名探偵がアイドルに!? 本編完結     作:ノック

54 / 111
誰5話投稿


【ニート探偵双葉杏】 5

第5話

 

客室のベッドで寝ていた杏は、眠気覚ましに館内の散歩に出掛けることに。

 

(この館は3階まであるんだよね。小梅が霊視出来ている以上、何かある。でも、司馬さんには何も憑いていない。神隠しの捜索依頼は嘘ではない?調べないと、確証は得られない。)

 

館内の2階に移動すると、図書室を発見した。

 

(この館は図書室まであるんだ?)

 

とりあえず、杏は神隠しの情報を得るために、図書室で調べ事をする。

 

(何から調べるかな?)

 

すると、杏は背後からの気配を感じ取り、後ろを振り替える。少年が立っていた。

 

「退いてくれないかな?入れないから…」

 

「ごめんね…君は、この館の…?」

 

「……そうだけど。旅行者か何か?」

 

少年は興味無さげに聞くと、杏は頷いて答える。

 

「名前を教えてくれない?私は、双葉杏だよ…こんなんだけど、17歳だよ。」

 

「……江藤青…この館の住人…よろしく…杏姉ちゃん…」

 

名を名乗ると、杏に興味をなくし、図書室に入って本棚から一冊の本を手に取り、読書する。

 

「えーと…」

 

「…調べ事しないの?」

 

「青君は英語読めるの?」

 

「それが?」

 

青は面倒なのか、適当に答えると本に視線を戻す。本棚の近くに行き、本を探す杏。

 

「どれかな…」

 

「何を探したいの?」

 

「…この村の資料は?杏、それを探してるんだよ。」

 

「……物好きだね。こんな呪われた村を調べたいなんて…」

 

青の言葉に反応した杏は、この村の出来事を聞いてみる。

 

「……呪われてるんだよこの村は、どうしてなのかは知らないけどね。確実に言える事は、秘密を探る者には容赦しない。」

 

「でも…」

 

「神隠しを調べてるのなら、気をつけてね。それと…」

 

青は小声で、杏に忠告する。

 

「村の住人の話を信用しない方がいいよ。僕を含めてね。杏姉ちゃん…」

 

冷たい笑みを杏に向ける青は、本を本棚に戻すと図書室を出ていった。

 

(あの子供の瞳…凍ってた…感情を凍らせたみたいに…)

 

放心状態になった杏は、暫くその場から動かなかった。

 

 

 

杏が客室に戻った時には、夕暮れになっていた。図書室で話した少年、青の事を思い出していた。

 

(青君の言っていたあの言葉…やっぱり、この村には何か秘密がある。あの鉄の門…桂馬さんが言っていたあの言葉…厳重に村の秘密が、隠されてるね…人には言えない何かが…)

 

考え事をしていた杏に、小梅が後ろから驚かせる。

 

「うわぁ!」

 

「ギャー!?びっくりさせないでよね!?」

 

「エヘヘ…」

 

「はぁー。それよりも、この村の事で…」

 

杏は図書室での出来事を小梅に話した。すると、笑みを浮かべた小梅がいった。

 

「杏さん…その子が好きになったの?」

 

「は!?何言ってるの!?」

 

「違った?」

 

「……違うからね。菜々さんは寝てるし。」

 

杏は飴玉を食べるのだった。

 

 




次回は第6話を投稿します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。