九条裟羅は、急いで稲妻城へと向かっている。
彼女に渡された邪眼は『風』。
つまり、風と雷の元素を操るものだった。
そして、さらに彼女には雷神バアルゼブルの能力、雷罰悪曜の眼の能力を一身にうけている。
この二つの外付けこそ、彼女を長年の空席となっている第六位の座に、暫定とはいえ着かせているものだった。
城内は大混乱であった。中心となっている人物は、トーマ。
知っている顔だ。
そしてもう一人、あれは確か弥助とともに珊瑚宮の神の目をもってきた人物だった。
「私の失態だな。」
「おいおい、君ちょっとくるのが遅いんじゃない?」
「しゃべっている暇があったら槍を動かしたら?それより、久岐忍は本当にここから離せたのよね?」
「あぁ、そのために本来ここで一緒に暴れるはずだった早柚を一緒に付けたんだ。だから、彼女以上の働きはしてくれよ!」
炎と水の猛攻が、城内のファデュイと浪人たちを襲う。
「あの女、逃がしたのはあんたね?」
「ちっ。あいつは合理性だけで動くやつだと踏んだんだが...城を出るまでは本当におとなしくしてたし、どっかで心変わりでもしたか?」
「...」
「そう怖い顔でにらむなよ。わかってる。自分のケツは自分で拭くさ。」
「あれ、借りるぜ。」
「確実に成果を上げなさい。小型の機神が一つやられた。皮はともかくとして、中身──楓原万葉があちらに渡ったのは...。」
「わかってるよ、じゃあな。」
「はぁ...はぁ...こんな...ものかしら?」
「あんたそんな強かったのか。璃月じゃみたことなかったけど...」
あらかた雑兵は片付いた。だが、これで完璧ではない。時間がたてばまた彼らは訪れるだろう。
「いったいいつになったらあんたの当主様は加勢に...」
「いや、休んでる暇はなさそうだよ。」
「トーマ。まさかお前が陽動役をするとはな。」
「お前がここに来たということは...若とお嬢はどうした!」
「...安心しろ。私にも加勢が来ただけだ。そもそも彼らとは戦っていない。だが、そうだな。あれと戦ったのなら無事では済まないだろう。」
「敵のいうことを信じるの?ずいぶん仲良しだったようね。」
「そうでもない、私とこいつは、常に敵同士だ。」
「なぁ、もう戦いはやめにしないか?あんたが何のために戦っているかは大体わかるよ。でもそれはみんなで手を合わせればきっとなんとかなることじゃないのか?」
「確かに、貴様らは一度我々を打ち破っている。だが、ダメだ。将軍様のお命を賭けに出すことはできない。」
「話し合いの余地はないようね。」
「あぁ、私はここで貴様らを倒し、神里家も捕える。安心しろ、抵抗さえしなければ無意味に傷つけることは...」
「それは、俺たちの友人に誇れるものなのか?」
「...いない人物の話をしても仕方がない。『あれ』は...今回は間に合わなかった。それだけだ。」
「そら、始めるぞ。」
「雷閃よ...風翼よ...散れッ!」
放浪者の復刻が来ます!
本体は完凸したいですが、武器は…
相方が不滅の月華はきつい…