346プロダクションの建物内にある応接室にいるコナンは、仮の担当プロデューサー武内と活動方針の話し合いをしていた。
「江藤さんがアイドルデビューを目指すわけですが、どのようなアイドルになりたいですか?」
「いろいろとチャレンジしてみたいと思うんですけど…まだ、よくわからなくて…」
「そうですか。今日はアイドル活動の見学をして貰います。よろしいですか?」
「わかりました!」(後で、安室さんに連絡しとかないとな。)
コナンと武内が戻ると、武内が担当しているアイドルの一人が、小走りで近寄ってきた。
「プロデューサー!お帰りなさい…この男の子は?」
「新しいアイドル候補生です。担当プロデューサーがいないため、アイドルデビューするまでの間、私が担当することになりました。」
「そうなんだ。私は本田未央だよ!君のお名前は?」
「江藤青です。よろしくお願いします!」
「元気一杯だね!」
活発のある少女、本田未央はコナンの頭を撫でて、レッスンに向かった。
「プロデューサー、何時に出発するの?」
「そうですね…現場までは、車で移動になります。余裕を見て、11時に出発しましょう。」
コナンはホワイトボードに書かれている予定表を確認する。13時、双葉杏のラジオ番組と書かれている。
(今の時刻は10時。どうするかな?潜入捜査だから施設内を調べたいけど、怪しまれたら終わり。何か無いかな?)
「江藤さん、どうかしましたか?」
「なんでもないよ。予定表を見てただけだから。」
「そうですか。それにしても、双葉さん遅いですね。」
武内は双葉杏の家に電話すると、繋がったようで、仕事の話をする。
「…はい。お待ちしています。」
「プロデューサー、どうだった?」
「此方に向かっています。10分すれば、到着だそうです。」
コナンはソファーに座り、来るのを待つ。暫くすると、ボロボロのウサギの人形を持った少女、双葉杏が眠そうにしながら入ってきた。
「双葉さん、おはようございます。」
「プロデューサー、歩き疲れたから帰っていい?」
「今日は双葉さんのラジオ番組の仕事です。飴渡しますから帰らないでください。」
武内はミルクキャンディーを杏に渡す。
「今日はミルクキャンディーだ!おいしい……で、プロデューサー」
「どうかしましたか?」
「プロデューサーの隣にいる男の子は誰?」
「アイドル候補生の江藤青さんです。仮ですが、私が担当しています。他のプロデューサーは、大事な時期なので…」
「ふーん。私は双葉杏だよ。」
「江藤青です。よろしくお願いします……杏姉ちゃん!」
コナンの呼び方に、杏は口に入れていたキャンディーを床に落としてしまった。
「………プロデューサー!遅れるから仕事行くぞ!」
「そうですね。では、江藤さんも行きますよ。今日は双葉さんの仕事現場を見学してください。」
「わかりました。」
「見学?」
「そうです。江藤さんはアイドル候補生です。レッスンもしないとダメなんですが、今日はアイドル活動の勉強として、見学します。」
杏はコナンの方を見ながら納得すると、コナンの手を握る。
「あ、杏姉ちゃん!?」
「迷子になったらいけないからね。杏の手を握ってなよ。」
武内は杏の行動を止める素振りもせずに、先に駐車場に向かった。その後ろを杏とコナンがついていく。
「杏姉ちゃん…手が痛い…」
「ごめんね。そろそろ、駐車場に着くから手を離してるね。」
杏とコナンは仕事現場に向かった。