夕方、コナンは3階のフリースペースから夕日を見ていた。その隣に小梅が来ている。
「青君…そろそろ…集合…」
「わかったよ。小梅姉ちゃん…」
コナンにホールに向かう。小梅は前を見ながら、小さく呟いた。
「大丈夫…」
「小梅姉ちゃん!早く行こうよ。」
コナンに急がれ、小梅は追い掛ける。すると、小さな風が流れていった。
「青、遅いぞ。」
「晴姉ちゃん、ごめん。遅くなって。」
「皆さん、ホールに入ったらお静かに。」
ホールに入ると、既に乗客が集まっていた。すると司会が登場して、挨拶を述べる。
「皆さま、シンデレラ号の乗船式にようこそ。と、言っても船の紹介をするだけですが…」
司会がシンデレラ号の船内の紹介を終えると、漆黒の青き光に輝いた宝石が紹介される。
「シンデレラ号に展示されるブールブラックと呼ばれるビッグジュエルです。黒い宝石なんですが、青き光沢を放つ不思議な宝石です。」
「摩訶不思議な宝石だね。」
「本物なのかな?」
「偽物は置かないでしょ。」
宝石がホール中央のアクリルケースの中に入れられ、台座の上に置かれた。鍵は閉められている。
夜の船内では、謎の人物が大荷物を持って、人通りの無い廊下を進んでいた。
(さあ、手始めに奴等を楽しいショーに招き入れよう。)
船内の3階にある次郎吉の部屋では、船内スタッフが慌てて部屋を訪ねてきた。
「どうしたんじゃ?」
「じ、実は映画館の扉にこの様なものが…」
2つ目の終わりの世界が時を刻み、天に重なりし時、漆黒の蒼き宝石を頂きに参上する
怪盗キッド
「怪盗キッドじゃと!?何故…船内スタッフを映画館前に集めるのじゃ!」
次郎吉の指示で、船内スタッフが映画館前に集合した。船内スタッフは15人。
「相談役!何が起きたんですか!」
「怪盗キッドが予告状を出して来たのじゃ!」
「なんだと!?」
(おいおい、どうなってんだよ!?俺は予告状何て、出してねえぜ。バイトで潜り込んだのがいけなかったか。)
船内スタッフに扮したキッドは、キッドの名を使われて、ぶちギレ寸前である。
(こうなりゃあ、キッド様が偽キッドを見つけ出して、後悔させてやるか。先ずは、予告状の暗号を解かないとな。)
キッドは行動を開始した。
真夜中の船内をコナンは歩いていた。眠れなくなったらしい。
(どうするかな?眠れないし…)
「青君…」
コナンが振り返ると、小梅がいた。夜の散歩をしているらしい。
「小梅…姉ちゃん…」
「一緒に…良いかな?」
「良いよ。」
「夜の散歩は楽しいね…」
笑みを浮かべながら、コナンの方に振り返る。
「そうだ…青君は…霊の…存在は信じる?」
「いるのかな?」
「霊の存在を…否定は、出来ないよね?」
「でも、いる証明も出来ない。」
「悪魔の証明だね。でもね…私は…証明出来るよ。聞きたくない?」
「……何が…言いたいの?小梅姉ちゃん…」
くすりと笑った小梅が、コナンに謝罪する。その行動に、冷や汗を流しているコナンを見る。
「1つだけ、証明してあげる…あのピアノの事件は…君は悪くない…だから…もう…悩まなくても…大丈夫…」
「…!?どうして…知ってるの…」
「伝えて欲しいって…頼まれたよ…セイジ…て、名前の人から…」
「………ごめんなさい…もう…悩みません…」
「……安心したみたいだね…嬉しそうだよ……部屋に…戻ろうよ…」
コナンと小梅は各部屋に戻った。