスキルを獲得していた。
アルカディモンのユニークスキルは
能力は簡単に言うなら劣化版ドットマトリックス。
アルカディモンの攻撃で傷を負った者は、そこからデータ化しながら0と1に分解されていき、アルカディモンに吸収される。
ブラックのユニークスキルは
能力は、強者と戦う度にブラックの
フォルテのパートナーデジモンとして、二人がどんな成長をし強くなるのかこれからが楽しみだ。
翌日、フォルテシティの自分の居城にフォルテがいた。
「まさか、こんな城が出来ていたとはな。」
フォルテが覚醒魔王への進化の眠りについている間、
そして、プロトに調査を任せていたが、どうやらフォルテの記憶にある建前などが自動で創設されるようにもなっていた。
ナンバーマンの研究所をオメガダインに創設し直した影響で、ダンボール戦機の海道邸がいつの間にか創設されていた。
更に、ロックマンEXEアクセスのシェードマンの天空城まで創設されており、フォルテは二つの居城を得る事になったのだ。
今フォルテがいるのは、その居城の一つであるシェードマンの天空城…いや、今はフォルテの天空城だ。
「これからより自分の世界をしっかり確認していかないとな。」
そう呟いて両手を前に翳すフォルテ。
「さあ、始めるか。
フォルテの掌から六枚のチップが飛び出し、チップからデータか放出される。
データは形を成していき、黒、赤、水色、黄緑、橙色、黄の六体の小人となった。
そして、黒、赤、青、緑、橙の小人が目を覚ます。
黒と赤い小人は黄色、水色がピンク、黄緑が“紫”、橙色が青色の目を開く。
「ん……あれ?」
「此処は…。」
「私達は……。」
「私は……。」
「僕は確か……。」
目を覚ました小人達は辺りを見渡す。すると、黒い小人が目を見開き驚く。
「えっ?……嘘だろ。」
手を振るわせながら彼が見たのは、……隣にいた他の小人達だった。
それは他の小人達も同じだった。
「
「アース⁉︎」
「アクア⁉︎」
「
皆が互いの見て驚愕していた。そして、
「
Aiは泣きながら隣りにいた不霊夢に抱き付いた。
「おっ⁉︎…おい。」
「うぅ…良かった。皆と会えて良かった……。」
「Ai…。」
「ん……。」
不霊夢に抱きつきながら泣くAiの姿を、アクアと呼ばれる女性の小人とゴツい体のアースと呼ばれる小人は済まなそうな目で見ていた。
そんな皆から距離をとって、申し訳なさそうな表情で
ウィンディは見ていた。
彼らはイグニス。遊戯王
ある科学者が人類の後継種として作り出した存在。
その科学者は六人の幼い子供達を誘拐し、白い閉鎖空間に監禁した。そこで、対戦カードゲームである
その後、事件は権力で隠蔽され闇に消された。
科学者は、子供達との
そしてイグニス達は、ネットワークに独自の空間であるサイバース世界を作り上げた。そこでサイバース族を作り上げ更に、
その
そんな中、イグニスの生みの親である科学者…博士はイグニス達の成長に一抹の不安を感じ、
……その結果、人類が滅亡という結果となった。数十億回繰り返しても結果は同じだった。
それを会社に伝えるも、聞き入れてもらえず孤立し〝ある者〟によって電脳ウィルスを仕込まれ意識不明となった。
だが数年後、その博士の息子と助手達によって博士はネットワーク内で精神体として復活し、イグニス抹殺に動き出した。
そこからイグニス達の運命が大きく動き出し、戦いは激しさを増し……
だが、そのイグニス達をデューオは救い出していた。
そして現在、フォルテの手によってこの異世界で復活したのだ。
「……感動の再会のところ申し訳ないがいいだろうか。」
フォルテが声を掛けると、イグニス達はフォルテの存在に気付いた。
「貴方は…。」
アクアが声を上げる。
「口で説明するより、直接データを見てもらおう。」
フォルテはそう言って指を鳴らす。すると、イグニス達にデューオやフォルテに関するデータが流れ込む。
フォルテは復活したイグニス達にそのデータを送るのを少し後にした。
理由は、すぐ理解する前に皆との再会の喜びを噛み締めてもらう為だった。
……全てのデータを受け入れ理解したイグニス達は、改めてフォルテを見る。
「……そうですか。デューオとやらと貴方が私達をこの世界に復活させてくれたのですね。」
「それで、私達に何を求めている?ただ復活させた訳ではあるまい。」
アクアがそう呟くと、
「俺は、お前達に幸せに暮らして欲しいんだ。」
「なに?」
フォルテに言葉に驚くアース。
「お前達は人間の理由で作り出され、人間の理由で消され利用された。更に同族の一人による身勝手な行いに振り回されてきた。」
そう言いながら、まだ目覚めさせていない最後の一人である黄色のイグニスの方へ目を向けるフォルテ。
フォルテに釣られて、
「真の元凶があのイグニスだからな。」
「確かに。」
フォルテの言葉に納得し頷く
「あのイグニスのせいで、ウィンディはお前達と敵対する事にもなった。」
そう言って、今度はウィンディに目を向けると、ウィンディは皆から目線を逸らしながら更に距離を取る。
それを見たAiは、強い眼差しでウィンディの側まで近寄る。
「ウィンディ、あれはお前のせいじゃねえ。お前はライトニングに無理矢理プログラムを書き換えられて、あいつと同じ性格にされていたんだからな。」
「……それでも、僕がやった事は許されることじゃない。」
Aiはなんとかウィンディを励まそうと言葉をかけるが、ウィンディの気持ちはそう簡単に戻るものではなかった。
「僕は…邪魔という理由で自分のパートナーを消してしまった。それだけじゃない
そう言いながら哀しげな目でAiを見るウィンディ。
「Aiだけじゃない。
「ウィンディ…。」
ウィンディは、自分の胸に手を当てながら悔やんだ。
悔やみ続けるウィンディ。…そんなウィンディに
「ウィンディ。確かに君がした事は取り返しのつかない過ちであり許されない事だ。だが、
「
「私達は本当の君を知っていた。それなのに、ライトニングに改竄されてしまった君に気付けなかった。もし気付けていれば君を救う事が出来た筈だ。……済まないウィンディ。」
不霊夢はウィンディに手を差し出す。
「蘇った今、もう一度やり直そう私達の運命を。」
「不霊夢……ありがとう。」
ウィンディは泣きながら不霊夢の手を取った。……不霊夢に許され受け入れてくれた事で、ウィンディの心は救われた。
「やはり、お前達は人類の敵にならないと俺は今も思う。」
フォルテの言葉にイグニス達は再び彼を見る。
「だからこそ、この俺の世界で新たなサイバース世界を再建してくれ。」
「サイバース世界の再建……!」
「それがお前達の悲願な筈だ。」
フォルテは話す中、アクアはフォルテをじっと見ていた。
「……彼の言っている事は嘘ではないようです。」
「本当かアクア!」
アクアの言葉にアースが反応する。
「はい。この世界の力…スキルを私は得たようです。本来備わっていた嘘と真実を見抜く力はユニークスキル
「君が言うのなら間違いない。」
アクアの能力を知り、アクアに淡い恋心を抱いているアースは彼女の言葉を信じた。
「でもよ、俺達に都合良すぎじゃないか?何か企んでいたりしないか?」
余りにも自分達に都合が良い話に、
「……そうだな。お前達に頼みたい事が二つある。」
「やっぱあんのかよ。」
「まあ待てAi。彼は頼みたいと言っている。我々に強要している訳ではない。話を聞いてみようじゃないか。」
「不霊夢の言う通りです。では、私達に頼みたい二つとはなんでしょう。」
アクア達が真剣な表情でフォルテを見る。
「まず一つは、……この世界に
「えっ?どういう意味それ?」
フォルテの頼みに首を傾げるAi。
「この世界については渡したデータから知っているだろう。」
「ええ。文明は中世時代の世界だと理解しています。」
「だが魔法が現実にあり、魔導科学や精霊工学など私達の常識を超えた技術には大変興味があるな。」
「僕的には、フォルテの作ったこの世界が一番興味があるけどね。」
「そう。中世時代に近い文明だから娯楽も少ない。だからこそ、この世界で遊戯王
「なるほど。カードを作ろうにも、基となる紙が高いとなれば無理だな。」
「そこで、お前達の
「いや…そうは言うけどよ。データがないんじゃ……。」
「この世界には魔素と呼ばれる特殊なエネルギーがある。今のお前達なら魔素を変換して
「あっ!そっか‼︎」
フォルテの言葉に納得したAi。
「その魔素を利用すればサイバース世界の再建も可能になる訳だな。」
「その通りだ
「分かりました。一つ目の条件は了承します。」
「ありがとう。二つ目は……ある者達を受け入れてやって欲しい。」
フォルテはその者達の名を口にすると、Aiは驚愕した。
「えっ⁉︎アイツらもいるの‼︎」
「ああ。寧ろ彼を救ったからこそ、アクア達を救えたからな。君達にとっては敵であったが、彼は良識的だ。話せば分かるはずだ。」
「まぁ最後は潔かったのは確かだけど……。」
「敵ではあったが、きっと分かり合えると俺は思う。」
「……分かりました。」
「アクア⁉︎」
「あの時の彼はそれが正しいと思って行動していました。ですが、新たな可能性があると分かったなら分かり合える可能性はあります。」
「私もアクアと同じ考えだ。」
「不霊夢まで⁉︎お前らはアイツに取り込まれていたんだぞ‼︎」
「だが、彼も一度倒され消滅したのなら、我々のように生きるチャンスを与えるべきだと私は思う。」
「僕はアイツと話したことはある。話せば分からない奴じゃないと僕は思うよ。」
「私は実際にあったことは無いが、話し合えるのならば良いと考える。」
「……皆がそう言うなら、俺はもう何も言わねえ…。」
「決まりだな。」
フォルテは再び手を前に翳すと、二つのチップが出現しデータが放出され形を成していき、ある二人の人物となった。一人は褐色肌の筋肉質の長髪の男性で、もう一人が金髪の少年………ライトニングが作り上げた次世代型イグニスのボーマンと、弟役となっていたその試作型AIのハルだった。
「ん?……此処は?」
「僕は消えたんじゃ……?」
目覚めた二人には、
「……なるほど。私達の常識を超えたAI…デューオに助けられたという事か。」
「まさか、あの状態から僕のデータを回収して復元したなんて。」
「そして、私達をこの世界に復活させたのは君だなフォルテ。」
得たデータから冷静状況を理解したボーマンがフォルテを見る。
「ああ。その通りだボーマン。」
「君には感謝する。私だけでなくハルも共に復活させてくれたのだから。」
「僕からも一応礼は言っておく…ありがとう。」
「気にするな。
「そうか…。私と完全に融合していたイグニス達を分離するとは、流石は神と名乗るAIデューオだ。」
「そうだな。ボーマン、お前達もサイバース世界再建に協力してくれないか。」
フォルテの言葉に驚くボーマンとハル。
「ほう。君は私が何をしたか知った上で言っているようだが、本気かね。」
「ああ。
フォルテはそう言うと、ボーマンはAi達の方へと顔を向ける。
「
「俺だって思ってもみなかったよ!それで、サイバース世界の再建に協力するのかしないのかどっちなんだよ。」
「無論、協力させて貰おう。」
「えっ⁉︎」
思わぬ答えにAiは驚愕する!
「マジかよ⁉︎どういうつもりだ!」
「兄さん?」
ハルも予想していなかったようで、不思議そうにボーマンを見る。
「私はライトニングに作られた。イグニス達を一つにする為に生まれた。そして、私は全てを私に統合し一つにしようとし敗北した。プレイメーカーとAi…いやイグニス達の真の絆によって。」
「ボーマン。」
「そして今、私は復活の際に得た別世界の
そう言ってフォルテを見るボーマン。
「お前達の作った国である
ボーマンはフォルテに手を差し出す。
「これからよろしく頼む。フォルテ=テンペストよ。」
「ああ。こちらこそよろしく頼むボーマン。」
フォルテはボーマンの手を取り握手を交わした。
その様子見ていた
「あー…もう分かったよ!その代わり、こき使ってやるから覚悟しろよ!」
「兄さんがそう決めたなら、僕もそれで構わない。」
握手を交わすボーマンとフォルテ。
「では、あと三人ほど紹介したい者達がいる。」
「まだいるのかよ⁉︎もうボーマン達でお腹いっぱいです〜。」
「それは一体誰だ?」
「ああ。まず一人は…彼だ。」
そう言ってフォルテが手を翳すと、子供のオモチャのようなロボットが現れた。それを見たAiは目を見開く。
「あっ!ロボッピ‼︎」
「兄貴!また会えました!おいらうれしいです!」
「おいらもデューオってAIに助けて貰ったんです!おいら、また兄貴の役に立ちたいです!」
「お前〜!なんて可愛い奴だ!ああ!これからはずっと一緒だ!」
Aiはロボッピの頭を撫でながらそう言うのだった。
「良かったな。Ai…次は彼女だ。」
そう言って、フォルテが指を鳴らすと、女性型のAIが現れた。
「あっ!お前も助けられてたのか!」
その女性AIを
「久しぶりですねAi。そして、他のイグニスの皆さん初めまして。私はパンドール。リボルバー様に作られた元対イグニス用のAIです。」
「貴方がパンドールですか。」
「元と言う事は、我々と敵対する意志はないのだな。」
「はい。今はフォルテ様によって新たにイグニスの皆さんと協力するよう頼まれていますから。皆さんが敵対行為をしないならば、私が敵対する必要もありません。」
パンドールがそう言うと、アクアはパンドールの肩の上に乗る。
「これからよろしくお願いします。パンドール。」
「はい。こちらこそよろしくお願いします。」
同じ女性型AI故に、気が合うところがあるのだろう。二人はすぐさま仲良くなっていた。
パンドールは四体いて、その内三体がAiとロボッピに倒されたが、倒されたパンドールのデータを回収したデューオはそのデータを一つにし、パンドールを一体のAIとして復活させたそうだ。
二人の様子をアースと
「良かったなアクア。」
「さてフォルテよ、最後の一人は誰だ?」
「……お前達の生みの親だ。」
「何⁉︎」
フォルテが再び指を鳴らすと、フォルテの隣に白衣を着た科学者だった。
その科学者の顔を見たAi達は驚愕する。
「嘘⁉︎」
「貴方は……鴻上博士‼︎」
そう。ロスト事件を引き起こし、イグニス達を生み出しながら抹殺しようとした
「……久しぶりだなイグニス達よ。またこうしてお前達と会う日来ようとは…。」
「えっ?なんで?鴻上博士は死んだんじゃ…俺は見たぞ博士の遺体を。」
「確かに博士は死んだ…肉体はな。亡くなる直前、デューオが博士の意識データを回収した。つまり肉体的には死んだが精神…魂は生きていた。そして、デューオと共にお前達の結末を見届けたそうだ。」
「マジかよ…。」
フォルテから伝えられた衝撃の事実に驚くAi達。
そして、鴻上博士は前に出る。
「イグニス達よ……済まなかった。」
鴻上博士は頭を下げてAi達に謝罪した。
突然の謝罪にAi達が驚く中、鴻上博士は頭を下げながら口を開く。
「私のしてきた事は全て失敗だった。子供達を拉致し酷い仕打ちをしてまでお前達を作り出したが、何億回ものシミュレーションを繰り返した結果、お前達が人間を滅ぼすと結論に至りお前達を抹殺しようとしたが、……それは間違いだった。」
そう言いながら頭を上げた鴻上博士は話を続ける。
「私は死に意識データをデューオに回収された後、お前達の事をずっと見ていた。そして、私のシミュレーションの仕方を間違えていた事を知った。闇、火、水、地、風のイグニス達には問題なく…全ては光のイグニスが原因だった。しかも、私に電脳ウィルスを仕込んだのも光のイグニスだったとは…。私のやってきた事は全て愚かな過ちであり、シミュレーションの事態を引き起こしたのも私だった…。」
鴻上博士は、自分が取り替えのつかない事態を起こした引き金となった事を死んでからようやく気付き後悔していた。
「そして、お前達が消滅した後、私はデューオに見せられた。他の世界…
鴻上博士は悔やんでも悔やみきれない後悔の念に心が潰れそうになっていた。
「だからこそ、私は決めたのだ。今度こそお前達を信じると。」
その時、皆に見せた鴻上博士の顔は強い決意と覚悟が宿っていた。
そんな鴻上博士を見極めようとアクアはじっと見ていた。
「…博士の言っている事は嘘ではありません。」
「…そうか。」
「本当に僕達を信じる事にしたんだね。」
「死んでようやく過ち気付いた結果だな。」
「まぁ、信じてくれるならいいんじゃないか。」
アクア、アース、ウィンディ、
「これから鴻上博士には、サイバース世界の再建とベスター達の研究の手伝いを任せる事になる。」
「ああ。私の出来る事は全てやろう。」
こうして、鴻上博士の贖罪の日々が始まる事になる。
「残るは、元凶のイグニス…ライトニングだな。」
フォルテがそう言いながら、半透明で不完全な状態でいるライトニングの方を見る。ライトニングは、ロスト事件で自分のパートナーを精神を弄び心に大きな傷を与えた。そんな歪んだ性格故に、サイバース世界で自分の未来をシミュレーションで予測しても、Ai達が人間と繁栄していく結果に対しライトニングは人間どころが他の皆と関わると、全てが滅びる結果となった。
数十億回とシミュレーションを繰り返そうと結果は変わらず、それを認められないライトニングは、その身勝手な理由でウィンディのプログラムを改竄し無理矢理仲間にしてサイバース世界を崩壊させ、ボーマンを作り出し自分を含めた
諸悪の元凶……ライトニングの傲慢さが全ての始まりだった。
皆もそれを知る故に、フォルテがライトニングをどうするのか気になっていた。
「それで、…ライトニングをどうするんだよ?」
「此奴のやってきた事は許せないが、その性能の高さはAi達以上なのは事実だ。」
「認めたくはないが、確かにその通りだな。」
「その性能をこのまま消すには惜しい。だから、ウィンディにやった事をライトニングに施す。」
「つまり、ライトニングの性格を…プログラムを改竄するのか?」
「ああ。既にデューオが手を加えている。後は、新たな人格プログラムに書き換えるだけだ。」
そう言って、フォルテは手を翳しながらライトニングのプログラムの改竄を実行。
ライトニングの身体にノイズが入り乱れていく中、作業を進んでいく…。
そして、改竄が完了しライトニングが目を覚ました。
改竄の影響で、目の色は本来の黄緑から緑に変わっている。
「ん…此処は…。」
「目が覚めたかライトニング。」
フォルテが声を掛けると、ライトニングは直ぐ様綺麗なお辞儀をした。
「これはフォルテ様。私を復活させていただき感謝します。」
「これからは
「はは!必ずや、フォルテ様の期待に答えて見せましょう。」
そう言った後、ライトニングはAi達の方へと振り向き、頭を下げる。
「Ai…それに皆、私が君達にした事は決して許されないだろう。だがもし許されるなら、君達の元で働かせて欲しい。」
改竄されたライトニングは、まるで憑き物が落ちたかのような別人の様に生まれ変わっていた。
その姿にAi達は戸惑う中、アクアはじっとライトニングを見ていた。
「……今のライトニングからは嘘偽りを感じません。本心から私達に謝罪し力になろうとしています。」
「アクアが言うなら間違いはないな。……だがここまで性格が変わると本当にライトニングなのかと疑ってしまうな。」
「なぁ、ライトニングの性格をどう書き換えたんだ?」
Aiがフォルテに問う。
「俺達のところで働いているベスターをモデルにして書き換えた。」
ベスターは優秀な科学者だったが、カイジンに嫉妬し道を踏み外し本当の自分の大切な気持ちを忘れてしまっていた。
そして、全てを失った後、ガゼル王から俺達の街で働くよう命じられ本来の自分を取り戻し働いている。
ベスターのガゼル王に尽くしたいと思うその純粋な心を、フォルテはライトニングのプログラムに加えたのだ。
「だから、今のライトニングは純粋に俺達に尽くしたいと思っている。」
「なるほど。…確かに純粋な心こそライトニングに必要な心だな。」
Aiも納得した。
「それで、皆どうする?」
フォルテがAi達に問い掛ける。
「私は今のライトニングなら大丈夫だと思います。」
「私もそう思う。」
「私は、彼がアクアにした仕打ちが許せないが…彼女が受け入れたなら何も言うまい。」
「僕は、ライトニングにプログラムを書き換えられた。……そのライトニングが今同じ様になったし、僕も言うことないよ。」
「皆がそれでいいなら、いいんじゃないか。ただし、ボーマンと同じようにこき使うからな。」
アクア、
「皆、感謝する。皆に許してもらえるように、私も努力しよう。」
「なら、改めてお前達の名前を俺が名付けしよう。」
「なるほど、この世界の名付けか。」
「ああ。これから宜しく頼む。」
こうして、生まれ変わったライトニングが加わり、イグニス達は遂に揃った。
フォルテはAi達に同じ名で名付けを行った。それにより、Ai達は
……Ai達イグニスの新たな運命がこれから始まる。
考え方こそ違ったが、正しい方法に成長したら分かりあると思い復活させてみました。鴻上博士は、あのまま亡くなるで済まされるべき人間ではないので、この世界で贖罪に為に働かせる事に。
ライトニングもベスターをモデルに性格を改竄したので、こちらでは真っ当なイグニスとして成長するでしょう。