安室が新人プロデューサーとして、シンデレラプロジェクトに配属された翌日。コナンはレッスン場でダンスレッスンを受けていた。
「よし、今日のレッスンは終わりだ。体を休めるように。」
「…ありがとうございました。」
レッスン場を出ると、安室がスポーツドリンクを片手やって来た。
「青君、レッスンお疲れ様。水分補給は大事だよ。」
「ありがとう、安室さん。」
スポーツドリンクを貰うと、ゆっくり飲み始める。ダンスレッスンをしていたため、体が水分を要求している。
「疲れた…そうだ安室さん。アイドル方針で相談があるんだけど。」
「わかったよ。昼、一緒にどうかな?」
「良いよ。」
「安室プロデューサー!お昼一緒に良いですか!」
「構いませんよ。」
「良いよ。一緒にお昼!」
安室、コナン、未央はカフェに向かう。遠くで観察していた杏は、飴玉を食べながら考える。
(…安室プロデューサー、青の関係者だよね。何を調べてるんだ。考えるのも、面倒だよ。)
杏は安室を怪しんでいる。青の関係者と思ってはいる。
(あの笑顔…胡散臭い…後、どっかで見たことある。確か…)
SNSで調べてみると、喫茶ポアロの写真が掲載されていた。その中に、店内で仕事中の安室が写っていた。
(喫茶ポアロのアルバイターが、アイドルプロダクションのプロデューサー。違和感あるよね……)
杏は床を転がりながら、どうするか悩んでいる。
(余計なこと知ったら、後戻りできなさそう…でもな…あの安室って、プロデューサーを怪しんでるの多分杏だけだよね…)
杏は飴玉を食べ終えると、携帯を取り出して、美城に電話を掛ける。
「…専務。相談したいことあるんだけど…青関係で…今から向かうね。」
杏はプロダクションの屋上に向かう途中、安室が通り掛かった。屋上に向かっている。
(面倒なタイミング…)
溜め息をして、杏は屋上に行くのを諦めた。それを美城にも伝えておいた。
夜のプロダクションの屋上に、安室とコナンがいた。秘密の話し合いをするためである。
「安室さんがプロダクションに潜入してるなんてね。ポアロのバイトはどうしたの?」
「就職活動を理由に辞めてきたよ。」
「公安は?」
「風見に『有給を取ってください』と、怒られたよ。半年の有給を取らされた。」
「風見さんは悪くないと思うよ。安室さんを心配してるんだから。」
安室は笑みを浮かべると、コナンに視線を合わせる。
「頼みたいことがある。」
「何?」
「当分は捜査をせずに、アイドル活動を優先してほしい。アイドルを辞めたいなら、僕が書類を準備しよう。プロデューサーの肩書を手に入れた今なら、準備は容易い。どうする?」
「理由は?」
「悪いけど、それは言えない。頼むよ…」
コナンは不敵な笑みを浮かべると、安室のいった。
「別に良いよ。今はアイドル活動を辞めるつもりないし。」
「コナン君は探偵になりたいんだろ?」
「別に、寄り道しても良いよね。それに…」
コナンは子供の仮面を被ると、安室に笑みを浮かべながらいった。
「僕の名前は江藤青だよ。安室プロデューサー。」
「そうだね。明日も忙しいよ。」
「それじゃあね。プロデューサー!」
コナンと安室が屋上から立ち去った。すると、物陰から出てきた人物がいた。
「……江戸川コナン。青の本当の名前…」
その人物は、双葉杏だった。