放浪者の稲妻行 〜超巨大機神統治国家〜    作:旅人さんた

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参拾走 打倒へ

「さて、おしゃべりの時間はここまでみたいだ。」

 

吹っ飛ばされた九条裟羅が、戻ってきた。

 

「貴様は、稲妻の民か。」

 

「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。こんな格好をしてる以上、無関係と言っても説得力はないだろうけどね。」

 

「確かに、私としてもお前がどこの者だろうと関係ない。ではなぜ稲妻を救う?ほかの者にも同じ質問をしたが、貴様だけはどうしても想像ができない。」

 

「誰かを救うのに理由なんて...いや、やめておこう。救うつもりはないさ。こんな国、滅びようが別にどうでもいい。

ただ、その要因に自分が一枚かんでいて、さらに知人が巻き込まれているとなると話は変わってくる。」

 

放浪者は、どうせ理解はできないだろうと笑った。

 

「どうでもいい。か。」

 

「あぁ、そうだ。君は雷神のために戦っているんだろう?それと同じさ。僕にはあの神のために戦うなんて君の気が知れないけどね。」

 

「将軍様を愚弄する気かッ」

 

「だからそう言っているだろう。彼女以上に心地よく愚弄できるものは...まぁそれはいるか。」

 

(よし、なんとか時間は稼げたか。この間に後ろの二人が回復できているといいが。正直、僕自体の戦力は大して変わっていない...二人の活躍に期待するしかない。)

 

 

 

「おいおい、あっちはなんか仲良くやってるぞ。お前はいいのか?」

 

「問題はない、俺には特に戦いに関して感傷などはない。」

 

「そらそーだ。スメールの兄ちゃん、この戦いは楽しいが、風情がねぇ。」

 

「そうか。ではさっさと終わらそう。俺は暇じゃないんだ。」

 

「お前みたいな男には、まともな感性をしている相棒がいたほうがいいと思うぜ。」

 

「あいにく、同居人で手いっぱいだ。まともな感性はしていないし、相棒とも呼べないがね。」

 

「そうかい、昔どっかで読んだ小説通りとはいかないんだな。」

 

「意外だな。君も本を読むのか。」

 

「あぁ、まぁな。スメール人の前でいうのはちとアレだが、浪人の大将ってのはある程度の知性もいるんでね。」

 

「読めてきたぞ、お前は雷電ごか...」

 

男の双剣が少し力み、アルハイゼンの攻撃をはじいた。

 

「詮索されんのは好きじゃねぇな。ただただおしゃべりと戦いを楽しもうぜ。」

 

「敵に自分の好みを期待するのは愚かだと思うが。」

 

アルハイゼンは呼吸を整えていた。知識を元に戦う彼だが、少し疲労が見える。

 

「長々とやるのは俺の好みじゃない。もう終わらせるぞ。」

 

「あぁ、わかった。楽しかったぜ。」

 

アルハイゼンはタクコウキョウを増やした。それと同時に、仮面の男は二つの元素剣を手前にかざし融合させた。

 

「この機神は少しおかしなモデルでね。他人の攻撃を模倣するようになっているらしい。」

 

空いた片方の腕に、緑色の光が集まっていく。草元素の光だ。

 

「どいつもこいつも剣に元素を纏わせやがって。この機神との親和性が高くて助かるぜ。」

 

草激化同士の戦い。敵には、そこに拡散が追加されている。

 

「俺も、知能プレーで行かせてもらうぜ。」

 

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