コナンは杏の行動に、目を見開き、その場から動けずにいた。
「杏…姉ちゃん?何で?」
「言ったよ。仲間だって、流石に今回は、杏でも頭に来たけど…」
杏の視線がアイドル達に向いている。普段ではありえないが、今の杏は完全に、怒りが宿った目付きだ。
「ねえ、杏に言わせれば、あの文章…青に暗号を解いてみろとしか、書かれてないのに。その視線は何?」
「それは…」
「青からしたら、理不尽でしかないよね。この暗号の意味わかる?」
杏がコナンに問いかけ、小さく頷いてから言った。
「あの数字の配列は、何かの条件を数字に表したもの。解けると思うけど、時間が掛かるよ。」
「やっぱり、そうだよね。数字が区切られてもいないから、相当意地悪な相手だ。」
すると、武内とちひろがプロジェクトルームに入ってきて、ホワイトボードにある犯行予告と暗号を見る。
「何ですか、これは!?」
「皆さん、何があったんですか?」
「安室プロデューサー、説明お願いできる?」
「構いませんよ。双葉さん。」
安室は武内とちひろに、朝の出来事を説明する。その説明を聞いた武内は、暫く考えコナンに質問する。
「江藤さん、あの犯行予告を出す人間に、心当たりはありますか?」
「……あるよ、プロデューサー。僕にとってはね。」
コナンの雰囲気に違和感を持ったアイドル達は、目を見開いているが、杏だけは変化を見せずに、コナンの話を黙って聞いている。
「青…その、話し方は…」
「安室さん…ごめんね。もう…無理だよ。」
「……仕方ないな。これは、僕にとっても想定外だ。」
「青…何いってるの?」
「安室さんは、絶対に言わないでよ。」
「………わかった。」
「黙っていて、ごめんね…僕の名前は、江藤青じゃないんだ。」
突然の言葉に、アイドル達は動揺している。だが、コナンが言葉を放つ前に、アイドルの1人が止めさせた。
「言わなく良いですよ。青君。」
そのアイドルは島村卯月だ。
「卯月姉ちゃん…」
「青君は青君じゃないですか。アイドルでも、本名を言わない人もいるんですよ。些細なことです。」
「そうだよね!芸名を名乗ってる人もいるよね!」
コナンは訳もわからず、武内の方を見る。
「今の貴方は、アイドル江藤青です。江藤さんが言いたくない秘密は言わないべきです。安室プロデューサー…も、秘密があると思いますが…無理しない方がいい。私はそれで、後悔しています。」
「……ありがとう。皆!」
「でも…青君。その話し方じゃない方がいいな。」
未央はコナンに、子供の仮面を取り外せと、言いたいのだろう。
「……この…話し方でいいんだね?未央姉ちゃん?」
「その方が良いよ!」
「その方が、ロックだね!」
コナンはアイドル達と仲直りができた。コナンが悪いのではなく、謝ってきたのである。
「青…なんやかんやで、どうにかなったね?」
「杏姉ちゃん。」
「あの暗号のをさっさと解かないとね?」
「そうだね。杏姉ちゃん…」
コナンと杏は、暗号の解読を開始した。