青はプレイヤー達に飲み物を配るのだが、二種類から選ばせることにした。トマトジュースか牛乳のどちらかを…
「トマトジュースか牛乳とか。変なチョイスだな?」
「私は牛乳から…」
「それよりも、ゲームマスター!元の世界に帰れないって…どういうことだ!?」
狼の仮面をしているウルフが、青に問い質すのだが笑みを浮かべた表情で「元々、この世界は僕が支配している世界だよ。追放された人間を逃がすと思っているのかな?」と、青は本性を出して、目を青く光らせている。
「このゲームに勝つ方法はあるかな?人狼と人狼ナイトが潜んでいるからね…館内に。」
「ゲーム開始時に出現したあの狼の銅像も、気になるよね?」
「確かに、三好さんの言う通りだな。」
紗南の意見に頷いて見せている成悟も、狼の銅像に注目しているが、ギャンブラーである寺岡さとしと、人狼倶楽部部長の左東サエは、違う意見を言った。
「そう言って、実は貴女達が人狼ナイトだったりしてね?」
「あり得るな。お前らは人狼ナイトで、息を潜めている可能性が…」
「あるわけないよ。いい加減なことを言わないで!」
三つ網で眼鏡をかけている少女は、成悟の妹である矢先ゆうこは「そんなに疑うなら、使えばわかるよ。」と、さとしとサエを批判した。たが、そんな勿体無いことはしたくないので、言い返さずに黙った。
「情報が少ないから、誰を追放すれば良いのかしら。」
「片っ端から、追放するわけにはいかないしな。あの10体の狼の銅像も、気になる。」
ギャンブラー秋山レオは、赤青黄緑紫橙黒白金銀の10体の銅像が気になるようだ。ゲーマーである紫髪の女性、五木紫音は考え込んでいる。
「コマリマシタネ…ゲームマスター。シツモンガアリマス。」
金髪の片言の日本語で喋っている男性。ゼロ・キーパーは「トウヒョウハ、ジブンジシンニモ…カノウデスカ。」と聞いてみたら、青は出来ないらしいのか、首を横に振っている。
「デキナイノデスカ。」
「出来たらいろいろと、投票数の調整が可能だしね。ダメでしょ?」
「それもそうだな。」
紗南とレイが頷いている。レオン・ハザードが「誰に…投票する…?」と皆に聞いてきた。そろそろ、投票の時間になる。ゲームマスターの青はプレイヤー達の話し合いに、笑みを浮かべながら楽しそうにしている。
「この投票は、村の支配権を決めるやつだよね。慎重に選ばないと……追放されちゃうよ。」
「紗南ちゃんは人狼じゃないよね?」
「私は人狼じゃないよ。てか、夜に人狼のターンがないのなら、どうやって人狼は勝利するんだろう?」
その疑問に青が、勝利条件を説明する。
「人間の勝利条件は、人狼ナイトと人狼の排除
人狼の勝利条件は、人狼と人狼ナイトとの数が人間と同じであることか、ゲーム進行が不可能と確定したときだよ。」
「ゲーム進行が不可能と確定した時?どういうことなの?」
「こればかりは、教えられないよ。真の敵は誰だろうね?」
上機嫌に笑っている青に、不気味な感じがしてならないレイ。
「さて、そろそろ投票の時間だよ。投票先は伏せさせてもらうよ。面白くないからね!更に、投票数の調整を防ぐために、投票先を話すことは禁じるよ。それでは、投票開始時!」
プレイヤー達の投票が始まった。投票方法は念じるだけで良い。
「投票の結果が出たよ!」
三好紗南2
矢先成悟1
矢先ゆうこ1
寺岡さとし0
五木紫音1
ウルフ1
ゼロ・キーパー2
レオン・ハザード1
秋山レイ1
左東サエ0
「寺岡さとしと左東サエが0票だよ。最下位になるのは、誰だろうね?再投票スタート!」
投票が終わり、結果が発表された。
「最下位になったのは…寺岡さとしだよ。ゲームから排除するね!」
「ちょっと待て!身代わり能力使わせろ!対象者は…ウルフだ!」
「ふざけんな!?」
「残念ながら、ウルフは排除されちゃうよ!身代わり能力による追放には、効力はないよ!」
室内に巨大な狼が出現すると、ウルフを喰らって姿を消した。
「そんな!?青…ウルフさんはどうなったの?」
目の前で、ウルフが喰われたことで紗南は恐る恐る聞いた。
「追放されたウルフは、存在が消えたんだよ!プレイヤーは残り9人。」
「マジかよ…」
「この館内に君達の部屋を用意しているから、明日の朝まで寛いでね。去らばだ!」
青き光と共に姿を消したのだった、