翌朝、船内を歩いているコナンは、船内スタッフの様子がおかしいのに気づいた。その理由を探ろうかと考えたが、直ぐにやめた。
(今の俺が事件を調べたら、怪しく思われるな。今はおとなしくすべきだな…)
部屋に戻ると、内線電話が鳴っていたので、受話器を取る。
「もしもし…」
『青君、大変だ!怪盗キッドが予告状を出したらしい。』
電話相手は安室だ。話によると、怪盗キッドが予告状を出しているらしいが、コナンは違和感を覚える。
(キッドが予告状…?調べる必要があるか。)
すると、杏が訪ねてきたようで、コナンは扉を開けて中に入れる。
「杏姉ちゃん、朝からどうしたの?」
「さっき、船内スタッフが話してたんだけど、怪盗キッドが予告状を出したらしいよ。」
杏が予告状をコナンに見せる。既に、船内にばら蒔かれていたらしい。
「青はどう思う?」
「まだ、決断はできないけど…キッドじゃないと思う。証拠はないけど…」
コナンの自信の無さげの言葉に、杏が笑みを浮かべる。
「自信無いの?杏も調べるからね。」
「杏姉ちゃんも…」
「この予告状の暗号を解かないとね。」
コナンと杏は予告状に書いてある暗号解読を開始した。
「…2つ目の終わりの世界が時を刻む…何の意味?」
「終わりの世界…でも、何で、2つ目?」
杏は予告状を見て、何かを閃いたようだ。
「このシンデレラ号…3日間のイベントだったよね。」
「確か、抽選で当たれば参加できるイベント…まさか。」
「この予告状はイベントの3日目に、宝石を盗む?」
「でも、時間がわからない。」
「天に重なりし時…の部分って、時計の文字盤何じゃあ…」
「それだと、暗号の答えは、2日目の終わり…今日の24時に宝石を盗む。」
「暗号は解読出来た……けど…」
暗号解読は終えたが、コナンはまだ、納得がいかないようだ。
(何だ、この嫌な予感は。)
「青、暗号解けたのに、何黙ってるの?」
「……杏姉ちゃん。もし、キッドが予告状を出したなら…何で、予告状を船内にばら蒔いたのかが、疑問なんだ。」
「そうだよね。でも深く考えなくても、良いんじゃないかな?キッドが盗む時間帯はわかったし。」
杏の言葉にコナンは、違和感を覚えるが、この時は深く考えなかった。
船内2階にいる未央、凛、卯月の3人もキッドの予告状を拾っていた。
「暗号の意味がわからないね。」
「難しいですね。」
「困ったね。」
「どうしたしたか?」
通り掛かったちひろが3人に声をかける。
「ちひろさん、実は…」
「キッドの予告状ですね。本来なら、止めるべきなんですけどね?拾ったなら仕方ないです。」
「ちひろさん、話がわかる!」
「今は自由行動中ですから、多目に見ます。でも、私も気になるんで、解読に挑戦しましょうか。」
4人は暗号解読に挑戦する。他のアイドル達も予告状を拾い、暗号に挑戦する者が続々と現れた。この状況を船内の見回りをしていたキッドは。
(明らかに、不自然過ぎる!何で、船内に大量の予告状がばら蒔かれてるんだ!?偽物の狙いは何だ?宝石目当ての行動には不自然過ぎるぜ。)
偽キッドの不自然な行動に、安室も推理していた。
(あの不自然なやり方は、怪盗キッドにしては、お粗末だ。館内ならまだわかるが、この狭い船内で予告状をばら蒔くなど、キッドらしくない。明らかに、奴の仕業だ。)
安室は船内を調べていると、小梅に声をかけられる。
「白坂さん、どうしましたか?」
「安室プロデューサー…話があるんだって…」
「話…?」
「緊急事態…説明あるから聞いて……ゼロにしか…止められない…」
小梅の言葉に、安室の表情が凍り付いた。
「何故それを…何処で聞いた!?」
「私に協力するなら…教えるよ…今は…皆を…助けて…」
小梅の偽りのない真剣な表情に、安室は考えるのをやめて、協力することに。
「後で、話してもらうからな。」
「勿論…4人共…それを…望んでるから…」
安室と小梅が何処かに向かった。