『旧式の神を使用したところで、最新の神の躯体に敵うはずがない。そんなこと、わかっていたはずだが。』
『もはや意識は無い。その器はいただいておく。』
七葉寂照秘密主となったドットーレに発生した感情は達成感であった。
『貴様に勝った。つまり、私は他の断片より勝っている。さて、次は何をしようかそろそろあの裏切り者を殺しに行くのも...ん?』
異形の神の前に、小さな人間が降り立つ。
「やめておいた方がいい。君じゃ彼には勝てないよ。」
『ふん、あの女は敗れたか。まぁよい、忠誠心だけは本物だからな。仕置きをして今後も...』
「あれに今後はない。君にもね。」
『殺したのか!結局貴様は何も変わらない、今後も自らのものさしで人の命を奪うだけなのだ。』
「同感だね。僕はきっと何も変わってない。別に誰もかれもを救う気はないのさ。ただ自分の手の届く範囲だけ守れればそれでいい。」
『では、貴様の手はどこにも届かない。』
「そうでもないさ、目の前の雑草を払うくらいはできる。」
七葉寂照秘密主の両の手が迫る。放浪者は空中へと浮かび、難なく回避した。
「それは僕の体だ。執着はないが、他人に使われるのは我慢ならないね。」
一気に圧縮した空気を放つ。七葉寂照秘密主の右腕へ直撃した。
『この程度で破壊できるとでも?さぁ、羽をもがれた鳥のように、地へと...ん?』
放浪者の体は依然空に浮いたままだった。
雷元素の神の目が光る。
『なるほど、ただ無策で挑んだわけではないらしい。』
『では、これならどうだ。』
七葉寂照秘密主は左の腕を胸部に伸ばす。そして、
雷元素に満ちた刀を発現させた。
『無層の一太刀。雷電の振るう無想の一太刀とも、夢想の一太刀とも違う。雷元素のすべてを食らい、力となす。』
七葉寂照秘密主は、その刀で容赦なく放浪者へと切りかかった。
「大ぶりな分、動きが...なにッ」
放浪者はそれをよけようとするが、出力が落ちている。
無層の一太刀により、エネルギー源としていた雷元素が吸われていたのだ。
刀は、降り落ちた。
『ふっはははは!これが神の力、もはや魔神など矮小な存在に過ぎない。いまの私なら、きっと...天理にすら手が届く!』
振り終えた無層の一太刀を掲げ、遠く、空へ浮かぶ島へ向ける。
天守閣へと向かう小さな影が一つ、しかしその影は体型にしては大きすぎる。
「最早、厄災ね。」
草の神の手には、新型のアーカーシャ端末、かつて旅人とともに七葉寂照秘密主を打ち負かしたものが握られていた。
「草神、いや知識の神として、このクラクサナリデビの力を最大限使わせてもらうわ。」
「たとえ、どんな末路をたどろうともね。」
2026 05 09 追記
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