名探偵がアイドルに!? 本編完結     作:ノック

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第20話

米花スタジアムにある室内運動場で、晴とコナンは他の一般客とサッカーをして、交流していた。

 

「青!手加減してくれよ!」

 

「晴姉ちゃん、手加減したら怒るじゃんか。」

 

一般の子供達はコナンと晴のどちらかに分かれて、サッカーの試合をしている。その様子を眺めている武内は、手帳を見ながらスケジュールを書き込んでいく。

 

(事務所に戻ったら明日の準備をしなくては。)

 

暫くして、サッカーを終えるコナンと晴。時計を見ると、12時30分になっていた。

 

「プロデューサーの所に戻ろ。」

 

「わかった。」

 

コナン、晴が戻ってくると、武内はタオルとスポーツドリンクを渡した。

 

「楽しかったな!」

 

「そうだね。」

 

「良い笑顔です。荷物を取りに行きましょう。」

 

武内、晴、コナンが控え室の扉の鍵を取り出して、鍵穴に差し込むと、手応えがない。鍵が開いていたようだ。

 

「プロデューサー、どうしたの?」

 

「何故か、鍵が開いています。」

 

武内の言葉に、コナンは嫌な予感を感じ取り、ドアノブを回して、扉を開けた。

 

「な!?矢島さん!?」

 

控え室に矢島桂馬が仰向けの状態で倒れていた。

 

「プロデューサー!警察と救急車に連絡して!」

 

「わかりました。」

 

「青、あの人…」

 

コナンが晴を控え室から連れ出して、中に入れないようにする。

 

「晴姉ちゃん、中に入ったらダメだよ!」

 

「青……わかった。」

 

「僕と一緒にいれば大丈夫。」(冷静になれ、今回の俺は、関わるわけにはいかない。警察の仕事なんだ。)

 

コナンは冷静に優先順位を考える。今のコナンは探偵ではない。アイドル江藤青である。現場に入らずに、武内が戻ってくるのを待つ。

 

「連絡して来ました。現場に入らないで、警察の到着を待ちましょう。」

 

「わかった。」

 

暫くして、警視庁の目暮警部、高木巡査部長、佐藤警部補が鑑識を引き連れて、現場に駆け付けた。

 

「貴方が来た時には、倒れていたんですね?」

 

「はい。」

 

「お名前と職業を…」

 

「346プロダクション、シンデレラプロジェクト担当プロデューサー、武内と言います。」

 

高木は現場となっている控え室を出て、隣の控え室に待機しているコナンと晴の元に行く。

 

「君達は大丈夫だったかい?」

 

晴はコナンに庇われながら黙っている。代わりにコナンが話した。

 

「……大丈夫。あの倒れていた人は?」

 

「……それよりも、名前を教えてもらえるかな?」

 

「ちょっと待って…晴姉ちゃん、大丈夫?」

 

「……代わりに…お願い…」

 

「僕は…江藤青だよ。」

 

高木は察して、目暮の元に戻り、捜査を続ける。

 

「青……」

 

「大丈夫だよ。」

 

すると、現場に探偵の毛利小五郎が駆け付けた。

 

「毛利君!?どうして君が?」

 

「蘭と子供達で、サッカーイベントを見に来たんですよ。警部殿、殺人ですか?」

 

「………はぁ、まだわからんよ。現場を調べている最中だ。」

 

コナンは晴から離れずに、武内が戻ってくるのを待つ。

 

「そうですか…わかりました。」

 

目暮が鑑識から結果を聞いて、それを佐藤と高木に伝えた。

 

「矢島さんから毒物反応が出た。死因は、毒殺されたんだろう。」

 

「毒殺…」

 

「死亡推定時刻は?」

 

「11時~12時までの間です。」

 

 

 

佐藤は武内に聞き取りの続きをする。

 

「矢島さんに最後にあったのは、何時ですか?」

 

「控え室で、矢島さんが入ってきたのが、10時頃です。それ以降は、会っていません。」

 

「話したのは、貴方だけですか?」

 

「いえ、担当アイドルと一緒に…」

 

目暮は現場を見回して、不自然な痕跡がないか調べる。

 

「……11時~12時までの1時間。貴方は何処にいましたか?」 

 

「米花スタジアムにある屋内運動場です。そこで、アイドルとのサッカー交流イベントがありましたので…」

 

「アリバイ成立ですね。控え室の鍵は?」

 

「私が持っています。」

 

武内から現場控え室の鍵を見せてもらい、確認する。不自然な痕跡は見当たらない。

 

「高木、管理人から鍵が盗まれたことがなかったか、聞いてきてくれ。」

 

「わかりました。」

 

「ふむ、誰が…どうやって。」

 

「すみません、電話してもよろしいですか?連絡したいので…」

 

「どうぞ。」

 

武内は誰かに電話を掛ける。

 

控え室で待機しているコナンの携帯に着信音が。その相手は、杏である。

 

「どうしたの?杏姉ちゃん。」

 

『遅いから心配で連絡したんだよ。何があったの?』

 

「……説明が出来ない。わかるのは、人が倒れてた。」

 

『…………わかったよ。晴は近くにいるの?』

 

「うん……」

 

『なら、プロデューサーの指示を聞いて、晴を守れ…わかったかな?』

 

「大丈夫。」

 

『気を付けて、帰ってきなよ。』

 

「ありがとう…杏姉ちゃん…」

 

電話を終えると、携帯をしまう。すると、武内が控え室に戻ってきた。

 

「プロデューサー!?どうだったの?」

 

「警察からは、一旦帰っても良いそうです。プロダクションに戻ったら、会議室に来てください。今後の説明をします。」

 

「わかった…」

 

米花スタジアムを出ると、346プロダクションに帰っていった。

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