名探偵がアイドルに!? 本編完結     作:ノック

55 / 111
第6話投稿


【ニート探偵双葉杏】 6

第6話

 

 

その日の夜、食堂で夕食を食べている杏、小梅、菜々の3人。

 

「美味しいですね。」

 

「ありがとうございます。家庭料理の献立になっちゃいましたけど、大丈夫ですか?」

 

「肉じゃが美味しいよ…」

 

「白坂様。ありがとうございます。」

 

飲み物の準備をしている時、庭師の山谷が食堂に来て座ると、飲み物を出す。

 

「山谷様。今日も中庭の手入れありがとうございます。」

 

「毎日律儀だね。今日の夕食は?」

 

「肉じゃが、大根の酢の物、ネギのお味噌汁となっています。」

 

「今日も美味しそうじゃないか。」

 

「家庭料理くらいしか作れませんが…」

 

「自信を持ちなさいな。でも、俺の分は少なくしてくれ。少食なものでな。」

 

「わかっていますよ。準備してきますので…」

 

欠伸をしながら青が食堂に入ってくる。佐藤が青の姿を見て、近づいていく。

 

「可憐さん飲み物は、麦茶。食後にホットお願い。」

 

「畏まりました。」

 

青が端の席に着き、持っていた本を読んでいると、山谷が青に声をかける。

 

「青君は今日も眠そうだな。」

 

「さっきまで、寝てたから。礼蔵おじさん。」

 

「7歳の子供が、早くから仮眠か。成長できないぞ。」

 

山谷の言葉を適当に返事しているが、何だが青は嬉しそうだ。佐藤が料理を出すと、顔を引き締めて無言で食べ始める。

 

「若様…料理の…」

 

青に料理の感想を聞こうとした時、佐藤に冷たい視線を向けていった。

 

「……若様と言わないでって、何度言ったらわかるの?」

 

「………ですが…」

 

「もういい、夕食要らないから。皆さんは、夕食を続けてね。」

 

青は食堂を出ていくと、山谷が佐藤に言葉をかける。

 

「青君に若様は禁句だ。忠告されただろ?」

 

「…ですが、」

 

「可憐ちゃんの気持ちもわかるけど、青君はそれを望んでいない。」

 

「………申し訳ありません。」

 

佐藤は次の準備のため、食堂を出ていった。菜々はこの雰囲気に耐えられずに山谷に聞く。

 

「山谷さん…あの子は…」

 

「旅の方、申し訳ない。俺からは説明できない。」

 

「ごめんなさい。」

 

「ご馳走さまでした…」

 

杏は料理を食べ終えたようで、水を飲む。

 

「杏は…お先に、失礼するね。」

 

「嬢ちゃん、礼を言うよ。」

 

「杏は何もしてないからね。」

 

杏は先に食堂を出ると、食後の散歩で館内を歩き回った。

 

(青君のあの怒りは、相当のものだね。山谷さんは禁句だと言っていた。それに、呪われた村…何があったんだろう。全てを調べるとなると、時間が掛かるな…)

 

欠伸をしながら客室に戻ると、携帯ゲームをして時間を潰した。

 

 

 

 

青は自室で本を読んでいると、引き出しから1枚の家族写真を取り出す。

 

「…父さん…母さん。」

 

家族写真を引き出しに戻して、読書を続けた。




次回は第7話投稿します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。