ボイストレーニングを行っているコナンは、少しずつではあるが、音程を合わせれる程度に上達している。
「江藤。少しずつではあるが、出来てきたじゃないか。その調子だぞ。」
「ありがとうございます!」
「だが、無理すると良くないからな。今日のボイトレは終わりにする。」
レッスンを終えたコナンは、プロジェクトルームに戻ってくると、遊佐こずえがコナンに駆け寄ってくる。
「こずえ姉ちゃん、どうしたの?」
「ん……青…お菓子あげるよ…」
「良いの?」
「食べて…食べろ。」
こずえからお菓子を貰う。チョコクッキーらしい。コナンが食べると、笑みを浮かべている。
「おいしいよ。」
「にへ……青、またくるね……」
「またね。こずえ姉ちゃん。」
プロジェクトルームから出ていくと、こずえは笑みを浮かべながら思った。
(青…がんばれー…)
コナンがプロダクションに潜入してから半年が過ぎた。爆弾騒ぎなどなく、今日もまたレッスンの日々が続いた。
(あれから、爆弾騒ぎは発生していない。諦めたのか?)
ダンズ練習をしながら考えていると、足を踏み外して、タイミングが少し遅くなった。
「江藤。集中力が切れているぞ。」
「ごめんなさい。」
「もう一度だ。」
今度はなんとか、タイミングを合わせる事に成功した。トレーナーから忠告、アドバイスを受けて、レッスンが終わった。
「疲れた…」
「青お疲れだね。」
「杏姉ちゃん、レッスンサボったの?」
「そんなことないよ。杏は次のイベント迄に、体力を…」
「だって、トレーナーさん。」
コナンが呼ぶと、杏の後ろにいたトレーナーが、満面の笑みを浮かべながら、杏を抱えている。
「え!?まさか…青、私を売ったな!」
「僕はトレーナーさんを呼んだだけだよ。」
「やめろ!杏は眠いんだ!」
杏はトレーナーに連れ去られた。それを近くで見ていた未央は、苦笑いしながらレッスン場から出ていった。
(午後からは取材だったかな。2時までに戻れば良いから、昼食べて戻ろう。)
一旦、寮の部屋に戻ると、扉に封筒が挟まっていた。差出人の名前が無い代わりに、シルクハット、モノクルの絵が書かれていた。
(差出人は怪盗キッド…)
怪盗キッドはビッグジュエルを狙う宝石泥棒。犯行手口にマジックを使い、他人に変装できる技術を持つ。
(中身を見ないとな。)
部屋に入り、封筒から手紙を取り出して、内容を見る。
久し振りだな名探偵。最近、犯行現場に現れないから、調べさせて貰ったぜ。
まさか、アイドル活動をしてるとは思っても見なかったな。
何の目的があって、アイドル活動してるかわからないが、体には気を付けろ。
(今度あったら、魚の詰め合わせを押し付けよう。)
コンビニでおにぎりとサラダを買ってきて、プロジェクトルームで食べ終えると、時間まで読書して時間を潰した。
「青!酷いじゃないか!」
「レッスン、サボらなかったらよかったのに。」
「グヌヌ、青!私は怒ったぞ!慰謝料を要求する。」
コナンはイチゴ味の飴玉を5つ渡した。飴玉を貰った杏は機嫌が良い。
「わかってるじゃないか。」
「杏姉ちゃん、飴玉あげたから次の仕事頑張ってね。」
「え!?」
「双葉さん。クイズ番組の仕事がありますので、行きましょう。」
武内に抱えられて、仕事に向かった。
(寝よ…)
コナンは仮眠室で眠った。